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2020年9月

2020年9月30日 (水)

2020年39号 (9.21-27 通算1055号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2020年9月21-27日
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◆コロナ欧米で感染再拡大、活動制限再導入の動き ☆
・新型コロナは感染拡大が継続。世界の感染者は3300万人超。死者は近く100万人となる。
・欧米で感染が再拡大。スペインや仏英は、新たな行動規制を導入した。
・スペインは21日からマドリードで通学などを除く外出制限を再開。
・英国は24日からパブやレストランの営業を制限した。
・米国では22日、死者が20万人を超えた。
・新規感染者は足元インドで最も急速に拡大している。

◆米最高裁判事後任に保守派のバレット氏指名(26日)☆
・トランプ米大統領は最高裁判事の後任に保守派のエイミー・バレット氏(48)を指名した。
・先に死去したリベラル派のギンズバーグ氏の空席を埋める人事。
・就任には上院の承認が必要になる。上院は与党共和党が多数を占める。
・野党民主党は、新判事は新大統領が指名すべきだと主張し、政権と対立する。
・最高裁判事は、現在保守派5、リベラル3、欠員1の状況。
・バレット氏が就任すれば、保守派6対リベラル3になる。
・最高裁判事の任期は終身。判決は米社会の行方に大きな影響を及ぼす。

◆国連総会首脳演説、ビデオで実施(22日)
・国連総会の一般討論演説が始まり、各国首脳がビデオで参加した。
・トランプ米大統領は新型コロナ問題で、中国の初期対応などを批判した。
・習近平中国国家主席は、多国間主義重視を強調。米国との違いをアピールした。
・習氏は2060年までにCO2の排出を実質ゼロにする目標も明らかにした。
・今年は国連創設75周年にあたり、国連の役割が改めて問われている。
・コロナ禍下のビデオ中心の総会は、新しい形の国連外交の舞台となっている。

◆米裁判所がウィ―チャット禁止を差止め(19日)
・カリフォルニアの連邦地裁は、ウィ―チャットを巡る大統領令を一時差し止めた。
・トランプ氏は8月6日の大統領令で、中国のテンセントの対話アプリの提供を禁じた。
・ウィ―チャットの利用者が構成するNPOが、米政権を提訴していた。
・判決は暫定的な判断として原告の訴えを認め、大統領の執行を一時的に差し止めた。
・トランプ政権はウィ―チャットから個人情報が中国に流れているとして提供を禁止した。
・ワシントンの地裁は27日、動画配信アプリTikTokの配信禁止令を一時差し止めた。
・TikTokを巡っては米政権による差止命令と、オラクルなどによる提携交渉が並走する。
・ウィーチェット、TokTokいずれも、司法の判断が問題の行方を左右する状況だ。
・米中ハイテク摩擦におけるトランプ政権の強硬姿勢が、司法の壁に直面した格好だ。

◆米大統領選、投票後の混乱の懸念
・米大統領選を巡り、投票後の混乱への懸念が広がっている。
・トランプ大統領はかねて郵便投票で不正が行われる可能性があると表明。
・23日には、選挙結果で敗れた場合に円滑な政権移行を行うかとの質問に確約を避けた。
・民主党は批判。与党共和党内からも、円滑な移行を求める発言が出ている。
・米大統領選は2000年のブッシュvsゴアの争いで、開票を巡り法廷闘争が1カ月続いた。
・今回の選挙でも、開票を巡る混乱や法廷闘争を予測する見方がすでにある。
・大統領選の話題は政策論争より、こうした問題で盛り上げっている。

