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2018年12月

2018年12月31日 (月)

◆2018年の10大ニュース 国際ニュース・カウントダウン 2018.12.31

 2018年が終了する。世界はトランプ米大統領の政策に揺れ動いた。中でも米中関係(貿易戦争、ハイテク摩擦激化)と中東(米国の中東政策変更→地域情勢の変動)はインパクトが大きく、世界の枠組みが変わっている様が如実に表れた。2018年の動きを10大ニュースの形でレビューする。

▼INCDの10大ニュース
 INCDが独断と偏見で選んだ10大ニュースは以下の通り。単発のニュースだけでなく、重要なトレンドもピックアップしている。

1.米中貿易戦争勃発。ハイテク摩擦も激化。「新冷戦」へ
2.米中東政策転換(イラン核合意離脱、イスラエル大使館移転)。地域に新たな緊張。
3.米朝が初の首脳会談、北朝鮮核問題いったん緩和
4.IT大手のデータ独占に批判拡大、規制強化の動き
5.トランプ政権、相次ぎ高官が辞任、ロシア疑惑は消えず。
6.英のEU離脱交渉、迷走の末に越年
7.独メルケル首相が党首辞任、仏ではマクロン政権の改革に大規模抗議。
8.中国、ロシア、トルコなどで強権国家化の傾向
9.サウジのジャーナリスト殺害事件、皇太子らへの批判拡大
10.マレーシア総選挙で野党が初の勝利、マハティール首相復帰

▼米中貿易戦争

 世界は2018年、トランプ米大統領の政策で揺れ動いた。中でも目立ったのは米中関係だ。

 トランプ米大統領は3月22日、中国の知財侵害を理由に同国からの輸入に制裁関税を課すと発表。7月以降発動した。これまでに発動された総額は2500億ドルと、中国からの総輸入の半分に上る。中国も報復関税を発動し、米中は「貿易戦争」に突入した。

 米国の対中措置はハイテク分野に及び、4月にはZTEやファーウェイが対イラン制裁に違反したとして両者との取引を禁止。12月にはカナダ政府に要請し、カナダに滞在中のファーウェイCFO(副会長)の逮捕を実現させた。

 ペンス副大統領は10月演説し、対中強硬姿勢を明確に打ち出した。これまで米国は、中国の経済発展が同国の民主化につながるという前提で対中政策を決めてきた。この認識を180度転換し、中国を米国の覇権に挑むライバルと位置づけた。そして対中競争に打ち勝つ姿勢を鮮明にした。対中貿易戦争やハイテク分野での対応も、この戦略に基づく。

 米中は様々な形で協議を続けるが、妥協点を見出すのは容易ではない。米中貿易・ハイテク摩擦は形を変えて続くという見方が大勢だ。南シナ海など安全保障での対立もくすぶる。米中は「新冷戦」に突入したとの見方にも一理ある。

▼中東の混乱、米国の政策転換が助長

 米国の中東政策が大きく転換。これが中東情勢の新たな不安定材料になった。

 米国は5月、イスラエルの米大使館をエルサレムに移転した。エルサレムはイスラエルとパレスチナがその帰属をめぐって争っている場所。過去の和平案などでは、将来パレスチナ国家が樹立された時に、エルサレムは両国の首都に位置付られている。このため、国際社会はイスラエル大使館をエルサレムに置くことは避け、テルアビブに設置してきた。米が昨年大使館移転を発表した後には、国連総会が反対決議を採択した。米国はそうした国際社会を無視し大使館移転を決行した。パレスチナは激しい反対運動を展開した。

 トランプ米大統領は5月、イラン核合意からの離脱を表明。8月に対イラン制裁の第1弾を再発動した。米国の中東政策はイスラエルとサウジアラビアとの同盟を軸に、イランやシリアに対決する姿勢を鮮明にした。

