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2017年7月

2017年7月31日 (月)

2017年30号(7.24-30 通算890号) 国際ニュース・カウントダウン


◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2017年7月24-30日
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◆米が首席補佐官を更迭、政権内の亀裂深刻に(28日)☆
・トランプ米大統領はプリーバス首席補佐官を更迭した。
・後任にはケリー国土安全保障長官を指名した。ツイッターで表明した。
・共和党主流との調整でプリーバス氏が成果を示せなかったことなどが理由とされる。
・21日にはスパイサー大統領報道官が辞任したばかり。
・トランプ大統領はセッションズ司法長官に対しても、失望したなど表明した。
・政権内の混乱拡大は一深刻な状況になっている。
・こうした影響もあり、オバマケアや税制改革は立ち往生。外交は一貫性を欠く。

◆北朝鮮がICBM再度打ち上げ、米は中国に不満を表明(24日)☆
・北朝鮮はICBM「火星14」の2回目の打ち上げを行った。
・発射は深夜に実施。高度は3500キロ、飛距離は約1000キロだった。
・金正恩委員長は米本土全体が射程圏内と主張した。
・トランプ米大統領は29日ツイッターで、中国に落胆したと不満を示した。
・北朝鮮はこのところ連続してミサイル発射を実施。米国など対応は足並みが乱れる。

◆米、対ロ制裁強化法成立へ、関係悪化は必至(28日)☆
・米議会はロシア制裁強化法案を可決。ホワイトハウスは大統領が著名すると発表した。
・制裁強化は、2016年大統領選でロシアがサイバー攻撃に関与したことなどを理由とする。
・ロシア企業や個人の米資産凍結や米企業のロシアとの取引制限などを含む。
・議会では与野党のほぼ全員が賛成した。
・大統領は拒否権を発動しても覆されるのが必至と見て、署名するとみられる。
・ロシアは反発。ロシア駐在の米外交官の枠削減など対抗措置を打ち出した。
・トランプ政権は当初ロシアとの関係改善を模索したが進展はなかった。
・逆に関係悪化が避けられない状況になっている。

◆アマゾンの株価が5000億ドル超え、ベゾフ氏は一時長者世界一に(26日)☆
・米アマゾン・ドット・コムの株価が上昇。時価総額が5000億ドルを超えた。
・アップル、アルファベット(グーグル)、マイクロソフトに続いて4社目。
・アマゾンの時価総額は2014から2年半で3倍余りに上昇。圧倒的に急速だ。
・ネット通販やクラウドに加え、リアル店舗への事業拡大などが市場の支持を受けた。
・フォーブス誌ランクで、ベゾフ氏の個人資産は一時ビル・ゲイツ氏を抜き世界1になった。

◆英がEV移行計画発表(26日)☆
・英は2040年までにガソリン車やディーゼル車の販売を全面禁止する方針を表明した。
・ゴーブ環境相が発表した。
・電気自動車への移行を強力に後押しする戦略だ。
・独やオランダなど欧州各国でも脱ガソリン・ディーゼル車の動きが表面化している。
・中国やインドも2030年ごろをめどにEV移行を打ち出している。
・世界的に脱ガソリン・ディーゼル車、EV化促進の動きが加速している。

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◎寸評:of the Week
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 【重要ニュース】 重要なニュースが相次いだ。「今週の5本」以外にも、エルサレム旧市街地の聖地を巡りイスラエルとパレスチナの対立が深まった。内戦下のイエメンではコレラが流行。ベネズエラ政府は憲法改正の制憲議会選挙を強行し(30日)、反対派と衝突が懸念される。南アでズマ大統領批判高まり政治が混迷。ギリシャが3年ぶりに国債を発行した(24日)。中国当局は前重慶市トップの孫政才氏摘発を正式発表した(24日)。世界の既存秩序が揺れている、という印象を強く持たせる。

 【軋む世界の柱】 米国で対ロシア制裁強化法案の成立が確実になり、米ロ関係の悪化が避けられない状況になった。トランプ大統領は当初ロシアとの関係改善をにじましていたが、当面難しい情勢だ。

 米中関係も同様だ。トランプ大統領は北朝鮮のミサイル発射を巡り、中国への失望を表明。先の経済「100日対話」も、(予想通り)成果の乏しい結果に終わったばかり。4月のトランプ・習近平の首脳会談で演出した蜜月ぶりは、すっかり後退している。

