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2019年10月

2019年10月27日 (日)

◆ボリビアの混乱と中南米の不条理 2019.10.27

 ボリビアで大統領選をきっかけに混乱が拡大している。

▼非常事態宣言

 大統領選は10月20日に行われた。現職のモラレス氏が4選を宣言したが、米州機構(OAS)の選挙監視団は不正を訴えた。モラレス氏は非常事態を宣言し、情勢の行方は不透明だ。

 モラレス氏は初の先住民系の大統領として2005年に初当選。2006年に就任した。反米・左派の立場で貧困救済や資源の保護などを推進。貧困層の支持を受けた。

 しかし政治的には強権色を強め、憲法改正や最高裁の判断で大統領任期を延長。今回の4選も違法の声がある中で出馬した。経済的には資源価格の低迷で苦境に直面する。

▼ベネズエラ、チリの混乱

 この構図はベネズエラとも似ている。同国でも左派・反米の政権が続き、2010年代の資源ブームが去った後に経済的な混乱が拡大。政権が強権化し、野党との対立が激化している。

 ここ1-2年は経済が破綻状況に陥り、数百万人単位で国民が国外に脱出している。政情不安がいつ表面化してもおかしくない状況だ。

 チリでは公共交通機関の運賃引き上げなどをきかっけに学生のデモが拡大した。ピニェラ大統領は18日、首都サンチャゴに非常事態宣言を出した。

 大統領は保守政党を支持母体にし、社会保障改革など経済改革を目指してきた。しかし格差は拡大したままで、国民の不満は大きいとされる。

 経済減速で財政赤字の拡大、通貨の下落が進み、経済は苦境に陥っている。そんな中での抗議の拡大・非常事態宣言だ。ちなみにチリでは11月にAPEC首脳会談が開かれ、世界の注目が集まる。

▼アルゼンチンの通貨不安

 アルゼンチンでは10月27日の大統領選で中道右派の現職→左派候補の当選が確実視される。現政権は経済改革を目指したが、計画通り進まなかった。通貨ペソは昨年以来何度も下落し危機に見舞われ、経済は混乱している。

 市場は左派政権を警戒し、一層の不安材料になっている。収拾のメドは見えない。

▼中南米の不条理

 中南米各国の事情は国により異なるが、共通する点も多い。植民地支配(米国支配)の負の遺産、貧富の格差、支配層と先住民系住民の対立、政治の不安定などだ。軍事政権による支配やハイパーインフレを経験した国も多い。

 そして混乱が長年にわたり繰り返され、社会の信頼が混乱が崩れたことも多くの国に共通する。

 日本にいると中南米の情報は特に少ない。多様性の中で人々がたくましく生きている風景も目にする。一方で経済・社会の混乱の辛酸を舐めている人々のニュースにもよく遭遇する。(安易だが)ガルシア・マルケス的世界に中南米的混乱と不条理を重ね合わせることも少なくない。

◎ 南米発 アマゾン、政治危機その他は?
◎ 中南米またもマルケス的世界  

2019.10.27

2019年43号 (10.21-27 通算1007号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2019年10月21-27日
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◆ペンス演説、中国批判に再度力点、ナイキなどに警鐘(24日)☆
・ペンス米副大統領は対中国政策についてワシントンで演説した。
・人権や軍事、経済で中国を批判。新疆ウイグルや香港問題に言及した。
・中国を戦略的かつ経済的なライバルとし、強硬姿勢で臨む考えを強調した。
・ナイキやNBAを人権より対中ビジネスを重視するとして名指しで批判した。
・ペンス氏の対中演説は2018年10月以来1年ぶり。対中強硬姿勢を改めて強調した。
・米企業にも警鐘を鳴らしたのも特徴。米企業に踏み絵を迫った格好だ。

◆カナダ選挙、与党が勝利(21日)☆
・下院選が行われ、トルドー首相の自由党が第1党を維持した。
・338議席中157議席を獲得したが過半数は割った。野党保守党は121議席だった。
・トルドー首相が続投する。政策ごとに他党の協力を求める方針。
・与党は経済減速やスキャンダルで打撃を受けたが、環境政策などが支持を得た。
・少数与党政権として政策運営は従来より難しくなりそうだ。

