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2017年12月

2017年12月24日 (日)

◆2017年の世界10大ニュース 2017.12.24

 2017年が間もなく終了する。米国にトランプ大統領政権が発足、パリ協定からの離脱やエルサレムのイスラエルの首都承認など、既存秩序を否定し世界を揺るがし続けた。北朝鮮の核問題が深刻化。中東では「イスラム国」が弱体化した一方、サウジアラビアの動向など新たなリスクが高まっている。2017年をレビューした。

▼10大ニュース

 INCDの独断と偏見で、2017年の10大ニュースをまとめてみる(12月25日まで)
(1)米トランプ政権発足、世界の既存秩序揺るがす
(2)北朝鮮核問題
(3)中国共産党大会で習近平体制2期目入り、1強鮮明に、若手の指導部入りなし
(4)中東混乱新局面、「イスラム国」拠点崩壊、サウジ激変
(5)仏大統領に中道のマクロン氏、欧州極右の勢いは継続
(6)バルセロナなどでテロ、一般人狙いが広がる
(7)世界経済回復、NY株は2万4000ドル超でバブル懸念も
(8)ミャンマーからロヒンギャ難民流出、深刻な人道危機
(9)自動車のEV化拍車、英仏中国が将来のガソリン車禁止方針
(10)国連総会が核兵器禁止条約採択

▼グローバル化、格差、テロ、IT革命

 2017年の世界を見る上でも、21世紀に入ってからの世界の潮流として押さえておかなければいけない点がある。まずグローバル化を巡る動き。ITを中心とした技術革新の加速も決定的に重要だ。さらに中国など新興国台頭による世界の構造変化、中東などの混乱とテロの拡大も欠かせないポイントだ。

 ここ2-3年に特に注目されるのは、欧米先進国における反グローバル化やポピュリズムの動きさ。2016年にはこれが米大統領トランプ大統領の当選と、英国のEUからの離脱決定(Brexit)を生んだ。2017年はこの流れを引き継いで始まった。

▼トランプ旋風――揺らぐ国際秩序

 1月に就任したトランプ大統領は、「米国第1」を前面に打ち出し、既存の秩序を否定する政策を次々打ち出した。

 通商では就任早々にTPPから離脱。NAFTAの再交渉では強硬な姿勢を打ち出し、地球温暖化のパリ協定からも離脱した。大統領の政策は多国間主義より2国間主義重視を鮮明にし、保護主義的色彩が付きまとう。またイスラム諸国などからの入国規制を強化。当初の入国禁止令は裁判所の判断で凍結中だが、一部規制は導入された。

 それ以上に目立ったのが外交政策だ。オバマ政権が進めたイランやキューバとの関係改善を否定。エルサレムをイスラエルの首都と認め、国際社会の反発を買った。北朝鮮問題では強硬策をちらつかせながらも、政策がくるくる変わる印象を与えている。中国やロシアとの関係も不透明。世界の基軸である欧州との関係は明らかに悪化した。

 何よりも政権の体制が安定せず、先行き不透明感が晴れない。既存秩序を否定はするが、それに代わる秩序は示さない。トランプ大統領に世界は揺れ動き、米国の信頼性や影響力はじりじり低下している。

▼北朝鮮核問題

 北朝鮮の核問題は、北東アジアのみならず世界を揺らした。北朝鮮はこれまでも核実験やミサイルの開発を進めていたが、トランプ政権になってそれを加速。11月には米本土を射程にする「火星15」を打ち上げた。米国は3月以降、北朝鮮への圧力を強め、朝鮮半島周辺にたびたび空母を派遣。制裁を強化している。一方で対話の可能性も探るが、目立った進展はなく、チキンゲームが続く。
 
 この間、北朝鮮は、2月に金正恩委員長の異母兄である金正男氏をクアラルンプールの空港で暗殺。世界を驚かせた。問題の先行きは見えない。

▼中国習体制

 10月の中国共産党大会は注目の新人事を決定した。7人の最高指導部(常務委員)に50代の若手(第6世代)は選ばれず、習近平主席の後任候補は絞られなかった。習氏の1強ぶりは、これまでにないほど際立っている。

 中国経済は投資偏重などゆがみを抱えながら、6%代後半の成長を維持。アリババやテンセントなど世界的な民間企業も発展している。「一帯一路」政策の下にアジアや中東、アフリカなどで経済活動を拡大、南シナ海などでは軍事面での拡張を続ける。中国の影響力拡大は2017年も続いた。

▼中東混乱の新局面

 中東では「イスラム国」(IS)が急速に後退した。イラクでISの最大の拠点だったモスルは、7月にイラク政府が奪回。シリアの拠点でISが首都としてきたラッカも、11月に陥落した。