 世界は米国による平和の時代を終わり、Gゼロの時代に突入したと指摘される。それでも、米ロ、米中など大国間の関係は、世界秩序を構成する重要な柱だ。そうした柱が必要以上にぎしぎしと軋んでいる。世界の新しい現実は、「新無秩序」とも呼ぶべき状態になっている。

 【アマゾンの躍進】 米アマゾン・ドット・コムの時価総額が5000億ドルを超えた。アップル、グーグル、マイクロソフトに続く大台超えで、フェイスブックを加えたIT大手5社は時価総額のランキング上位を独占する。

 アマゾンは書籍から始まり、現在では通販分野で圧倒的な力を誇るほか、クラウドの分野でも先行する。最近は大手流通買収などを通じリアルの世界にも進出を強める。

 大手IT企業による情報独占など懸念も強く、EUなど当局は独禁法による規制強化の動きも見せる。

 とはいえ、安全保障や通商などで世界の枠組みが軋む中、ITの技術革新が世界をワクワクする方向に変えているのは否定のしようがない事実だ。その時代の寵児の一人が、アマゾンでありジェフ・ベゾス氏だ。

 アマゾンの時価総額5000億ドルは、規模でいえばスウェーデンのGDP並み。ベゾス氏の個人資産900億ドルはウクライナやスリランカのGDP並みだ(数字の比較に意味がないことを承知であえて比べてみる)。

◎ アマゾンは 川の名前?と聞く若者世代(ヤング)
◎ IT大手 「躍進」の言葉も独占し

◎今週の注目(2017年7月31日-8月6日 &当面の注目)
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・米トランプ政権の混乱が収まらない。ただでさえ政府高官指名が遅れているところに相次ぐ高官の辞任。オバマケア改革など政策も進まない。外交政策は一貫性を欠く。「今週も何かゴタゴタが起きそう」というのが常態化している。

・南ア下院でズマ大統領の不信任投票が8日行われる。汚職疑惑などで人気が低下。与党ANC内部からも公然と辞任を求める声が出ている。

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2017年7月24日 (月)

2017年29号(7.17-23 通算889号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2017年7月17-23日
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◆トランプ政権半年、「不安定な超大国」が新常態(20日)☆
・米トランプ政権が成立して半年が経過した。
・この間TPPやパリ協定からの離脱、入国管理の強化などを推進した。
・外交政策は一貫性を欠き、世界に不確実性を高めている。
・オバマケア見直しや大幅減税などの目玉政策は実現のメドが立たない。
・政権運営は安定を欠き、政府高官指名も遅れ空席が目立つ。
・支持率は40%弱とこの時期として近年最低。ただし共和党支持者では80%が支持する。
・超大国の政権は、「米国第1」、既存の政策の否定、不測・不安定に特徴づけられる。
・これが世界の新常態だ。

◆英大統領報道官が辞任(21日)
・スパイサー米大統領報道官が辞任した。後任はサンダース副報道官が昇格する。
・米メディアによると、トランプ大統領が決めた報道部長人事を不満とする辞任。
・政権発足から半年での報道官辞任は異例。政権内の亀裂の一環だ。
・スパイサー氏は強硬な姿勢で時にメディアと対立。政権vsメディアの前線にいた。
・ロシア疑惑では娘婿クシュナー上級顧問や長男ジュニア氏の議会証言が決まった。
・オバマケアの見直しは、上院の調整がつかず、早期成立は困難だ。

◆英国のEU離脱の第2回交渉、進展は乏しい(17-20日)
・英国のEU離脱を巡る第2回の交渉が開かれた。
・離脱に伴い英国が支払う「清算金」などを巡り、協議はあまり進まなかった。
・EUのバルニエ首席交渉官は終了後会見。英国に対し要求を具体的に示すよう求めた。
・英国ではメイ首相の求心力が低下。離脱戦略を巡る政権内の意見対立もある。
・交渉は入り口から難航している。

◆米中経済対話、具体的成果なし(19日)
・米中はワシントンで閣僚級の包括政策対話を開催した。
・4月のトランプ・習会談で決めた「100日計画」の節目に位置付けられた対話。
・米側は中国の市場開放の具体策などを期待した。しかし具体的な成果はなかった。
・「100日計画」では米国産牛肉市場の開放などが決まったが、中味は限定的だ。
・トランプ政権は北朝鮮政策での協力期待もあり、良好な対中関係を維持してきた。
・今後の行方は不透明。中国の鉄鋼過剰生産への対抗措置などが目先の焦点だ。

