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2016年4月

2016年4月24日 (日)

2016年17号(4.17-24 通算824号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2016年4月17-24日

◆ブラジル下院が大統領弾劾承認(17日)
・下院はルセフ大統領の弾劾を巡る採決を行い、3分の2以上が賛成した。
・審議は上院に移るが、過半の賛成→大統領の職務停止の可能性が高まった。
・大統領は18日、辞任を否定した。
・職務停止ならテメル副大統領が代行する。上院の投票は5月上旬。
・8月のリオ五輪も大統領の職務停止の中で行われる可能性が大きい。
・同国政治は国営石油会社を巡るスキャンダルで混乱。混迷は一層深まりそうだ。
・大統領に対しては、2014年の予算執行を巡り野党などが弾劾を求めた。

◆米大統領中東訪問、課題が浮き彫り(21日)☆
・オバマ米大統領はサウジを訪問。21日GCC6カ国首脳と会議を開いた。
・対「イスラム国」(IS)の協力や地域の安全保障問題を協議した。
・サウジなどGCCは米欧の対イラン接近への懸念を改めて示した模様。
・地域の不安定材料と課題がむしろ浮き彫りになった。

◆サウジなど、原油減産調整失敗(17日)
・サウジやロシアなど主要産油国18カ国はカタールのドーハで会議を開催した。
・原油の増産凍結を協議したが、合意できなかった。
・イランが会議を欠席。サウジがイラン抜きの合意を拒否した。
・会議結果を受けて原油相場は下落した。
・原油安の流れは、反転のきっかけがつかみ切れない状況にある。

◆欧州委がグーグルに警告(20日)
・欧州委はグーグルに対し、携帯OSでEU 競争法違反の疑いがあると警告した。
・グーグル以外のOSを締め出している可能性があるとする。
・今後グーグルの反論などを経て、欧州委が最終判断する。
・その後欧州司法裁判所に判断を仰ぐ可能性もある。
・競争法を巡る欧米当局などvsIT大手の争いは様々な曲面で起きている。
・かつてのIBMやMSに続き、今ではグーグルを巡る案件が注目を浴びる。

◆VWが対策費160億ユーロ、米当局と合意(21‐22日)
・独フォルクスワーゲンは21日、司法省など米当局と排ガス不正対応で大筋合意した。
・和解金の支払いや、不正者の買い取りなどが中心。
・2015年12月期決算は、対策費用として162億ユーロを引き当てた。
・最終損益は15億ユーロ強の赤字。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【ブラジル大統領弾劾】 ブラジル下院がルセフ大統領の弾劾を3分の2以上の賛成で承認。上院に送った。上院では5月上旬に投票の見通しだが、過半数を得て180日の職務停止となる可能性が大きい。その後、上院で弾劾裁判が行われ、3分の2の賛成があれば大統領は失職する。
 政策能力に対する評価はとにかく、社会派だったはずのルセフ大統領が弾劾の対象になるとは、1年半前の大統領選再選の時にも想像できなかった。大統領は辞任を否定、なお生き残りを賭けて戦う姿勢だが、状況は日に日に悪くなっている。
 8月のリオ五輪は、職務代行するテメル副大統領の下で開催される可能性が高まった。混迷はますます深まっている。

 【エリザベス英女王90歳】 英国のエリザベス女王が21日、90歳の誕生日を迎えた。1952年の就任から64年は英国の歴代君主で最長。現存の世界の国王・女王の中では、ダントツで有名な存在だ。
 エリザベス女王が就任した時の英国は、大英帝国が解体し第2次大戦被害からの復興の時期だった。その後世界は冷戦の時代からポスト冷戦の時代に移った。英国経済は英国病の時代から再活性化し、社会福祉は「ゆりかごから墓場まで」から自助努力中心のシステムの変わった。文化的にはビートルズなどを生み、1970年代にEC(現在のEU)に加盟し、いまそこからの脱退が問われている。
 大英帝国解体後、旧植民地とは緩い結びつきの英国連邦を形成し、女王は16か国の国家元首を務める。英語は世界語となり、英国は世界のグローバル化の先端を走る。
 歴代の有名な君主を称すれば、ウィリアム1世は制服王であり、ヘンリー8世は絶対王政を確立した。エリザベス1世は絶対王政の絶頂期と重なり、ビクトリア女王は大英帝国を体現する。そうした歴史的な位置づけで見ると、エリザベス女王(2世)の時代はどうなるのだろうか。