 2017年に特に動きが激しかったのがサウジアラビアだ。国内では5月、サルマン国王が皇太子を息子のムハンマド氏に交代(宮廷クーデター)。11月には多数の王族、閣僚を汚職の容疑で拘束した。国内では石油に頼らない体制づくりを目指し経済改革を進めるが、難航を極めている。

 同国はイスラム教スンニ派の盟主。サルマン国王、ムハンマド新皇太子はシーア派のイランを敵視。代理戦争のような形でイエメン内戦やレバノンの政争に関与した。カタールに対してはイランへの接近を理由に断交を突きつけた。国王・皇太子の強硬ともいえる動きは、危うさを抱えているとの見方も多い。

 トルコでは4月の国民投票で憲法改正が可決され、エルドアン大統領の権限が一段と強まった。シリア内戦はアサド政権優位になったものの収拾のメドはつかない。

 さらにトランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と承認したことで、新たなかく乱要因が加わった。中東情勢の局面は大きく変わりつつあるが、混乱と不透明さの継続では変わらない。世界の紛争の震源地である現実は変わらず、テロ・過激派の温床になっている。

▼欧州情勢

 欧州の2017年は反グローバリズムや反移民、反EUを掲げる極右政党伸長の懸念とともに始まった。特にフランス大統領選で極右国民戦線のルペン氏が勝利すれば、欧州統合や民主主義に決定的な打撃を与えると心配された。5月の決選投票では中道のマクロン氏が勝利し、極右伸長にいったん歯止めがかかった。

 一方、英国ではメイ首相が解散に打って出たが、6月の総選挙で過半数割れの敗北。政治基盤は弱まった。ドイツでも9月の総選挙でメルケル首相の与党CDU/CSUが第1党を維持したものの後退。その後連立交渉にも難航し、首相の求心力は弱まった。

 欧州の反移民政党や極右政党の勢いは引き続きくすぶる。独総選挙では極右のAfDが第3党に躍進。オーストリアでは10月の選挙結果を受けて、中道右派の国民党と極右の自由党が12月に連立政権を発足させた。

 2016年に世界を揺るがしたBrexitの交渉は、英メイ首相の政治基盤弱体化もあり難航。2018年から第2段階の通商交渉に入るが、先行きは見えない状況だ。

 もう一つ欧州を揺るがしているのがスペイン・カタルーニャの独立問題。10月の住民投票で独立賛成派が多数を占めたのに対し、中央政府は強硬な姿勢で対応。危機に陥った。12月の州議会選で問題はさらにこじれた。展開次第では、欧州各地の地域独立の動きに火をつけかねない。

▼テロと国際情勢

 イスラム過激派などによるテロは今年も各地で続発。スペインのバルセロナ、英国のマンチェスター、米NYなどで大規模なテロが発生した。エジプトのシナイ半島では、モスクでイスラム教徒の不通の人々を狙った爆破テロが発生した。

 韓国では朴槿恵大統領が罷免され、文在寅氏が大統領選で当選した。ジンバブエではムガベ大統領が37年間の権力の座を追われた。ミャンマーではバングラデシュとの国境地域での少数民族ロヒンギャとの紛争が再燃、数十万人の難民が流出した。

▼APの10大ニュース

 米AP通信が加盟社へのアンケートをまとめた10大ニュースは以下の通り。米国と世界を区別していない。

(1) 米セクハラ告発相次ぐ
(2) トランプ大統領就任
(3) ラスベガスで米史上最悪の乱射事件
(4) 相次ぐハリケーン被害
(5) 北朝鮮核問題
(6) トランプ政権のロシア疑惑 
(7) オバマケア改革進まず
(8) 税制改革
(9) 世界各地でテロ
(10) 「イスラム国」拠点陥落

▼時事通信の10大ニュース

 時事通信が選んだ世界の10大ニュースは以下の通り。

(1) 北朝鮮の核・ミサイル開発加速
(2) トランプ米政権発足、混乱続く
(3) 中国、習近平の「1強」確立
(4) IS(イスラム国)、拠点陥落で事実上崩壊
(5) 韓国大統領罷免、文在寅政権発足
(6) 欧州テロ、選挙で右派伸長
(7) マレーシア空港で金正男氏暗殺
(8) ミャンマーからロヒンギャ難民
(9) NYダウ、2万4000ドル突破
(10) 国連、核禁止条約採択

▼Oxford Dictionariesの今年の言葉

 2016年にpost truthで有名になった英オクスフォード・ディクショナリーズの「今年の言葉」。2017年はyouthquakeが選ばれた。若者の影響による分化、政治、社会の重要な変化を指す。

