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2018年6月

2018年6月24日 (日)

2018年25号(6.18-24 通算939号)国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2018年6月18-24日
 

◆米が制裁関税追加、EUや中国は制裁発動 ☆
・トランプ大統領は18日、対中制裁措置拡大を指示した。
・中国からの輸入製品2000億ドルに10%の追加関税を検討する。
・米は既に中国からの輸入品500億ドルに25%関税を決定。中国は報復措置を取る。
・EUは22日米国からの輸入28億ユーロに報復関税を発動した。
・米国がEUからの鉄鋼・アルミに追加関税を賦課したことに対抗した。
・トルコは21日、米国の輸入制限への報復関税を発動した。
・関税引き上げと報復関税発動の連鎖が拡大。貿易戦争の懸念が強まる。

◆金正恩委員長が3度目の中国訪問、米韓は演習中止(19日)☆
・北朝鮮の金正恩委員長が訪中。習近平国家主席と会談した。
・3月末依頼3度目の訪中。先の米朝首脳会談の内容を説明した模様。
・中国国営中央テレビによると、習首席は問題に積極関与する意向を示した。
・米韓は8月の合同軍事演習の中止を決めた、
・中止は先の米朝首脳会談を受けて決まった。
・韓国の文在寅大統領はロシアを訪問。プーチン大統領と会談した。
・米朝会談を受け様々な動きが加速している。

◆コロンビア大統領選で右派候補当選、和平に影響(17日)☆
・大統領選決選投票があり、右派のドゥケ前上院議員(41)が当選した。
・同氏はサントス大統領と左翼ゲリラが結んだ和平合意の見直しを主張する。
・ゲリラ側はすでに武装解除を終えており、合意変更なら反発は必至だ。
・同国は1960年代から2017年まで50年以上内戦。20万人以上が死亡した。
・和平合意は、一定範囲でゲリラの過去の罪を問わないと定める。
・これに内戦で家族を失った人などが反発する。
・合意破棄となれば混乱は同国にとどまらず、地域を揺さぶる。
・英FT紙は、新大統領がゲリラ、汚職、コカイン問題に直面すると表現する。

◆米不法移民、家族分断で波紋 ☆
・米国境で拘束された不法移民の親子が引き離される例が多発。批判が高まった。
・4月中旬-5月末までに2000人の子供が親から引き離された。
・米国内だけでなく海外からも批判が集中した。
・メラニア大統領夫人も異例の声明を発表した。
・トランプ大統領は20日、親子を同一施設に収容できるよう求める大統領令に署名した。
・同時に不法移民には厳しい態度で望むと強調した。
・不法移民問題は、大統領就任以来形を変えて米社会を揺さぶっている。

◆世界の難民・避難民、2017年過去最高の6850万人(19日)☆
・国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は2017年の年次報告書を発表した。
・2017年末の難民・国内避難民は過去最高の6850万人。5年連続で増加した。
・うち2540万人が国外への移動を余儀なくされた難民だ。
・人数が多いのはシリア(600万人)、アフガニスタン(200万人強)、南スーダンなど。
・2017年にはミャンマーのロヒンギャなど新たな難民・避難民が発生した。

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◎寸評:of the Week
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 【貿易戦争の懸念】 米トランプ政権の通商政策を引き金にした貿易戦争のリスクが一段と高まった。米は対中制裁の追加を検討すると表明した。すでに対中で500億ドルの関税を決定。EUなどからの鉄鋼・アルミ製品輸入への追加関税賦課も発動した。自動車輸入への関税引き上げも検討している。こうした一連の動きに加えて、今回の措置だ。中国やEUは、米国への制裁関税発動へと動いている。貿易戦争の懸念が高まっている。
 経済学の教科書は自由貿易が経済発展を促し、貿易制限はマイナスの影響を及ぼすと説明する。しかし現実には、自由貿易により職を失う人が出てくるし、自由貿易の名の下に実際は不公正な取引が行われる事例も多い。
 大統領の側近は経済学の理論は十分承知の上で、保護主義的な政策を打ち出している。これまでの常識を無視し、破壊する動きといってもいいかも知れない。問題は、これまでの常識に代わる貿易体制や経済システムを提示しているわけではないところにある。
 報復関税や自国利益という言葉ばかりが目立ち、自由貿易体制や消費者利益と言う言葉が使われることは滅多になくなった。
 貿易戦争高まりの懸念を背景に、世界の株価は下落傾向にある。経済は要注意の局面に来て、減速は不可避のようにも見える。ただ、経済危機や恐慌への具体的な危機のシナリオが共有されているわけでない。

