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2019年9月16日 (月)

◆米、GAFA規制を強化へーー米IT政策の曲がり角 2019.9.15

 

 GAFAに代表されるIT大手に対する規制が、米国でも強まる。テキサス、NYなどの州政府は、グーグルとFBそれぞれに対し、独禁法違反の疑いで調査を開始すると発表した。IT業界のあり方を変える可能性がある。

▼州政府が調査開始

 テキサス州など50州・地域は9日、グーグルが広告事業で独禁法(反トラスト法)に違反している疑いがあるとして、調査開始を発表した。

 NY州など9州・地域は6日、FBが収集データを利用して利用者の選択を制限したり、広告価格を不当に引き上げた疑いで捜査開始を発表した。

▼欧州の規制

 大手IT企業の情報独占に対する批判は、欧州を中心に数年前から強まっていた。EUは2018年、グーグルに対しスマホのOSアンドロイドの抱合せ販売の疑いで43億ユーロの支払いを命じるなど、競争法を使った規制を強めている。また、優遇税率を利用した課税逃れ防止にも熱心で、アップルとアイルランド政府に143億ドルの支払いを命じている(欧州司法裁判所で係争中)

 こうした欧州の動きに対し、米国はこれまでIT産業の育成を優先し、規制には及び腰だった。しかし今年に入り独禁法適用の姿勢を厳格化すると表明するなど、規制強化の方向を打ち出していた。

▼GAFAの巨大化

 GAFAが世界のIT業界を牛耳る形になったのはここ10年余り。2010年代に入ると4社にマイクロソフトなどを加えた米大手の存在は圧倒的になり、過去数年は時価総額ランキングでも上位5社程度を独占する。グーグルやFBのユーザー数は数十億人。もはやGAFAなしには世界経済が成り立たないような状況になっている。

 一方で、後発の新興企業を早期に買収するなど、新たな新陳代謝の芽を摘んでいるとの弊害も指摘されるようになった。グーグルによるユーチューブの買収、FBによるWhat's upやインスタグラムの買収などが典型例だ。

 大手IT企業の創設年を見ると、マイクロソフトやアップルが1970年代。グーグルやアマゾンが1990年代。フェイスブックが2004年。創業15年のFBを除けば、他社は20年以上を経過する。挑戦者だった新興企業の文化が変わっていっても不思議ではない。

▼独禁法の威力

 当局の規制は、米IT産業の行方にとって決定的に重要だ。旧ATTは1970-80年代の係争を経て1984年に分割。米通信業界はそれまでの独占→競争の時代に入った。マイクロソフトは1990年代の独禁法を巡る司法省との争いでビジネスの制約を受け、アップルやグーグルなど新興企業が発達する背景になった。

 米当局によるGAFAなどへの規制が今後どう推移するかは、現時点では見通し難い。しかし、潮目が変わったのは間違いない。重要な動きだ。

◎ GAFA独占「でも便利」から「おかしいぞ」
◎ ITの お触書替え 3回目

 

2019.9.15

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