2017.12.24

2017年51号(12.18-24 通算911号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2017年12月18-24日
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◆カタルーニャ州議会選で独立派が勝利(21日)☆
・州議会選が行われ、スペインからの独立を主張する3党が過半数を保った。
・135議席中(比例代表)、3党が選挙前の72→70議席。独立反対派は52→57議席。
・ラホイ首相が描いた独立反対派の勝利→事態沈静化の狙いは外れた。
・独立運動は今後も続く可能性が大きく、混乱長期化は必至だ。
・同州の独立問題は、10月の住民投票で独立支持が多数を占めたことで表面化。
・ラホイ首相は自治を停止。州議会解散→民意を問う選択をした。
・同州からは大手企業の本社が相次ぎ流出。すでに経済的影響が出ている。
・スコットランドなど欧州各地の地方独立の動きにも影響しかねない。

◆国連総会が「エルサレム首都」撤回要求決議(21日)☆
・国連総会は緊急特別会合を開催。
・エルサレムをイスラエルの首都とする米国の認定の撤回を求める決議を採択した。
・賛成は128カ国、反対9カ国、棄権35カ国だった。
・決議に法的拘束力はないが、米国の孤立が一層鮮明になった。
・決議に先立ち米国は、賛成した国には援助を打ち切ると表明した。
・こうした形の露骨な脅しは異例だ。
・米トランプ政権の外交は、エルサレム承認のみならず国連決議でも物議を醸す。

◆米が安保戦略、力による外交を前面に(18日)☆
・トランプ大統領は18日、国家安全保障戦略を発表した。安保戦略の指針となるもの。
・力による平和への回帰を鮮明にし、中ロに強硬に対抗する姿勢を打ち出した。
・中ロを米の力や国際秩序に挑む勢力と位置付けた。
・北朝鮮とイランは市域を不安定にすると規定。テロの脅威も強調した。
・同盟国との連携を強調するとともに、負担の増加を求めた。
・キーワードとして浮かぶのは、力による外交や軍事力強化など。
・中国などと信頼構築を軸とする過去20年の安保政策は、見直しが必要と強調した。
・自身は棚に上げ中ロを「国際秩序への挑戦」と批判するのは、少し笑える。

◆米税制改革法案が成立(22日)☆
・米税制改革法案が20日までに上下両院を通過。
・トランプ大統領が22日署名し、成立した。
・1986年以来約30年ぶりの大型税制改革で、10年で1.5兆ドルの減税を見込む。
・連邦法人税は35→21%に引き下げ。個人の所得税も引き下げる。
・トランプ大統領が公約していた政策のうち、初めて実現する大型政策だ。
・ただし改革は富裕者優遇との批判もある。財政への悪影響を指摘する意見もある。
・プラス、マイナス両面で影響は大きい。

◆南ア与党新党首に反汚職派、ズマ大統領追訴も(18日)☆
・与党アフリカ民族会議(ANC)は新議長(党首)にラマポーザ副大統領(65)を選んだ。
・現議長のズマ大統領が推す元妻のドラミニ・ズマ氏(68)を破った。
・ラマポーザ氏はマンデラ氏の腹心だった。次期大統領の有力候補となる。
・ズマ氏は2007年議長就任。2009年から大統領。
・同氏周辺では汚職疑惑が取りざたされ、経済発展の障害にもなっている。
・ラマポーザ氏は汚職問題でズマ氏に批判的。疑惑追及が強まる可能性が大きい。
・南アの政治・経済は大きな転換点を迎えている。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
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 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【?トランプ革命”の年】 2017年も残すところ1週間。1年を振り返ると、トランプ米大統領の誕生に世界が揺り動かされた。パリ協定からの脱退、エルサラムのイスラエル首都承認など、既存の国際協調路線が次々と否定され、昨日まで「冗談でしょう」と思われていたことが次々現実のものとなった。世界を左右する政策決定が、ツイッターの140字で突然伝えられるコミュニケーションの手法も、これまでの常識を覆すもの。世界の安定の軸であるはずの覇権国が、一番揺れる現実。変化の事実関係や意義を立ち止まって考える暇もない。そう考えたくなるほど、トランプ革命は速く進んでいる。(→国際ニュースを切る「2017年の世界10大ニュース」)

◎ 冗談が現実となるトランプ時代
◎ 心棒が一番揺れてる地球ゴマ
◎ 協調と言って通じた少し前

 【年末の重要ニュース】 ベスト5以外にも重要ニュースが多かった。オーストリアの中道右派国民党と極右の自由党は18日連立政権を発足させた。外相、国防相、内相のポストを国民党が占めた。韓国の文在寅大統領は平昌冬季五輪・パラリンピック期間中(五輪2018年2月9-25日、パラリンピック3月9-18日)の米韓合同軍事演習の延期を米国に提案した。チリ大統領選が17日行われ、右派のピニェラ前大統領が当選した。アルゼンチン国会は19日年金改革法案を可決。赤字削減の計画が動き出す。

  
◎今週の注目(2017年12月25-31日 &当面の注目)
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・2017年の最終週。各メディアや研究機関から年間回顧ら2018年の展望などが発表される。

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2017年12月17日 (日)