◆独トルコ関係緊張
・ドイツとトルコの関係が悪化している。
・トルコは7月初旬、ドイツ人の人権活動家を拘束した。
・ガブリエル独外相は20日トルコの法支配欠如を批判。投資を勧められないと述べた。
・トルコ側はこうした発言に反発する。
・トルコでは昨年のクーデター未遂から1年を経過。エルドアン政権は強権体制を強める。
・独は中東からの難民問題でトルコの協力を要するため、これまで批判は穏やかだった。
・ここにきてトルコの強権化加速などで状況が変化している。

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◎寸評:of the Week
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 【トランプ政権半年】 予想外の出来事が少なかった1週間。国際メディアの見出しは、トランプ政権関連のニュースが目立った。
 政権発足から半年を経過。「米国第一」が前面に打ち出され、米国の世界のリーダーとしての機能は一段と低下した。外交政策は行き当たりばったりとしか言えないような状況。国際社会は不透明性・不安定さを増している。
 米国内では政府高官の指名が遅れるなど、政権運営能力の低下が隠せない。看板のオバマケア改正も減税もメドが立たない。政策は停滞したままだ。
 「不確実性の上昇」や政府機能の低下は当初から予想されていたことだが、見事にその通りになった。そこにロシア疑惑が加わり、混迷に拍車がかかっている。
 一方で大統領を批判する陣営からは、「反トランプ」以外のベクトルは出てこない。これが就任後半年の現実だ。
 さて、次の半年は? 案外長持ちするという見方もあれば、あまり持たないという見方もあるのだが。

◎ 司令官の発言ぐらぐらまたですか
◎ 地球(よ)の心棒 揺らぎを感じる暑い夏

 【紛争犠牲者】 イラク政府軍による「イスラム国」(IS)からのモスル奪還作戦で、市民4万人以上が死亡した。ジバリ元外相が情報機関の分析結果として明らかにした。解放後に世界に流された映像は、徹底的に破壊されたモスルの一端を伝えた。犠牲者数が示されると重みを増す。ISにはパルミラなども破壊された。シリアや中東各地では凄惨な紛争が続く。世界はこうした悲劇と同時進行で存在していることを、どれだけ認識しているか。

◎今週の注目(2017年7月24-30日 &当面の注目)
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・ロシア疑惑を巡り、トランプ米大統領の娘婿クシュナー上級顧問が24日、長男ジュニア氏が26日に議会証言する。

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2017年7月17日 (月)

◆劉暁波氏の死去と中国の民主化 2017.7.16

 中国民主化運動のシンボル的存在だった劉暁波氏が死亡した。中国の体制、民主化、人権などに改めて問いを投げかける。

▼民主化運動の象徴的存在

 1989年の天安門事件の前に帰国し、広場でハンストを実施。運動が党・軍に制圧された後も中国に残り、民主化運動をつづけた。2008年には1党独裁の廃止や民主化を求める「08憲章」を他の活動家と共に発表。その後逮捕→有罪判決と進んだ。

 2010年にノーベル平和章を獄中受賞。授賞式では空席の椅子にノーベル賞が置かれ、その映像は世界に伝わった。中国国内ではノーベル賞受賞などの情報はほとんど遮断された。一方中国国外では、劉氏の名前は民主化運動のシンボルとして定着した。

▼中国「内政干渉」

 同氏は肝臓がんを患い、国外での治療を希望したが。しかし中国政府は認めず、国内の病院で亡くなった。死亡後、欧米などは同氏の功績をたたえるコメントを表明。家族の事実上の軟禁解除など、中国に人権重視などを訴えた。これに対し中国は内政干渉などと反発した。

▼非民主化の大国

 中国の民主化は、世界にとって体制の根本にかかわる重要問題の一つだ。戦後の世界は欧米主導の民主主義を重視するという約束事の上に成り立ってきた。民主化が遅れた国も、経済発展が進めば民主化するという期待もある程度まで有効だった(韓国、フィリピンなど事例はある)。

 しかし中国は違う。共産党1党独裁を終始大前提とし、民主化は一定範囲に限定。それでいて、40年にわたり高度な経済発展を実現してきた。一見、経済発展→民主化という他国の方程式が通じないような状況だ。

 天安門事件の時には、事件が社会や経済に重要なダメージを与えるという見方もあった。しかしその後30年、経済は平均で2桁近い成長を遂げ、今や世界第2の経済大国だ。この間、国内の民主化運動の封じ込めはむしろ強まり、言論規制は強化されている。