 そのサウジでは体制に批判的なジャーナリストのカショギ氏殺害事件が勃発。絶対的権力を握っていたムハンマド皇太子への国際的な批判が強まった。

 トルコのエルドアン大統領は米国人牧師の拘束などを巡り8月以降、米国との対立を強めた。

 トランプ大統領は12月、シリア駐留軍の撤退を決定。シリア情勢はロシア中心に動く構図が一層強まった。

 中東情勢は様々な要素が入り乱れ混乱が続く。米国はこれまで秩序維持にある程度力を示してきた。しかしトランプ時代に入り、逆に秩序を破壊しているように見える。

▼大手IT規制論元年

 IT大手の情報独占に対する批判が強まったのも2018年の新しい流れだ。きっかけは3月に発覚したフェイスブックによる大量の個人情報流出事件。5月にはEUで新しい個人情報保護ルール(GDPR)が発効。規制論の高まりを背景に、GAFAなど大手IT企業の株価はこれまでの上昇一途から下落に転じた。

 具体的な規制の方法は難しく、方向が見えて来たわけではない。それでも英国やフランスなど一部の国がデジタル課税の導入を決めるなど、新たな動きが目立つ。2018年は、大手IT規制議論が本格化した元年との位置づけが可能だ。

▼迷走する欧州

 欧州では英国のEU離脱(Brexit)交渉が迷走のあげく越年。2019年3月末の「合意なし離脱」の懸念も高まっている。

 大陸欧州は反移民・難民の動きや極右・ポピュリスト政党の台頭に揺れた。イタリアでは反移民の同盟とポピュリストの五つ星運動の連立政権が発足。ドイツでは反移民の動きなどを背景に与党のCDUが地方選で大敗。メルケル首相はCDU党首の辞任を表明し、メルケル時代の終焉が見えてきた。フランスではマクロン大統領の経済改革に対し大規模な抗議運動が起き、大統領は改革の交代を余儀なくされた。

 欧州は内向き傾向は強め、反移民やポピュリスト台頭の傾向が変わる兆しは見えて来ない。

◎ トランプのニュースばかりに苦笑い
◎ 旧秩序の崩れる音聞き年を越す

▼APの10大ニュース  

 米AP通信が選んだ10大ニュース(米国と世界を同じカテゴリーで選出)は以下の通り。参考に紹介する。

1. フロリダの高校で乱射事件、17人死亡
2. トランプ大統領のロシア疑惑
3. セクハラ抗議の#MeToo運動拡大
4. 米の各地で乱射事件(全米で300件以上)
5. 米中間選挙。上院は共和、下院は民主
6. 移民問題(メキシコからの移民など)
7. カバノー氏の最高裁判事就任巡りセクハラ疑惑
8. カリフォルニアで山火事被害拡大
9. 地球温暖化、ポーランドのCOP24パリ協定のルール
10. サウジのジャーナリストカショギ氏の殺害事件

2018年52号 (12.24-31 通算966号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2018年12月24-31日
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◆世界経済、リスク拡大し2018年終了☆
・世界経済は拡大基調を維持しつつも、リスクを拡大させて2018年を終える。
・IMFの予測(10月)では2018年の世界経済の成長率は3.7%で2017年比横ばい。
・ただし7月の予測からは0.2ポイント引き下げた。2019年予測も3.7%。
・米中貿易戦争が本格化。経済に悪影響を与えるとの懸念が広がった。
・米国が4回、合計1%の利上げを実施。トルコなど新興国から資金が流出した。
・中国経済も6%台の高成長を維持しつつ、民間債務の拡大などリスクが膨らんだ。
・株価は乱高下を繰り返した。2019年は米経済悪化の懸念もささやかれる。

◆バングラ総選挙、与党が圧勝(30日)☆
・総選挙(一院制、350議席)が行われ、与党アワミ連盟が圧勝した。
・ハシナ氏が3期連続で首相に就く見通し。
・野党は不正多発を理由に再選挙を要求。混乱が拡大する可能性がある。
・同国は71年独立→軍政などを経て、90年代からアワミ連盟とBNPが交代で政権担当。
・2009年からアワミ連盟のハナシ首相が政権を維持している。
・2014年の選挙はBNPなどがボイコットした。
・同国経済は外資投資によるなどをテコに7%前後の成長を続けている。
・ただし1人当たりGDPは1300ドル強と低い。汚職などの問題も根深い。

◆トランプ米大統領がイラク電撃訪問、駐留継続発表(26日)
・トランプ氏がイラクの米軍基地を電撃訪問した。
・現地で米軍駐留を継続する考えを表明した。
・大統領は先にシリアからの撤退を表明。軍との対立がささやかれた。
・イラク訪問で、軍との関係修復を狙ったとの見方がある。