 帝国の 威厳伝える 90歳
 老女王 世界舞台の 俳優のよう

 【オバマ大統領の広島訪問】 オバマ米大統領が5月のG7伊勢志摩サミットの時期に広島訪問を検討している。実現すれば現職米大統領として初めて。インパクトはもちろん大きい。

 

◎今週の注目(2016.4.25-5.1 &当面の注目)
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・パナマ文書は相次ぎ新事実が発覚し、各国で騒ぎになっている。5月上旬と言われる情報公開が次の節目だが、それ以前にもさまざまな動きがあるだろう。。
・ペルーの大統領選の決選投票は6月。
・英国のEU離脱か残留かを問う国民投票が6月23日に行われる。

 

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2016年4月17日 (日)

2016年16号(4.11-17 通算823号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2016年4月11-17日
 

◆パナマ文書の影響拡大、G20ではタックスヘイブン対策で合意(15日)☆
・パナマ文書の影響が拡大。スペイン産業相は責任を取って辞任した。
・英国のキャメロン首相はじめ政治指導者や周辺の取引実態が暴露されている。
・ICIJは5月上旬に素材回避に関わった21万社の社名や関係者名を公表する予定。
・G20財務相・中銀総裁は15日、タックスヘイブンを利用した節税の防止策で合意した。
・欧州委員会は12日、租税回避防止を狙う新制度を欧州議会や加盟国に提案した。
・国別の納税情報の報告義務付けが柱。
・こうした政策や合意が、どこまで実効性があるかは不透明な部分もある。
・それでもパナマ文書を契機に、租税回避対策への取り組みが強まったのは確かだ。

◆英国、国民投票のキャンペーン開始(15日)
・EUからの離脱か残留かを問う英国民投票のキャンペーンが正式に始まった。
・6月23日の投票に向けて残留派、離脱派が運動を展開する。
・世論調査では賛否均衡している。
・残留派のキャメロン首相は、パナマ文書で租税回避地への投資が発覚し支持率低下。
・パナマ文書の行方が国民投票結果に影響する可能性もある。
・英国のEU離脱となれば、欧州の構造が大きく変わる。

◆韓国総選挙、少数与党に(13日) ☆
・総選挙(300議席)が行われ、与党セリヌ党が大敗した。
・16年ぶりに与野党の勢力が交代し、少数与党に陥る。
・朴大統領の政権運営は困難になる。改革の停滞を予想する声が多い。
・若年失業率悪化(2月12.5%)や与党の内紛などで国民の支持離れが起こった。

◆ウクライナ首相辞任、政治混乱映す
・ヤツェニュク首相が辞任した。
・同国はロシアとの紛争、経済低迷などで混乱が深まっている。
・局面打開のため、ポロシェンコ大統領から辞任を求められていた。
・後任には大統領に近いグロイスマン議会議長が14日就任した。
・政権の枠組みや親米欧路線は変わらないが、同国の混迷を映し出している。

◆ブラジル、大統領弾劾審議入り、失職の可能性(15日)
・下院はルセフ大統領の弾劾審議を始めた。
・3分の2以上の賛成があれば失職する。
・投票の行方は部妙な情勢だ。採決は17日。
・弾劾の理由は予算を不正に執行したこと。
・同国政治は国営石油会社を巡るスキャンダルで混乱を深めている。

