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2018年3月20日 (火)

◆中ロの新体制・米国の体制変更 2018.3.19

 世界の枠組みに影響する大きなニュースが相次いだ1週間だった。

▼中国・習近平体制2期目

 中国全人代は習近平国家主席を再任。同時に国家副主席に王岐山・前政治局常務委員を選んだ。同氏は昨年秋の共産党大会で党の役職を退任している。共産党が国家の上位に来る中国で、党の役職がない人物の国家副主席就任は異例だ。

 全人代は憲法改正も承認。5年2期までだった国家主席の任期を撤廃した。毛沢東元国家主席のような独裁の出現を防止するために鄧小平氏が導入した制度。その撤廃は、中国の統治システムの根幹にかかわる。憲法改正により、習近平氏の長期政権も理屈の上では可能になる。

 今回の全人代は、中国の枠組み変化を端的に示した。これまで常識として考えてきた前提が通用しないケースが増えてくると。そう考えた方がいいだろう。

▼ロシア大統領選挙

 ロシア大統領選も世界の枠組みに関係するニューだプーチン大統領の4選はもともと予想されたことで、焦点は投票率や得票率だった。得票率は77%と高率だった。しかし投票率は6割台にとどまったとの情報が流れており、政権が目標にしていた7割に達しなかった模様だ。

 2014年のクリミア併合以来の4年間のロシアは、米欧との対立が激化し、経済苦境が続いた。プーチン政権は国内的には締め付けを強化し、対外的には強硬姿勢を強めた。同国が関係しているとされる米欧へのサイバー攻撃やフェイク・ニュースの流出、英国でのスパイ毒殺事件、シリアなど中東での存在感拡大、核戦略の強化などはこの脈略で出てきた。

 4選でプーチン氏は2024年まで大統領の地位にとどまる。強力な権力を握る同氏の下でも経済改革は停滞しており、次の6年でどこまで改善できるかは不透明だ。2024年に71歳になる同氏の後継体制作りも見通せない。ロシアの今後も不透明要因は多い。

▼米国務長官解任

 米国務長官の解任は通常ならば「今週のNo1ニュース」だろう。そうでないのは、中ロなど各地で重要なニュースがあったため。世界的に大事なニュースが集中した影響だ。

 ティラーソン国務長官の辞任は昨年以来何度も観測に上っていた。背後には、外交を巡るトランプ大統領と国務長官の考え方の違いがある。トランプ氏が「米国第一」を前面に掲げ、国際協調の伝統を軽視し、強硬な政策を辞さなかったのに対し、ティラーソン氏は国際協調や伝統的な外交を尊重した。具体的にはイラン、北朝鮮、鉄鋼関税などで対立したと指摘される。国務長官が大統領をmoron(馬鹿)と言ったとの情報も流れた。

 それにしても驚いたのが、解任を本人に通告する前に、ツイッターで発表したという手法。トランプ流といえばそれまでだが、そこまで国務長官の地位を軽くして大丈夫かという感じもする。

 後任の国務長官は強硬派とされるポンペオCIA長官。大統領とのソリはいいとされる。米外交が従来以上に、強硬姿勢を強めるとの警戒もある。

 政策の是非については様々な意見があるが、世界1の強国である米国の外交が、従来以上にこれまでの伝統的な政策の延長線から離れていくことだけは確かだろう。

2018.3.19

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