« 2016年10月 | トップページ | 2016年12月 »

2016年11月

2016年11月28日 (月)

2016年48号(11.21-27 通算855号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2016年11月21-27日
 

◆トランプ氏、TPP離脱を就任日に通告(21日)☆
・トランプ氏は、任後100日に取り組む課題をインターネット動画で公表した。
・この中で、2017年1月の大統領就任初日にTPP離脱を通告すると明言した。
・代わりに2国間のFTA(自由貿易協定)を推進する。NAFTAには言及しなかった。
・APEC首脳会議が20日、保護主義対抗の宣言を採択したばかりだった。
・オバマ政権が掲げてきたTPPを核にした通商政策が、抜本から変わる。
・世界的に貿易自由化を推進する動きが滞り、保木主義の懸念が強まる。
・通商体制づくりで米国の力が後退し、中国の影響力が拡大する可能性もある。

◆トランプ相場でドル高、株高、長期金利上昇 ☆
・トランプ米大統領当選を受け、金融市場の激しい動きが続いている。
・同氏のインフラ充実などの経済政策への期待から株やドルが上昇。
・NY株は最高更新を繰り返し、22日に初めて1万9000ドルに乗せた。
・新興国などから米国に資金が流入。米ドル実効レートで過去最高更新を続ける。
・メキシコ、ブラジル、トルコ、マレーシアなどの通貨が約5-10%下がった。
・米長期金利は急上昇。10年物国債利回りは18日、2.36%と1年ぶりの水準に上がった。
・FRBのイエレン議長は、トランプ氏の財政拡大政策に異議を唱えた。異例の発言だ。

◆カストロ・キューバ前議長が死亡(25日)☆
・フィデル・カストロ前国家評議会議長が死去した。90歳。
・1959年のキューバ革命を指導。その後約半世紀にわたり同国を指導した。
・革命後は社会主義国建設を推進。中南米の反米の象徴的素材だった。
・1963年にはキューバ危機の舞台となった。東西冷戦を代表する事件の一つ。
・ソ連崩壊後は徐々に経済開放政策を進めた。
・病気療養などを理由に2008年に弟のラウル氏に議長を譲った。
・革命家、指導者として前向きな評価がある一方、独裁者との批判もある。
・同氏の死去は、一つの時代の終わりを告げる。

◆韓国疑惑、大統領弾劾が焦点に(24日)☆
・韓国野党は24日、朴槿恵大統領の弾劾を求めることで合意した。
・弾劾には国会議席の3分の2が必要で、与党セヌリ党議員にも同調を求める。
・羊頭には弾劾容認論も出ており、行方は流動的だ。
・大統領退陣を求める抗議活動は各地に拡大。
・ソウルでは26日150万人(主催者発表)が集合。1987年の民主化後最大規模だ。

◆コロンビア、新和平合意調印(24日)☆
・政府と左翼ゲリラFARCは新たな和平合意に署名した。
・FARCが財戦を引き渡し、紛争犠牲者や家族への補償に充てることを加えた。
・FARCの軽蔑減免は最初の合意から変わらない。
・サントス大統領は国民投票を経ず、議会の承認を経て和平成立を目指す。
・両者は半世紀以上続いた内戦に終止符を打つ和平案に9月末合意。
・しかし10月の国民投票で反対が上回り、和平合意の見直しを進めた。
・対ゲリラ強硬派は修正が不十分と反対の姿勢で、行方は流動的だ。
・サントス首相には今年のノーベル平和賞が授与される。

  ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├───────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【トランプ氏当選3週間】 トランプ米大統領の当選から約3週間が経過した。この間に閣僚人事の指名や経済・外交政策などを適宜、表明している。実際に何を、どこまでやるかの全体像は見えてこない。しかし、いくつかの点は明確になってきた。TPPからの離脱を「就任当時」に行うと明言したのは代表例。
 もう一つ明確になてきたことは、米国の利益第一の姿勢や、保護主義的な色彩が強まっていること。そして既存の主流派が当然視してきた事柄(TPP、NAFTAなど)にも疑義を唱え、政策を一から問い直していることだ。それは革命的な動きであるし、不確実性を高めている。引き続き、目が離せない。
 