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◎寸評:of the Week
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 【パナマ文書の影響拡大】 パナマ文書漏えいの影響が広がっている。目下の世界の最大の関心事。
  G20はタックスヘブンを使った節税防止などで合意し、EUやOECDも対策を打ち出した。しかし、節税のテクニックは複雑かつ高度。これまでも対策と新しい税逃れはいたちごっこで、今回の対策も実効性となると覚束ない。
 そもそも税逃れの歴史は人類社会の歴史と重なると言ってもいい。そして徴税には多くの場合、暴力(取り立て、罰則など)が伴ってきた。税は国の基本とはよく言われるが、経済グローバル化の時代では「国」の枠に収まりきれない。
 パナマ文書の問いかけは、国家論、経済体制論などにまで広がる。

 税逃れ穴をふさげば次の穴 

 【熊本地震・世界の地震】 14日以降、日本の熊本県を中心に地震が連続的に発生。多大な被害が出ている。世界を見渡すと、2016年に入ってからでもエクアドル、ミャンマー、アフガニスタン、バヌアツなどでかなりの規模の地震が起き、各地に被害をもたらしている。災害への備え・対応はどこまで進んでいるのだろうか。

◎今週の注目(2016.4.17-24 &当面の注目)
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・ブラジル下院の大統領弾劾審議は17日に採決を行う予定。
・パナマ文書事件の展開は目が離せない。

・ペルーの大統領選の決選投票は6月。
・英国のEU離脱か残留かを問う国民投票が6月23日に行われる。

 

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2016年4月10日 (日)

◆世界を揺るがすパナマ文書 2016.4.10

 パナマの法律事務所から世界の政治指導者らの節税実体を示す文書が流出。国際社会を揺るがしている。

 ICIJ(The International Consotium of Investigative Journalists=国際調査報道ジャーナリスト連合、本部ワシントン)を通じて流れている資料は1000万件を超える。

▼世界各国首脳の名

 法律事務所のモサック・フォンセカには1万を超える金融機関などからペーパー・カンパニー設立などの依頼があり、パナマやバージン諸島など21カ国・地域に設立した21万社のパーパーカンパニーにお金が流れていた。ここで節税などのほか、マネーロンダリングなどが行われていた可能性がある。

 取引が明らかになった各国首脳には、アイスランドのグンロイグソン前首相(今回の事件で辞任)、英国のキャメロン首相、アルゼンチンのマリク大統領、パキスタンのシャリフ首相周辺、中国の習近平主席の親族、ロシアのプーチン大統領の友人などが上がっている。

 表面化下情報は氷山の一角。今後どんな情報が出て来るか、現時点では予想がつかない。

▼英国民投票に影響も

 これら政治主導者の取引が違法とは限らない。しかし、道義的責任や自らが進めている政策との矛盾を指摘する声が各地で湧き上がっている。

 キャメロン英首相の場合、亡父が資産運用しており、首相が就任前に売却した。しかし、その事実を表明するまでに数日間曖昧な姿勢を取った。

 首相は企業などによる「税逃れ」を批判し、その対策を進めようとしている。こうした情勢下の事件だけに、当然批判は強い。政治指導力に影響しそうだし、英国が6月に控えるEU離脱を巡る国民投票にも影響しかねない。

 予期せぬ情報の暴露が世界を揺さぶる事件としては、2010年のウィキリークスによるアフガン文書などの暴露、2013年のスノーデン事件などがある。これらは政府による機密文書の暴露が中心だった。今回は、個人や企業による隠されていた取引の暴露である。また、ICIJのジャーナリストにより、情報の信ぴょう性や公共の利益とのバランスなどが検討されている模様だ。

 影響は今のところ予想がつかない。

▼批判を呼ぶ土壌

 企業による税逃れなどを批判し、その対策を強めているのは英国だけでない。欧州諸国やEUがアップルやグーグル、フェイスブックに対する税制優遇の問題を指摘、納税を拡大する動きも出ている。米財務省はM&Aによる節税への規則を強化、その結果大手製薬ファイザーはアイルランドの大手、アラガンの買収を断念した。

 国内では国民への課税逃れ防止を強化し、税制再建策を強めている。政治指導者による課税逃れなどの動きは、国民の激しい反発を呼ぶ土壌にある。

 中国では習近平国家主席が綱紀粛正の運動を進めている。主席周辺のスキャンダルは、反発する勢力への追い風になりかねない。途上国では事件一つで政権が交代しかねない国が少なくない。