◆TPP11が発効(30日)
・日本やカナダ、メキシコ、豪州などが参加するTPP11協定が発効した。
・まず国内手続きの完了した6カ国(4国+NZ、シンガポール)で適用。
・残る国(ベトナム、ブルネイ、チリ、マレーシア、ペルー)も順次加わる。
・TPPは当初米国を加えた12カ国で発足の予定だった。
・しかしトランプ米大統領が2017年1月の就任早々離脱を表明。
・その後米を除く11カ国で新条約として発足させた。
・2国間主義に傾く米国や、膨張する中国への対抗手段としての意味もある。

◆コンゴ(旧ザイール)で大統領選、国連監視は認めず(30日)
・コンゴ民主共和国(旧ザイール)の大統領選投票が始まった。
・現職カビラ氏の期限が切れた2016年から2年遅れの実施。
・野党の強い一部地域では選挙を延期。しかしその前に「結果」を公表する見込み。
・国連の選挙監視団を認めない。
・同国はモブツ大統領独裁→内戦などを経験。
・暗殺された父親の権力を継いだカビラ氏が2003年に大統領に就任。2期務めた。
・大統領選は当初2016年に予定されていたが、選管は準備不足などを理由に延期。
・カビラ氏腹心のラマザニ氏と野党系2人の争いになる。
・ただし運営は曖昧で、不正への懸念は消えない。
・同国は人口8000万人、面積はアフリカ第2の大国。コバルトなど資源を抱える。

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◎寸評:of the Week
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 【2018年のニュース】 2018年が終了する。トランプ米大統領の政策に世界が揺れ動いた(→国際ニュースを切る「2018年の10大ニュース」)

◎今週の注目(2019年1月1-6日 &当面の注目)
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・1999年1月1日にユーロが導入されてから20年を経過する。
・ブラジルでボルソナロ氏が1月1日、新大統領に就任する。元軍人の右翼。経済改革、汚職撲滅、治安回復を掲げるが、具体的に政権がどう動くか。

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2018年12月26日 (水)

2018年51号 (12.18-23 通算965号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2018年12月18-23日
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◆米国防長官が辞任、政権の強硬色強まる(20日)☆
・マティス国防長官が辞任を発表した。2019年2月末。
・米軍のシリア撤退などを巡りトランプ大統領と意見が対立した。
・同氏の辞任で政権内から国際協調を重視する人々がほぼいなくなる。
・政権の強硬色が一層強まる可能性が大きい。
・トランプ政権は過去2年間に国務長官など高官が相次ぎ交代した。

◆米軍がシリアから撤退(19日)☆ 
・シリアに展開する米軍が撤退を開始した。
・米国は「イスラム国」(IS)伸長に台頭するため2015年シリアに地上軍を派遣。
・約2000人が駐在し、クルド人勢力やシリアの反政府勢力を後押しした。
・トランプ大統領はISの勢力縮小で撤退を決断。30日以内に撤退完了する。
・ただIS勢力はまだ残り、マティス国防長官らは撤退に反対した。
・米撤退で、シリア情勢ではロシアの影響力が高まる可能性が大きい。

◆中国開放改革40年(18日)☆
・中国が改革開放40周年を迎え、北京で記念式典を開いた。
・GDPは40年間で200倍以上に拡大。中国は世界2の経済大国になった。
・習近平国家主席は開放政策の維持や、党の指導堅持を強調した。
・最近、経済政策に関し国家・党指導のあり方を巡る議論も盛んになっている。

◆米が中国のハッカーを追訴、司法省は報告書(20日)
・米は中国人のハッカー2人を訴追したと発表した。「APT10」に所属する。
・サイバー攻撃などを通じ、貿易や知財情報を盗んでいたとする。
・これに関連して制裁措置を近く発表する予定。
・司法省は中国政府の関わるハッカー集団の活動で、12カ国が被害を受けたと発表。
・各国と協力して中国に是正を求める構えを示した。
・サーバーを巡る米中対立は激しさを増している。

◆米が今年4回目の利上げ、来年はペース鈍化へ(19日)
・米FRBは利上げを決めた。FFの誘導目標を0.25ポイント上げ、2.25-2.5%にする。
・利上げは今年4回目。2015年末の英上げから累計で2.25%上昇した。
・2019年については、利上げの予測を従来の3回→2回に引き下げた。
・米経済はトランプ減税(2017年末決定)の効果などが一巡。減速の兆候も見える。
・トランプ大統領は利上げをけん制する発言を繰り返す。
・世界経済も米中貿易戦争の影響懸念などから減速の方向にある。
・2019年は米国などの株が下落。原油価格は10月のピーク→下落している。