◆グーグルが量子コンピュータで新技術(24日)☆
・グーグルは新しい量子コンピューター技術の開発を発表した。
・新型プロセッサで、従来のスパコンの15億倍の計算を実現した。
・量子コンピューターの超域性(quantum supremacy)を達成したとする
・23日付の英誌Natureに発表。24日に会見した。
・量子コンピューターが実用化されれば、AIや新薬開発などを大きく変える。
・グーグルは今回の開発を革命的な技術革新と位置付ける。
・ただしIBMはグーグルの主張に重大な欠陥んがあると反論した。
・専門家でない者が評価をするのは難しいが、インパクトの大きい話。

◆ロシア・トルコ首脳会談、シリア問題で主導(22日)
・プーチン、エルドアン両大統領がソチで会談。シリア情勢などを協議した。
・ロシアはトルコの軍事作戦によるシリア北部からのクルド人排除を事実上容認。
・プーチン氏はシリアのアサド政権に合意内容を説明し支持を得たという。
・シリア情勢は米国の影響力が低下し、ロシアやトルコの影響が拡大。
・トルコによるシリア北部国境からのクルド人排除も既成事実化している。

◆ボリビアで非常事態宣言、大統領選後に(23日)
・20日大統領選が行われ、左派のモラレス大統領が21日勝利宣言した。
・米州機構(OAS)の選挙監視団は21日不正を指摘した。
・大統領は23日野党がクーデターを企画したとして非常事態を宣言した。
・2005年の選挙でモラレス氏が初の先住民出身として当選。
・その後憲法改正などを経て、2009、2014年に再選を果たした。
・2016年国民投票で4選が否決されたが、最高裁判断(憲法解釈)で4選出馬した。
・外交や経済政策を巡り国は2分の状況にある。混乱が続く可能性がある。

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◎寸評:of the Week
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 【ペンス演説】 ペンス米副大統領が中国政策の演説を行った。対中強硬姿勢を明確にした2018年10月の演説以来約1年ぶり。内容は、人権や経済政策で中国を改めて批判、対中強硬姿勢を再度前面に打ち出した。
 今回の演説では、新疆ウイグルや香港問題を具体的に挙げ人権問題を批判。中国は米国のライバルであると改めて位置づけた。
 ナイキやNBAを人権問題より中国ビジネス重視していると名指しで批判したのも特徴だ。きっかけはNBAのヒューストン・ロケッツのGMが香港の抗議活動支持を表明したのに対し、中国が反発した事件。ナイキは中国に配慮してロケッツ関係の商品を中国市場から撤回した。NBAも対中配慮の姿勢を見せた。
 米中は貿易交渉で、一時休戦の兆しも見せ、今後の前進に期待する見方もあった。ペンス演説は米国の対中スタンスが厳しいことを改めて示した格好だ。影響は大きい。今後の米中関係や世界を読む材料としても重要だ。

 

 【Brexit】 英国のEU離脱を巡る動きは引き続きぎりぎりの攻防が続く。英下院は22日、ジョンソン首相とEUとの離脱条件を巡る合意を基本選で承認する一方、具体的な法案審議を短期間(2日)で処理する提案を否決した。この結果、10月31日の離脱は難しくなった。英国は10月19日にEUに離脱延期を求める書簡を送っており、延期が認められるかどうかが焦点。
 ジョンソン首相は24日、12月12日の総選挙実施を提案する書簡を野党労働党のコービン党首に送った。
 Brexitは離脱期間の延長、英議会解散・総選挙、英与野党の攻防、EU側の態度決定などいくつもの不確定要因を抱えながら、日々情勢を変えている。

 

◎今週の注目(2019年10月28日-11月4日 &当面の注目)
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・欧州中銀のドラギ総裁の任期が31日で終了。ラガルド氏が後継就任する。
・英国のEU離脱の期限が10月31日。期間延長など展開がある。

 

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2019年10月21日 (月)