 
 【カストロ氏の死去】 キューバのカストロ前議長が死亡した。1959年のキューバ革命から57年。米国のおひざ元での反米政権の樹立、キューバ危機、社会主義国家国家の建設などは、世界の注目を集め、歴史を動かしてきた。それは、同氏のカリスマ性なくしてはできなかっただろう。
 冷戦が終了し社会主義モデルが行き詰ってからも、同国がそれなりの存在感を保ってきた。これもカストロ・ブランドに負うところがある。ベネズエラなど中南米の反米政権では、絶大な人気を保った。
 社会主義という体制・イデオロギーそのものに加え、医療の無料化、海外の植民地解放闘争への人材派遣など具体的な政策においても米国へのアンチテーゼを投げかけた。それが故に、キューバは国の規模以上に世界から注目され、キューバモデルは一つの理念として受け入れられてきたのだろう。
 カストロのキューバがなければ、20世紀後半の米州はアクセントを欠き、もっとつまらないものになっていたように思える。
 政治指導者の死亡時、一つの時代の終わりという表現がよく使われる。そう表現されても、大袈裟と感じない人物だった。
 世界の土産物屋で売られているTシャツのデザインとして、歴史的な人物としてはチェ・ゲバラが人気を誇る。カストロとゲバラ、そしてキューバ革命。革命が事実以上に理想化されている面がいまだに残っているのだろうか。

◎ アメリカにアンチテーゼ投げ半世紀
◎ 米州で輝き続けた存在感
◎ カストロ逝く冷戦の名残り消えていく

◎今週の注目(11月28日-12月4日 &当面の注目)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・トランプ時期大統領が人事の決定や政策の表明などを続ける。世界が注目。
・韓国疑惑は大統領弾劾などを巡り様々な動きが予想される。
・イタリアで12月4日、憲法改正を巡る国民投票が行われる。レンツィ首相に対する信任投票の意味合いもある。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2016 INCD-club

2016年11月27日 (日)

2016年47号(11.14-20 通算854号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2016年11月14-20日
 

◆トランプ人事始動、首席補佐官にプリーバス氏 ☆
・トランプ次期大統領は閣僚などの人事を順次発表している。
・首席補佐官にはプリーバス党全国委員長を起用。党主流派とパイプが太い。
・司法長官にはセッションズ上院議員、CIA長官はポンペオ下院議員を充てる。
・選挙戦で主張した強硬策も一部で軌道修正を始めた。
・国内不法移民1100万人の送還は、まず犯罪歴のある200-300万人と改めた。
・一方で真意が不明だったり今後の展開が不明確な公約も多い。
・世界はトランプ氏の言動を細心の注意をもって見つめている。

◆トランプ相場、市場はまずドル高、株高 ☆
・トランプ氏の大統領当選を受けて、市場が荒れた動きをしている。
・同氏は財政出動を示唆。短期的な効果への期待からドル高・NY株高が進んだ。
・人民元は下落。2008年のリーマン・ショック時以来の水準に低下した。
・新興国通貨も対ドルで低下している。円安も進んだ。
・トランプ氏の政策は長期的には財政面での懸念もあり、思惑が交錯する。
・市場は具体的政策を待たずして、トランプ大統領を見越した憶測で動いている。

◆韓国検察、大統領を容疑者として捜査(20日)☆
・韓国検察は朴槿恵大統領の友人の崔順実容疑者らを職権乱用などで起訴した。
・同時に大統領が共謀関係にあったと判断。容疑者として捜査を続ける。
・大統領=容疑者は同国初。ただし、大統領は憲法の規定上任期中は起訴できない。
・大統領側は反発。徹底抗戦の姿勢を示した。
・事件は崔容疑者の国政介入や職権乱用を巡るもの。大統領府高官2人も起訴された。
・大統領は検察の事情聴取に応じると述べているが、20日までに実現していない。
・野党は大統領の辞任などを求めている。
・大統領退陣を求める抗議活動も繰り返されている。