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◎寸評:of the Week
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 【ハイテク摩擦の拡大】 米国が12日、中国のハッカー集団「APT10」に諸国するハッカー2人を追訴。近く制裁措置を打ち出す見通しだ。司法省は同日、中国のハッカー攻撃が世界各国に及び、世界12カ国で被害が出たと発表した。中国側は当然反発した。
 ファーウエイのCFOが米国の要請に基づきカナダで逮捕された事件を巡っては、中国がカナダ人の元外交官など3人を拘束。カナダ側は対応に苦慮する。事実上の中国による報復措置と受け止められている。
 米中摩擦は当初、関税が問題の中心だったが、ここにきてハイテクや安全保障問題に焦点が移ってきた。欧州や豪州などでは、次世代通信のG5設備などで中国社の製品を締め出す動きや、中国による自国のハイテク企業買収を規制する動きが拡大してきた。問題は複雑かつ幅広い。
 2018年の位置づけは様々な角度から行うべきだが、米中ハイテク摩擦に焦点が当たり始めた年、という位置づけも可能だろう。この問題は、数年はおろか、数十年単位で続く可能性がある。
 
◎ 知らぬ間にハイテク冷戦ふと気づく 
◎ ネット社会ハイテク戦争の上に浮く

 【デジタル課税】 フランスが2019年1月からデジタル課税を導入する。グーグルなど国境をまたいで取引をする企業について、自国内での売り上げに対して課税する仕組み。EU内や国際的なルールの見直しに時間がかかり、しびれを切らして単独導入する格好だ。国民のデモで燃料税引き上げなどが先延ばしされ、財政悪化に対応する狙いもある。
 1カ国によるデジタル課税導入は、国際的な2重課税の防止など未解決の問題が多数ある。それでも国際的な合意を待っていたのでは、何も動かないのが現状だ。フランスの他にも英国、マレーシアなどが導入を発表している。こうして時代は動くのか。

◎今週の注目(2018年12月24日-31日 &当面の注目)
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・本年も大詰め。2018年のレビューの時期。
・ローマ法王のクリスマスメッセージなど、世界のリーダーによるメッセージ、演説などがある。
・バングラデシュの総選挙が30日に行われる。

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2018年12月17日 (月)

2018年50号 (12.11-17 通算964号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2018年12月11-17日
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◆英のBrexit、迷走のまま越年、メイ首相は続投
・英国のEU離脱は決着の方向が見えないまま越年する。
・メイ首相は当初11日に予定していた離脱協定の議会採決を見送った。
・与党・保守党は12日にメイ首相の信任投票を実施。続投を決めた。
・不信任票全体の4割弱と予想を上回った。同氏は次期総選挙前の退任を表明した。
・首相はEU首脳会議に出席。離脱交渉の見直しなどを要請した。
・EUは文書表現などでは柔軟姿勢を示したが、協定の見直しは否定した。
・英国内のBrexitを巡る世論は割れたしたまま。離脱期日は2019年3月29日だ。
・合意なし離脱→混乱のリスクが高まっている。

◆欧州中銀が量的緩和終了(13日)☆
・ECBは理事会で、量的緩和政策の12月末終了を決めた。
・ECBは2015年に量的緩和を決定。国債などを一時月間800億ユーロ購入した。
・すでに年内終了の方針を打ち出していたが、今回正式決定した。
・満期を迎えた債権は再投資し、当面は保有残高を維持。激変を避ける。
・ECBは量的緩和に先立つ2014年にはマイナス金利を導入している。
・ドラギ総裁は、金利引上げについても慎重に進める姿勢を示した。
・米国はすでに金融引締めに転じ、2015年12月から利上げ局面に入っている。