▼弱まる?世界の批判

 中国の民主化規制、人権抑圧などに対する世界の批判も、相対的に弱まってきた感がある。米国や欧州は折に触れて民主化要求や人権抑圧批判を繰り返す。しかし、時の最大テーマとして中国に注文を突きつけたり、経済制裁に走ったりすることはここ20年ほどほぼ皆無だ。

 2008年にリーマン・ショックで世界経済が揺らいだのちは、むしろ中国に経済面での貢献を求める気運が強まった。

 足元の状況もそうだ。世界の目先の関心は、テロや中東の混乱、北朝鮮の核問題、反グローバル化の動きなど。米国にトランプ政権が誕生した後には、米政権そのものが世界の不安定要因になったとの認識が強い。

 ロシアやトルコなど強権色を強める国も増えている。そうした中、中国への正面切っての批判は目立ちにくくなっている。

▼中長期的な問い

 しかし、中長期的にはどうか。中国は人口の高齢化などが急速に進み、これまでのような経済の高成長がいつまでも続く状況ではない。成長が矛盾を飲み込む状況が崩れれば、人々の不満が政治に向かうことも十分考えられる。

 1党独裁の政治体制には、常に統治の正統性への問いがつきまう。ネットの時代、世界からの情報をずっと制御しきれるわけではない。中国から民主国家に移住したい人は多いが、その逆は例外的だ。民主化の要求を押さえ込むことはできても、なくすことは難しいのではないか。

 劉氏の死は、中国の民主化や人権問題について改めて目を向ける機会となった。そして天安門事件以来の中国の30年弱を考える材料にもなった。

 劉氏の死亡は中国国内の公的メディアでは無視されるものも多い。しかし時間を経過した後、中国史の年表に記述される日が来るだろう。それがどんな形になるかを考えるのも有意義だろう。

◎ 民主化の議論も封印30年
◎ 劉暁波 年表掲載 待機中
◎ 天安門 30年後も なおタブー

2017.7.16

2017年28号(7.10-16 通算888号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2017年7月10-16日
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◆中国人権活動家劉暁波氏が死去(13日)☆
・中国の人権活動家でノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏が多臓器不全で死亡した。61歳。
・末期の肝臓ガンと診断され、遼寧省瀋陽の病院で治療していた。
・劉氏は1989年の天安門事件直前に米国から帰国。広場でハンストを実行した。
・事件後も中国にとどまり民主化運動を展開した。
・2008年に共産党の独裁廃止、司法独立などを求める「08憲章」を他の活動家と起草した。
・中国当局は劉氏の身柄を拘束。10年に「国家政権転覆扇動罪」で懲役11年が確定した。
・2010年に獄中でノーベル平和賞を受賞。受賞者不在の授賞式の映像が世界に流れた。
・欧米各国は相次ぎ、同氏の功績をたたえ中国に民主化を求める声明を発表した。
・中国は内政干渉と批判した。
・中国の民主化、人権問題に改めて焦点が当たった。

◆重慶市トップ交代、孫氏拘束の情報(15日)
・中国共産党は重慶市トップ交代を発表した。
・孫政才氏に代わり陳敏爾・貴州省党委書記を充てた。陳氏は習近平首席の側近。
・孫氏は身柄を拘束され、規律違反で調査を受けている模様。香港メディア一斉に報じた。
・孫氏は2012年に49歳で政治局員に選任。ポスト習の有力候補と見られていた。
・重慶市トップは要職の1つで、かつて薄熙来・元同市党委書記が権勢を誇った。
・薄氏は2012年に失脚したが、利権や負の遺産はなお残るとされる。
・4月には何挺・元重慶市副市長兼公安局長が規律違反で調査を受けている。
・秋の共産党大会では習氏後継者が絞られてくるとの見方があるが、先行きは不透明だ。

◆五輪2都市同時決定(11日)☆
・IOCはローザンヌで臨時総会を開催。2024、28年の夏季五輪の同時決定を決めた。
・9月のリマの総会で、パリとロサンゼルスの2都市から開催順を決める予定。
・巨額な財政負担などを理由に、五輪への立候補年が減少。
・2024年大会を巡っても、ローマとハンブルク、ブダペストが立候補を取りやめた。
・2都市同時決定は1924-28年(パリとアムステルダム)以来100年ぶり。
・五輪は曲がり角に直面している。