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◎寸評:of the Week
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 【ビデオの国連総会】 国連総会の一般演説が行われ、各国首脳ビデオメッセージを流した。これまでとは様変わりの会議方式。新型コロナの流行で世界の風景が変わっているが、「ビデオの国連総会」も変化の象徴的な場面の1つだ。
 世界各国の首脳は毎年この時期になるとNYに集合。国連を舞台に首脳外交を繰り広げてきた。
 昨年は米国と対立するイランのロウハニ大統領が国連総会に出席、米政府首脳や交換との接触があるかどうかが注目された(結局、最高レベルでの接触はなかった模様)。
 総会での演説より、会場外での2国間交渉や、秘密交渉に注目が集まるーーこれが従来の常識だった。
 ビデオ会議ではこうした動きを望むべくもない。今年の総会が話題に乏しかったのも、当然と言えば当然だ。
 コロナ禍後の世界では、ビデオによる会議やテレワークが定番になりつつある。世界の最高峰の会議である国連総会一般演説も例外ではない。ビデオの国連総会は、新常態下の年中行事になっていくのだろうか。
 ここで失われた首脳外交の機能は、どこで担われることになるのか?新たな混乱は生じないのか?世界の変化を追う上で、注視すべき点は多い。

◎ 外交の舞台装置が変わる秋
◎ コロナ来て年中行事の棚卸し 

 
◎今週の注目(2020年9月28日-10月4日 &当面の注目)
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・新型コロナによる死者が100万人を突破する見込み。引き続きコロナの動きに注目。
・米大統領選の第1回のテレビ討論会が29日に行われる。討論がどう進み、異例の大統領選にどう影響するか。興味深々だ。
・EU首脳会議が10月1-2日に開催される。当初9月24-25日の予定を延期した。対トルコ、対中国などの対外問題や、デジタル戦略などを協議する。

 

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2020年9月20日 (日)

◆米中対立:戦線拡大・複合化ーTikTok、ファーウエイ、台湾 2020.9.20

 米中対立が激しく揺れた。動画投稿アプリのTikTokの米国での活動を巡り、両国は水面上・水面下で攻防を展開。米国はファーウエイへの禁輸措置を強化した。台湾を巡る駆け引きも動いた。米中対立は領域を広げ、複雑に絡みながら動き、両国関係は分断(デカップリング)が進んでいる。

▼トランプ政権が規制の動き、中国も対抗

 動画投稿サイトのTokTokを巡る情勢が目まぐるしく動いた。

 同サービスは、中国の北京字節跳道科技(バイトダンス)が2017年から提供している。全世界のユーザーは8億人、米国で1億人が利用する。

 トランプ米大統領はTikTok利用者の個人情報が中国政府に流れているとして、7月末にTikTOkの禁止を表明。その後、米企業による買収かサービス禁止を迫り、9月15日までと期限を定めた。こうした中、米マイクロソフト、オラクル、ウォルマートなどが交渉に乗り出していた。

 中国は米国の動きに反発、8月には対抗策として自国の輸出規制を強化した。輸出規制の対象にはAI関係の技術やサービスも含まれ、米社とTikTokの交渉に中国がストップをかける可能性も生じていた。

▼二転三転、今後の展望なお不透明

 トランプ政権の定めた期限が迫る中、マイクロソフトは13日までに交渉中断を表明。オラクルとTikTokは14日までに、買収ではなく提携案をまとめ、米政府に示した。オラクルがTikTokのグローバル事業に資本出資し、サービスのアルゴリズムはTikTokが保有する一方、顧客データの管理はオラクルが実施するという内容。ウィルマートもオラクルと共に出資に加わる。

 提携案を受けて米商務省は18日、TikTokの米国内での新規ダウンロードや更新を20日に禁止すると発表。一方、サービス自体は11月12日まで認めるとした。

 翌19日、トランプ大統領は提携を原則承認すると発表した。商務省は新規配信の禁止を20日から27日に延期した。

 米政府の対応は二転三転している。判断の背後には、もちろん11月野大統領選をにらんだ思惑もある。中国側の反応もはっきりしない点が残る。TikTok問題がどう推移するか、なお流動的だ。

 ちなみに、ピーターパンの人食いワニは、Tick Tockと表記される。

▼テンセントやファーウェーも

 当面の焦点になっているのはTikTokだけではない。米国は中国大手ITのテンセントが提供する微信(ウィ―チャット)の利用も禁止した。

 大手通信機器、スマホのファーウェイに対しては、2018年以降何度かの決定で取引規制を京っかしている。米国から技術を盗んだなどという理由。

 9月15日には、同社に対する禁輸措置を強化。米国の技術が絡んだ半導体の同車への輸出を事実上全面禁止した。同社への直接輸出だけでなく、外国企業による輸出も制限する内容だ(同車に米国技術が絡んだ半導体を輸出した企業は、米国の制裁対象とする)。