◆COP24、パリ協定のルール採択(15日)☆
・ポーランドで開催のCOP24は、パリ協定の運用実施方針を採択した。
・先進国→途上国への支援を2年ごとに示すことなどが内容。
・合意を受け、協定は2020年から実際に運用される。
・パリ協定は2020年以降の温暖化対策の枠組みを決めるもの。
・2015年12月に合意。2016年11月に発効したが、具体的ルールは固まっていなかった。
・米トランプ政権は2017年離脱を表明。協定が漂流する危機があった。
・今回の合意でとりあえず漂流の危機は脱した。ただし、内容に先送りも多い。
・温暖化ガス削減の実効性を高めるためには、米国の対応が不可欠だ。

◆トランプ氏元側近に有罪、大統領に打撃(12日)☆
・NY連邦地裁はトランプ大統領元の顧問弁護士に禁錮3年の有罪判決を下した。
・M.コーエン被告。脱税や金融機関への詐欺行為を認めた。
・トランプ氏と関係のあった女性への口止め料支払い(選挙資金法違反)も認めた。
・民主党は2019年から下院多数となり、大統領の疑惑への追及を強める姿勢だ。
・大統領を巡るスキャンダルと政権の不安定は、米政治や世界の不確実性を高める。

◆インド中銀総裁が辞任(10日)
・インド準備銀(中銀)のパテル総裁が辞任した。任期は2019年9月までだった。
・金融政策やノンバンク救済などを巡りモディ政権との対立が表面化。
・中銀の独立性を巡る意見の違いも激化した。

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◎寸評:of the Week
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 【今年の人】 2018年も残すところあと2週間。メディアは恒例の年末企画を報道している。米Time誌の今年の人(Person of the year)は殺害されたサウジアラビアの著名ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏らを選んだ。他に権力批判を続けたフィリピンのジャーナリストらを選んだ。評価や反響は様々だろうが、時代の一面を映している。

 【Brexit交渉、迷走のまま越年】 やはり、というべきか。英国のEU離脱問題(Brexit)は迷走したまま越年する。メイ政権とEUが合意した離脱協定は、当初12月11日に議会採決の予定だった。事前予測では否決され、その結果EUとの再交渉か、議会解散か、再度の国民投票か、などと言うシナリオがささやかれていた。しかし首相は直前になって議会採決を見送り。違うシナリオになった(混迷という点では変わらないが)。
 メイ首相はブリュッセルのEU首脳会議に出席したが、新しい展望が開けたわけではもちろんない。このまま何もまとまらず、無秩序離脱になる懸念が高まった。
 まさに迷走と言う表現がぴったりのような状況。首相の苦悩の表情ばかりが目に付く。

◎ 離婚話今年も迷走年を越す
◎ 宰相に苦悩のイメージ刷り込まれ

◎今週の注目(2018年12月10日-16日 &当面の注目)
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・米FRBが18-19日に公開市場委員会を開く。追加利上げに踏み切る可能性が大きい。同時に、今後の利上げペースなどについてどんな姿勢が打ち出されるかに注目が集まる。世界の市場、経済の行方を左右する。

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2018年12月11日 (火)

◆仏・反マクロン大統領デモの衝撃 2018.12.10

 フランスでマクロン大統領の進める改革に抵抗するデモが拡大。仏社会を揺るがしている。

▼週末の連続デモ

 直接のきっかけは燃料費の値上げ。政府は2019年1月からガソリンなど燃料費を引き上げる政策を打ち出した。これに対し11月中旬から週末に全国的なデモが発生。パリなどでは一部が暴徒化し、治安部隊と衝突して死傷者も出た。

 12月1日のデモには13万人あまりが参加。南仏で1人が死亡し、パリでは130人以上が負傷した。凱旋門に落書きがされ、自動車が焼き討ちに遭った。12月8日のデモには12万人以上が参加。1700人が逮捕されたと報道される。

 デモ発生以来、パリの中心部では週末になると店舗がシャッターを降ろして閉店。ルーブル博物館やオルセー美術館など観光地も閉鎖された。観光や経済への影響も広がっている。

▼SNSで拡大

 デモは中心になって組織した団体などがあるわけでない。SNSの呼びかけに人々が集まる格好だ。具体的な要求も整理されているわけではない。燃料費値上げ反対のほか、賃金引上げ、マクロン退陣、格差反対など様々だ。

 人々の不満が反マクロンのデモに表れた格好だ。加えてデモ隊の中にはカサーと呼ばれる過激派が入り込み、破壊活動を扇動している。極右や極左政党はデモをマクロン政権攻撃の材料にしている。