◆ロシアゲート、大統領長男に疑惑
・トランプ政権を揺さぶるロシアゲートの疑惑が長男のトランプ・ジュニア氏に及んだ。
・昨年の大統領選挙戦中にロシア人弁護士と面会した。NYタイムズが報じた。
・疑惑は6月のコミー前FBI長官の議会証言の後静まっていたが、再びヒートアップ。

◆ブラジル、ルーラ元大統領に実刑判決、18年大統領選に影響(12日)
・パラナ州の連邦裁判所はルラ元大統領に禁錮9年6月の有罪判決を下した。
・収賄とマネーロンダリングの罪状。
・ルラ氏は上訴の方針。直ちに収監されることはない。
・ただし第2審で有罪となれば選挙に出馬できなくなる。2審審議の予定は流動的だ。
・ルラ氏は2018年の大統領選の世論調査でトップを走る。
・テメル大統領は議会で成立した改正労働法を承認。11月に施行する。
・ほぼ70年ぶりの大幅改定。賃下げ交渉が可能になるなど経営者の要望に沿った変更だ。

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 【劉暁波氏の死去と中国の民主化】 中国民主化運動のシンボル的存在だった劉暁波氏が死亡した。(→「国際ニュースを切る」)

 【中東情勢】 イラクのアバディ首相は10日、北部モスルでの「イスラム国」(IS)との紛争について、正式に勝利宣言を表明した。ただし、ISは各地に散らばって抵抗を続けている。トルコのクーデター未遂から15日で1年。エルドアン政権は反対派の公務員や軍からの追放など強権色を強めている。

◎今週の注目(2017年7月17-23日 &当面の注目)
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・EUと英国の離脱交渉の第2回交渉が17日からブリュッセルで開かれる。

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2017年7月10日 (月)

2017年27号(7.3-9 通算887号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2017年7月3-9日
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◆北朝鮮がICBM発射(4日)☆
・北朝鮮はICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星14号」の発射に成功したと発表した。
・最大高度2800キロ、飛行距離933キロで39分飛行。日本海上に落下した。
・通常の形で発射すると射程距離8000キロ程度と見られ、米西海岸に届く。
・米国もミサイルがICBMだったと認めた。
・国連安保理は緊急会合を開催。独ハンブルグでのG20(7-8日)も問題を協議した。
・ただ圧力強化を求める米日などと、対話重視の中ロなどの距離は縮まらない。
・米国はかねて米国内に届くミサイル開発をレッドラインとしてきた。
・ただマティス国防長官は、即時の武力行使はないとの考えを示した。

◆G20首脳会議(7-8日) ☆
・首脳会議が開催。貿易や地球温暖化、北朝鮮問題などを協議した。
・首脳宣言は保護主義への対抗を表明したが、不公正な貿易慣行への対抗措置も容認。
・トランプ米政権に配慮し、総花的な表記も多かった。
・米トランプ政権との付き合いに世界が戸惑う実態が改めて浮き彫りになった格好。
・英FT紙は”G20 communique fails to hide US tension”と報じる。
・全体会議と並行して多数の2国間協議を開催した。

◆日・EUがEPA大枠合意(6日)☆
・日本とEUはEPA(経済連携協定)の締結で大筋合意した。
・EU側は日本車への輸入関税、日本はEU産チーズの輸入関税の段階的廃止などを決めた。
・細部を詰め2019年に発行させる予定だ。
・ただ、投資家と国家の紛争解決など詰まっていない重要案件も多い。
・大枠合意発表には、保護主義の懸念が高まる中で自由貿易をけん引する狙いがある。
・トランプ米政権はTPPからの離脱を表明。保護主義あるいは相互主義的な色彩を強める。

◆核兵器禁止条約採択(7日)☆
・国連は核兵器の開発や使用、保有を法的に禁じる条約を採択した。
・122カ国が賛成票を投じた。
・米ロ中など核保有国は参加しない。日本など核の傘の下にある国の多くも不参加。
・このため、実効性には乏しいが、国際世論形成などで影響を持ち得る。
・条約は豪州やメキシコなどが主導した。
・NPT体制の下で核保有国は核軍縮を約束するが、現実には進んでいない。

◆イラク首相がモスル解放宣言(9日)
・アバディ首相は北部の都市モスルを「イスラム国」(IS)支配から解放した表明した。
・首相自身が現地に入り発表した。
・モスルはイラク第2の都市。2014年以降ISの支配が続いていた。
・今年に入りイラク軍は米軍の空爆支援などを受けて奪回作戦を進めてた。
・ISは住民を人質に取る形で抵抗してきた。