▼問われる正統性

 指導者への信頼性、モラル、政策の理念、国家の体制。世界の枠組みを支える正統性が、機密文書で崩されることは、歴史上にも珍しくない。目が離せない。

 パナマ発 正義の虚構 揺さぶられ
 一束の 紙が揺るがす 国・体制
 改革も 俺は例外 さもありなん

2016.4.10

2016年15号(4.4-10 通算822号)  国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2016年4月4-10日
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◆パナマ文書が節税実体暴露、世界に衝撃 ☆☆
・パナマの法律事務所からタックスヘブンの金融取引を巡る文書が流出。
・世界の政治指導者やビジネスリーダーの資産隠しや節税の一端が表面化した。
・南ドイツ新聞が入手。ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)が明らかにした。
・アイスランドのグンロイグソン首相は、破たんした大手銀への投資を巡り辞任に追い込まれた。
・英国のキャメロン首相は亡父の資産で利益を得ていたことが判明。抗議が広がっている。
・アルゼンチンのマリク大統領やパキスタンのシャリフ首相の周辺の資産情報も表面化した。
・中国の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領の知人などの情報も出ている。
・各国は近年、不正な課税逃れの強化や綱紀粛正を強めている。
・そんな中での文書流出であるため、指導者批判の材料になりそうだ。
・英国では首相批判の高まりがEU離脱を巡る国民投票にも影響しかねない。

◆EU難民、トルコに送還開始(4日)☆
・トルコからギリシャに不法に渡った難民の送還が始まった。
・EUとトルコの合意に基づくもの。第1弾としてパキスタン人やアフガン人約200人を送還した。
・逆にEUは、トルコ内に滞在するシリア難民の受入れる。
・EUとトルコの合意は、EUに入った経済難民などのトルコへの送還、対トルコ支援などを定めた。
・課題山積ながら、難民問題でのEU・トルコの協調が動き出した。

◆アルメニア・アゼルバイジャンの紛争が再燃 ☆
・アルメニアとアゼルバイジャンの民族紛争が再燃した。
・アゼルバイジャン西部のナゴルノカラバフ自治州で、同国軍とアルメニア系武装組織が衝突。
・1994年の停戦発効以降で最大の衝突となった。
・同自治州はアルメニア系住民が多数住み、1990年代の紛争後は事実上の独立状態。
・アゼルバイジャンはトルコ系住民のイスラム国。バクー油田を抱え、トルコとの関係が強い。
・ロシアは仲介に乗り出し、5日にはとりあえずの停戦が合意した。ただし不安定な状況が続く。
・カフカス地域は民族・宗教が複雑に絡み、紛争の火種を抱える。
・イランやジョージアにも隣接。中東情勢への影響もある。

◆G7外相会議(10-11日)
・G7の外相会議が広島で10日始まった。
・11日に各国外相が平和公園の原爆慰霊碑に献花。原爆資料館を視察する。
・軍縮や核不拡散に関する「広島宣言」を採択する。

◆ファイザーがアラガン買収断念(6日)
・米製薬大手のファイザーは、アイルランドの大手アラガンの買収を断念した。
・米財務省が截然目的の買収に新たな規制を導入。節税効果が見込めなくなるため。
・両者は昨年11月に合併に合意。本社をアイルランドに移し節税を狙った。
・その後米財務省がルール変更。合併のメリットが減少した。
・世界では法規制網をくぐる税逃れへの批判が拡大。各国は新規制を導入している。
・パナマ文書の流出事件は、こうした環境の中で起きている。

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◎寸評:of the Week
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 【パナマ文書】 パナマ文書が世界を揺るがしている。インパクトは強烈。「国際ニュースを切る」参照。

◎今週の注目(2016.4.11-17 &当面の注目)
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・パナマ文書事件の展開は目が離せない。
・ペルーの大統領選の投票が4月10日に行われた。フジモリ元大統領長女のケイコ・フジモリ氏が支持率トップだが、第1回で過半数を取れるかは不明。届かない場合、決選投票が6月に行われる。
・韓国総選挙が13日。
・ブラジルの政治混乱はいよいよ深まっている。どんな動きがあってもおかしくない。
・英国のEU離脱か残留かを問う国民投票が6月23日に行われる。