2017年50号(12.11-17 通算910号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2017年12月11-17日
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◆米税制改革法案成立へ(15日)☆
・米共和党は税制改革の最終法案に合意し、公表した。
・10年で1.5兆ドルを減税。連邦法人税率を35%→2018年から21%に下げる。
・物議を呼んだ国際物品税は見送り。多国籍企業のグループ内取引に新税を課す。
・減税規模は過去最大。1986年のレーガン減税以来の大型税制改革となる。
・上下両院は先月に別々の法案を採択。その後調整を進めていた。
・両院は22日までに可決し、成立する見通しだ。
・トランプ大統領はオバマケア改革などの公約を掲げたが、実現は遅れている。
・税制改革は初の本格的な公約実現となる。

◆英・EUが離脱協議第2段階に、無秩序離脱回避へ(15日)☆
・EU首脳会議は、英国のEU離脱を巡る通商協議の2018年1月開始を承認した。
・離脱後の激変緩和のため移行期間を設定。まずこの間のルールを協議する。
・EUと英国の自由貿易協定など本格的な議論は3月以降になる見通し。
・首脳会議に先立ちメイ英首相とユンカー欧州委員長が8日に会談。
・英国が離脱の際にEUに支払う「清算金」など「第1段階」の問題で大筋合意した。
・これを受けユンケル氏が通商協議入りをEU首脳に勧告。首脳会議が承認した。
・2019年3月に何の合意もないまま英国が離脱する「無秩序離脱」は回避される。
・ただ、離脱後の通商関係など本筋部分の協議はまだメドがついていない。

◆ディズニーがフォックス映画部門を買収(14日)☆
・米メディア大手ディズニーが、米21世紀フォックスの映画部門などを買収する。
・買収額は524億ドルで、負債込みで661億ドル。
・ITやメディア業界では技術革新や新サービスを背景に、再編が急速に進む。
・映画大手など伝統的企業は、グーグルなど振興IT企業に押されがちだ。
・今回の再編は伝統企業の生き残り策の色彩がある。
・それでも超有名企業の合従連衡は話題性十分だ。

◆中韓首脳会議、北朝鮮問題などを協議、関係の軋みは消えず(14日)☆
・韓国の文在寅大統領が訪中。習近平国家主席らと会談した。
・北朝鮮問題では対話による解決などを柱とする4原則で合意した。
・しかし韓国へのミサイル迎撃システムTHAAD配備では、対立が続いた。
・終了後の共同声明発表もなく、関係の軋みが目立った。
・中韓関係は韓国によるTHAAD配備を契機に悪化。
・中国では韓国製品ボイコットが広がり、中国からの旅行者も3月以降激減した。
・同行した韓国メディアのカメラマンが警備員から暴行を受ける事件も発生。
・韓国内では暴行事件がむしろ注目され、反中感情も高まった。

◆米アラバマ上院補選で与党敗北(12日)
・南部アラバマ州で連邦上院の補選が行われ、民主党候補が当選した。
・与党共和党のムーア元州最高裁判長官は敗北した。
・同州は元々共和党の牙城。しかしムーア氏に過去のわいせつ疑惑が発覚した。
・選挙の結果、上院の議席は共和51対民主49の僅差に縮小した。
・トランプ大統領の議会運営は一段と難しくなった。

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◎寸評:of the Week
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 【重要な動き】 トップ5以外にも重要な動きが多かった。米FRBは13日、6カ月ぶりの利上げを決定。FF金利の誘導目標を従来の1-1.25%→1.25-1.5%に上げた。米連邦通信委員会(FCC)は14日、通信会社に対し求めてきた「ネット中立性」原則の撤廃を決めた。大手ネット企業など利用者により料金に差をつけることが可能になる。米NYのタイムズスクエア地下鉄構内で11日爆破テロが発生した。オーストリアで15日、中道右派の国民党と極右自由党の連立協議が合意。極右政党の政権入りが確実になった。

 【北朝鮮問題の進展】 北朝鮮の核問題を巡り駆け引きが続く。ティラーソン米国務長官は12日、前提条件なしで北朝鮮との対話に応じる可能性に言及。これをホワイトハウスが否定する一幕があった。長官はのち、無条件は誤解などと修正した。国連では15日の安保理理事会に北朝鮮の慈成男国連大使が出席。ティラーソン国務長官と激しい応酬を繰り広げた。