▼米中ハイテク摩擦

 米中のハイテク分野での摩擦が強まったのは、トランプ政権2年目の2018年から。米国は中国のハイテク企業が知的所有権や侵害や技術の窃盗などをしていると主張、締め付けを強化した。次世代通信ん5Gの通信機については、ファーウェイからの導入禁止を打ち出し、欧州や日本、豪州などにも同調を求めた。

 米国は今年8月、ファーウェイ以外に通信基地やスマホのZTE、監視カメラのハイクビジョンなどとの取引を制限する法律を施行した。TikTokやテンセントへの規制強化も、同じ戦略上にある。

▼台湾との関係強化

 TikTok問題が揺れた同じ週、台湾を巡っても注目すべき動きがあった。米国のクラック国務次官が台湾を訪問。7月末に死去した李登輝元総統の告別式に参加し、蔡英文総統と会談した。行政院長(首相)や経済部長(経済相)とも会談し、米台関係経済関係の強化などを話し合った。

 米国からは8月厚生長官が訪台したばかり。相次ぐ政府高官の訪問で、米台関係強化の動きを誇示する戦略だ。

 中国は反発し、米国への批判と警告を繰り返す。19日には戦闘機19機が台湾海峡の中間線を越えて台湾側に侵入、圧力をかけた。

▼安全保障の対立

 米中関係はトランプ政権の発足以来、急速に対立を深めた。米国は2018年以降、中国からの輸入品に高率関税を導入。まず貿易戦争が勃発した。次いでハイテク分野で対立を深めた。

 加えてここに来て、安全保障分野でも対立が強まっている。6月末に香港に国家安全法が導入されると、米国は中国を厳しく批判。香港への制裁を強化するなど、警戒の姿勢をあらわにした。7月には南シナ海問題を巡り、中国側の主張は国際法的に見て違法であると初めて明言した。9月の東アジアサミット閣僚会議(ビデオ)では、ポンペオ国務長官が南シナ海問題で中国を激しく批判した。

 台湾との関係強化の動きも、この脈略にある。香港の1国2制度は国家安全法により空洞化し、香港が中国に飲み込まれつつある。台湾が同様の姿にならないように、米国は支援強化を見せつけている。

▼デカップリング

 米中関係の行方には、不透明要因も多い。11月の米大統領選で民主党のバイデン候補が当選すれば、対中政策はトランプ時代のやり方とは変わるだろう。それでも、対中警戒感の高まりは、野党民主党も含め米国に広く浸透している。

 1990-2000年代、米国は中国を国際社会に受け入れることが中国の民主化や世界の安定に繋がるという見方を取り、関与政策を推進した。この考え方はいまや完全に後退している。

 米中の分断ともいえる「デカップリング」が、経済のみならず科学技術、人的交流など様々な分野で進んだ。全世界的なサプライチェーンは、中国外しの動きが広がる。ハイテク分野では、米中それぞれが相手企業の活動を制限し、締め出す動きが加速する。新型コロナの流行は、心理的に経済的効率優先主義より製品供給の確保や安全性が重要という流れを強めた。

 新冷戦という言葉もすっかり定着した。今後の米中関係を見るうえで、対立の拡大や深まりはすでに所与の事実となっている。

◎ Tick Tockと紛争刻む時の音
◎ 戦争は「貿易」だけだった2年前
◎ 「冷戦」に違和感消えるコロナの夏

2020.9.20

 

 