◆TPP首脳、発効を模索(19日)☆
・TPP参加の12カ国首脳はペルーのリマで首脳会議を開催した。
・TPPの重要性を改めて確認。国内批准手続きを進めるべきだとの意見が多かった。
・米国抜きの協定発効も話題に上がった。
・米国のトランプ次期大統領はTPPに反対。協定の先行き不透明は変わらない。
・中国の習近平国家主席は中国などを抜きにしたTPPをけん制した。
・リマではAPRC首脳会議が19-20日記載された。

◆メルケル独首相4選出馬(20日)☆
・メルケル首相は来年秋の総選挙に与党の首相候補として出馬すると表明した。
・与党CDUの幹部に同日伝え、幹部も了承した。
・メルケル首相は2005年に首相に就任。強い指導力で欧州政治をリードする。
・2015年の難民危機では受け入れに寛大な姿勢を示し、批判も強まった。
・しかし他の政治家に比べると、依然支持率は高い。

  ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【トランプ旋風】 トランプ大統領の当選が決まり、世界は依然、トランプ旋風に揺れ動く。トランプ氏は次期閣僚などの指名を開始。選挙を支えた保守層からの起用が多いものの、共和党首脳との関係が深い人材の登用など現実主義的な対応も見せる。一方政策面では、選挙戦時の過激な発言を修正する動きもあるものの、重要政策の行方は不明だ。市場は「トランプ相場」に動く。
 リマで開催中のAPEC首脳会議、マラケッシュでの国連気候温暖会議も、トランプ氏対応が最大の課題と言っていい。

◎ お祭りの後まで続くトランプ・ショー
◎ 強面の老人気になる新閣僚

 【ロシア政争】 ロシア連邦捜査委がウリュカエフ経済発展相を収賄容疑で拘束した。15日発表した。国営石油最大手ロスネフチによる6位企業の買収で便宜を図ったとの疑い。同氏は改革派として知られ、強硬派との政争が背後にあるとの見方が強い。ロシア政治は外から見ると、プーチン大統領1強だけが目立つが、権限争いは国のあり方や外交政策に影響する。内情はよくわからないが、注意だ。

◎今週の注目(11月21-27日 &当面の注目)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
・トランプ米次期大統領の人事が進む。国務長官、財務長官など注目。
・APECの首脳会議が19-20日にペルーで開催中。
・地球温暖化を巡る国連会議がマラケッシュで開催中。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2016 INCD-club

2016年11月15日 (火)

◆トランプ大統領誕生で見つめるべきもの 2016.11.13

 米大統領選は共和党のトランプ氏が当選した。事前予測を覆す「まさか」の結果。トランプ大統領誕生は、何を物語るのか。世界はこの衝撃をどう受け止めるべきか。

▽トランプ・ショック

 大統領選の結果は、大方の予想を裏切るものだった。米主要メディアや調査機関の予想は、すべてがクリントン勝利。大勝(landslide victory)を予想するものも少なくなかった。クリントン陣営は東海岸の州の投票が終わった時点でも勝利を疑わなかったと伝わる。

 結果はトランプ氏が538人の選挙人のうち302人を獲得し、圧勝といってもいい(ただし一般投票ではクリントン氏がわずかに上回った)。上下両院選でもトランプ氏与党と(一応)なる共和党が勝った。

 予測が外れた理由については様々な後講釈が伝わる。調査に偏りがあった、トランプ支持を答えなかった隠れトランプ支持派がいた、等々だ。ただ、いずれも隔靴掻痒の感がある。メディアは差し当たり懺悔の姿勢を見せている。

 トランプ氏当選の直後、取引中だったアジアの市場は株価が一時急落するなど動揺した。同氏の選挙戦での過激な発言から、不確実性が増すという判断からだ。しかしその後、トランプ氏の経済政策への期待などから株価は上昇に転じた。

▽意外に穏当な言動

 トランプ氏は米東部時間の9日午前2次50分から勝利演説をした。この中でクリントン氏の長年の公的仕事への貢献をたたえるとともに、分裂した米国の結束を呼び掛けた。また、約15分の演説のうち半分を選挙を支えた人々への感謝に費やし、特に名もなきセキュリティ・サービスや警察官への感謝を強調したのが特徴だった(この辺にトランプ氏の人気がうかがえる気もした)。

