« 2020年9月 | トップページ | 2020年11月 »

2020年10月

2020年10月25日 (日)

◆グーグル提訴の衝撃 2020.10.25

 米司法省がグーグルを反トラスト法(独禁法)で提訴した。IT大手を巡る大型訴訟は約20年ぶり。大手IT企業に対する規制強化の流れを象徴する動きであり、世界のIT業界の地図を変える可能性がある。

▼競争阻害の疑い

 司法省は20日、首都ワシントンの連邦地裁に、テキサス州など11の司法長官と共に提訴した。グーグルがネットの検索・広告市場で競争を妨げる排他的な行為をし、独占を維持しようとしたと主張した。

 具体的には、(1)スマホメーカーに対し、競合の検索サービスの初期搭載を禁じる独占契約を結んだ、(2)アップルに毎年数十億ドル(最大120憶ドル)を払い、自社の検索サービスを標準搭載させたーーなどが反競争的な行為に当たるとしている。

 グーグルはスマホ利用者は他社の検索サービスも利用できるなどとし、司法省の主張に反論する。

▼GAFAの時代

 今回の訴訟は、大手IT企業に対する批判が強まっている中で起きた。

 IT業界ではGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)やマイクロソフトなど大手企業への集中が進む。グーグルの検索やユーチューブ、フェイスブックのSNSなどは世界で10億人単位の利用者を抱える。大手IT企業は膨大な顧客のデータを抱え、それをベースに新たなサービスやビジネスを展開している。

 データの蓄積が少ない中小の企業や新興企業は大手に対抗しにくく、GAFAなどへの集中がさらに進むという流れが加速した。

 大手IT企業は時価総額ランキングで世界の上位を独占し、2020年にコロナ感染が拡大すると世界の資金は益々IT業界に流れ込むようになった。

▼大手IT批判~EUから世界へ

 2018年にファイスブックからの大量の個人情報流出するなど、大手による情報独占の弊害も目立つようになった。将来競合になり得る新興企業が出て来ると、大手IT企業が巨額の資金を活用して買収し、競争の芽を摘んでいるという指摘も多い。

 こうした流れの中で大手IT企業に対する批判が拡大し、規制論も強まっていった。

 いち早く動いたのがEU。欧州委員会は2018年グーグルに対し、EU競争法違反で43億ユーロの制裁を科した。グーグルがスマホのOSアンドロイド端末に自社の検索ソフトを抱き合わせで搭載するように要求してるとの判断だ。欧州委員会はこれ以外にも、EU競争法を根拠にした巨大IT企業規制を強めた。

 また、2018年には一般データ保護規則(GDPR)を施行。個人情報の保護などを強化した。EUと取引をする世界中の企業がGDPRへの対応迫られた。

▼米国でも規制強化へ

 米国は従来、大手IT規制より育成を重視してきた。しかし2018年頃から徐々に流れが変わった。

 2019年7月には、司法省が巨大IT企業が独禁法の調査に着手。1年の調査を経て、今回のグーグル提訴につながった。

 2020年7月には、議会下院の司法委員会がGAFAのトップの出席を求めて公聴会を実施。10月には下院が報告書をまとめ、大手IT企業規制の必要性を強調した(ただし、報告書は民主党中心に纏められ、共和党議員は別の報告書を発表した。両者は規制強化で一致するものの、その内容については意見が異なる)。

▼20年ぶりの大型訴訟

 今回のグーグル提訴は、米産業界では約20年ぶりの大型訴訟となる。歴史的に重要な訴訟を振り返れば、以下の通りだ。

・1906年:スタンダード石油(1911年に34の会社に分割)
・1969年:IBM(司法省は分割を要求、1982年に和解)
・1974年:ATT(1984年に長距離会社と7つの地域会社などに分割)
・1998年:マイクロソフト(2004年に和解、技術情報開示など)
・2020年:グーグル

 1998年のマイクロソフト提訴では、企業分割の可能性なども指摘されたが、結局6年後にマイクロソフトが技術情報の開示を拡大することなどで和解した。

 しかし、訴訟の期間中マイクロソフトは競争力の強さを前面に出すような行動を取りにくく、グーグルはじめ他社の台頭を招くようになった。PCやソフトの分野でマイクロソフトが突出する状況が変わり、競合する新興企業が育った。その意味で、訴訟の影響は大きかった。