▼遅い成果、高まる不満

 2017年5月の就任後、マクロン大統領は経済改革を推進した。公務員12万人の削減を計画。硬直的と言われる労働市場の改革も打ち出し、雇用・解雇をしやすくする労働法改正を決めた。社会保障改革や社会保障増税を決定し、環境対策を狙い燃料税増税も打ち出した。一方、経済活性化のために「富裕税」と呼ばれる税の廃止も実施した。

 しかし改革の成果はたやすく出てくるものではない。負担増ばかりが先行していると受け止められ、富裕税廃止などで「金持ち優先」の批判も高まった。

 マクロン氏の支持率は就任当初の60%超から最近は20%程度にまで低下している。

▼親EU、国際協調の旗振り

 マクロン大統領はEUや国際政治の世界でも存在感を増していた。

 そもそもマクロン大統領は、反EUや反移民を打ち出す国民戦線のルペン候補を破って大統領に当選した。EU政策のスタンスは、常に親EU。難民問題などでEUが困難に直面すると、メルケル独首相と共にまとめ役として奔走した。

 欧州では近年、反移民や反EUを掲げる極右政党やポピュリスト政党が台頭し、内向き傾向が強まっている。こうした中でマクロン氏は、リベラルな価値観を打ち出し、親EUを唱える人々の中心となっている。

 世界ではトランプ米大統領が米国第1を唱え、保護主義的な貿易政策やパリ協定からの脱退、イラン核合意離脱など国際協調に背を向ける政策を進めている。マクロン氏はこれに対し、国際協調路線の重要性を説き、自由貿易を強調してきた。

 9月の国連演説や11月の第1次世界大戦終戦100年の式典でもこうした姿勢を鮮明にし、トランプvsマクロンの構図が映し出された。

▼正念場

 そのマクロン氏が改革への抵抗に遭い窮地に陥っている。

 フランスではこれまでもデモにより政治が大きく動いた事例がある。1968-69年にゼネストやデモがきっかけになってドゴール大統領時代が終わったのは代表だ。

 マクロン大統領は10日午後に国民向けに演説。最低賃金の引き上げなどを約束した。しかし効果は未知数で、事態収拾の道筋は見えない。

 39歳の若さで大統領に就任して1年半。マクロン氏の求心力低下が進めば、フランスのみならず欧州全体や世界にも影響する。正に正念場だ。

◎ 催涙弾の向こうに揺らぐ改革案
◎ 混乱に極右の笑い背が凍る
◎ パリ燃えて欧州揺れる冬来たる

2018.12.10

2018年49号 (12.3-10 通算963号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2018年12月3-10日
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◆仏で反改革デモ、マクロン政権窮地に ☆
・仏政府が打ち出した燃料費値上げなどへの反対デモが拡大。社会を揺るがす。
・デモは11月中旬から週末土曜日に開催。一部は暴徒化し死傷者が出ている。
・12月1日のデモは13万人が参加。パリでは100人以上が負傷した。
・仏政府は4日、2019年1月予定だった燃料費値上げの6カ月延期を発表した。
・しかし事態は収まる兆しはない。12月8日も全国で12万人が参加した。
・デモはSNSで広がり中心組織はない。要求も反マクロン以外では拡散する。
・マクロン政権は公務員削減や税制改革、燃料費改定などの改革を打ち出した。
・しかし改革の成果より負担増が先行して表れ、国民の反発が高まった。
・2017年5月の発足時に60%を超えた支持率は20%強に低下した。
・マクロン大統領は10日国民向けに演説。最低賃金引上げ等を約束した。
・今後の行方は不透明。マクロン政権が弱体化すれば、欧州全体に影響する。

◆中国ファーウエイ副会長を逮捕、米中新たな軋轢(5日発表)☆
・カナダ当局は中国・華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟CFO(副会長)を逮捕した。
・米当局の要請に対応した。1日にバンクーバーで拘束、5日発表した。
・米メディアの報道によると、イランとの不正取引や違法金融取引の容疑。
・背後には米中ハイテク摩擦があるとみられる。
・同社は人民解放軍出身の任正非CEOが1987年に創業。
・基地局で世界首位。スマホは世界2位だ。孟CFOは任氏の娘。
・米国などでは中国が同社やZTEをスパイ活動に使っているとの見方が強い。
・中国は同氏逮捕を抗議。米中間の新たな紛争の材料になりつつある。
・米国は1日、予定していた中国への追加関税を猶予。90日の協議に入った。
・逮捕はその直後に行われた。米中協議の行方にも暗雲を漂わせる。