2020年38号 (9.14-20 通算1054号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2020年9月14-20日
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◆米中摩擦、TikTok巡り過熱 ☆
・米中ハイテク摩擦が動画投稿アプリTikTokを巡り過熱した。
・TikTokとオラクルは14日までに提携案をまとめ米政府に示した。
・米商務省は18日、TikTokの米国内での新規配信を20日に禁止すると発表した。
・トランプ大統領は19日、TikTokとオラクルの提携を原則承認すると発表した。
・商務省は新規配信禁止を20日→27日に延期した。米政府の対応は二転三転している。
・トランプ氏はTikTokから個人情報が中国に漏れているとし、禁止か事業売却を要求。
・オラクルやMS、ウォルマートなどが買収交渉に乗り出していた。
・中国は対抗措置として8月末に輸出禁止措置を強化し、TikTokのAI技術売却を制限した。
・19日には中国企業に不当な制限を加えた外国企業に取引制限する措置を発表した。
・米国はテンセントのウィーチャットの利用も制限。
・ファーウェイに対する禁輸措置の強化も15日実施された。

◆コロナ感染確認3000万人、インドでは500万人(17日)☆
・新型コロナの拡大が続き、感染確認者は3000万人を超えた。死者は94万人。
・1日当たり30万人弱の感染者が確認され、5000人以上が死亡している。
・中南米や南アの感染拡大にやや歯止めがかかる一方、インドなどは高水準。
・欧米でも再増加している。夏期の経済活動再開が原因となった可能性がある。
・北半球はこれから冬を迎え、さらなる拡大が懸念される。

◆日本に菅政権発足(16日)☆
・日本の新首相に菅義偉が就任した。安倍政権から約8年ぶりの交代。
・コロナ対策のほか、行政改革や規制緩和を強調した。
・外交政策は当面安倍政権の路線を継承する姿勢を示した。
・アジア情勢は、米中対立や中国の拡大で急速に変化している。
・世界第3の経済大国である日本に一定の役割を求める要望はあるが、行方は未知数だ。

◆イスラエルとUAE、バーレーン国交調印(15日)☆
・イスラエルとUAE、バーレーンは国交正常化文書に調印した。
・米ホワイトハウスに集まった。トランプ米大統領は交渉を仲介した。
・これまでアラブ諸国でイスラエルと国交があったのはエジプト、ヨルダンだけ。
・トランプ氏は、UAEなどに続く国が出て来ると述べた。
・アラブ諸国はパレスチナ問題でイスラエルと対立、「アラブの大義」を重視してきた。
・これが空洞化。中東の対立軸がアラブvsイスラエル→イランvs反イランに傾斜している。

◆米最高裁、リベラル派のギンズバーグ判事が死亡(18日)☆
・米最高裁判事のギンズバーグ氏が死亡した。87歳。
・女性として2人目の最高裁判事に1993年就任、リベラル派として有名だった。
・判事としては珍しく一般メディアの取材にもしばしば登場。社会的な影響も大きかった。
・若き日々の歩みを描いた映画(On the Basis of Sex)(2018年) はヒットした。
・2009年にすい臓がんが見つかった後も職務を継続した。
・米最高裁は現在保守派5人、リベラル4人の構成。
・トランプ大統領は後任に保守派を推す構えだが、11月の大統領選までに決着するかは不明。
・トランプ氏は後任を女性にすると表明。女性の最高裁判事はすでに米社会の常識、を映す。

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◎寸評:of the Week
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 【米中対立:戦線拡大・複雑化】 米中関係が激しく揺れた。動画投稿アプリのTikTokの米国での活動を巡り、両国は水面上・水面下で攻防を展開。米国はファーウエイへの禁輸措置を強化した。台湾を巡る駆け引きも動いた。(→国際ニュースを切る)

 

 【重要ニュース】 トップ5以外にも重要なニュースが多かった。

 ロシアのプーチン大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領がロシアのソチで14日会談。ロシアはベラルーシ支援の姿勢を示した。ベラルーシでは13日も反体制デモが続き、情勢は予断を許さない。ロシアの反体制指導者ナワリヌイ氏の暗殺未遂を巡り欧州とロシアは対立が続く。

 EUと中国のビデオによる首脳会議が14日開かれ、EU側は香港問題などで中国に懸念を表明した。欧州委員会のフォンデアライエン委員長が16日、EUの政策を巡る演説をし、温暖化対策など環境政策に力を入れていく戦略を再確認した。英国がEU離脱に伴う国内法制定で、合意無視の対応を取った問題は、なおくすぶる。