 次いで10日にはオバマ大統領と約1時間半会談。関係修復を進めた。当選後は過激な発言は封印し、意外ともいえるほど穏当な言動が目立つ。NY株価はこうしたトランプ氏の姿勢や、減税など同氏の経済政策への期待などから5日連続で最高値を更新した。

▽不透明感

 そうはいっても、トランプ大統領に対する懸念が消えるわけではない。同氏は一貫して反移民政策を掲げ、ポピュリズム的な手法で選挙戦を勝ち抜いてきた。TPP反対など保護主義的な姿勢も強い。

 現時点で同氏の政策がどのような形をとり、大統領として何を行うかは分からない。確実に言えるのは、不透明感や不確実性が増大したということ。これは従来の大統領に比べても際立つ。

 「トランプ大統領と世界」を考える手がかりとして、まずは事実を冷静にとらえ直してみたい。

▽再確認すべき事実=たとえば以下の点が挙げられる。

・トランプ氏の台頭をメディアは全く見通せなかった。
 当初は泡沫候補と見られていた。大統領はおろか、共和党の候補者になると予想したメディアや専門家も皆無。有権者の考えや動向を、全く分析できていなかったことになる。
・主要メディアはトランプ氏不支持で一致しn敵対した。
・トランプ氏を支持し、投票したのは中間層以下の白人層が中心。
・選挙戦の主張は「偉大な米国の回復」(Make America great again)。
・TPP廃止、メキシコ国境への壁の敷設など、保護主義的な政策を前面に出した。
・政策に具体性や整合性は少ない。無責任なポピュリズム的な発言が多い。
・世界でグローバリゼーションが進む中、米国の中間層はむしろ貧しくなった。
・民主・共和両党の主流派(穏健派)は中間層救済を公約し続けたが、実際にはほとんど実現していない。
・トランプ氏は政治家や軍高官など公職を経験しない初の大統領になる。その人物が核のボタンを管理する。
・英国は6月の国民投票でEUからの脱退を決めた(Brexit)。トランプ大統領当選とセットで見る向きも多い。

▽キーワード=上記と重複するが、重要なキーワードは以下の通り。
・ポピュリズム
・反グローバリゼーション
・保護主義、反TPP
・米国の利益第一
・白人から革命、取り残された白人の怒り

▽視点
 トランプ大統領誕生については、様々な見方が紹介されている。主なものを挙げてみたい。

・World looks warily at Trump (WSJ,11月10日)事実認識の妥当な表現
・Trump's victory challenges the global loberal order (Financial Times 11月10日社説)。自由貿易を柱にした第2次大戦後の秩序が覆されようとしているという懸念を示す。
・パックス・アメリカナの終焉(ユーラシア・グループのイアン・ブレマー氏)
・米国の退廃と衰退を暗示(FTのギデオン・ラックマン)

▽受け止めるべき新しい現実

 ブレマー氏も上記で指摘しているように、トランプ大統領誕生が歴史の転換点であるとの認識は多い。キッシンジャー元米国務長官は、第2次大戦後の秩序が再編を迎える時との認識を示す。

 第2次大戦後の体制は、米国が経済面で自由貿易の守護神となり、安全保障面で民主主義を掲げて世界秩序を守ることで機能してきた。21世紀に入り米国の地位は相対的に低下し、オバマ大統領は「米国は世界の警察官ではない」とまで言い切った。それでも、自由主義と民主主義推進の旗は守ってきた。

 トランプ大統領は最後の一線を乗り越えてしまうのか。懸念されるように保護主義や内向きの外交政策に傾斜すれば、第2次大戦後の体制に終了をもたらしかねない。現時点ではまだ分からない点が多いが、少なくとも米国が「これまでのままではいれれない」と受け止めるべきだろう。

 そうしたリスクも含め、新しい現実をまず見つめる必要がある。

◎ 世の中の常識変わるうねり聞く
◎ トランプの差し出す札にハラハラす

2016.11.13

2016年46号(11.7-13 通算853号)国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2016年11月7-13日
 