▼グーグル:技術革新の象徴

 過去約20年間、グーグルはIT産業の発展やダイナミズムを象徴する企業だった。革新的な技術力を武器に、検索からスマホのOSであるアンドロイド、TouTubeなどで次々新市場を育てた。自動車の自動運転など次世代の技術でも世界をリードする。

 「Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすることです」(Our mission is to organize the world’s information and make it universally accessible and useful)という分かりやすいメッセージを始め、様々なIT文化を発信。IT革命を先導する存在だった。

 そのグーグルが巨大なり、競争の阻害を糾弾されるようになった。時代の変化を物語る。

▼訴訟の行方

 訴訟の行方がどうなるかは分からない。司法省とグーグルの主張は真っ向から対立しており、専門家の見方もまちまちだ。ただ、決着までに数年はかかるという見方が多い。また、和解や罰金による決着の可能性も指摘される。

 ただ結果がどうなるにせよ、訴訟の期間中グーグルが活動に制約を受ける可能性が大きい。競合する新興企業の買収がしにくくなるなど、M&A戦略に影響が出て来るという見方がある。

▼規制はさらに拡大の可能性

 規制がグーグルだけに留まるとは限らない。ファイスブックなど他のIT大手も、ユーザー情報の囲い込みや競合企業の買収などをテコに成長している。同様の提訴があるとの予測もある。

 SNSに対する規制論も浮上してきた。プラットフォーマーと呼ばれるSNS運営会社(巨大IT企業も含まれる)は、利用者が投稿した内容に法的責任を負わないでいい、という条件の下で急成長してきた(米通信品位法230条)。投稿に虚偽の情報や差別用語が含まれていても、直接責任を負わなくていい内容で、メディアなどが掲載責任を負うのと対照的だ。

 しかし、巨大プラットフォーマーの社会的な影響力とが増加するのに伴い、世間の目は変わって来た。投稿内容への責任を問われるようになれば、今までのビジネスモデルは通用しない。

▼変わる業界地図

 IT業界はただでさえ急速に変化している。新型コロナの流行以降、Zoomなど新興企業が急成長している。通信やスマホは5G時代に入り、これまでにない新サービスが登場してくるだろう。中国は国が情報管理を強める一方、アリババなど巨大企業が世界的な影響を強めている。

 ATT分割やマイクロソフト訴訟の時代に比べ、IT業界の変化は遥かに速度を増し、大胆になっている。その変化の要因になるのは、技術、国家覇権、そして規制体系などだ。

 司法省によるグーグル提訴は、巨大IT企業規制という時代の潮流の象徴的事例であるし、米産業史という脈略でも特記される出来事となる。

◎ ベンチャーの成功、権威化 世のならい
◎ 産業史、流れの節目に規則の目
◎ 技術革新(イノベーション)時々規制の資本主義

2020.10.25

 

 

 

 

 

 

 

2020年43号 (10.19-25 通算1059号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2020年10月19-25日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆米司法省がグーグル提訴(20日)☆☆
・司法省はグーグルを反トラスト法違反で提訴した。
・検索市場での圧倒的な支配力を利用して競争を阻害した疑い。
・IT大手を巡る大型訴訟は1998年のマイクロソフト以来約20年ぶり。
・解決までに数年を要す見通し。決着前も同社のM&Aが制約を受けるなど影響が出そう。
・米IT業界の構図を変える節目になる可能性がある。

◆米大統領選大詰め、最後のTV討論(22日)☆
・米大統領選は最終盤に入り、最後のTV討論が22日行われた。
・討論で決定的な出来事はなかった。
・世論調査では依然バイデン氏がリードするが、差は一時より縮まった。

◆コロナ欧州の規制強化拡大、チェコなど全土で封鎖☆
・欧州のコロナ感染拡大は続き、各国で移動規制の導入が相次いだ。
・チェコとアイルランドは22日、全土のロックダウンを導入した。春以来。
・スペインとフランスの感染確認者は22日、100万人を超えた。
・多くの国が地位的な移動制限や飲食店の休業などの措置を再導入している。
・感染確認者の拡大ペースは春の感染第1波の2-4倍に上る。
・ただし、死者の増加は春に比べると少ない。

◆中国7-9月成長4.9%(19日)☆
・国家統計局が発表した7~9月のGDP成長率は前期比4.9%だった。
・コロナの影響で1-3月は▲6.8%に落ち込んだが、4-6月は3.2%に回復した。
・7-9月は回復が加速した。輸出、投資がけん引役となった。
・世界経済は低迷が続いているが、中国はいち早く回復に転じている。
・IMFの10月予測では、2020年の世界経済の成長は▲4.4%。中国は+1.9%だ。