2019年42号 (10.14-20 通算1006号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2019年10月14-20日
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◆英のEU離脱問題、新条件合意も議会で混乱続く ☆
・英国とEUは17日、英国のEU離脱に関する新たな条件で合意した。
・北アイルランド域内にEUの基準を適用。アイルランドとの国境通関を回避する。
・代わりに北アイルランドと英国本土との間で新たなチェックを導入する。
・英議会は19日、新合意の採決を見送った。英国内法成立のめどが不明なため。
・ジョンソンン首相は同日、EUに離脱期間の3か月延期を求める書簡を送った。
・ただし国内法提出→10月末離脱を断念したわけではない。
・英国のEU離脱は20月末の期限を目前に混乱が継続。先行きはなお見えない。

◆シリア北部緊張拡大、トルコが安全地帯既成事実化 ☆
・トルコによるシリア北部の攻撃による緊張が拡大している。
・エルドアン大統領は17日アンカラでペンス米副大統領と会談。
・トルコ軍の作戦を120時間(5日間)停止することで合意した。
・この間にクルド人勢力が国境から32キロ以上の場所に撤退。米軍が支援する。
・米欧はトルコへの批判を強め、米国は一時経済制裁もちらつかせた。
・トルコはシリア北部に安全地帯設置を目指してきた。思惑がひとまず実現した形。
・同地の情勢にはトルコ、シリア、クルド人勢力など多くが関わり、行方は見渡し難い。

◆カタルーニャ前週閣僚らに禁錮刑、バルセロナで反対運動 ☆
・スペイン最高裁は14日、カタルーニャの前州閣僚らに9-13年の禁錮刑を課した。
・2017年の独立運動(住民投票など)を指導した政治家ら。
・判決を受けてバルセロナでは連日抗議活動が拡大した。
・18日にはデモ隊が警官と衝突。サグラダ・ファミリアが閉鎖された。
・ベルギー亡命中のプチデモン元州首相は同国当局に出頭。拘束はされなかった。

◆中国の7-9月成長6%に減速(18日)☆
・中国の7-9月GDP成長は6.0%成長に減速した。
・現基準の統計を遡れる1992年以降で最低の伸び率となった。
・米中貿易戦争の影響で輸出が減速。設備投資も伸び悩んだ。

◆民主党大統領候補争い、ウォーレン氏が浮上
・2020年大統領選の民主党候補争いで、左派のウォーレン氏が浮上している。
・15日のテレビ討論では他の候補者の標的になり、批判を受けた。
・本命とされたバイデン前副大統領(中道)が息子のウクライナ事業への批判で減速。
・左派のサンダース上院議員は高齢問題が取りざたされる。
・ウォーレン氏は貧富の格差是正など、企業が警戒する政策を訴えている。

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◎寸評:of the Week
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 【Brexit狂騒曲】 英国のEU離脱問題がまた土壇場で迷走している。ジョンソン首相は17日、EUと新しい離脱条件で合意した。しかし英下院は19日、この合意案の採択を先送り。首相はEUに対し離脱延期を要請する書簡を送る事を余儀なくされた(英議会が定めた法案に従った)。

 合意案は英国がEUを離脱した後も、北アイルランドは通商などに関しEUの定めたルールに従うとするもの。これにより北アイルランドとアイルランド共和国の国境検査をなくし、物理的な境界を作らないという内容だ。逆に北アイルランドと英国本土の間には新たなチェックを導入する。

 この合意を続けるかどうかは、北アイルランドが4年ごとに判断する。これが新合意のひとつのミソだ。ただし、北アイルランド議会は現在停止中で、実際に判断が行われるようになるかどうか目途が立たない。

 この案は、2018年2月にEUが英国に提案した内容と似ている。メイ首相は北アイルランドと英国本土の間に新たなチェックを設けることは「国を分割する」と反対。国境問題にメドがつくまで英国全体がEU関税同盟に残る路を選んだ。その案は議会で採算否決され、メイ氏は退陣に追い込までた。

 ジョンソン首相はこれまで離脱強硬派のスタンスを取り、10月末の合意なし離脱も辞さないと強調してきた。しかし北アイルランドを特別扱いにすることに合意。融通無碍というか、主張が変わるというか。従来の主張の延長とは異なる判断をしたとの印象が強い(実際、保守党に閣外協力してきた北アイルランドのDPUは「裏切り」と批判に転じた)。

 議会による採択延期で、今後の行方は流動的だ。もう一度の離脱期間延長を予測する見方も出ている。市場では、期待も込めて合意なし離脱の可能性は下がった、との見方が多い。しかし強い根拠がある予測には見えない。