◆米大統領にトランプ氏(8日)☆☆☆
・米大統領選が行われ、共和党のトランプ氏が当選した。
・事前のメディアなどの予測を裏切る結果。世界に衝撃が走った。
・同氏は政治家や軍人などの公職を経験しない初の大統領となる。
・選挙戦では移民規制やTPP反対など保護主義的な政策や反既存政治を主張。
・ポピュリスト的発言で格差拡大に怒る白人中間層以下などの支持を得た。
・民主党クリントン氏は女性らの支持を集めたが、既存政治の象徴とも見られた。
・トランプ氏は選挙戦過程で共和党主流派と対立。共和党は分裂状況に陥った。
・米政治の既存秩序はトランプ大統領誕生で大きく変わる。
・外交では米国第一を主張。自由貿易擁護や同盟国重視の外交政策の転換も示唆する。
・第2次大戦後の世界秩序を転換する出来事になる可能性がある。影響は計り知れない。

◆TPP成立絶望的に、TTIPも当面消滅 ☆
・トランプ大統領の当選で、TPPの成立は少なくとも現在の形では絶望的になった。
・米政府はオバマ大統領の任期内(来年1月まで)のTPP成立を断念した。米WSJが報じた。
・トランプ氏はTPP脱退を表明しており、現在の形の協定発効は絶望的だ。
・米国とEUのTTIP(環大西洋貿易投資協定)も当面棚上げになる。
・EUの通商相が11日の理事会で確認した。
・トランプ大統領の政策は不透明な点が多く予断を許さない。
・ただ通商面での後退は、すでに現実のものになりつつある。
・NYの株価は、同氏の減税などの政策に期待して連日最高値を更新している。

◆韓国で反大統領の大規模集会(12日)☆
・朴槿恵大統領の退陣を求める抗議デモがソウルで開かれた。
・主催者発表で100万人、警察発表で26万人が参加した。
・同大統領の支持率は直近の調査でも5%程度の危険ラインにある。
・検察は13日、15-16日に参考人として聴取を受けるよう要請した。
・友人の国政関与などを巡る疑惑は、収束の見通しが全く立たないまま推移する。

◆インドで高額紙幣利用禁止(8日)☆ (^^)
・モディ首相は1000ルピー(約1580円)とと500ルピー札の使用を禁止すると発表した。
・同時に新2000ルピーと新たな500ルピーを導入する。
・12月30日までに銀行や郵便局の口座に預け入れないと、旧紙幣は使えなくなるという。
・ニセ札と闇資金拡大への対策。突然の発表で強硬手段に踏み切った。
・歴代の政権も実施を検討したが、社会の混乱回避のため見送ってきた。
・インド経済の一面を面白く映す。

◆コロンビアで新和平案合意(12日)
・政府と左翼ゲリラFARCは新たな和平協定案に合意した。
・両者は9月、半世紀以上続いた紛争に終止符を打つ和平協定調印した。
・しかし10月の国民投票で否決されたため、再協議を余儀なくされた。
・和平交渉を主導したサントス大統領には、2016年のノーベル平和賞授賞が決まっている。

  ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │  (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【米大統領選のサプライズ】 米大統領選は大方の予測を裏切ってトランプ氏の当選となった。同氏は米国第一の主張や、ポピュリズム的な発言で人気を得て、ついに世界の最高権力者になる。(→「国際ニュースを読む」参照。)

◎今週の注目(11月14-20日 &当面の注目)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・米国のトランプ新大統領の一挙手一投足に注目が集まる。
・APEC首脳会議が19-20日ペルーで行われる。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2016 INCD-club

2016年11月14日 (月)

◆米大統領選投票前夜 2016.11.6

 11月8日の米大統領選投票日まであと2日となった。「トランプ現象」で異例の展開を見せた2016年大統領選は、最終盤にきてクリントン氏のメール問題が再燃。クリントン氏有利とは言え、最後まで予断を許さない。

▽異例ずくめ

 それにしても、今回大統領選は異例ずくめだった。民主党予備選では、現職大統領でもないクリントン氏に挑戦したのが高齢のサンダース上院議員だけ。若者の挑戦はなかった。

 共和党予備選は当初泡沫候補と目されていたトランプ氏が勝利した。背景には格差拡大に怒る白人労働者などがおり、トランプ氏が過激な発言と巧みなメディア利用で彼らの怒りをとらえた面がある。共和党主流派候補は軒並み敗れた。