 【ディズニーのフォックス買収】 ディズニーがフォックスの映画部門などを買収する。いずれも映画の名門だが、企業経営の面から見ればIT革命が進む中で振興IT企業などに押されていのも事実だ。時価総額で見れば、大手のディズニーでもグーグル(アルファベット)やアマゾンの5分の1程度。「ハリウッドのスタジオ」という言葉が、一昔前ほど畏敬の念とともに受け止められることはない。ビジネスの視点で見れば、伝統企業が生き残りをかけて再編に動いた、というところだろう。
 しかし社会的、文化的なインパクトはより大きい。ディズニーのキャラクターやフォックスの映画は世界の今日の文化を作ってきた。翌日の英FT紙は、X-Menのウルヴァリン(フォックス)とスターウォーズ(ディズニー)の写真入りで報じていた。お茶の間の話題としては、映画スターの結婚・離婚と同列に語られてもおかしくない。何せ夢のハリウッドの世界だ。
 メディア王と言われたマードック氏一族の行方も興味深い。同氏のニューズ・コーポレーション傘下のフォックス・ニュースやWSJは、どうなるのか。話題は満載だ。

◎ミッキーから転社したとの知らせあり
◎セクハラも買収も派手目、激写的

  
◎今週の注目(2017年12月18-24日 &当面の注目)
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・ペンス米副大統領が中東歴訪する。トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認めたことで、中東では新たな混乱が発生。反米感情も強まっている。副大統領の訪問でどんな協議が行われるか。

・スペインのカタルーニャ州の議会選が21日行われる。10月1日の住民投票以降、事態は中央政府による自治権停止、州議会による独立宣言、連邦政府による旧自治政府幹部拘束などへと動き、「カタルーニャ危機」とも言える状況にある。選挙結果がどちらに転んでも新たな危機が予想されるが、節目として極めて重要だ。

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2017年12月11日 (月)

◆エルサレム首都承認とトランプ大統領の1年 2017.12.10

 トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都として承認した。国際社会のコンセンサスに挑戦するかのような決定で、中東情勢を不安定にするとの懸念も強い。ただ、この決定は突然出てきたものではなく、トランプ政権の過去1年弱の政策の延長線上ともいえる。トランプ政権のこれまでを整理してみる。

▼常識を覆す決定

 トランプ大統領が実施した主な政策を並べると以下の通り。移民規制、パリ条約からの脱退などそれまでの常識を覆すような決定が多い。ロシアゲート疑惑や政権の内紛も繰り返す。一方で、トランプ相場の継続など新聞の大見出しにはならない出来事もある。

・2016.1.20 トランプ大統領就任
・1.23 TPP離脱、NAFTA再交渉を表明
・1.25 NYダウが2万ドル突破。トランプ相場
・1.27 イスラム7カ国からの入国禁止令。入国規制問題がこの後争点に。
・3.24 共和党オバマケアの代替案撤回。共和党内の分裂。
・4月  北朝鮮情勢緊迫。朝鮮半島近海に空母派遣。
・5.9  コミーFBI長官を解任。ロシアゲート疑惑深まる。
・5下旬 欧州訪問。NATO首脳会議など。欧州との亀裂が明白に。
・6.1 パリ協定離脱表明 
・7.28 フリーバス首席補佐官解任(後任ケリー氏)。ホワイトハウスの内紛深刻。
・8.12 シャーロッツビル事件。トランプ氏の人種発言に批判。
・8.18 バノン氏解任。
・9月  政権と与党が30年ぶりの現在案を提案。法人税35→20%。議会で法案作成へ。
・10.12 米ユネスコ脱退表明
・11.20 北朝鮮をテロ指定国家再絞め
・12.6 エルサレムをイスラエルの首都として認める。

▼通商2国間、外交は一貫性を欠く

 主だった政策を政策分野ごとに分けてみる。通商政策は選挙戦の公約に挙げられた中国への高率関税などは実現していないが、2国間主義を前面に出す。外交は一貫性を欠き、読みにくい。

(1)移民規制
・就任早々にイスラム圏からの入国制限などを打ち出すが、裁判所の差止めなどで実現は一部のみ。
・Visa波及などは厳格化している。
・メキシコ国境への壁設置は進んでいない。

(2)通商
・TPPからの脱退、NAFTA再交渉を公約通り実現。
・中国やメキシコに対する高率関税の導入は進んでいない。
・多国間→2国間交渉への傾斜を進める。保護主義への懸念は強い。

(3)経済政策
・当選以来のトランプ相場で株高。背景に減税や公共投資への期待がある。
・減税改革案を議会が審議中。法人税35%→20%など。上下院で別々の法案成立、今後調整に。
・大規模なインフラ投資計画は財源問題から進展せず。
・オバマケア改革は共和党内で代替案がまとまらず、棚上げ状態。
・パリ協定から離脱。概して環境よりエネルギー産業重視の政策。

(4)社会政策
・大統領は8月のシャーロッツビル事件で人種主義者に甘い発言。批判を浴びる。

(5)外交
・対中:当面良好。北朝鮮問題で圧力を期待。ただし中国が米要求に応えているとは言い難い。
・対ロ:当初改善模索の動きがあったが、ロシアゲート疑惑もあり進まない。
・対アジア:明確な戦略見えない。
・北朝鮮問題:概して強硬姿勢。具体的な行動は揺れる。
・対欧州:移民規制、通商、環境問題などで亀裂。エルサレム承認では欧州首脳が明確に批判。
・中東:サウジのバックアップ、イラン批判など従来路線を変更。