 当面は行方に目を凝らすしかない。同時に、英国は3年半の間Brexit問題で迷走が続き、経済的にも国際的なイメージでも大きなダメージを受けた点を改めて認識すべきだ。EUも、Brexitに振り回される格好で、将来に向けた戦略づくりなどが進まなかった。

 ニュースの見出しになる政治的ドタバタとともに、Brexitが英国、欧州にもたらした影響もいま一度おさらいすべき時期だろう。

◎ 土壇場でトリックスターはいいけれど
◎ 最後まで筋より政局Bexit
◎ 迷走がお定まりになる英・EU

 

◎今週の注目(2019年10月21-27日 &当面の注目)
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・Brexitを巡る英国の政局はギリギリの攻防が続く。
・カナダ総選挙が21日投票。トルドー首相の与党は成長鈍化にスキャンダルが重なり苦戦だ。
・アルゼンチン大統領選が27日。
・ペンス米副大統領が24日、対中政策で演説を行う

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2019年10月13日 (日)

◆トルコのイラク北部攻撃と中東の混乱拡大 2019.10.13

 トルコがシリア北部に攻撃を開始した。クルド人勢力を攻撃するもので、中東の戦火がまた一つ広がった。背後には、米国の中東における存在感が低下し、力の空白が各地に生じている事情もある。

▼クルド人攻撃

 トルコによるシリア北部の攻撃は9日に始まった。この地域にいるクルド人勢力のSDFに対し空爆などを実施。多数の死傷者が出ている。

 トルコは国内に1000万人以上のクルド人を抱え(全人口は8000万人)、国外のクルド人との連携を警戒している。SDFに対しても過激派と決め付け、敵対関係にある。

 シリア内戦によりトルコには約400万人の難民が流入している。トルコはシリア北部に安全地帯を作り、ここに難民を移送する計画を持っている。今回の攻撃も、こうした構想の中で行われた。

▼エルドアン・トランプの電話会談

 攻撃に先立つ6日、米国のトランプ大統領とトルコのエルドアン大統領は電話会談。シリア情勢などを協議した。トランプ米大統領は翌7日、「部隊を帰還させる時が近づいた」とシリア北東部からの撤退を示唆する情報をツイッターで発信した。これに対し米政府高官が、撤退ではなく配置交換と修正するなど、説明は混乱した。

 トルコの攻撃開始後、エスパー米国防長官は10日、トルコ国防相に攻撃中止を要求した。しかし、何より目立ったのは米国の中東政策の混乱だ。

▼米国の迷走

 米国のシリア政策は、2011年に同国で内戦が始まってから迷走し続けてきた。オバマ大統領はシリアのアサド政権が化学兵器を使用すれば攻撃に踏み切ると公約していたのにも関わらず、2013年に介入を見送った。

 2014年以降に「イスラム国」(IS)が台頭した後、米国は対ISでクルド人主体のシリア民主軍(SDF)を支援してきた。しかし、ISが2017年にシリアの拠点を失った後に、支援の姿勢は曖昧になっている。

 トランプ米大統領は基本的に中東からの撤退を実現したい立場。2020年に大統領選をにらんで実績を目に見える形で示したい意欲も強く、撤退に前のめりになりがちだ。今回のトルコによる攻撃に際しても、そうした姿勢が浮き彫りになった。

▼複雑な関係

 攻撃されたシリアのクルド人(シリア民主軍=SDF)は、対IS(イスラム国)で米国が支援してきた組織。SDFにしてみたら、米国に裏切られた感じがしてもおかしくはない。

 シリア情勢は、ロシアやイランがアサド政権を支援。一方の反体制派は寄合所帯で、米国やサウジが支援しているものの、その本気度や距離感は情勢によって変化している。トルコはアサド政権と対立する一方、反体制派陣営の一部のSDFとは敵対してきた。事情は複雑だ。

▼中東の紛争

 中東で現在戦闘や衝突が続いているのは、イエメン内戦、パレスチナ、シリア、リビア、レバノンなど。ここにイランとサウジやイスラエルの対立や各国国内の対立、アルカイダやISなどの過激派の活動などが加わる。敵と味方が複雑に絡み合い、構図がすぐに変化する。