 米FRBは2023年までゼロ金利を維持する方針を表明した。アフガニスタンで政府とタリバンの対話が12日からカタールで始まった。難航は必至だ。タイで反プラユット政権や王室改革を求めるデモが拡大した。 

 

 
◎今週の注目(2020年9月21-27日 &当面の注目)
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・引き続き新型コロナの動きに関心。
・国連総会の各国首脳のビデオによる演説が22日始まる。
・EUは24-25日に首脳会議を開催。対中、トルコなどの対外問題や、デジタル戦略などを協議する。

 

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2020年9月14日 (月)

2020年37号 (9.7-13 通算1053号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2020年9月7-13日
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◆コロナ、パンデミック宣言半年、製薬会社はワクチン「安全優先」声明☆
・WHOがコロナのパンデミック宣言をしてから、11日で半年を経過した。
・感染確認者は12日現在2800万人超、死者は90万人超。
・目下はインドで感染が拡大。7日には感染者がブラジルを超え2位(420万人)になった。
・製薬各社はワクチン、治療薬の開発に努めるが、曲折もある。
・英アストロゼネカはワクチン開発を一時中断した。副作用が報告されたため。
・年内に臨床試験の結果を当局に申請する方向は変わらないとする。
・欧米の製薬9社は8日、安全を最優先するとの共同声明を発表した。
・政治的な思惑から、開発を急ぐような発言もあるためとみられる。
・ロシアは8月に同国国立研究所が開発したワクチンを承認した。見切り発車の面がある。

◆ベラルーシ、反体制派を相次ぎ拘束、抗議活動長期化で ☆
・ベラルーシ当局は反体制派指導者を相次ぎ拘束、国外追放した。
・指導者の1人ノコレスニコワ氏(女性)は7日ミンスクで連れ去られた。
・9日には別の指導者も拘束。他の指導者はウクライナへの出国を余儀なくされた。
・反体制組織の調整評議会の指導者7人中、6人が活動できなくなった。
・市民らによる日曜の抗議デモは8月中旬から継続。9月6日はミンスクで10万人が参加した。
・抗議活動の拡大に、ルカシェンコ政権は締め付けを強化している。
・一方でロシアやOSCEに対し2022年までの改憲計画を伝えるなど、危機打開策も示す。

◆米西海岸で大規模山火事 ☆
・カリフォルニア州など西海岸で山火事が拡大。被害が拡大している。
・加州では1万平方キロ以上(東京都の5倍)が焼失した。オレゴンやワシントン州にも広がる。
・サンフランシスコなど加州北部では9日、空がオレンジ色に染まった。
・映像は世界に流れ、衝撃を与えた。
・熱波が原因と見られ、地球温暖化の影響も指摘される。

◆英がEUとの合意骨抜きの姿勢(9日)☆
・英ジョンソン政権はEUとの離脱協定に関連する国内法案を議会に提示した。
・先に英・EUが合意した離脱協定に反する内容を盛り込んでいる。
・EUは国際法違反であると反発。英国に撤回を求めた。英国は拒む姿勢。
・英・EUは離脱後の通商関係を定める協定を交渉中。合意が一段と遠のいた。
・2020年末に、合意なしで移行期間終了となるリスクが高まった。
・英国が国際的な信用を失うという批判も内外から出ている。

◆イスラエル、バーレーンが国交(11日)☆
・イスラエルとバーレーンが国交正常化で合意した。仲介した米トランプ大統領が発表。
・8月のイスラエルとUAEの国交合意に続く動き。
・対イラン包囲網を強める米国の戦略の一環。
・アラブ諸国は従来、パレスチナ問題でイスラエルと対立。
・エジプト、ヨルダン以外はイスラエルと国交がなかった。
・ここに来て対立構図は、アラブvsイスラエルからイランvs反イランに変化している。

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◎寸評:of the Week
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 【重要なニュース】 前週から一転、重要なニュースが相次いだ。トップ5以外にも、ASEANを中心とする一連の外相会議(ビデオ、9-12日)で米国と中国が激しく対立。アフガニスタンでは政府とタリバンの和平会議が12日からカタールで始まった。1994年のルワンダ民族虐殺の際に多くの市民を保護し、映画「ホテル・ルワンダ」のモデルになったルサセバギナ氏が同国により逮捕された。家族はUAEで誘拐されたと主張している。同氏は、国外に居住し、ルワンダのカガメ政権を批判していた。