▼混乱・先行き不透明

 1年近くを経過してなお不明な点が多いが、明確になってきた点を挙げれば、(1)米国第1が基本。世界全体の利益より米国の利益を優先させる場合が多い、(2)オバマ政権の政策否定が基本。それのみならず、既存エスタブリッシュメントが築いたシステムや政策体系を否定しがち、(3)政策が明確でなく、行き当たりばったり、などがあるだろう。

 国内的には、政権基盤は安定せず、連邦政府の人事もまだ空席が多く残る。すでにこれまでに何度も政権内部の権力闘争が表面化し、高官が政権を去った。最近ではティラーソン国務長官の辞任報道が重ねて流れる。

 ロシアゲート事件は、フリン元補佐官の起訴や罪状を認めたことで、12月に入り新たな段階に入った。混乱は収まらない。政権発足以降、一貫して明らかなのは「先行き不透明」という事だ。

▼米国の影響力後退と世界の不安定化

 米国はオバマ政権の時代に、すでに「世界の警察官でない」と明言していた。トランプ政権下でその傾向はさらに強まっている。

 大統領は「米国第一」の公約の下、米国の利益を世界秩序維持に優先させる姿勢を明確にする。米国はこれまで多くの局面で世界のアンカー役を果たしてきた。いまやそれは望むべくもない。

 それどころか、米国自身が世界秩序の破壊者になっている。パリ協定離脱やTPP離脱、事前予告もない移民規制の強化などは、世界を揺るがし混乱をもたらした。

 中東政策の変更は、サウジアラビアの過激な行動を促す結果に繋がった。その影響は、サウジとイランとの緊張拡大やイエメン情勢の悪化、サウジとカタールの対立表面化などに及んだ。これが地域の不安定を増幅させている。

 アジアでは、フィリピンなどが対米不信感を拡大。その間隙をぬうかのように、中国が影響力を広げている。ASEAN諸国は南シナ海の領土問題などを巡り、対中批判を明らかに後退させている。

▼エルサレムの首都承認

 今回、エルサレムをイスラエルの首都として認めた方針転換も、延長線上にある。イスラエル・パレスチナ問題は過去何世紀もの歴史を背景にしたこじれにこじれた案件。エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地であり、その帰属問題は問題の核心の一つだ。

 ちなみにエルサレムにはユダヤ教の聖地の嘆きの壁、キリストが十字架を背負って歩いた悲しみの道(ヴィア・ドロローサ)、イスラム教の聖地岩のドームなどがある。

 国際社会がたどり着いたコンセンサスが、エルサレム問題を当面棚上げし、その帰属は和平交渉の中で解決するという知恵だった。だからこそ世界の各国はエルサレムをイスラエルの首都として認めず、大使館をエルサレムでなくテルアビブに置いてきた。

▼中東・欧州の反発

 トランプ大統領の決定は、こうした過去の経緯をあっさり覆すものだ。ここまでイスラエル寄りの姿勢を明らかにすると、仲介者としても機能しにくくなる。トランプ大統領は中東和平の新アプローチと強調するが、事態はかえって悪い方に動くとの見方が多い

 パレスチナやアラブ諸国は当然反発。激しい抵抗運動を広げている。欧州諸国も英国のメイ首相、ローマ法王などがはっきりと批判した。

 大統領は、落としどころを見据えたうえで新政策を打ち出したのか?そう受け取っている人は極めて少ない。むしろ、ロシア疑惑などで国内基盤が揺らぐ中、中核の支持層を固めるために決断したとの見方が多い。落としどころのない破壊、と言えるかもしれない。

▼新しい現実

 トランプ大統領が当選した2016年11年以降、米国の内向き化、保護主義、世界的な反グローバリズムなどのが繰り返し指摘された。世界は先行き不確実になり、不安定になる、との心配も強まった。それから1年を経過し、そうした懸念の少なくとも一部、現実のものとなっている。

 エルサレム承認問題は、そうした課題や懸念を改めて突き付けた感じだ。それを演じているのはトランプ大統領だ。しかし、同氏を選んだのは米国民である事実もまた重い。

◎ 聖地とも 流血の地とも エルサレム
◎ 「タブーなし」と 責任とらずに 言われても
◎ 法王も 友国も気にせず トランプ流

2017.12.10

2017年49号(12.4-10 通算909号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2017年12月4-10日
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◆米国がエルサレムを首都に承認(6日)☆☆
・トランプ米大統領は、エルサレムをイスラエルの首都と認めると発表した。
・大使館をテルアビブからエルサレムに移すよう指示した。期限は定めていない。
・中東和平の新アプローチと説明した。
・アラブ諸国は一斉に反発。各地で抵抗運動を開始した。
・欧州諸国も米国を批判。メイ英首相やローマ法王などが相次ぎ批判声明を発表した。
・エルサレムの帰属は中東和平の難問の一つ。国際社会は和平交渉に委ねてきた。
・今回の決定は明確にイスラエル寄り。中東情勢の不安定化をもたらす懸念も大きい。