▽「一昨日」(おととい)の候補者

 指名を受けた2人は69歳(クリントン氏)と70歳(トランプ氏)と高齢だ。

 2008年大統領選の民主党候補者選びでオバマ現大統領とクリントン氏の争いに際し、政治評論家のパット・ブキャナン氏(共和党から大統領選予備選に出馬した経験もある)は、”Obama is tomorrow, Clinton is yesterday"と評した。その例えに倣えば、今年の大統領選は”candidates of the day before yeaterday"同士の争いということになるのだろうか。

▽乏しい政策論争
 本選のキャンペーンでは、とにかくマトモな政策議論らしい議論がなかった。2008年のオバマ氏のchangeのようなキャッチフレーズもない。

 3回のテレビ討論では相手候補の資質を攻撃することばかりが目立った。最終盤の演説は、トランプ氏の過去の女性蔑視発言、クリントン氏の再燃したメール疑惑への攻撃ばかりが取り上げられた。

 トランプ氏の女性蔑視発言スキャンダルが表面化したのちは、一時支持率の差が10%余りに開いた。「大統領選はもう終わり」という見方も強まったところに、FBIによるクリントン氏のメール疑惑再調査。これで2人の支持率は一気に縮まった。

 「大統領選劇場」としては最後まで楽しませてくれたが、世界最高の権力者を選ぶプロセスとしては「少し違うぞ」と感じてしまう。 

▽社会の主流派vs反主流派

 共和党の重鎮であるブッシュ元大統領(父子)は、民主党のクリントン氏に投票すると表明した。共和党リーダーのライアン下院議長(やはり共和党主流派)はトランプ氏を支援しないと述べ、トランプ氏から公然と反発を受けた。選挙の構図は、民主党対共和党という単純な図式だけでなく、社会の主流派対反主流派という色彩も帯びている。

 市場はトランプ氏の極論を警戒し、「トランプ・リスク」で株やドルが下落する。

▽欠ける高揚感

 実態は表面的な動きだけではわからない。クリントン氏は当選すれば「漸進的改革という名の既得権擁護」を乗り越えた改革を実現するかもしれないし、トランプ氏は現実的な政策を取り入れていくかもしれない。

 それでも、選挙前夜のこの高揚感のなさは、近年の大統領選になかったことだ。世界に影響を及ぼす米大統領選だけに気になるし、歓迎するものではない。

◎ 米国もかつては若さが売りだった
◎ 一昨日(おととい)の2人の議論は罵詈雑言
◎ ドタバタの劇なら満点大統領選

2016.11.6

2016年45号(11.1-6 通算852号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2016年11月1-6日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆米大統領選、支持率はきっ抗で投票へ ☆
・大統領選は民主党クリントン、共和党トランプ両氏拮抗のまま8日の投票を迎える。
・FBIが10月末にクリントン氏メール問題の捜査再開を発表。同氏支持が低下した。
・一時10%近く開いた支持率は接近。最新の平均ではクリントン氏1%程度のリード。
・専門家の間では、選挙人制度の影響でなおクリントン有利の見方が多い。
・ただ市場ではトランプ大統領誕生へのリスク認識が高まり、株安などが進んだ。
・同時に投票される議会選(上院3分の1、下院全議席)への影響も予想される。
・選挙戦最終盤でも両者は相手をののしるキャンペーンを繰り広げた。
・嫌われ者同士の2016年大統領選は、最後まで泥試合的な要素を残し終了する。

◆英裁判所、EU離脱に議会承認要求、日程不透明に(3日) ☆
・ロンドン高等法院は、英国のEU離脱通告前に議会承認が必要との判断を下した。
・メイ政権は来年3月までに通告の方針。単一市場残留より移民規制を優先する姿勢だ。
・議会には残留派や単一市場残留を重視する勢力も多く、承認の行方は不明だ。
・政府は最高裁に上告。12月までに判断が出る見通しだ。
・議会承認が難航する場合、総選挙になる可能性も指摘される。
・英国のEU離脱問題は再び先行き不透明感が増加した。