◆北キプロス大統領選、分離派が勝利(18日選挙)
・大統領選の決選投票が行われ、分離派のタタル首相が得票率51%で当選した。
・再統合派の現職、アクンジュ氏を破った。
・キプロスは1974年の紛争で南部のギリシャ系、北部のトルコ系に分裂した。
・北キプロスは人口33万人。トルコだけが承認する。
・南のキプロス共和国は人口120万人で、EU加盟国。
・北キプロスは独自の立場を主張しつつも、再統合の交渉を続けてきた。
・新大統領の当選で、再統合が遠のいたとの見方もある。

   ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├───────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
 └─────────────────────────────

 

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【米司法省のグーグル提訴】 米司法省がグーグルを反トラスト法(独禁法)違反で提訴した。IT業界の行方を左右する重要訴訟だ(→国際ニュースを切る)

 

 【IT技術進歩】の動きを横目に、IT技術の発展は進む。グーグル提訴アップルが5G対応スマホの販売を開始し、スマホは5G時代が本格化した。ペイパルが仮想通貨による支払いサービスを始めると発表した。 
 


 【重要ニュース】 トップ5以外にも重要なニュースが多かった。米ロは核軍縮の新START条約を1年延期の方向でほぼ一致。核兵器の全面禁止を求める核兵器禁止条約ン批准国が24日50カ国に達し、規定により来年1月22日に発効する。米国は台湾への新たな武器売却を決めた(中国は反発)。


 ボリビア大統領選(18日投票)では左派のアルセ元財務相が当選。ナイジェリアでは警察へ抗議するデモ隊に発砲事件があった。西アフリカでは、コロナを契機に選挙延期などの動きが広がり、幾つかの国で社会の対立が深まっている。タイでは政局の混乱が続く。

 

 
◎今週の注目(2020年10月26日-11月1日 &当面の注目)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・米大統領選は選挙戦の最終週を迎える。サプライズが飛び出すか。
・引き続きコロナの動きに注目。
・中国が26-29日、中央委員会の全体会議(5中全会)を開く。

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。
 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2020 INCD-club

 

 

2020年10月20日 (火)

◆コロナ感染拡大と政治・外交の緊張 2020.10.18

 新型コロナの感染拡大が続く。欧米で感染の再拡大が加速し、欧州諸国は行動規制の再強化に動く。こうした中、体制派と反体制派の政治対立の激化や、国際紛争も目立つ。

▼感染第2波、今後も不透明

 新型コロナの確認感染者は19日、4000万人を超えた。中南米、インドなど新興国で拡大しているほか、欧米の感染再拡大が加速する。

 欧州主要国では1日当のり感染確認者が、春の感染時ピークを上回る勢い。スペイン、フランス、英国、ベルギーなどは夜間外出禁止や飲食店休業など相次ぎ規制強化に動いた。

 欧州各国は春先に全国レベルでのロックダウンを実施し、感染は一時ペースダウンした。しかし結局、封じ込めはできず、第2波の到来に至っている。

 米国では感染確認氏が800万人を超えた。コロナ感染下でも、大統領選の大規模集会が開催され、行動規制に反対する人は少なくない。

 ワクチンや治療薬開発のメドは見えてこない。こんな感じで第3波、第4波が繰り返されるのか―。目先の冬場はもちろん、来年も油断できない。

▼コロナ下の政治・外交混乱

 世界各地で紛争や政権、政治・外交の混乱が目につく。

 米国では大統領選が泥仕合の様相を呈している。トランプ、バイデン両陣営の間で建設的な政策論争は乏しく、批判合戦に終始。コロナ感染下でも大規模集会が相次ぎ開かれる。

 英・EUは通商関係を巡りチキンゲームの交渉を続け、合意なしで年末の移行期間終了を迎える可能性も消えない。コロナで悪化している経済にさらに悪影響が出るのは必至だ。しかし今のところ「交渉はウィン・ウィンが大原則」という姿勢は見えてこない。

 タイ経済はコロナに加え政治混乱により、さらに悪化の兆しを見せている。政治対立は過去数十年に及ぶ構造的なものだが、足元の混乱は政権の強硬姿勢や、国王のふるまいなども影響推している。

 キルギスでは10月4日の総選挙で不正があったとの疑惑から反体制派が決起。大統領辞任・年末再選挙へと発展した。アルメニアとアゼルバイジャンの紛争は決着が見えない。ベラルーシでは9月の大統領選を受け、反体制派の抗議か活動が続く。トルコ・ギリシャは東地中海の天然ガス資源開発を巡り対立を深め、そこに北キプロス(トルコだけが承認の国家)の大統領選が絡む。

▼高まる不満が転化?