◎ 報復が報復を呼ぶ負の連鎖
◎ 戦争は通商で止まればいいけれど

 【女性の権利】 サウジアラビアで24日女性の自動車運転が認められた。同国は世界で唯一女性の運転を禁じてきた。「やっと」という感じだが、今回の解禁に国内保守派の反対が強かったのも忘れてはいけない事実。こういう分野にも認識ギャップがあったのかと、改めて感じる。
 ニュージーランドのアーダン首相(37)が女児を出産。6週間の産休に入る。この間は副首相が代理を務める。女性の現職首相が出産、産休というのは世界でも初だ。
 女性の社会進出、同性婚などは過去30年の間に、徐々に、しかし大きな変化を遂げた分野。国や地域による差が大きいのも問題を巡る特徴の一つだ。

◎今週の注目(2018年6月25-30日 &当面の注目)
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・EU首脳会議が29-29日に開催される。イタリアにポピュリストと極右を基盤とする新政権が誕生したことで、EU統合の立て直しが再び問われている。リーダーシップが問われる。首脳会議に先駆け、EUは24日に難民問題を協議する非公式会合を開催。関係国の首脳らが出席する。
・トルコの大統領選と総選挙が24日に行われた。2017年の憲法改正を受け、次期大統領は強大な権限を手中にする。当初エルドアン大統領とその与党勝利が確実視されていたが、経済混乱で国民の不満が高まっている。結果はどうなるか。
・インドネシア統一地方選が27日に行われる。

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2018年6月18日 (月)

◆米朝首脳会談と世界 2018.6.17

 トランプ米大統領と金正恩北朝鮮委員長が12日シンガポールで会談した。首脳会談は1950年代の朝鮮戦争以来初めてで、米朝関係は新たなステージに入った。アジア情勢、世界情勢との脈略でどうとらえたらいいのか。

▼歴史的な会談

 米朝首脳会談は、色々な意味で歴史的だった。両国は1950-53年に朝鮮戦争を戦い、戦争は今なお終結してない。現在は休戦状態だ。両国間の国交はなく、米国は北朝鮮をテロ支援国家に指定している。

 1990年代に北朝鮮の核開発問題が浮上して以来、米国は同国に対し「圧力と対話」の政策を繰り返してきた。1990年代の核合意や2000年代の6カ国協議などが行われたが、合意はいずれも一時的な効果に留まり、北朝鮮の核やミサイル開発を阻止できなかった。

 米国が直接対話を避けてきた背景には、北朝鮮の体制がいずれ崩壊するとの判断もあった。今のところそれは外れている。

 今回の首脳会談は、直接対話なき60年以上を経て、初めて実現したもの。世界の関心も大きく、会談内容は一挙手一投足に至るまでテレビ中継された。メディアはほぼ例外なく「歴史的」という表現を使った。

▼非核化など約束、具体性は欠く

 会談後、両首脳は共同声明に署名した。A4で2枚程度にまとまる内容。主な内容は、(1)金委員長は朝鮮半島の非核化を約束、(2)トランプ大統領は北朝鮮の体制保証を約束、(3)4月末の南北朝鮮の板門店宣言を再確認、(4)共同声明の内容実現のため高官の協議を進める、など。

 非核化の具体的な進め方や目標期限、朝鮮戦争の終結宣言などは盛り込まれなかった。また、米国が求めていたCVID(完全かつ検証可能で非可逆的な非核化)は盛り込まれなかった。その意味では共同宣言は総論に留まる。ただ非核化や体制保証などの原則を約束した意味は軽視すべきでない。

▼不透明な今後

 今後の行方には、多くの不透明要素が残る。当面はポンペオ米国務長官と北朝鮮側による高官協議の開催が焦点になるが、その日程は不明だ。

 非核化には技術的に難しい問題が多数残る。トランプ大統領は首脳会談後の記者会見で、完全な非核化には技術的に時間がかかると指摘した。

 北朝鮮はこれまでも、国際公約を反故にする行動を繰り返してきた。今回の共同声明や4月の板門店宣言が順守される保証もない。今回の米朝首脳会議を、米国の圧力をかわず時間稼ぎという見方もある。