◆韓国大統領、疑惑深まる ☆
・朴槿恵大統領を巡る疑惑が深まった。
・大統領は4日国民向け談話を発表。必要なら検察の捜査に応じると語った。
・2日には内閣を改造。首相に革新系の大学教授を指名した。
・しかし野党の辞任要求などの動きは止まらず、国民の支持率も5%に低下した。
・疑惑の核心は、友人の崔順実氏への情報リークの中身や、崔氏への口利きへの関与。
・検察は崔氏や大統領府元高官の安鐘範氏などを逮捕した。
・大統領の求心力は低下し、新政策などは打ち出しにくい状況。
・北朝鮮問題などを抱える外交面でも主導性発揮は困難な状況になっている。

◆地球温暖化、パリ協定発効(4日) ☆
・2020年以降の温暖化対策の「パリ協定」が発行した。
・この日までに197カ国・地域中94が批准。世界の総排出量の66%に当たる。
・国際社会は7-18日にモロッコでCOP22を開催。協定実行のルール作りの交渉に入る。
・協定は産業革命前からの気温上昇を2度以内に抑える。
・各国の自主的な削減目標を5年ごとに見直す。
・協定は2015年12月のCOP21で合意。1年足らずで発効した。

◆トルコが反対派弾圧強化 ☆
・トルコ政府が反対派の弾圧を強化している。
・当局は4日クルド系の野党HDP(国民民主主義党、第3党)の共同党首ら12人を拘束した。
・同党はエルドアン大統領が主張する大統領権限強化に反対している。
・10月末には左派系のメディア幹部などを拘束している。
・クルド人の多い南東部ディヤルバルクではネットが6日間遮断された。
・同国では7月に軍の一部によるクーデター未遂が発生。
・エルドアン大統領は非常事態を宣言。イスラム系のギュレン派の活動を抑え込んだ。
・これに加え、クルド人やメディアなどに弾圧の内容を拡大している。
・市場は状況を懸念し、トルコリラは過去最安値を更新した。

  ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【米大統領選前夜】 11月8日の米大統領選投票までいよいよあと2日。「国際ニュースを切る」参照。

 【Brexitやはり迷走】 英高等法院が英国のEU離脱通告前に議会承認が必要と判断。離脱の行方がまた不透明感を増した。物事がスンナリ進まないというのは予想通りだが、こんな形でとは想像できなかった。混乱は何年も続くだろう。

◎今週の注目(11月7-13日 &当面の注目)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・米大統領選が11月8日投票される。クリントン氏のメール問題再燃で行方は予断を許さない。同時に行われる議会選も注目。結果は世界に影響する。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2016 INCD-club

2016年11月 6日 (日)

2016年44号(10.24-31 通算851号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2016年10月24-31日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆中国共産党中央委(6中全会)、習近平を「核心」(27日)☆
・中国共産党中央委員会が24-27日開催した。
・声明は習近平総書記を核心(別格の指導者)と位置づけた。
・集団指導体制の形を取りながら習氏と他の指導者に明確な差をつけた。
・これまで核心が使われたのは毛沢東、鄧小平、江沢民のみ。
・来年の共産党大会での人事決定をにらみ、習1強体制が強まる。
・ただし、党内には習氏への反発も強い。
・声明は綱紀粛正も強調。反腐敗活動をさらに進める習氏の姿勢を示した。

◆韓国大統領に文書流出疑惑、支持率急落(28日)☆
・韓国の朴槿恵大統領に内部文書流出などの疑惑が表面化した。
・古くからの友人の崔順実氏に文書を渡しアドバイスなどを得ていた。
・崔氏のかかわる財団に不正に資金が流出した疑惑も浮上した。
・韓国検察は29日大統領府を捜査した。帰国した崔氏の事情聴取も始めた。
・大統領は陳謝したが、支持率は10%台に急落。国民は抗議活動を拡大した。
・秘書室長(閣僚級)など高官8人が30日辞任した。事実上の更迭。
・与党からは首相更迭→挙国一致内閣を求める声が出ている。
・朴大統領の求心力は急速に低下。任期1年強を残し政権がマヒしかねない。