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◎寸評:of the Week
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 【ICBM】北朝鮮がICBMの発射に成功した。計算上は米西海岸まで届く射程距離を持つ。米国はかねて米本土に届くミサイル開発を、レッドラインの一つに上げてきた。今のところ、即座に軍事攻撃というオプションは取らないようだが、危険度が一段上がったのは間違いない。
 トランプ米大統領は中国の影響力に期待する発言を繰り返しているが、その中国は対話優先の姿勢を鮮明にしている。周辺国の歩調は一致せず、問題の先行きが見えてこない状況がますますひどくなる様相だ。

 【G20に見るリーダーなき世界】 ドイツで開催したG20首脳会議は、予想通りというか、世界に強いメッセージを発することなく閉幕した。世界はただでさえ難問を抱えているのに(イスラム過激派、テロ、難民、格差…)、焦点はむしろ米トランプ政権に世界がどう付き合うかに当たった感じだ。首脳宣言も「保護主義」の扱いや、米国のパリ協定離脱をどう扱うかなどを巡り汲々とした。世界のリーダーであった(あるべき)米国がその役割を果たさないばかりか、むしろ不安定要因になっている様を見せつけた。
 トランプ政権がどちらの方向に進むかは、依然見えてこない。それだけははっきりした。世界が当面リーダーなきまま進むことも一層印象付けられた。
 
 【核兵器禁止条約】 国連では核兵器禁止条約が採決された。豪州やメキシコなどが主導した条約で、122カ国が賛成した。米ロはじめ核保有国は参加しないので、実効性は乏しい。しかし国際的な影響力は無視すべきでない。
 そもそも同条約が提案された背景には、いっこうに進まない核軍縮に対する非核保有国のいら立ちがある。NPT条約の下、核保有国は独占的保有の権利を認められる一方で、核軍縮の義務を負っている。しかし約束が一向に果たされないのが現実だ。
 ここにもリーダーなき世界の風景がうかがえる。

◎ 首脳らが「会議は踊る」を再現す
◎ リーダーは当面不在を確認し
◎ 制御なき核が空飛ぶ悪夢見る

◎今週の注目(2017年7月10-16日 &当面の注目)
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・イラクにおける「イスラム国」掃討が大詰め。こレを受けてテロの拡散なども懸念される。中東のみならず、欧州やアジアの動向にも注目。

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2017年7月 2日 (日)

◆香港返還・アジア危機・スマホ 2017.7.2

 香港が英国から中国に返還されて1日で20年を迎えた。アジア通貨危機表面化からも20年。6月29日は、アップルがiPhoneを発売し、スマホの時代に入って10年目だった。記念の節目から振り返ると、過去10年、20年の世界の変化がいろいろ見えてくる。

▼中国の拡大

 香港返還の1997年7月、香港は中国のはるかに先を行く存在だった。香港のGDPは中国全体の18%、1人当たりのGDPは中国の35倍だった。香港ドルは人民元に比べ約7%高かった。

 世界と中国の貿易の少なからぬ量が(契約などで)香港を通して行われ、海外から中国への投資は香港経由で行われるものが多かった。海外企業が香港に設立した企業が、中国国内の工場を管理するケースも多かった。文字通り、香港は中国の窓口だった。

 現在(2016年)、香港のGDPは中国の3%以下。1人当たりのGDPも5倍程度に過ぎない。香港ドルの価値は約10年前に人民元より安くなり、現在は約20%低い。

 「中国の高成長はいつか限界が来る」と経済専門家などは指摘した。しかし中国は過去20年間10%近い成長を維持。GDPは2010年に世界2位になり、上海など先進地域の1人当たりGDPは中心国並みだ。アリババやテンセントなど世界的な企業が育った。AIIB設立や一帯一路構想、南アジアへの海洋進出など、中国の拡張は留まるところがない。

 返還後20年で、香港の中国に対する優位性や存在感は、経済規模で見る限り相当縮小した。

▼問われる1国2制度

 香港返還時、中国は香港に対し高度な自治を認める「1国2制度」を向こう50年間維持すると約束した。しかし政治的な動きなどがあるたびに、香港の自由が脅かされる事例が相次いだ。

 代表は2014年の雨傘運動だ。2017年の行政長官線をにらみ、学生ら民主派が自由選挙を要求。中国の意向を受けた当局は、これを力で封じ込めた。

 その後、香港では無力感が高まる一方、中国からの独立を目指す強硬派の台頭も表面化した。

 中国当局は、こうした動きに強硬姿勢を示す。習近平国家主席は1日の記念式典に参加。「中央の権力に対するいかなる挑戦も絶対に許さない」と明言した。中国政府が、「1国」を「2制度」に優先させる立場を改めて示したともいえる。