 背後につく外国の立場も流動的だ。ロシアや米国、欧州諸国、中国などが自国利益の拡大を狙い関与する。

 表に出ている情報がすべてを語っているわけではない。知られていないことが多数ある事も常に意識しておく必要があるだろう。それにしても、中東が世界の火薬庫であることを改めて想起させる。

2019.10.13

◆エチオピア首相にノーベル平和賞の意味 2019.10.13

 ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、2019年のノーベル平和賞をエチオピアのアビー・アハメド首相に授賞すると発表した。国内の民族融和やエリトリアとの和平など地域安定に取り組んできた功績を評価した。

▼人口1億人、多民族のエチオピア

 エチオピアは人口1億人を超えるアフリカの大国の一つ。80以上の民族が暮らす。最大民族はオモロ人で、アムハラ人、ティグレ人などが暮らし、民族関係は複雑だ。

 宗教的にはエチオピア正教などキリスト教徒が半分を占めるのが特徴。その他にイスラム教徒や伝統宗教の信仰者がいる。

 1974年に皇帝を追放するクーデターで軍事政権が樹立されて以来、不安定な政情が続いた。1991年の政変以来エチオピア人民革命民主戦線が権力を掌握しているが、ここでは少数民族のティグレ人が政治・経済を掌握してきた。

▼若い指導者のアビー氏

 アビー氏は2018年4月に41歳で就任し、現在43歳という若い政治指導者。オモロ人のイスラム教徒として生まれ、エチオピア国内や英国で教育を受けた。博士号はエチオピアの開発問題で取得しているが、コンピューターなども学んでいる。

 与党であるエチオピア人民革命民主戦線で政治活動を始め、2018年に首相に就任した。国内では民族対立の緩和に努め、政治・経済改革を推進した。

▼エリトリアとの和平

 エチオピアは隣国エリトリアと1998年から国境紛争を抱え、2000年までに10万人が死亡。その後も緊張が続いた。アビー首相は就任から4か月の2018年7月に国交正常化で合意した。

 2019年には軍と市民グループの対立が続くスーダンで仲介を推進。民政以降に向けた合意形成に貢献した。

▼貧困と高度経済成長

 エチオピアは他のサハラ以南(サブサハラ)の国々と同じように経済発展が遅れ、1人当のGDPは1400ドル程度(2014年)。国連開発計画委員会の2017年発表のリストでも、後発開発途上国に留まる。

 しかし過去10年あまりの経済成長は顕著で、平均10%前後の成長を続ける。近年の経済発展の背景には、中国による投資も大きい。

▼ノーベル賞のメッセージ

 近年のノーベル平和賞授賞は、地域の和平促進や全地球的な問題(環境問題、女性の教育など)への取り組みを後押しする意味合いを込める事が多い。今回のアビー氏への授賞もそうした脈略で捉えられる。

 地域和平の促進は、ノーベル賞の授賞後に頓挫・後退したケースも多い。エチオピアやアフリカ情勢の今後に注目だ。

 参考に、過去10年のノーベル平和賞をリストアップする。

・2010 劉暁波(中国) 中国の人権活動家
・2011 エレン・ジョンソン・サーリーフ(リベリア)、レイマ・ボウィ(リベリア)、
    タワックル・カルマン(イエメン) 女性の権利
・2012 EU 欧州の発展と安定
・2013 化学兵器禁止機関 化学兵器排除の活動
・2014 マララ・ユスフザイ(パキスタン)、カイラシュ・サティーアーティ(インド)
    女性や児童などの権利の擁護、教育の権利
・2015 チュニジア国民対話カルテット 同国民主化に対し
・2016 サントス大統領(コロンビア) コロンビア内戦の和平推進
・2017 核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN、スイス) 核兵器廃止条約への貢献
・2018 デニス・ムクウェゲ(コンゴ民主共和国)、ナーディーヤ・ムラード(イラク) 
    戦時の性暴力
・2019 アビィ・アハメド(エチオピア)

◎ノーベル賞ニュースにアフリカ考える
◎サブサハラ貧困と笑いが十重二十重

2019.10.13

 

2019年41号 (10.7-13 通算1005号) 国際ニュース・カウントダウン

 