◆国連総会が核兵器禁止交渉開始を決議(27日)☆
・国連総会第1委員会(軍縮)は核禁止条約の2017年開始を求める決議を採択した。
・オーストリア、メキシコなどが提案。非核保有国中心に123カ国が賛成した。
・米ロ英仏の核保有国や日本など38カ国が反対。中国など16カ国が棄権した。
・年内にも総会本会議で採択の見通し。
・決議に拘束力はなく米ロなどは参加しな見込み。条約ができても実効性は低い。
・それでも国際世論形成などに与える影響は無視できない。
・世界の核は、1970年代から核保有国に特権を認めるNPT体制下で管理してきた。
・しかし核軍縮に向けた動きは遅々とし、非核保有国からは不満が強い。

◆FBI、クリントン氏への捜査再開(28日)☆
・FBIはクリントン元国務長官が公務に私用メールを使った問題で調査を再開した。
・7月にいったん打ち切ったが、新たなメールが見つかったためとみられる。
・同氏は大統領選で対立候補のトランプ氏に対し優位に立っていた。
・捜査開始で再び支持率が接近する可能性がある。
・投票まで2週間を切った時点での捜査開始には、様々な憶測や意見が出ている。

◆AT&Tがタイムワーナー買収
・米通信大手のAT&Tは大手メディアのタイムワーナー買収を決めた。
・買収総額は854億ドル。
・AT&Tは通信大手だが、主力の携帯事業は伸び悩んでいる。
・タイムワーナーは映画やテレビ難組、ニュースなど幅広いコンテンツを抱える。
・買収により通信とメディアを融合した新ビジネスを目指す。
・ベライゾンによるヤフー買収など通信とメディアの融合は加速する。

  ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【重要ニュース】 重要ニュースが多かった。ベスト5以外にも、EUとカナダが自由貿易協定批准(途中段階でベルギーの国内調整難航なども)、中国人民元安の加速、フィリピン・ドゥテルテ大統領の日本訪問(南シナ海問題)など。

 【オクトーバー・サプライズ?】 米大統領選は投票まで2週間を切り、クリントン候補のメール問題再燃という予測外の展開が生じた。10月過ぎてからの出来事はOctober surpriseと言われるが、そうした類の動きになるか? 最後まで、後ろ向きの話題ばかりの選挙戦だ。

 【韓国大統領スキャンダル】 韓国の朴槿恵大統領を巡りスキャンダルが表面化。2012年2月の政権発足以来の危機に陥っている。
 疑惑の内容は、大統領が1民間人に過ぎない友人の崔順実氏に演説草案など機密文書を渡していたというもの(アドバイスなどを得ていたとしている)。さらに崔氏のかかわる財団に不正に資金が流出した疑惑などだ。
 事件発覚後は、大統領の陳謝、支持率の急低下、国民からの退陣要求の抗議活動、野党による「挙国一致内閣」要求、与党の支持離れなど、急展開している。検察は大統領府の捜査を行ったのち、ドイツから帰国した崔氏の事情聴取を行うなど、捜査を実行中。今後の展開は予断を許さない。
 確実なのは、朴大統領の求心力が急速に低下した点だ。韓国大統領は再選を許されず、任期の5年目に入るとレームダックかするのが通常のパターンだ。朴氏の場合、今後の展開次第では死に体化する恐れすらあり、これまで以上に深刻だ。
 1988年の民主化は、独裁国家が経済発展により民主化する好事例にも挙げられた。それから間もなく1世代(30年)。大統領の身内がスキャンダルにまみれ、大統領経験者自身も退陣後断罪される例も続く。
 南北分断国家、北朝鮮の脅威などこの地域特有の問題は多い。それにしても、韓国民主主義について思うところは多い。

◎ 死に体はお定まりの韓流民主主義
◎ 混乱はあっても民主化1世代

◎今週の注目(11月1日-6日 &当面の注目)
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・韓国朴大統領を巡るスキャンダルの展開は予断を許さない。激震が続く。
・米大統領は11月8日の投票を控え、キャンペーンの最終週。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2016 INCD-club

« 2016年10月 | トップページ | 2016年12月 »

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ

ウェブページ