 

 【米西海岸の山林火災】 カリフォルニア州など米西海岸で山林火災が拡大。数十人が死亡するなど甚大な被害が出ている。9日にはサンフランシスコやシリコンバレー(世界のITの中心地)の空がオレンジ色に染まる映像が世界に流れ、衝撃を与えた。
 今年の初めには、豪州の森林火災が拡大。火傷で死亡するコアラやカンガルーなどの映像が世界を揺るがした。
 どちらも熱波など自然現象が原因とみられるが、背景には地球温暖化が指摘される。
 中国や日本などアジアでは、集中豪雨や洪水被害が広がった。こちらも温暖化との関係が指摘される。
 自然災害の警告をどう受け止めるのか。月並みにコメントすれば「人類の英知が試されている」というところだが、反応は残念ながらまだ鈍い。

◎ 天災が忘れる間もなくやってくる
◎ どう歌うカリフォルニアの赤い空
◎ ハイテク都市に自然の怒りか空黄昏

 

 【英国の協定骨抜き?の動きが波紋】 英国のジョンソン政権がEUとの離脱協定関連の国内法を議会に提示。そこにEUとの合意を骨抜きにしかねない内容が盛り込まれ、波紋が拡大している。
 英国は今年1月にEUを離脱した。英国とEUの離脱協定は、北アイルランドと南のアイルランド共和国の国境管理や通関を導入せず、代わりに北アイルランドと英国の間に通関の手続きを導入すると定めている。
 ジョンソン政権が提示した法案は、北アイルランドから英本土に出荷する際、通関手続きを省略すると盛り込んだ。
 EUはこれが離脱協定に違反すると反発。ルイス北アイルランド相も限定的な協定違反になると認めた。英国のメイ前首相も、国際的な信用を損なうと批判した。
 英国とEUは、移行期間終了後の通商関係に関する交渉をしている最中。ジョンソン政権は、交渉を有利に進めるために脅しの材料として法案を提示したとの見方もある。
 ジョンソン首相の行動は元々読みにくいし、扇動家的な要素もある。今回の動きがどこまで計算ずくのものかは分からないが、相互不信の高まり→合意なしの移行期間終了、というリスクは軽視できない。
 いずれにしろ、メディアの批判は厳しい。英FT紙は社説で、「英国の瀬戸際戦略は危険」「英国の法の順守に関する評価が危機に瀕している」などと論評。Economistは「英国は国際法を軽視する態度に出ている」と批判する。FT紙はフィリップ・スティーブンス記者の記事で「離脱協定を書き換えようとする試みは、信頼を壊し、民主主義の基盤を傷つける」と記す。

 
◎今週の注目(2020年9月14-20日 &当面の注目)
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・引き続き新型コロナの動きに関心。
・日本の安倍首相後任の首相が決まる。
・ベラルーシのルカシェンコ大統領が14日モスクワを訪問。プーチン・ロシア大統領と会談する。
・イスラエルとUAEの国交樹立の調印が15日、米ワシントンのホワイトハウスで行われる。

 

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2020年9月 9日 (水)

2020年36号 (8.31-9.6 通算1052号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2020年8月31日-9月6日
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◆ドイツがロシア反体制派指導者重体事件「毒殺の試み」と断定(2日)☆
・メルケル独首相は、ロシアの反体制派指導重体事件を「毒殺の試み」と断定した。
・独政府は、反体制派指導者に対しノビチョク系の神経剤が使われたと発表した。
・事件は8月20日に発生。反体制指導者のナワリヌイ氏が国内便で意識不明に陥った。
・ドイツなどは同氏の搬送を要求。ロシアがそれに応じた。
・メルケル首相はロシアを非難、事態の解明を求めた。
・ただ、ドイツは一方でロシアから天然ガスの輸入計画を推進している。
・ベラルーシ問題なども絡み、対ロ関係の進め方は難しい問題になっている。