◆IOCがロシアを平昌五輪から排除(5日)☆
・IOCは2018年2月の平昌冬季五輪にロシアの参加を認めないと決定した。
・国家ぐるみのドーピングが行われていたと認定した。ローザンヌでの理事会で決めた。
・ただし、一定基準を満たした選手が個人で参加するのは認める。
・その場合もロシア国旗掲載や国歌演奏は認めない。
・ロシアは決定に反発したが、国としての五輪ボイコットは見送った。
・2016年のリオ夏季五輪の際は、IOCが各競技の国際連盟に判断を丸投げ。批判を浴びた。
・当面はロシアの選手が個人で参加するかが焦点になる。

◆英とEU、通商交渉に前進(8日)☆
・英メイ首相とEUのユンケル欧州委員長が会談。英国の離脱問題を協議した。
・英国がEU支払う清算金などで大筋合意した。
・英・アイルランドの国境問題でも前進。詳細は先送りした。
・会談を受け、ユンケル氏は英国との通商協議入りをEU各国首脳に勧告した。
・離脱交渉で、EUはまず清算金など3分野の合意を要求。
・その後、将来の通商関係などの協議を開始するとの立場を維持してきた。
・交渉の大幅な遅れ→合意なき離脱も懸念されたが、回避される可能性が大きくなった。

◆プーチン氏、次期大統領選出馬表明(6日)☆
・プーチン大統領(65)は2018年3月の次期大統領選挙出馬を表明した。
・再選は確実な情勢で、2024年まで権力の座を維持する見通し。
・2000年の最初の大統領就任から24年の長期政権になる。
・2014年のクリミア併合→欧米の経済制裁などで、ロシア経済は悪化。
・国内では反政権のデモも起きるようになっている。
・それでも大統領支持率は7割以上を維持している。

◆Time誌、今年の人にセクハラ告発者(6日)
・米Time誌は恒例の「今年の人」にセクハラ告発者を選んだ。
・米国では10月に女優がハリウッドの大物プロディーサーを告発。
・これをきっかけに過去のセクハラ被害の告発が相次いだ。
・加害者が地位を失うなど、社会は徐々に動いている。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
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◎寸評:of the Week
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 【重要なニュース】 重要なニュースが相次いだ。トランプ米大統領によるエルサレムの首都承認は、これまでの常識を覆す決定の一つ。中東情勢への影響(多分、悪影響)は大きい。IOCによるロシアの平昌五輪出場禁止もインパクトのあるニュース。Brexitを巡る英・EUの交渉が前進。ドイツではCDUと社民党の2大政党が大連立の協議入りを決めた。ノーベル賞授賞式が10日ストックホルム、オスロで行われる。

 【コンゴ情勢悪化】 コンゴ(旧ザイール)情勢が悪化している。国連は8日、同国東部の北キブ州で国連PKOの部隊が襲撃され、隊員14人が死亡、多数が負傷したと発表した。死亡者はタンザニア出身の兵士中心。10月にも国連PKOを襲う事件が発生。難民も多数発生している模様だ。治安は非常に悪く実態の把握もできていないところが多い。
 同国は過去数十年情勢が不安定で、隣国のウガンダやルワンダ、ブルンジとの間を難民や武装戦力が行き来した。難民キャンプの実態は劣悪だ。そうであっても国際社会から大問題として取り上げられることも少ない。厳しい現実だ。

  
◎今週の注目(2017年12月11-17日 &当面の注目)
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・米FRBが12-13日FOMCを開く。市場は追加利上げを予測している。
・イスラム協力機構が13日、イスタンブールで臨時首脳会議を開催する。米国のエルサラム首都承認を受けた対応を協議する。
・EU首脳会議が14-15日。英国のEU離脱交渉で、第2段階の通商交渉に入るかどうかを協議する。

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2017年12月 6日 (水)

2017年48号(11.27-12.3 通算908号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2017年11月27日-12月3日
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◆北朝鮮が新型ICBM発射、米本土射程近づく(29日)☆
・北朝鮮は新型のICBM「火星15」を発射した。
・射程は1万3000キロに及び、米全土を収める可能性にまた近付いた。
・トランプ米大統領は中国の習近平主席を電話会談。更なる圧力を要請した。
・ただ実戦配備にはなお時間がかかるとの見方がる。
・北朝鮮の核、ミサイルの開発が急速に進んでいることは間違いない。
・米は20日北朝鮮をテロ支援国家に再指定したばかり。
・北朝鮮の核・ミサイル問題を巡る緊張は一段と高まっている。