 北朝鮮の真意も、米国の真意も本当のところは分からない。今後の協議の過程で予期せぬことが起きるのも自然だ。行方は不透明であることを、まずは基本認識として抑えておくべきだろう。

▼大きな変化

 一方で、過去6カ月にそれまでの予想をはるかに超える大きな変化が起きた事実も重要だ。

 2017年には北朝鮮が断続的に核実験やミサイル発射を実施。米国は周辺海域に空母を派遣し、経済制裁を強化するなど圧力を強めた。事態は一触即発の状況にあった。それが変わったのは、2018年の年初からだ。

 金正恩委員長は年頭所感で、対話路線への転換をにおわせる発言を発信。これに韓国が応じ、南北対話→2月の平昌五輪への北朝鮮参加、南北合同チームの発足へと進んだ。

 それが11年ぶりの南北朝鮮首脳会談開催と初の米朝首脳会談へと結びついた。

 米朝首脳会談には曲折があった。トランプ大統領がいったん中止を表明する場面もあった。しかし、ポンペオ国務長官の秘密訪朝(3月、5月)や、2度目の南北朝鮮首脳会談(5月末)などを通じ、開催にこぎつけた。

 金正恩書記長は3月末と5月上旬の2度にわたり中国を訪問。冷却していた中朝関係を改善した。ロシアとの交渉も進めた。

 それまで動かなかった様々な回線が通じ、朝鮮半島を巡る事態が動き出した。

▼期待と疑問

 首脳会談後の会見でトランプ大統領は、北朝鮮との対話継続中は米韓軍事演習を中止すると表明した。

 北朝鮮は5月、拘束していた米国人3人を解放。首脳会談では、朝鮮戦争時の捕虜や行方不明者の遺体収容を約束した。

 金委員長は会談に先立ち、核実験を今後行わないと表明。北東部の核実験場を破壊した(どこまで本格的に破壊したかは不明)。

 口先だけでない実体を伴った動きがあるのも事実だ。

 北朝鮮の核問題や米朝関係の動向には、改善を期待できる要素と疑わしい動きがある。予断は禁物だ。

▼アジア巡る米中関係

 北朝鮮問題は核兵器が伴うだけに、単独でも重要だ。しかし、アジア情勢全体を見る場合には、米中関係を基本に据えて考えるのが自然だろう。

 第2次大戦後のアジアの秩序は、米国の覇権の下で保たれてきた。ここに中国が挑戦しているというのが、目下の大きな構図だ。

 米国は中国の対米貿易黒字はもちろん、先端技術での追い上げを警戒。米朝首脳会談の3日後の15日には、総額500億ドルという巨額の対中制裁関税発動を発表した。中国はこれに報復関税で応じ、米中貿易戦争の懸念が高まっている。

 安全保障面で、米国は中国の南シナ海での支配領域拡大を様々な手段でけん制しようとしている。さらに中国によるサイバー攻撃などにも対抗策を強化する。

 北朝鮮問題も、背後には米中の対立や関係が絡む。

▼急変する世界情勢

 世界に目を転じれば、米国は5月にイラン核合意から離脱した。同じ核問題で、北朝鮮と対話を進めようとする一方で、イランには強硬策を強めている。イスラエルでは大使館をエルサレムに移転した。こうした米国の新政策が、中東の混乱を深めている。

 北朝鮮核問題は先行き読みにくく、何が起きてもおかしくない。確実なのは、従来にない変化が起きつつあり、しかもそれが国際情勢に波及していく事だ。月並みだが、冷静に見つめていく必要がある。