 香港が中国にない特徴として保持しているのは「法治」を基礎とした経済や社会システム。そして相対的な「自由」だ。今後もこうした特徴を生かし、独自の存在感を示していけるのか。それとも中国の中に埋没してしまうのか。返還20年の節目は、香港が重大な岐路にあることを改めて明示した。

▼通貨危機から成長へ

 タイがバーツのドル連動を断念し、アジア通貨危機が表面化したのは香港変化の翌日の1997年7月2日だった。タイと韓国、インドネシアがIMF監視下に置かれ、フィリピンなどの通貨が混乱した。インドネシア・ルピアは米ドルに対し80%、タイ・バーツや韓国ウォンは50%低下した(その後現在に至るまで、水準は大きく下がったままだ)。インドネシアではスハルト政権が崩壊し、韓国では財閥が解体した。

 通貨危機前、アジア各国は経済成長を追求して海外からの借り入れを急増。金融システムの危機管理はおろそかになった。これが通貨危機の一因だ。

 危機後、各国は金融監視などを強化。アジア国間でも通貨相互融資のチェンマイ・イニシアティブを導入(2005年)するなど危機管理強化に努めた。2008年の世界金融危機の際にもアジアの金融システムが揺らぐことはなかった。

 アジア経済はこの20年、少なくとも数字的には順調な成長を実現している。中国だけでなく、他の地域も高い成長率を維持。近年の成長率はインドが7%以上、中国が6%台、東南アジアが4-5%だ。アジアが世界の経済成長を引っ張る時代が続く。

▼成長を支えた平和、改めて問われる政治

 アジアが成長を実現してきた要因として、平和の維持が大きい。アジアでは1950-70年代のベトナム戦争、その後のカンボジア紛争など1990年代前半まで戦争・紛争が続いた。「紛争のアジア」という言葉が時代を映し、経済の発展は損なわれた。しかし1990年代後半以降大規模な紛争はなく、状況は変わった。

 ただ、現在の平和や政治の安定が危うさを抱えているとの指摘も少なくない。中国は共産党1党独裁の国家。シンガポールやマレーシアも事実上1つの政権が政治を支配する体制が続いている。タイは軍事政権下にある。フィリピンには強権のドゥテルテ大統領が誕生した。

 反グローバリズムの高まり、トランプ米政権の誕生など、世界の枠組みは変わろうとしている。テロの中東からアジアへの拡散の兆候など、新たなリスクも噴出している。

 アジア通貨危機は、経済モデル、金融システムの監視体制のほかに、政治や社会の安定などの問いも突き付けた。それは現在まで引き継がれる。

▼スマホ時代

 iPhone発売から10年の6月29日、アップルのクックCEOはツイッターで「世界を変えた」と発した。iPhoneの累計販売台数は12億台。2016年の世界のスマホの出荷台数は16億台だ。今では世界中の2人に1人以上がインターネットでつながり、フェイスブックの利用者は20億人を超えた。

 世界はICT革命の最中にある。スマホ時代10年目は、時代を考えるのにふさわしい節目だ。

◎ 1国2制度、元々詭弁と知るけれど
◎ 自由より「大中華」響く香港の空
◎ 豊かさは鄧小平の夢に近付くが

2017.7.2

2017年26号(6.27-7.2 通算886号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2017年6月26日-7月2日
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◆香港返還20年(1日)☆
・香港が英国から中国に返還されて20年が経過した。
・習近平中国国家主席は記念式典に出席。香港独立の動きを許さないと強調した。
・20周年のメッセージは、世界が注目していた。
・香港返還の際、香港は中国より遥かに発展。世界への窓口の役割を担っていた。
・その後中国の経済は急速に発展。経済的地位は相対的に低下している。
・香港の政治的自由も、中国の制約を受ける事例が目立つ。
・1国2制度の行方は不透明。香港の行方も不確実な面が多い。

◆欧米などに大規模サイバー攻撃(27日)☆
・欧米中心に世界各地で大規模なサイバー攻撃が行われた。
・ウクライナではチェルノブイリ原発や政府機関、金融機関などが標的になった。
・ロシアの大手石油ロスネフチ、英国、米国、インドの企業や施設も狙われた。
・ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)「PETYA」の応用ソフトが使われた模様。
・5月に世界中で「WannaCry」による攻撃が行われた。
・今回のソフトも同種だが、より高度化している。
・犯人などは不明。世界はサイバー攻撃の脅威下にある。