 世界中で、コロナにより国民の生活は苦しくなり、不満が高まっている。政治への批判が爆発する発火点は低くなっている。権力者が、国内で対立を煽ったり、海外に敵を仕立て上げ、人々の不満のはけ口にするのも常套手段だ。

 対立や混乱の多発は、コロナの感染拡大と相関しているようにも見える。

 こうした時に真価を問われるのは政治家のリーダーシップだ。

 ニュージーランドの総選挙(17日)では、アーダーン首相の労働党が圧勝した。首相の尾コロナ対策などが評価されたためと地元メディアなどは分析する。こうした知らせを聞くと、少し安心する。
 
◎ パリの街灯(あかり)、戦時はしょっちゅう消えていた
◎ 感染と政治の混迷がよくコラボ

2020.10.18

2020年42号 (10.12-18 通算1058号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2020年10月12-18日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆欧州でコロナ感染再拡大、パリは夜間外出禁止(17日)☆
・欧米のコロナ感染再拡大が加速。各国は相次ぎ行動規制を強化した。
・フランスは17日からパリなど9地域の夜間外出を原則禁止した。
・英国は17日、屋内で異なる家族との接触を禁じた。
・イタリアは14日からパーティーを禁止。ベルギーは19日から飲食店を休業する。
・米国は16日、感染確認者が800万人を超えた。
・感染収束のメドが立たない中で、経済への影響は深刻な状態が続く。
・IMFは13日、2020年の世界経済の成長を-4.4%と見通した。4月予測より0.8ポイント改善。
・中国経済の回復などを見込んだものだが、厳しい状況は変わらない。

◆タイで非常事態宣言、抗議活動は続く(15日)☆
・プラユット政権は15日、非常事態宣言に基づく措置で5人以上の集会を禁止した。
・学生らの抗議活動に対応するもの。バンコク中心部で参加者を強制排除した。
・学生らは16日以降も抗議活動を継続。17日には地方に広がった。
・抗議活動は7月ごろから段発的に継続。首相退陣や王室改革を求める。
・タイでは2000年頃からタクシン派と反タクシン派の対立が続いた。
・今回の抗議活動は、軍中心の政権に対し、学生らが抗議活動を展開している。
・世界的なコロナ感染で経済が低迷する中で、政治混乱が深まる。

◆米大統領選、トランプ氏大規模集会を再開(12日)
・コロナ感染から退院したトランプ氏は12日、フロリダ州で大規模集会を再開した。
・バイデン氏もオハイオ州で集会を開いた。
・15日にはそれぞれの支持者と対話集会を開いた。
・コロナ感染拡大の懸念の下でも、人ごみをいとわない選挙戦が続く。
・支持率はバイデン氏リードで変わらないが、決着感はない。
・むしろ選挙後に、開票を巡る混乱が起きる懸念が強まっている。

◆日米欧中銀がデジタル通貨の報告書、3原則を明示(9日)
・日米欧の7中銀は、中銀が発行するデジタル通貨の報告書をまとめた。
・通貨発行の条件として3原則を提示した。
・(1)物価や金融システム安定を損なわない(2)既存の決済システムと共存、など。
・中銀は今年1月、共同でデジタル通貨研究の仕組みを発足した。
・中国やリブラ(FB中心の民間)によるデジタル通貨発行の動きや計画をにらんだもの。
・報告はデジタル通貨の発展を促しつつ混乱発生を避ける狙いを込める。
・今後様々な形でデジタル通貨発行が進みそう。その際に混乱発生の可能性もある。

◆NZ選挙、与党が勝利(17日)
・総選挙(1院制)が行われ、アーダーン首相の与党・労働党が圧勝した。。
・120議席中64議席程度を獲得。野党国民党が35程度だった。
・労働党は2017年の選挙で9年ぶりの政権交代を実現したが、少数政党との連立だった。
・アーダーン首相のコロナ対策が評価された。
・大麻合法化と安楽死を巡る国民投票も同日実施された。結果判明はまだ。

   ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├───────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
 └─────────────────────────────

 

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【欧米のコロナ感染再拡大】 欧米のコロナ感染再拡大が加速している。欧州主要国では1日当のり感染確認者が、春の感染時ピークを上回る勢い。スペイン、フランス、英国、ベルギーなどは夜間外出禁止や飲食店休業など相次ぎ規制強化に動いた。
 春先の全国レベルでのロックダウンで、感染は一時ペースダウンした。しかし結局、封じ込めはできず、第2波の到来に至っている。
 