◎ 首傾げ個性派役者の握手見る
◎ 予期できぬ2人が会って世が動く
◎ アジアの地パイプの修理はやや進む

2016.6.17

2018年24号(6.1-17 通算938号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2018年6月11-17日
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◆米朝首脳が初の会談(12日)☆☆
・トランプ大統領と金正恩委員長がシンガポールで会談。共同声明に署名した。
・米朝首脳会談は初。両国は1950年代の朝鮮戦争以来、敵対関係にある。
・共同声明で金委員長は朝鮮半島の非核化を約束。
・トランプ大統領は北朝鮮の体制保障を約束した。
・非核化の時期や検証は盛り込まれなかった。朝鮮戦争終結への言及もなかった。
・両国は今後高官レベルで具体的な協議に入る。
・首脳会談は歴史的で、対話の開始を評価する見方がある。
・一方で非核化に向けた具体的な内容は乏しいとの批判もある。
・いずれにしろ、米朝関係は新段階に入った。今後の展開は予断を許さない。

◆欧州が年内量的緩和終了、米は追加利上げ(14日)☆
・欧州中銀(ECB)は量的緩和政策を年内に終了することを決めた。
・ECBは2015年に量的緩和を導入。現在月300億ユーロの資産(国債など)を買増している。
・これを10月から半分に減額。12月末にゼロにする。
・2019年以上に保有する国債の残高は当面維持する。
・政策金利(0%、中銀預金金利はマイナス)は2019年夏まで現行水準を維持する。
・米FRBは13日、FF金利の誘導目標を0.25%引き上げ1.75-2%にした。
・今年に入り2度目の利上げ。2015年末にゼロ金利解除してから7回目の引き上げだ。
・年内にあと2回の利上げを予測する見方が強まった。
・リーマン・ショック後の金融緩和からの正常化は、米国が先行。欧州が続く。
・金融引締め局面では、新興国からの資金流出など混乱も懸念される。

◆米が対中制裁関税発動へ、中国も報復関税(15日)☆
・トランプ政権は中国からの輸入製品500億ドル分に25%の追加関税を課すと発表した。
・知的財産権侵害への制裁措置。7月6日に340億ドル分を発動する。
・対象は産業ロボットや電子部品など818品目。第2段階は化学品など。
・中国は16日、米国からの輸入に同規模の関税を課すと発表した。
・大豆や牛肉などの農畜産物、自動車などが中心。第2段階はエネルギー関係など。
・米中間の貿易摩擦が激化。貿易戦争に発展する懸念が拡大している。

◆サッカーW杯開幕開幕(14日)☆
・FIFAワールドカップのロシア大会が開幕した。7月15日まで。
・開幕戦のロシア・サウジ戦はロシアが快勝した。
・開会式に米欧などの首脳の参加はなく、派手な式典はなかった。
・FIFAは13日の総会で、2026年大会を米加メキシコの3カ国共催と決めた。
・共催は2002年の日韓大会以来。
・大会の巨大化、経費の膨張などが決定の背景にある。

◆伊が移民・難民受け入れ拒否、スペイン肩代わり(10-11日)☆
・イタリアのコンテ政権は10日、アフリカからの移民・難民船受け入れを拒否した。
・民間救助船アクエリアス。リビアなどからの移民629人を乗せていた。
・スペインのサンチェス政権が11日に受け入れを表明した。
・伊新政権はポピュリストの5つ星と極右の同盟の連立で1日成立。反移民・難民色が強い。
・EUは2015年に難民危機に直面した。その後も共通難民政策は決め手を欠く。
・各国で反移民政党が伸長している。

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◎寸評:of the Week
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 【米朝首脳会談とアジア】 歴史的な米朝首脳会談が行われた。会談を巡り東アジア情勢は玉突きのように変化している(→国際ニュースを切る「米朝首脳会談と世界」)

 【メディア再編加速】 今週の5本以外にも重要ニュースが相次いだ。米裁判所はATTによるタイムワーナーの買収を無条件で承認。ATTは14日に買収手続きを完了させた。メディア大手のコムキャストは13日、21世紀フォックスの映画などの事業に対する買収提案を発表。すでにを決めていたディズニーとの争奪戦に入る。メディア業界の再編は加速している。

 【国名変更】 旧ユーゴスラビアのマケドニアが12日、国名を「北マケドニア」とすることでギリシャと合意した。これにより同国のEUやNATO加盟が進む見通し。マケドニアの国名問題は、1990年代から続いてきた。話し合いで解決に向かうことは(当然好ましいが)、最近では珍しいニュースだ。