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2019年10月7-13日
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◆トルコがシリア北部の攻撃、米は対応迷走(9日)☆
・トルコ軍はシリア北部のクルド人勢力への軍事行動を開始した。
・トルコはクルド人主体のシリア民主軍(SDF)を過激派との立場を取る。
・シリア北部に安全地帯を設置し、ここにシリアから流入した難民を移す計画といわれる。
・米国や欧州は攻撃を批判した。
・ただトルコの判断の背景には米国の中東政策の混乱もある。
・攻撃に先立つ6日、トルコのエルドアン大統領とトランプ米大統領は電話会談。
・トランプ氏は7日シリア北東部から撤退を示唆。米政府高官が修正したが混乱が目立った。
・シリアはアラブの春の後、アサド政権、反体制派、イスラム国(IS)が内戦を展開。
・米国は対ISでクルド人主体のシリア民主軍(SDF)を支援してきたが、IS解体後は距離を置く。
・米国の中東政策混乱と存在感の低下は、同地域の情勢不安定を一層高めている。

◆ノーベル平和賞にエチオピア首相(11日)☆
・2019年のノーベル平和賞はエチオピアのアビー・アハメド首相に授賞する。
・ノルウェーのノーベル賞委員会が発表した。
・同氏は2018年に41歳で首相に就任。国内の民族対立の緩和に努めた。
・周辺国との関係改善にも努め、エルトリアと2018年7月に国交正常化した。
・スーダンでは軍と市民グループの対立の仲介に動いた。
・エチオピアは人口1億人を超えアフリカ第2。80以上の民族が住む。
・最近10年は急速な経済成長を遂げているが、1人当GDPは約1400ドルと貧しい。

◆ペイパルなどがリブラ参加見合わせ ☆
・FB主導で懸隔しているデジタル通貨「リブラ」への参加見送りが相次ぐ。
・ペイパルが4日に見送りを発表。ビザとイーベイも11日に追随した。
・リブラ計画は6月に発表。当初28の企業・団体が参加を表明していた。
・しかし各国中銀などが計画への懸念を表明。実現への課題が大きくなった。
・リブラ協会は14日にジュネーブで設立総会を開く予定。
・どんな方向を打ち出すか注目だ。

◆アップルが香港で地図ソフト停止、中国抗議で(10日)
・中国共産党の人民日報は8日、アップルの地図ソフトを批判した。
・香港で同ソフトにより警察の位置情報が分かり、デモ隊が活用しているため。
・アップルは10日、ダウンロードを停止した。
・中国はティファニーの広告へも批判を展開。同社は広告を撤回した。
・広告はモデルが右目を覆う構図。デモ参加者の右目負傷事件を連想させるため?
・中国大手企業は相次ぎNBAとの連携を中止した。
・ヒューストン・ロケッツ幹部が香港の抗議デモ支持をネットに掲載したため。
・中国による香港の情報管理が形を変えて強まっている。

◆イランのタンカーが爆発(11日)
・紅海でイランのタンカーが爆発を起こした。
・タンカー保有会社はミサイルによる攻撃を受けたと主張した。
・中東では5月以来、ペルシャ湾で各国のタンカーが攻撃される事件が続発。
・9月にはサウジの石油施設が攻撃を受けた。
・米国はいずれもイランが関与したと主張。緊張が高まっている。
・今回のイラン船攻撃で、軍事衝突などのリスクが一層高まる。

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 【米中貿易交渉】 米中貿易戦争を巡る閣僚級の協議が10-11日にワシントンで開かれ、農産物や為替など一定分野で合意した。世界景気や米中国内景気の減速などを踏まえ、当面の摩擦激化は回避した格好。次の焦点は、11月中旬にチリでAPEC首脳会議の際に開かれる予定の米中首脳会談に移る。

 【トルコのシリア北部攻撃と中東の混乱】 トルコがシリア北部に攻撃を開始した。(→国際ニュースを切る)

 【ノーベル平和賞】 ノーベル平和賞がエチオピアのアビー・アハメド首相に授与される。(→国際ニュースを切る)

 

◎今週の注目(2019年10月14-20日 &当面の注目)
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・EU首脳会議が17-18日に行われる。英国のEU離脱(Brexit)を巡る大詰めの協議が行われる。

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2019年10月 6日 (日)