 【コロナ感染拡大と政治・外交のきんちゅお】 世界各地で紛争や政権、政治・外交の混乱が目につく。(→国際ニュースを切る)

 

 
◎今週の注目(2020年10月19-25日 &当面の注目)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・引き続きコロナの動きに注目。欧米は感染再拡大で行動規制の再強化に動いている。冬場を迎え、季節性インフルエンザとの流行の重なりも懸念される。
・米大統領選は2回目(最後)のテレビ討論会が22日に行われる。
・タイの政治情勢は予断を許さない。
・北キプロス大統領選決選投票が18日。

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。
 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2020 INCD-club

 

 

2020年10月11日 (日)

2020年41号 (10.5-11 通算1057号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2020年10月5-11日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆トランプ大統領が退院、大統領選の第2回討論は中止 ☆
・新型コロナ感染で2日入院したトランプ米大統領は、5日退院した。
・7日から大統領執務室での公務を開始した。
・15日に予定していた2回目のテレビ討論は、?開催方法を巡り対立が続き中止となった。
・世論調査では民主党のバイデン氏がリードしている。
・7日には副大統領によるTV討論が行われた。

◆コロナ欧米などで再拡大、行動規制の再導入加速 ☆
・欧米で新型コロナ感染が急速に再拡大している。
・欧州全体では8日、1日あたりの新規感染確認が10万人を初めて超えた。
・英仏スペインなどで行動規制を再強化。マドリードは9日非常事態宣言をした。
・英シネマワールドは英国127、米国536館の映画館を閉鎖した。
・NYは6日から一部の地区で飲食店の営業を再度禁止。学校も再閉鎖した。
・世界の新規感染確認者は1日当たり30万人を越え、累積も3700万人に迫る。
・WHOは5日、未確認者も含め世界で7.8億人(全人口の10%)が感染したとの試算を発表した。

◆米下院がIT規制で報告書(6日)☆
・米下院司法委員会は、GAFAなど巨大IT企業に対する反トラスト法の調査をまとめた。
・IT大手が圧倒的な支配力を使い競争を排除していると指摘。
・分割を含む規制の強化を求めた。
・報告書は民主党議員を中心にまとめたもので、法的拘束力はない。
・ただ、今後の政策論議のたたき台になる可能性がある。
・英FT紙は8日付の社説で、今後の方向性を示す画期的な報告と位置付けた。
・巨大IT企業の規制の議論は、米国やEUで2-3年前から特に強まっている。

◆ノーベル平和賞に世界食糧計画(9日)☆
・2020年のノーベル平和賞に国連世界食糧計画(WFP)が選ばれた。
・シリアなど紛争地帯への食糧支援や、飢餓対策が評価された。
・WFPは1961年設立で本部はローマ。2019年実績で、88カ国で9700万人を支援している。
・国連は2030年までに飢餓ゼロを目標とする。しかし世界で8.2億人が飢餓に直面する。

◆ツイッターがリツイートを一時制限(9日)
・ツイッターは大統領選挙の期間中、リツイートを一時制限すると発表した。
・すでに一部で導入。20日-11月上旬には全世界のユーザーを対象に実施する。
・ニセ情報などがそのまま拡散される速度を緩める狙い。
・同社は同日、大統領選の結果が公式に判明する前に勝利を主張するのを禁じると発表した。
・米報道によれば、フェイスブックは投票日直前に政治広告を制限する。
・SNSがフェイクニュースの拡散など選挙をゆがめているとの批判は強い。
・そうした批判への対応と位置付けられる。

   ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├───────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【波乱要因満載の米大統領選】 米大統領選まで残すところ3週間余りになった。トランプ大統領のコロナ感染、歯止めがかからない新型コロナ感染拡大、SNSによる偽情報拡散の懸念とそれに対する対応、開票を巡る混乱の可能性など、波乱要因は多数。世論調査ではトランプ氏の入院後、バイデン候補優位が拡大した。しかしまだ、「何が起きるか分からない」という感じが消えない。