◆カタールがOPECから脱退(3日)☆
・カタールはOPECに脱退を伝えた。2019年1月。
・同国は石油生産少ないが、天然ガスの生産・埋蔵は世界有数。LNG輸出は世界1だ。
・OPECの盟主サウジとはイランとの関係などを巡り対立。2017年から断交状態だ。
・中東の主要産油国で脱退するのは同国が初めて。
・OPECの求心力低下が一段と進む可能性がある。

◆独与党党首に親メルケル候補(7日)☆
・独与党のキリスト教民主同盟(CDU)はハンブルクで党大会を開催。
・新党首にメルケル首相側近のクランプカレンバウアー幹事長を選んだ。
・同氏は中道。保守派の対立候補を破った。次期首相の有力候補になる。
・メルケル氏は地方選挙敗北の責任を取り、党首選出馬を辞退していた。
・メルケル氏は首相を続投するが、任期の2021年まで続けられるか不透明だ。

◆米首席補佐官が退任(8日)
・ホワイトハウスのケリー首席補佐官が年末までに退任する。後任は未定。
・同氏は2017年7月に就任。ホワイトハウスの規律回復などに努めた。
・しかしメディアの報道によれば、トランプ氏との関係が悪化した。
・トランプ大統領は中間選挙後、セッションズ司法長官らを解任。
・下院で民主党多数のねじれ議会への移行を控え、体制再編を進める。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
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◎寸評:of the Week
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 【仏の反マクロンデモの衝撃】 フランスでマクロン大統領の改革に反対するデモが拡大。社会を揺るがしている。(→国際ニュースを切る)

 【ファーウエイCFO逮捕】 軋みが拡大する米中関係に、またしても新たあ衝撃が走った。中国の有力企業ファーウェイの創業者の娘で副会長CFOの孟晩舟氏が逮捕された。場所はカナダのバンクーバー。米当局の要請をうけてカナダ当局が逮捕した。役者も広がりを見せる。
 流れてくる報道によれば、容疑はイランとの不正取引などだが、背後には米中のハイテクを巡る軋轢がある。ファーウェイはスマホなどの基地局で世界首位。欧米などには、同社を通じて通信情報が中国政府に筒抜けになっているという指摘がある。このため、次世代の5G通信の基地局建設では、同社締め出しを決める国も出てる(豪州など)、
 中国政府は当然ながら、逮捕を批判。釈放を求める。米中摩擦は通信というハイテク分野に及び、傍受という安全保障にかかわる問題も表に炙り出しつつある。

◎今週の注目(2018年12月10日-16日 &当面の注目)
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・フランスの反マクロンデモの行方に大きな関心が集まる。次の週末はどうなるのか。
・カナダ当局によるファーウェイCFO逮捕の展開も目が離せない。
・英国のメイ首相は、11日に予定していたEU離脱を巡る下院の採決を延期した。否決の可能性が大きいと見たため。今後EUに修正を求める可能性がある。ただ、EUは再交渉に応じない姿勢で、行方は不透明だ。

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2018年12月 2日 (日)

2018年48号 (11.26-12.2 通算962号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2018年11月26日-12月2日
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◆米、対中関税引き上げを見送り(1日)☆
・米国は中国製品に対する輸入関税引き上げを90日間見送った。
・アルゼンチンで開いた米中首脳会談で決めた。
・米は来年1月、輸入2000億ドル分の関税を10%→25%にする予定だった。
・米中は貿易不均衡是正や知的財先権保護に向け交渉を加速する。
・90日以内に合意に達しなければ関税引き上げを実施する。
・米中貿易戦争の激化はひとまず先送りされた格好だ。

◆G20首脳会談、宣言に「保護主義反対」なし(1日)☆
・G20首脳会議がブエノスアイレスで開かれた。
・採択した首脳宣言には、保護主義への反対を盛り込まなかった。
・G20が2008年に始まってから初めて。
・WTOは改善の余地があると盛り込んだ。米国の主張を反映した格好だ。
・11月のAPEC首脳会議は、首脳宣言を採択できなかった。
・米トランプ政権の発足で、既存の国際貿易秩序は揺れ動いている。