◎今週の注目(2018年6月18-24日 &当面の注目)
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・米朝首脳会談を受けて北朝鮮を巡る問題が動いている。ポンペオ米国務長官と北朝鮮高官の協議調整などが進みそう。韓国の文在寅大統領はロシアを訪問、22日にプーチン大統領と首脳会談を開催する。

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2018年6月10日 (日)

2018年23号(6.4-10 通算937号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2018年6月4-10日
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◆G7首脳会議亀裂、トランプ米大統領が首脳宣言承認撤回(9日)☆
・G7首脳会議がカナダのシャルルボアで開催した。
・トランプ米大統領は会議終了を待たず退席。米朝首脳会談に向かった。
・焦点の貿易問題で米国と欧州などの対立が続いた。
・共同宣言では公正な貿易を明記するなど米の立場に一定の配慮を含んだ。
・議長国カナダのトルドー首相が終了後に共同宣言を発表した。
・しかしトランプ氏はその後、宣言を承認しないよう米代表団に指示した。
・トルドー氏を強い言葉で批判した。いずれもツイッターで発信した。
・対立を露呈する異例の展開。G7の亀裂をが隠しおおせない展開になった。
・同盟国のG7内の対立は、世界経済の不安定性を高める懸念が大きい。

◆米朝首脳、シンガポール入り(10日)☆
・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩委員長がシンガポール入りした。
・金委員長は中国国際航空の便で到着した。
・トランプ氏はG7首脳会議のカナダからの到着。
・米朝間では会談をにらみ調整や欧州が続いた。
・トランプ米大統領は7日、朝鮮戦争終結で合意する可能性に言及。
・金正恩委員長の米国への招待も述べた。
・9日には、会談が金委員長にとって1回限りのチャンスと語った。
・歴史的な首脳会談は12日に開催される。

◆米、中国ZTEの制裁見直し(7日)☆
・米商務省は中国ZTEに対する制裁見直しで同社と合意した。
・ZTEが最大14億ドルの罰金を払うほか、経営陣を刷新する。
・米国が選んだ法令順守担当者を受入れ、担当者が今後10年間監視する。
・米国はそれを条件に取引禁止を解除する。
・商務省は4月、米企業とZTEの取引を7年間禁じた。イランとの違法取引などが理由。
・ZTEは米クアルコムの半導体などを調達できず、スマホなどの生産停止に陥った。
・習近平国家主席がトランプ大統領に直々電話するなど交渉を進めた。
・米中は知財などで大規模な貿易紛争を抱える。今後の行方は不透明だ。

◆スペイン新政権、閣僚の17人中11人が女性(6日)☆
・サンチェス首相は閣僚名簿を発表した。
・首相を除く17人中11人が女性。世界主要国でも前例のない女性多数内閣となる。
・世界のメディアも政治ニュースというより、社会的側面から大きく取り上げた。
・同国では議会が1日に国民党のラホイ首相を不信任した。
・社会労働党のサンチェス党首が2日首相に就任した。
・社労党は下院350議席中84議席の少数内閣。政権運営の行方は不透明だ。
・早期総選挙を予測する向きもある。

◆米中間選挙の予備選相ぐ、民主優位→共和巻き返しの状勢
・11月の中間選挙候補者を決める予備選が各州で実施されている。
・5日には最大州のカリフォルニア州など8州で実施された。
・中間選挙は下院全議席(435)と上院100議席中35議席を改選する。
・世論調査では野党民主党の支持率が上回り、下院では民主過半数の見方が強かった。
・ここに来て与党共和党が挽回し接戦の様相。トランプ大統領の支持率も持ち直した。
・現在の議会は上下院とも共和党優勢。下院で民主優位となれば政策決定が滞る。
・中間選挙はトランプ政権の行方や政策に直接影響するだけに関心は大きい。

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◎寸評:of the Week
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 【亀裂露呈のG7サミット】G7首脳会議がカナダで開かれ、米国と他の参加国の亀裂がひときわ目立った。

 米トランプ政権は今年に入り、鉄鋼・アルミ製品に対する高率関税の発動や、自動車関税拡大の検討など保護主義的な政策を相次ぎ導入した。また中国製品への輸入制限策も打ち出し、貿易戦争や保護主義への懸念が強まっている。首脳会議でも貿易問題が最大のテーマになった。