◆ロシア疑惑新局面、フリン氏を起訴・有罪認める、国務長官は解任情報(1日)☆
・モラー特別検察官は、フリン前大統領補佐官を追訴した。FBIに虚偽の供述をした疑い。
・トランプ陣営関係者の起訴は4人目。同氏はワシントンの地裁に出頭した。
・一部罪状を認めたうえで、ロシアとの接触は政権移行チームの指示だったと証言した。
・ロシア疑惑は新段階に入る。
・これに先立ち、米メディアはティラーソン国務長官辞任の情報を一斉に報道した。
・長官は北朝鮮やイラン政策を巡り、トランプ大統領と意見対立したと報道される。

◆ローマ法王がミャンマーなど訪問、ロヒンギャ人権に憂慮(27日ー)☆
・法王フランシスがミャンマー、バングラデシュを訪問した。
・ミャンマーでは政治や宗教リーダーと会談。ミサや演説も行った。
・各民族の人権尊重を訴え。ロヒンギャの言葉は使わなかった。
・バングラではダッカで宗教指導者らと会談。ロヒンギャ代表とも面談した。
・ミャンマーのアウン・サン・スー・チーあ30日訪中。習首席らと会談した。
・中国はロヒンギャ問題について、ミャンマーとバングラの2国間問題とする。
・ミャンマーはロヒンギャ問題をきっかけに中国接近を強めている。

◆英ヘンリー王子が米女優と婚約(27日)☆
・英ヘンリー王子(33)が米女優メーガン・マークルさん(36)と婚約を発表した。
・エリザベス女王の許可を得た。
・マークルさんは母親がアフリカ系米国人で離婚歴がある。
・挙式は2018年5月にロンドン近郊のウィンザー城で行われる。

◆カンボジアが野党を解散、議席を与党に、独裁色強まる(28日)
・カンボジアでスン・セン首相与党の独裁色が強まっている。
・議会は最大野党救国党が保有していた議席(123議席中55議席)を与党などに再配分した。
・最高裁は16日、救国党に解散を命じていた。
・同国では当局による野党リーダーの拘束など強硬策が相次いでいる。

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◎寸評:of the Week
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 【トランプ政権】 米トランプ政権のロシア疑惑が新たな段階に入った。特別検察官がフリン元補佐官を起訴。フリン氏が司法取引に応じ、罪状を認めたためだ。同氏はロシアへの接触が移行チームからの働き掛けによるものと主張。トランプ政権に対する直接の捜査の材料になる可能性がある。
 これに先立ち、ティラーソン国務長官の辞任報道が流れた。他の複数の高官の辞任観測も流れている。政権発足から間もなく11カ月。トランプ政権は揺れ動き続けている。

 【Brexit】 英国とEUが離脱(Brexit)交渉で、「清算金」についてほぼ合意したとの情報が流れている。英側が約500億ユーロを支払うという内容。同国は当初200億ユーロ程度と主張していたが、EU側の主張(600億ユーロ)に近い水準に歩み寄ったという。袋小路に迷い込んでいた交渉が動き出す可能性がある。メイ首相とユンケル欧州委員長は12月4日に会談する。

 【インドネシア・バリ島の火山噴火】 バリ島のアグン山が噴火。同島の空港が27日閉鎖された。観光客の減少などで経済的な悪影響が出ている。噴火の様子は世界に映像で流れた。自然災害の光景は印象深い。

 【ヘンリー英王子婚約】 英国のヘンリー王子が婚約を発表した。相手は米女優メーガン・マークルさん。母親がアフリカ系米国人で、離婚歴がある。
 英国はもとより、欧州の王室でもあまりない事例。伝統とは異なる考え方、価値観の多様化などを反映し、時代の変化を感じさせる。
 英国は世界に開放された民主国家であるが、同時に古い階級社会的な側面も残す。1936年には時の国王エドワード8世が、離婚歴のある米国人(ウォリス・シンプソン)と結婚するため退位した。「世紀の恋」と言われた。
 ヘンリー王子の婚約に際しても、エリザベス女王が当初どんな反応を示したかなど、様々な噂話が飛び交う。国民の声も様々だ。そんな中、2人は発表後共にチャリティー活動などで公の場に仲良く登場している。
 足元の世界は、米国のトランプ大統領誕生や英国のBrexit、欧州での反グローバリズム政党の伸長など、内向き傾向が強まっている。多様性の尊重よりも排他主義が目立つ世相でもある。
 婚約発表は、逆に多様性や開放性の印象をもたらした感がする。それが正しくてプラス効果を生むようならば、王室の持つ役割は大きいのだが。

◎ 王子と女優、「正規の恋」より明るい劇
◎ 新たな血 離脱支持者は何と言う

  
◎今週の注目(2017年12月4-12日 &当面の注目)
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・Brexitを巡る英メイ首相とユンケル欧州委員長の会談が4日に開催される。

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