◆チェコ上院議長が台湾総統と会談(3日)☆
・チェコのビストルチル上院議長は1日台湾立法院で演説。3日に蔡英文総統と会談した。
・同氏はゼマン大統領に次ぐナンバー2の立場。国交のない国への訪問は異例。
・総統との会談では、民主主義を守る決意などを確認した。
・中国は動きを批判する一方、外相らが欧州を訪問するなど、対欧関係強化に努める。
・チェコでは大統領が社民党出身で親中。首相は中道の大衆主義政党を率いる。
・上院議長は野党の市民民主党所属。保守、自由、欧州懐疑主義などを特徴としている。

◆コロナ感染確認2500万人、ワクチン開発に様々な動き ☆
・新型コロナ感染拡大は続き、感染確認者は8月末に2500万人を超えた。
・ワクチン開発を巡り、各国で様々な動きがある。
・英アストロゼネカは米国で最終段階の臨床試験を始めた。英などに続く動き。
・英医学誌は、ロシアによるワクチンの初期治験が効果を確認したとの論文を掲載した。
・コロナはインドなど新興国で感染が拡大。欧州のスペイン、仏などでも再拡大している。

◆米大統領選で郵便投票の手続き開始(4日)
・米大統領選の郵便投票用紙の発送が、まずノースカロライナ州で始まった。
・新型コロナ感染の影響で、今回の大統領選は郵便投票が増えそう。
・郵便投票拡大はトランプ大統領に不利に働くと見られ、大統領は警戒を示す。
・不正行為などが発覚した場合には、選挙結果を認めないなど混乱の可能性もある。
・郵便投票は、今回選挙の特徴の1つになる。

◆セルビアとコソボが経済関係正常化で合意(4日)
・旧ユーゴのセルビアとコソボは、経済関係の正常化に合意した。
・セルビアのブチッチ大統領、コソボのホティ首相とトランプ米大統領が文書に署名した。
・コソボは2008年に独立を宣言。セルビアは認めていない。
・ただEUが加盟条件として両者の関係正常化を挙げるため、対話の動きが出てきた。
・今回の経済分野の合意が、全分野の正常化に結び付くかは不明だが、事態は動き出した。
・米国が外交成果誇示のため、仲介を強めている面もある。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├───────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
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◎寸評:of the Week
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 【一服】 前週までに比べると派手な動きが少なかった。

 

 【コロナ禍下の米大統領選】 前週までの民主、共和両党の党大会でトランプ氏とバイデン氏が正式に大統領候補に指名された。大統領選はいよいよ本番に入る。

 新型コロナの感染拡大の影響で、今年の大統領選はこれまでにないことが起こりそうだ。大統領選のキャンペーンはこれまで、大規模集会開催が柱になってきた。米社会にとっては、大統領選が一種のお祭りでもあった。それが今年は様変わり。オンラインによる運動が拡大し、今後実物の集会とのバランスがどうなるか見ものだ。

 郵便投票の拡大も今年の特長。郵便投票はトランプ大統領に不利と見られ、大統領はこれまでも不正投票が多くなるなどと反対の姿勢を示してきた。仮に一部でも不正が発覚した場合、トランプ氏が選挙結果を認めないなどの観測も流れる。2000年の大統領選で、フロリダ州の開票を巡り民主党のゴア氏が共和党ブッシュ(子)氏の勝利を認めず、混乱が続いた歴史がある。似たような混乱が起きない保証はない。

 2016年の大統領選で話題になったフェイクニュースや悪質な情報操作は、形を変えて色々出て来るのは間違いないだろう。

 大統領選は様々な話題を提供し、世界に時代の変化を知らしめる。キャンペーンは佳境に入る。

 ちなみに米国の感染確認者は、9月上旬で600人超。死者は20万人弱だ。

 

◎ 選挙戦ネットのお祭りは熱気欠く
◎ 混乱の予感共有、本番入り
◎ 偽ニュース、コロナまでなら読めるけど 

 

  
◎今週の注目(2020年9月7-13日 &当面の注目)
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・引き続き新型コロナの動きに関心。

 

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