 米国は貿易赤字の縮小や安全保障上の必要性、公正な貿易などを理由にこうした政策を正当化。一方欧州は、米国の一方的な措置に強く反対した。立場の違いは縮まらず、対立の構図は解けなかった。

 共同宣言は公正貿易という文言や、WTOの改革などを盛り込んで米国の立場に一定の理解を示す形でまとまった。玉虫色で繕った宣言だ。トルドー・カナダ首相が首脳会議後に発表した。

 ところが間もなく、トランプ米大統領は「宣言を受け入れないよう代表団に指示した」とツイッターで発信。トルドー首相も強く批判した。カナダから米朝首脳会議が行われるシンガポールに向かう機上からだった言われる。

 国際的なメディアの報道は、トランプ大統領に詰め寄るメルケル独首相らの写真など、刺激的な映像を多数発信した。

 G7首脳会議は1975年に始まり(開始当時はG5)、40年以上の歴史を持つ。発足当時、G7は世界のGDPの7割近くを占めていたが、現在は5割以下。2009年にはG20も発足した。

 それでもG7が一定の役割を果たしてきたのは、先進民主主義国家の総意として、政策面のメッセージを発してきたからだ。その共通の基盤が、民主主義や開かれた世界、自由経済、反保護主義などの価値観だった。

 今回の会議では亀裂があからさまに露呈した。その影響は軽くない。トランプ米大統領個人が原因の部分もある。しかし、同氏の「米国第一」の主張が支持され、政権が誕生した事実を軽視すべきではない。世界の自由貿易体制や自由民主主義の危機の断面と理解すべきだろう。

 サミットの結果を伝える米欧のメディアの表現は、日本のメディア以上に直接的だった感じだ。

- G7 summit ends in disarray as Trump abandons joint statement(BBC)
- Angry Trump torpedoes G7’s hard-won trade harmony  (FT)
- US President breaks with allies(CNN)

◎ G7 脇から端役への瀬戸際か
◎ 西側の価値観を歌えぬリーダーたち
◎ 「協調」のメッセージなどどこ吹く風
◎ コミュニケをツイート1つで葬れり

◎今週の注目(2018年6月11-17日 &当面の注目)
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・米朝首脳会議が12日にシンガポールで開かれる。全世界が注目。
・サッカーのW杯が14日ロシアで始まる。競技はもちろん、ロシア社会の動きも注目。

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2018年6月 3日 (日)

2018年22号(5.28-6.3 通算936号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2018年5月28日-6月3日
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◆米朝首脳会談、6月12日に再設定(1日)☆
・トランプ米大統領は金正恩委員長との会談を当初予定通り開催すると発表した。
・北朝鮮の金英哲副委員長とワシントンで会談した後に表明した。
・6月12日にシンガポールで開催する予定。
・米朝首脳会談は3月に合意。5月10日に日程を決めた。
・しかし5月24日にトランプ大統領が中止を発表。その後調整が続いていた。
・大統領は今後首脳会談を複数回開催する可能性も示唆した。
・首脳会議開催は合意→白紙→再合意という異例の展開。
・開催までの調整は不透明。実際の会談の行方も不確定要素は多い。

◆伊にポピュリズムの新政権、2転3転の末に(1日)☆
・コンテ首相を首班とする5つ星、同盟の連立政権が発足した。
・5つ星はポピュリスト的色彩が強く、同盟は反移民など極右の正確を帯びる。
・コンテ首相は大学教授出身で政治経験は乏しい。
・マッタレッラ大統領は4月23日にコンテ氏を首相候補に指名した。
・しかし大統領は27日、コンテ氏の組閣案を許否。同氏は組閣断念した。
・大統領は28日元IMF高官のコッタレッリ氏を一旦首相候補に指名した。
・政治混乱を受け、市場では伊国債が急落。10年物利回りは3%に達した。
・ちなみに独国債は0.3%台で、格差は歴然だ。
・再選挙になった場合は、5つ星、同盟がさらに躍進するとの予測も出た。
・大統領は31日、一転コンテ氏の首相就任を容認した。
・閣僚人事では財政・産業相のみ当初のEU批判派の候補から変えた。
・新内閣成立で3月の選挙から3か月に及んだ政治的空白は終わる。
・しかしポピュリスト・極右政権の誕生は、EUの協調を揺るがしかねない。