 【コロナ感染第2波】 コロナ感染の拡大が止まらない。インド、中南米など新興国では引き続き感染が拡大。加えて9月以降、欧米で再拡大し、加速した。欧州全体では1日の新規感染確認者が10万人を突破。スペインやフランスは地域的なロックダウン(都市封鎖)と言えるような強い行動規制を導入している。英米で映画館を得運営するシネマワールドは全映画館(650以上)を閉鎖した。米国ではNYなどで行動規制を再導入。一部地域で学校も休校とした。感染の第2波(定義は難しいが)と言ってもいい状況だ。
 ワクチンや治療薬の開発は、まだメドが立っていない。いまのような状況で、冬を迎え、越年して2021年入りする可能性が強い(金融危機や社会不安などがなければ)。
 WHOは未確認の感染者も合わせると、世界で7.8億人(全世界の人口の10%)が感染したとの試算を発表した。試算が正しいかどうかは分からないが、実際の感染者が確認者(confirmed cases)より遥かに多いのは間違いない。
 現時点での、With coronavirusの現実だ。

◎ 再閉鎖、違和感感じぬ新常態
◎ 押し流され迎えるコロナの寒い冬

 

 【米国の経済政策調整の混乱】 米国で追加経済対策を巡る混乱が深まっている。新型コロナの被害救済のため、トランプ政権は1.6兆ドルの経済対策を発表。これに対し民主党は2.2兆ドルを要求し、調査が難航した。トランプ氏は6日、協議の打切りを表明した。
 この動きに市場が反応。株価下落などの動きが起きた。トランプ氏は9日になって1.8兆ドルの新たな提案をするなど、再度調整に動いた。ただ与野党の対立は大統領選・議会選も絡んで根深く、早期決着のメドは立たない。
 経済対策には、破綻寸前にある航空業界への支援なども含まれる。民主党案は、地盤であるカリフォルニアやNY州への支援を強化する内容も入っている。
 経済対策に党派色が入るのは自然と言えば自然。ただ、コロナ支援でも政治対立の影響があからさまに出るのは、苦笑を誘う。

 

 【重要ニュース】 トップ5以外にも重要な動きが相次いだ。アルメニアとアゼルバイジャンの紛争は、ロシアの仲介で10日停戦合意したが、それが続くかどうかは不透明。旧ソ連のキルギスで総選挙結果を巡り政権と野党勢力が対立。混乱が拡大している。ニューカレドニアの住民投票で、フランスからの独立が否定された。
 米ミシガン州で州知事拉致計画の容疑で複数の男が逮捕された。詳細は不明だが、民主党のウィットマー知事の外出規制政策などに反対していたとされる。

 
◎今週の注目(2020年10月12-18日 &当面の注目)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・引き続きコロナの動きに注目。欧米は感染再拡大で行動規制の再強化に動いている。冬場を迎え、季節性インフルエンザとの流行の重なりも懸念される。
・米大統領選は15日に予定されていた2回目のテレビ討論会が中止になった。選挙戦の展開に注目。
・G20の財務相・中銀総裁会議が14日行われる。
・IMFが13日、世界経済見通しの改訂版を公表する。
・NZの総選挙が17日。

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。
 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2020 INCD-club

2020年10月 4日 (日)

◆トランプ大統領コロナ感染の衝撃 2020.10.4

 トランプ米大統領が新型コロナに感染。ワシントン近郊の軍の病院に入院した。世界最高の権力者のコロナ罹患は、世界に大きな衝撃を与え、1か月後に迫った大統領選の行方を左右する。

▼容体は不透明

 トランプ大統領の感染が発表されたのは現地時間2日朝。大統領がツイッターで発信し、その後ホワイトハウスなどが説明した。大統領は当初、ホワイトハウスで自主隔離しながら執務を続けるとしたが、同日ワシントン近郊の軍の医療施設に入院した。3日付けで病院からビデオメッセージを発表し、回復ぶりをPRした。医師団も大統領が回復していると強調した。

 ビデオ出演では、回復は順調とPRした。しかし11月の大統領選を控え、不利な情報を流せないのは当然。本当のところの容体は分からない。

▼コロナ軽視のツケ?