◆米入国規制を一部容認、最高裁判断(26日)☆
・トランプ大統領が主張するイスラム圏からの入国制限政策の一部が復活した。
・連邦最高裁は、下級裁による大統領令の差し止め処分を条件付きで解除した。
・入国規制の対象はイランなどイスラム圏6カ国から。期限は90日間。
・ただし家族が米国にいる人やビザ保有者は対象にならない。
・最高裁判決後、米空港などでの混乱は限定的だった。
・大統領令の正統性の最終的な判断は秋以降に下す。
・入国規制はトランプ氏の打ち出した政策の中でも波紋が大きかったものの1つ。
・政権は中東からの航空便にPC持ち込み禁止など、入国管理強化策を打ち出している。

◆iPhone発売10年(29日)☆
・米アップルがiPhoneを発売して10年が経過した。
・スマホ時代の幕開けを告げた商品。これまでに累計12億台が売れた。
・クックCEOはツイッターで「世界を変えた」と主張した。
・スマホ全体の2016年の出荷は14億台。誰もがネットでつながる時代が近づいている。
・ただ、スマホ用のOSではグーグル陣営のアンドロイドの優勢が明確になっている。

◆アジア通貨危機から20年(2日)☆
・タイバーツが急落し、アジア通貨危機が表面化してから20年となった。
・危機ではタイと韓国、インドネシアがIMF管理下に入った。
・フィリピンやマレーシアなどの通貨も下落。経済は混乱した。
・危機後各国は金融監視などの政府度を強化。経済構造の改革も進めた。
・その結果、アジア各国は効率の経済成長を維持している。
・政治の安定、テロなど脅威への対応、改革の継続など、現在へと続く課題も多い。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【2017年半年経過】 2017年も半年を経過した。トランプ米新大統領の言動・政策に世界が揺れ動いた。入国規制、TPP離脱、パリ協定離脱、欧州への安保面での負担増要求と米欧関係の緊張、イランやキューバとの関係見直しなど、世界の枠組みが揺れている。
 欧州など各地ではテロが続発。ポピュリズムや反グローバル政党の伸長が懸念された。しかし5月のフランス大統領選えマクロン氏が勝利し、政治不安はひとまず落ち着いた形だ。英国はBrexitを通告した後、6月の総選挙でメイ首相の保守党が敗北、政権基盤が揺らいでいる。欧州統合の先行き、Brexitの行方とも見えない。
 中東では「イスラム国」の支配領域が縮小。逆にテロが世界に拡散する懸念が強まっている。サウジとイランの対立が激化。サウジなどはイランとの距離が近いカタールと断交し、サウジ国内では皇太子の首のすげ替えがあった。
 アジアでは金正男氏の白昼の暗殺事件があり、北朝鮮核問題を巡る緊張が高まった。韓国の朴槿恵大統領が罷免され、文在寅新大統領が誕生した。
 トランプ、テロ、反グローバル化などのキーワードを中心に、世界は動いている。

 【香港返還・アジア通貨危機・スマホ】 「○○周年」ニュースが重なった。香港変化20年、アジア通貨危機20年、アップルのiPhone発売10年。いずれも世界を変えた重要なjニュースだ(→「国際ニュースを切る」参照)。

 【重要ニュース】 重要なニュースが多かった。イラク軍は29日、モスルのヌーリ・モスクを{イスラム国」(IS)から奪回。アバディ首相は「ISは終わった」と声明を出した。
 トランプ米大統領と韓国の文在寅大統領の首脳会議が30日に行われ、北朝鮮問題や貿易問題を協議した。北朝鮮に対する圧力では合意したが、文大統領は後にメディアに対し対話を優先させる姿勢を強調。温度差を垣間見させた。
 英国でメイ首相の保守党と北アイルランドの地域政党DUPが閣外協力で合意。メイ首相は当面の政治危機を回避した。しかし、EU離脱などでは意見の違いも大きく、綱渡りの政権運営になる。
 スコットランド行政府のスタージョン首相は27日、英国からの独立を問う住民投票を当面棚上げると発表した。

◎今週の注目(2017年7月3-9日 &当面の注目)
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・習近平中国国家主席が3日ロシアを訪問。プーチン大統領と会談する。
・G20首脳会議が7日、ドイツで開かれる。
・モンゴル大統領選の決選投票が7日に行われる。

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