◆米の鉄鋼関税EUなどにも、EUはWTO提訴(1日)☆
・米トランプ政権はEUなどからの鉄鋼・アルミ輸入に追加関税を発動した。
・EU、カナダ、メキシコなどが対象。鉄鋼は25%、アルミは10%を課す。
・米は3月末に日中製品などに関税発動したが、EUなどは猶予していた。
・しかし通商交渉で進展がなかったとして追加関税を課す。
・EUは1日、WTOに提訴。今後報復関税を導入する方針。
・カナダとメキシコも報復関税導入に動く。
・米の保護主義が一段と強まり、貿易戦争の色彩が鮮明になってきた。
・英FT紙は「米が同盟国に対し貿易戦争の第1撃を放った」と報じた。

◆スペイン政権交代、首相不信任で(1-2日)☆
・下院は1日、国民党(中道右派)のラホイ首相に対する不信任案を可決した。
・中道左派社会労働党のサンチェス党首が2日、新首相に就任した。
・ラホイ政権は2011年に発足。2016年の総選挙後は少数与党政権だった。
・国民党にかかわる汚職疑惑で批判が拡大。少数政党が不信任に回った。
・サンチェス政権が社労党と左派ポデモスを基盤とするが、少数与党。
・政権安定への不安要因は多く、早期の解散・総選挙を予想する向きもある。

◆ブラジル、トラックストで経済混乱 ☆
・トラック運転手らが5月下旬からストを実施。物流が滞り経済混乱が拡大した。
・生鮮食料品が枯渇し、スーパーでは欠品が目立つ。ガソリン価格は高騰した。
・石油価格政策や原油価格上昇の影響で、燃料費が急騰したのが発端。
・運転手らは価格政策の見直しなどを要求してきたが、政府は受け入れなかった。
・このためストに突入。世論は概して運転手を支持する。
・混乱→経済へのマイナス影響も広がっている。
・10月の大統領選は本命不在で先行き不透明。これも影響する可能性もある。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない
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◎寸評:of the Week
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 【米朝の駆け引き】 半ば予想通りと言うか、トランプ米大統領が一度中止発表した米朝首脳会談の開催を発表した。それに先立って、北朝鮮の金英哲副委員長がNYでポンペオ国務長官と会談。その後ワシントンでトランプ大統領と会談した。会談の中身は不透明だが、相当な駆け引きが続いていることは間違いない。1日のトランプ大統領の談話を聞く限りでは、対話重視の姿勢が強まった印象を受ける。ただ今後何があってもおかしくない。世界注目の首脳会談まであと10日あまりだ。

 【アイルランド中絶容認と価値観の変化】 先月25日に行われたアイルランドの国民投票で、妊娠中絶容認が66%を占めた。同国はカトリック教徒が多く、1983年の憲法改正で妊娠中絶の禁止が明記されていた。母体に健康上の機関がない限り、性犯罪による妊娠でも中絶できなく、英国など海外に渡航し中絶するケースが後を絶たなかった。

 国民投票で中絶賛成派を率いたバラッカー首相は、結果を受けて「静かな革命」と表現した。そのバラッカー首相は、1979年生まれの39歳。2017年に38歳で就任した。同氏は就任前に同性愛であることを公表している。また、父親がインドからの移民ということでも、題になった。

 アイルランドでは2015年の国民投票で、同成婚を合法化している。オランダが世界で初めて同性婚を合法化したのが2000年(施行は2001年)。その後、カトリック国のイタリアなどでも同成婚が認められるようになった。欧州では性転換や尊厳死、安楽死などでも、従来の価値観を揺るがすような変化が生じている。

 アイルランドは元々保守的とみられることが多かった国。そこでも社会規範の変化が着実に進んでいる。

◎ 旧教(カトリック)と中絶併存の世になれり
◎ 結婚はみな男女間だったその昔

◎今週の注目(2018年6月4-10日 &当面の注目)
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・6月12日に設定された米朝首脳会談に向けて駆け引きや調整が進む。
・G7首脳会議が8-9日にカナダのシャルルボアで開催される。北朝鮮問題、鉄鋼・アルミ関税など米国の保護主義的な政策など関心事は多い。米トランプ政権と欧州の関係も注目。

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