 トランプ氏は米国でコロナ感染が拡大し始めた今春から、感染防止よりも経済活動の維持を重視。マスクの着用などにも消極的な姿勢を示してきた。

 自身も大統領選のキャンペーンで大規模集会の開催を重視。支持者などに直接呼びかけ、握手など接触する場面も多かった。本人がマスクを着用することもまれだった。

 今回の感染は、こうしたコロナ軽視のツケという指摘もある。ただし、米国内で700万人以上の感染が確認されている中、こうした見方を受け入れない人も当然いる。

▼ホワイトハウスで感染拡大、統治危機のリスク

 メラニア夫人も同時に感染。またホワイトハウスの高官や、大統領と接触する機会が多い与党共和党の国会議員らも感染が報告された。「ホワイトハウスでクラスターが発生」と報じたメディアもある。

 世界の最高権力機構である米政府の中核での感染拡大は、由々しき事態という他はない。統治機構のリスク管理に問題があったという見方も当然だ。

 ただし、ペンス副大統領やポンペオ国務長官などは陰性が発表され、当面統治危機が表面化するような事態は回避されている。

▼世界に多大な影響

 世界の最高権力者である米大統領の感染は、国際情勢にも多大な影響を与える。入院先から執務を行うと言っても、処理案件は通常より絞らざるを得ない。ポンペオ国務長官は、モンゴルや韓国訪問をキャンセルした。

 それ以上に、テロや紛争、サイバー攻撃などの緊急事態が生じた場合の対応に、制約が出る可能性がある。入院先で、スタッフから十分な情報を受け、適切な判断を下せるのか。世界全体の統治機能や危機管理機能が、一時的に低下しているという見方が適切だろう。

▼大統領選に甚大な影響

 国内的には、大統領選への影響が甚大だ。感染前まで、世論調査では民主党のバイデン候補がトランプ氏をリードしていた。トランプ氏は今後、全国的に大規模集会を繰り返し開き、挽回を狙っていたと伝えられる。

 感染により少なくとも2週間は隔離を余儀なくされる。大規模集会を中心にしたキャンペーンは、白紙に戻さざるを得ない。オンライン中心に戦略立て直しができるか、見通しは立たない。

 大統領候補によるテレビ討論(10月15日2回目、10月22日3回目)もどうなるか不透明だ。オンラインで参加するのか、そもそも開催を変更するのか。今のところ断定できる材料はない。

 バイデン氏がますます有利になったという見方はもちろんある。ただ、大統領の容体を含め本当のところは全く分からない。

 大統領感染を受けて、英国などのブックメーカーは、大統領選の勝者を当てる賭けのサービス提供を停止した。ブックメーカーにして、先が読めない状況だ。

▼オクトーバーサプライズ

 大統領選直前の10月に、予期しなかった出来事が起きて、選挙の行方を変えた例はこれまでにもある。オクトーバーサプライズと呼ばれる。トランプ氏感染はまさにその例だ。

 ただ、これでサプライズが終わりと言う訳ではもちろんない。国際的な紛争、テロ、自然災害、コロナの新展開、サーバー攻撃、経済の急変、候補者の(さらなる)健康問題など、予測不能なことが起きる領域はいくつもある。

 「選挙はバイデン勝利で終わり」と単純に読むのは大きな誤りになる可能性がある。

▼偶然で動く世界

 今回の選挙では、サイバー攻撃やフェイクニュースなどが注目されていた。いずれもしばらく前までの伝統的な枠ではとらえきれない、新しい要因だ。しかし今回、驚きはまずコロナで表面化した。

 選挙は正統な政策論争だけではなく、偶然の出来事で勝敗が決定することも多い。そして世界は偶然で動く面があり、予測不能なことも多い。大統領感染は、そんな現実を改めて見せつけた感じだ。

◎ 人格も議論も脇にコロナかな
◎ トランプ罹患びっくりとやっぱり同居する
◎ 世界史は偶然と必然の積み重ね

2020.10.4

 

 

2020年40号 (9.28-10.4通算1056号)  by INCD-club

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2020年9月28日-10月4日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆トランプ米大統領が新型コロナ感染(2日)☆☆
・トランプ氏が新型コロナに感染。ワシントン近郊の軍の病院に入院した。
・大統領選まで1カ月の時期。最低2週間は隔離生活を送る。
・集会の開催はもとより、TV討論への直接参加も不可能になった。
・トランプ氏の選挙戦略は抜本見直しを迫られる。
・世論調査では野党民主党のバイデン氏先行で、トランプ氏は一層苦しくなる。
・ホワイトハウスのスタッフや与党共和党の議員なども感染が報告される。
・ホワイトハウスの危機管理の甘さも問われる。
・トランプ氏のコロナ対策には、消極的との批判も強かった。
・大統領選へのインパクトは大きい。世界情勢にも大きな影響を与える。

◆コロナ死者100万人突破(29日)☆
・新型コロナによる死者が、世界で100万人を超えた。
・WHOが3月にパンデミックを宣言してから約半年で大台を超えた。
・死者が多いのは、米国20万、ブラジル14万、インド9万など。
・死者100万人規模以上の感染症は、1918年のスペイン風邪や1968年の香港風邪など以来。
・1日当たり5000-6000人が死亡する状況が、7月中旬頃から続いている。