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2016年4月 3日 (日)

◆核安保サミットと核テロ懸念の時代 2016.4.3

 核安保サミットが開催された。オバマ米大統領が提唱し、2010年から2年ごとに開かれていた会議。今回は4回目で、最終回になる可能性が大きい。会議からは、世界の「核」を巡る現状がうかがえた。

▼核テロの懸念

 最大の問題は核テロ。先の「イスラム国」(IS)によるベルギーでのテロの際にも、原子力発電所襲撃や核物質奪取の計画があったと報道される。過激派による核テロは、絵空事ではない時代になっている。

 仮にそんな事態が発生すれば、大都市での核兵器使用→膨大な被害は避けれれない。それは、現代社会の秩序と仕組みそのものを変える可能性がある。一国の行方どころか、地球の将来を変える(地獄図にする)懸念がある。

 首脳会議は核物質の管理を国家の責任とし、その管理体制強化を訴えた。それは、当然必要な事だ。しかし、「これだ」という決め手があるわけではなく、むしろ、問題の「深刻さ」が印象付けられた。

▼核軍縮停滞

 第2の問題は、核軍縮と核不拡散が進まない現状である。核安保サミットはオバマ大統領の「核なき世界を目指す」というプラハ演説の延長として始まった。当初、米ロの核軍縮は進んでいた。

 しかし、ウクライナ危機を巡り米欧とロシアの対立は深刻化。軍縮の勢いはそがれ、むしろロシアは核強化を否定しない姿勢に転じている。プーチン大統領は今回の首脳会議を欠席した。

 北朝鮮による核実験の継続など、核不拡散の流れにも水を差す動きが相次ぐ。

▼トランプ氏の影

 オバマ大統領の記者会見で、質問は核問題より米大統領選に集中した。その大統領選予備選で共和党のトップに立つトランプ氏は、日本や韓国の核武装を容認する発言を繰り返す。明らかに「核なき世界」とは逆の方向だ。

 核安保サミットの始動以降、2015年のイランの核合意など前進もあった。しかし、そもそも核問題は一筋縄ではない問題であり、上手くいかない事が多いのは自然だ。「できなかった事」ばかりに焦点を当てるのはfairではない。

▼不安な構造

 それでも、「核テロの脅威」は重い。問題は地球の将来を左右する。

 今世紀に入り(2001年の9.11が一つの分岐点)、世界の安全保障はテロ戦争や非対称戦争、サイバー攻撃など伝統的なパラダイムとは異なる新たな時代に入った。しかし、核管理は冷戦時代のNPT体制の延長線上にある。「不安な構造」が続く所以だ。

 それに代わる体制作りが容易でないのも事実である。絶え間ない細心の注意が必要になっているのだけは間違いない。

2016.4.3

2016年14号(3.28-4.3 通算821号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2016年3月28日-4月3日
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◆ブラジル連立政党が政権離脱、混乱拡大(29日)☆
・連立与党最大の民主運動党(PMDB)は政権からの離脱を決めた。
・支持低迷するルセフ政権を見切った形。大統領弾劾の可能性が高まった。
・ルセフ大統領は社会党所属。PMDBなど主要8党の連立を基盤にしてきた。
・すでに共和党が離脱。PMDBが続いた。今後離脱が続けば議会で弾劾が成立する。
・仮に弾劾成立となればPMDBのテメル副大統領が昇格。2018年まで務める。
・同国では与党スキャンダルと経済不振で大統領支持率が低下している。
・大統領が交代しても政治混乱は続く、との見方が強い。
・8月のリオ五輪も、異例の政治混乱の中での開催となりそうだ。