◆中国建国70周年が映す現状 2019.10.6

 

 中国が10月1日に建国70周年を迎え、北京の天安門広場で盛大な式典が行われた。

 式典では雛段上に習近平国家主席以下幹部が並び、軍事パレードでは最新兵器を誇示した。習主席は中国が強国を目指す姿勢を改めて強調した。

▼大国の誇示

 会場の天安門広場は、1949年に建国が宣言され、1989年には天安門事件で民主派の弾圧が行われた場所だ。

 中国は1949年の建国の後、1970年代まで文化大革命やその後の政治闘争など混乱が続いた。しかし、鄧小平の指導の下に1978年の開放改革路線が始まってから、急速な経済成長を実現。その後約40年間の高成長を続け、今や世界の経済大国に成長した。

 影響力の拡大は経済にとどまらない。安全保障面では南シナ海などで軍事的な存在感を強めている。アフリカでは存在感と影響を拡大。一帯一路構想では中央アジアや中東などとの関係を強化する。

 式典ではこうした大国の誇示が随所に表れた。

▼中国型モデル

 10年ほど前までは、中国が経済成長すれば政治的な民主化も進むとの希望的観測が強かった。1党独裁の政治体制下で、経済成長がいつまで続くわけがないとの見方もあった。しかし、そうした見方は外れ続けた。

 1989年の天安門事件で、中国は政治的な民主化を徹底的に弾圧した。それにも関わらず、経済成長はむしろ加速した。「社会主義的資本主義」「国家資本主義」など、矛盾したような概念がまかり通る状況になった。

 アジアやアフリカの途上国などでは、中国的な開発独裁的経済発展モデルへの支持や受け入れが広がった。背後には、リーマン・ショックとその後の政治・経済の混乱により、欧米が誇示してきた「民主主義・自由経済」のモデルの魅力が減退したこともある。「北京コンセンサスvsワシントン・コンセンサス」の論争でも、必ずしも劣位ばかりでなくなった。

▼高度監視社会

 10年前と違うもう一つの面が、高度監視社会の実現だ。SNSやコンピューター・データの規制、監視カメラによるモニターなどを通じ、中国は世界でも先端を行く高度監視社会の一つになった。それが政治的な自由や民主化活動を妨げている面がある。

 SFに表現されるディストピア的な世界ともいえる図式。世界全体がその方向に向かう中で、中国は先頭を走る。

▼米中新冷戦

 もちろん、中国にとって都合の良い話ばかりではない。米国はトランプ政権の成立後、中国に対する警戒をむき出しにし、経済戦争を仕掛けた。ハイテク分野での規制も強化している。米中は新冷戦の時代に入ったとの指摘もある。

 貿易戦争の影響で中国経済は減速を強め、債務膨張などのリスクも拡大している。生産拠点の中国から東南アジアなどへの移転加速する。それでも中国経済が6%前後の成長を続けている点は、留意しておく必要がある。

▼香港問題の問い

 70周年式典に直接問いを投げかけたのが香港問題だ。同地では6月に始まった抵抗運動が続き、1日にもデモ隊と警官が衝突し、18歳の高校生が実弾で撃たれる事件が起きた。香港の混乱は長引き、収束の展望は見えない。

 1997年の香港返還の時には、その後50年間の1国2制度が約束された。しかし中国の支配強化が進み、1国2制度は有名無実化が進む。抵抗運動は、中国式の政治システムに対し香港の人々の懸念がいかに強いかを改めて示した。

 中国はその気になれば香港の抗議活動を力ずくで抑え込むことも容易だろう。しかしその場合、世界で中国への批判が強まり、中国型モデルの魅力が傷付く可能性が高い。

▼歴史の一幕

 ソ連は72年で崩壊した。それに比べ中国の体制が強固であることは間違いない。しかし、より長期的な将来がどうなるかは、分からないとしか言いようがない。

 2029年の建国80周年に、中国と世界がどんな姿になっているのか。そして建国70周年の映像はどのように見られることになるのか。世界にとって大きな命題だ。

◎ 祝賀の広場(ば)、建国、弾圧去来する。
◎ 自由なき発展に世界がまた唸る
◎ 香港の声押さえ込む記念の日

2019.10.6

 