◆米大統領選TV討論、非難の応酬(29日)☆
・米大統領選の第1回TV討論が、トランプ、バイデン両候補の間で開催された。
・コロナ対策や大統領の資質などがテーマだったが、建設的な議論より非難合戦に終始。
・感情に訴える姿勢が露わになった。
・TV討論はあと2回予定されているが、トランプ氏のコロナ感染で実施方法など流動的。
・米政治の混乱や社会の分断ばかりが鮮明になった印象だ。

◆アルメニア・アゼルバイジャンの紛争拡大 ☆
・アルメニアとアゼルバイジャンの紛争が再燃。拡大している。
・アゼルバイジャン内にあるアルメニア系住民の自治区、ナゴルノ・カラバフを巡る係争。
・27日朝に戦闘が開始。1994年の停戦後最大の衝突になっている。
・米仏ロシアは1日、即時停戦を提案したが、その後も大規模衝突が続く。
・アルメニアは白人系アルメニア人が済み、宗教はキリスト教。
・アゼルバイジャンはトルコ系で、宗教はイスラム教。
・ナゴルノ・カラバフはアゼルバイジャン内にあるアルメニア系住民の自治州。
・今回紛争再編した背景には、トルコによるアゼルバイジャン支援拡大などが指摘される。

◆EU首脳会議、ベラルーシ制裁(2日)
・EU首脳会議はベラルーシへの制裁強化で合意した。
・関係者への資産凍結や移動禁止などの内容。ただし、ルカシェンコ大統領は含まない。
・キプロスが東地中海ガス田開発問題でトルコへの強硬姿勢を要求。賛成の条件とした。
・このため、ベラルーシ制裁決議は当初予定より遅れた。
・ベラルーシ問題は政府と反体制派の対立が続き、先行きは読み難い。

   ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├───────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【トランプ大統領コロナ感染の衝撃】 トランプ米大統領が新型コロナに感染。ワシントン近郊の軍の病院に入院した。世界最高の権力者のコロナ罹患は、世界に大きな衝撃を与え、1か月後に迫った大統領選の行方を左右する。(→国際ニュースを切る)

 【コロナ死者100万人】 トランプ大統領のコロナ感染という大ニュースがなければ、当然今週のトップニュースになる重要な動きだ。
 過去の感染症による死者を調べてみると、1918年のスペイン風邪(インフルエンザ)が2000万人程度、1957年のアジア風邪が100万人以上、1968年の香港風邪が50万人以上、1977年のロシア風邪が100万人程度死亡したと推測されているが、いずれも正確な人数などはつかみにくい。
 今後、新型コロナの死者は最終的に100万人より遥かに大きな数字となり、スペイン風邪以来の被害となる可能性が大きいように見える。

 【アルメニア・アゼルバイジャン紛争再燃】 アルメニアとアゼルバイジャンの紛争が再燃した。アゼルバイジャン内にありながらアルメニア人の多いナゴルノ・カラバフ自治州を巡る係争だ。これまでにも何度も紛争を繰り返し、ソ連崩壊後の1994年には泥沼の争いを経験した。それ以来の大規模紛争だ。米仏ロの停戦要請も無視された形で、事態収拾の目途はたっていない。
 アルメニアが白人系のキリスト教徒の国なのに対し、アゼルバイジャンはトルコ系アゼルバイジャン人居住のイスラム国家。国家の規模を見ると、アルメニアは面積約3万平方キロ(九州より少し小さい)、人口300万。アゼルバイジャンは面積9万平方キロ(北海道程度)で人口1000万人だ。ナゴルノ・カラバフは面積4000平方キロ(東京都の2倍)、人口15万人だ。
 今回紛争が再燃した背景には、トルコによるアゼルバイジャン支援拡大も指摘される。民族、言語、宗教、歴史が複雑に絡み合う社会。紛争にそれが反映される。
 
 
◎今週の注目(2020年10月5-11日 &当面の注目)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・トランプ米大統領の容体に世界の注目が集まる。
・引き続きコロナの動きに注目。
・米大統領選の副大統領候補によるテレビ討論会が10月7日に予定されている。
・ノーベル賞各賞の発表が始まる。

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。
 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2020 INCD-club

 

 

 

« 2020年9月 | トップページ | 2020年11月 »

2020年11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ

ウェブページ