◆核サミット、核テロ防止に意欲(1-2日)☆
・核安保サミットがワシントンで開かれ、50カ国以上の首脳が参加した。
・採択した共同声明で、プルトニウム、高濃縮ウランなど核物質の管理厳格化を強調した。
・「核物質の安全維持は国家の根本的責任」とした。
・過激派による核テロを懸念。その防止への体制づくりを目指す。
・米中など首脳外交では、北朝鮮核問題などを協議した。
・会議はオバマ米大統領が提唱し2010年から開催。今回は4回目で最後の見込み。
・核管理強化と核軍縮という当初の目標は、道半ばとの見方が多い。
・ウクライナ紛争などで欧米との関係が悪化したロシアのプーチン大統領は不参加だった。

◆ミャンマー新政権発足(30日)☆
・ティン・チョー新大統領が就任。半世紀ぶりの文民政権が発足した。
・与党NLD党首のアウン・アン・スー・チー氏は外相など4閣僚兼務で入閣した。
・NLDは31日、「国家顧問」の新役職を設置する法案を国会に提出した。
・国政全般について大統領に助言する役割を持つ。スー・チー氏就任を念頭に置く。
・軍がこうした動きにどう対応するかは不明だ。
・地方各州の州首相にはNLDなどを指名した。地方の少数民族からは不満も出る。

◆アップルvsFBI問題、FBIがロック解除(29日) ☆
・FBIはアップルのスマホiPhoneのロックを解除し、情報を取り出すことに成功した。
・この結果、FBIがアップルに求めていたセキュリティ解除命令は意味をなくした。
・セキュリティ解除を巡ってはアップルが命令を拒否。法廷闘争に発展していた。
・国家の安全か個人情報保護かの「アップルvsFBI」問題は、ひとまず収束する。
・ただし、今回の問題の問いかけは、抜本的に何ら進展があったわけではない。

◆タイの憲法起草案、軍の支配長期化の意図(29日)
・憲法起草委員会は新憲法の最終案を発表した。
・軍事政権による実質支配を認める内容。
・首相は従来下院議員に限定していたが、誰でもなれるようになる。
・上院は公選を亡くし、任命制とする。ただし、5年間の移行期間とする。
・タクシン支持勢力など民主派が反発するのは必至の内容だ。
・軍が支配長期化を意図していることを反映している。
・同国では2014年のクーデターの後、当初2015年の民政復帰を掲げていた。
・その後、復帰の時期は再三後ろ倒しになっている。
・現時点では2017年7月に総選挙→民選選挙の予定だ。

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 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
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◎寸評:of the Week
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 【アップル・FBI停戦】 スマホの個人情報のロック解除を巡るアップルvsFBIの対立は、FBIが独自にロック解除のソフトを開発したことでひとまず収束した。しかし、そもそもFBIが簡単にソフトを開発できるものなら、なぜアップルに命令を出したのか。裁判沙汰にまでした狙いは何か。真相は不明だし、国家の安全保障vs個人情報保護という問いが解かれたわけではもちろんない。今後も類似のケースが多数出現するだろう。

 安全か、自由かの問い錠開かず

 【ブラジル混乱と五輪】 ブラジルの連立与党の最大政党が連立を離脱。政治混乱はいよいよ深まった。専門家は大統領弾劾の可能性が5割以上とみる。リオ五輪前の大統領辞任などということになれば前代未聞だ。ただ、考えてみれば2014年の措置での冬季五輪の際にはウクライナ危機が起きた。
 いずれにしろ、リオ五輪のイメージがブラジルの成長・発展と重なることはない。

 BRICSの宴すぎまたもや「未来の大国」

 【核安全保障サミット】 核安全保障サミットがワシントンで開催された。内容等は「国際ニュースを切る」に取り上げる通り。米中首脳会談はじめ、(核問題以外の)首脳外交は注目度がいま一つだった感がする。

◎今週の注目(2016.4.4-10 &当面の注目)
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・ブラジルの政治混乱はいよいよ深まっている。どんな動きがあってもおかしくない。
・ペルーの大統領選が4月10日に投票。フジモリ元大統領長女のケイコ・フジモリ氏が支持率トップ。
・英国のEU離脱か残留かを問う国民投票が6月23日に行われる。

 

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