2019年40号 (9.30-10.6 通算1004号)国際ユース・カウントダウン

 

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2019年9月30日-10月6日
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◆中国が建国70周年、北京で大規模軍事パレード、香港で抗議(1日)☆
・中華人民共和国の建国から70年が経過。式典が行われた。
・北京では大規模な軍事パレードを実施。最新鋭の兵器を公開した。
・習近平国家主席は共産党の指導を改めて強調。強国路線を力説した。
・1国2制度の堅持するとも演説した。
・香港では逃亡犯条例繁多に端を発する抗議活動が継続した。
・台湾の大陸委員会は1国2制度を受け入れないとの声明を表明した。
・70周年を機に中国の発展、大国化、課題などに改めて焦点が当たった。

◆香港、覆面デモ禁止、緊急条例を発動(4日)☆
・香港政府はデモ参加者が顔を隠すのを禁じる覆面禁止法の制定を発表した。
・緊急状況規則条例も発動した。行政長官権限であらゆる規則を定める仕組み。
・議会の手続きを経ずに規制でき、発動は英国支配時代の1967年以来だ。
・覆面禁止条例発動後の5日にも、抗議デモは続いた
・中国建国70周年の10月1日には、警官がデモ参加者に実弾を発砲した。
・香港の抵抗運動は収束のメドがつかないまま混乱が続く。

◆米がEUに報復関税、エアバス補助金で(2日)☆
・米国はEUに対し、エアバスへの補助金で報復関税の発動を表明した。
・WTOが同日、最大75憶ドルの報復関税を承認したため。
・EUも報復を検討中で、米中貿易摩擦が激化する懸念がある。
・米国とEUは航空機メーカーへの補助を巡り2000年代から係争を続ける。
・WTOはエアバス、ボーイング双方への補助が違反との判断を下した。
・ETOは米EUを仲裁する形で、報復関税に上限を定めることを決めた。
・今回の決定はWTOのルール内での報復関税で、一方的措置とは異なる。
・EU側は報復合戦を避けるべきとの意見を表明していたが、回避できなかった。

◆英がBrexitで「最終案」、合意なし離脱大詰め(2日)
・英政府はBrexitに関する新提案をEUに提出した。
・北アイルランドで農産物や工業製品について、当面EUのルールを受け入れる。
・移行期間後にルールに従い続けるかは、4年ごとに北アイルランドが判断する。
・メイ前首相とEUは、英国全体が関税同盟に残るとしたが、否定する。
・南北アイルランドの国境チェックはなくすとするが、施行策は抽象的。
・EUないでは、提案には問題が多いとの見方が強い。
・英国の離脱期限は10月31日。合意なし離脱に進むかは不透明な状況が続く。

◆サンダース氏が大統領選選挙活動停止(2日)
・民主党のサンダース上院議員(78)が2020年大統領選の選挙活動を停止した。
・動脈閉塞が見つかり、緊急手術を受けたた。
・同氏は民主党の指名争いの有力候補。左派で格差是正などを訴える。
・高齢でもあり、健康問題の顕在化は支持低下の可能性がある。
・その場合、同様に左派のウォーレン上院議員に支持が回るとの読みがある。
・サンダース氏の健康問題は、選挙戦の図式に影響を与えそうだ。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├───────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
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◎寸評:of the Week
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 【中国の建国70周年と香港問題】 中国が10月1日に建国70周年を迎え、北京で盛大な式典が行われた。(→国政ニュースを切る)

 【北朝鮮のミサイル発射】 北朝鮮が2日SLMBミサイルを発射。日本の排他的経済水域に着水した。米国は短距離ミサイルならば黙認の構えを示しているが、今回のミサイルは微妙なところ。北朝鮮は、米国や日本、韓国の出方を見る狙いとの見方が強い。
 こうした中で米国と北朝鮮は5日、スウェーデンのストックホルムで実務者協議を行った。米朝協議は神経戦が続いている感じだ。

 

◎今週の注目(2019年10月7-13日 &当面の注目)
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・香港情勢は緊迫が続く。
・米中貿易摩擦を巡る閣僚級の協議が開かれる。
・ノーベル賞の発表が7-14日に行われる。
・ポルトガルの総選挙が6日実施。結果が出る。

 

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