◆ロシア・ウクライナ船を拿捕、緊張拡大(25日以降)☆
・ロシア当局は25日、黒海でウクライナ船舶3隻を拿捕した。
・現場はロシアが2014年に併合したクリミア半島付近。
・ロシアは船舶が領海侵犯したと主張。ウクライナは事前通告したとする。
・ウクライナは28日ロシアとの国境地帯や黒海地域に戒厳令を発動した。
・ウクライナや仏などは拘束された船員の釈放を求めたが実現していない。
・国連は26日安保理の緊急会合を開催。米大使はロシアを非難した。
・トランプ米大統領は予定していたプーチン・ロ大統領との会談を中心した。
・両者はG20首脳会談が開かれるアルゼンチンで1日会談の予定だった。

◆GMが合理化計画、米国内4工場を停止(26日)☆
・米GMは世界規模の合理化計画発表した。全世界で15%の人員を削減する。
・米国内4拠点を含む北米5工場をで生産を停止する。
・ラストベルトにあるミシガン州やオハイオ州の組み立て工場を含む。
・同社は北米に40拠点を持つが、不振の小型車工場などを停止する。
・次世代自動車の開発競争に備え経営の効率化を狙う。
・鉄鋼・アルミ関税などによる部品価格上昇への対応もある。
・トランプ大統領は失望を表明。同社への補助金停止を検討する。
・ラストベルトは大統領の支持基盤。政治的影響もありそうだ。

◆中南米の集団移民、米国境で衝突、一部は自主帰国も
・中南米からの移民集団の一部が25日、メキシコ→米国への強行突破を試行。
・メキシコは98人の身柄を拘束し、強制送還した。
・米国は不法越境した42人を逮捕した。
・集団の一部は自主帰国やメキシコへの滞在を選び始めた。
・米国の強硬姿勢と、メキシコの定住支援策などが理由。
・メキシコ側国境のティフアナの収容所は能力を超え、衛生問題も深刻。

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◎寸評:of the Week
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 【トランプ関税】 2018年も12月を迎えた。世界はトランプ米大統領に揺れたと言っていいだろう。3月以降、鉄鋼・アルミや対中国関税を表明。次々に発動した。通商交渉では保護主義的な政策や、2国間交渉を重視する政策を鮮明にした。国際会議では多国間主義を重視する欧州などと対立。トランプ以前までは常識だった「保護主義への反対」が、国際会議の共同宣言などに盛り込まれなくなった。30-1日にアルゼンチンのブエノスアイレス開いたG20首脳会議の宣言からも、保護主義反対が消えた。
 米国の関税引き上げの悪影響は、今後ボディブローのように米国や世界各国の経済に効いてくるとの見方が多い。GMが全世界規模のリストラを発表し、ミシガン州やオハイオ州などラストベルトの向上制裁停止を決めた。これもトランプ関税が一因になっていると解説される。
 GMとしては経済の論理を通した感じだが、これに対しトランプ大統領は同社への補助金廃止検討などを表明。政治の論理が表に出てきている感じだ。2019年には、トランプ関税(米中貿易戦争)の影響は更に拡大する可能性が大きい。

◎ いと易く公理も変わる反保護主義 
◎ GMに気骨が見えてしまう秋  

 【ゲノム編修の女児】 世界初のゲノム編集技術を使った女児が誕生したとの報道が26日、世界を流れた。南方科技大(深セン市)の賀建奎副教授の手によるとされる。エイズ罹患の父のウイルスが子に移らないよう遺伝子を操作したという。ちょうど香港でヒトゲノム編集国際会議が開かれていた時で、世界の話題となった。同副教授自身は会見などに出てきていないので情報は未確認にとどまるが、この分野の専門家らは操作を批判。中国当局も事実なら禁止事項などと述べている。
 いまや、技術的にはこれまで夢物語だった遺伝子操作などが可能になっている。一方で倫理面の問題などを含む規制は、技術進歩の速度に追い付いていない。今回のケースが当てはまるかどうかは分からないが、マッド・サイエンティストのとんでもない実験が、いつ社会を揺り動かしてもおかしくない。

◎今週の注目(2018年12月3日-9日 &当面の注目)
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・米FRBの利上げペースが減速するとの観測が強まっている。市場への影響は少なくない。

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