« ◇世界の関心と国際世論 2015年20号(5.11-17) | トップページ | 2015年22号(5.25-31 通算777号) 国際ニュース・カウントダウン »

2015年5月24日 (日)

2015年21号(5.18-24 通算776号)  国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2015年5月18-24日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆NPT再検討会議、決裂(22日)☆
・国連のNPT(核拡散防止条約)再検討会議は最終文書に合意できず閉幕した。
・中東の非核化を巡り米英と中東諸国が対立。調整がつかなかった。
・再検討会議は5年に1回開催。世界の核管理体制の整備・強化の重要な節目。
・決裂で世界の核管理体制の問題が深刻化し、NPT体制の形骸化も懸念される。
・オバマ米大統領が提唱した「核なき世界」に向けた軍縮機運は後退した。
・NPTは米ロなど核保有国の特権的地位を認めたうえで、世界の核管理を目指す。
・会議では保有国の核軍縮の遅れに、非核保有国の不満が集中。
・中東諸国は事実上の核保有国のイスラエルと念頭に地域の非核化会議を求めた。
・米英などは提案が非現実的だと、具体的な目標表記に反対。収拾がつかなかった。
・世界にとって最大の懸念である核テロ防止にも、核管理体制強化は欠かせない。

◆「イスラム国」がパルミラ制圧(20日)☆
・過激派組織「イスラム国」(IS)がシリア中部のパルミラを制圧した。
・世界遺産にも登録される重要遺跡。ペトラ、ペルセポリスと共に中東の3Pともいわれる。
・ISが破壊に出れば、世界にとっての文化的損失は計り知れない。

◆アイルランド国民投票、同性婚を合法化(22日)☆
・同性婚を合法化する憲法修正の国民投票が行われ、賛成が多数を占めた。
・同性婚は世界約20か国で認められているが、国民投票による合法化は初めて。
・同国は2011年から結婚に準じるパートナーシップ制度が導入されている。
・世界における同性婚合法化の流れにとって、新たな一里塚になる。

◆サウジで「イスラム国」による爆弾テロ(22日)
・サウジアラビア東部のカティフ州のモスクで自爆テロがあり、20人以上が死亡した。
・現場はシーア派のモスク。近年のサウジ国内のテロでは最大規模。
・過激派「イスラム国」が犯行声明を出した。同組織のサウジでの犯行声明は初。

◆タイ軍事クーデターから1年(22日)
・クーデターから1年がたった。
・プラユット暫定首相は同日国民向けの演説を行い、政権への理解を求めた。
・ただ政治の安定は遅れ、当初2015年中を目指した民政復帰は来年以降になりそう。
・民間投資は委縮し、景気の回復も遅れている。
・事実上の軍事政権であるプラユット政権は正念場を迎えている。

  ┌──────────────────────────── 
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【核管理の危機】 NPT再検討会議が決裂した。世界の核管理にとって深刻な事態。世界の安保の懸念を深めた。
 核管理は世界の安保で最大級の課題である。核管理が緩み、テロリスト屋過激派集団の手に渡るようなことになれば、核兵器使用という悪夢につながりかねない。NPTは既存の核保有国の権利のみを重視する不平等条約だが、それに代わる核管理システムはない。それだけに、今回の再検討会議も注目され、重視された。
 決裂は今回が初めてではない。2005年にもイスラエル(NPT非加盟国)の核開発を巡り米国と中東諸国が対立し決裂した。その後オバマ米政権の登場で、核軍縮・核管理強化への期待が高まり、2010年の会議で内容は十分でないとはいえ最終文書を採択した。
 その後、世界では北朝鮮の核開発が進展。イランの核開発疑惑を巡ってはギリギリの交渉が続いている。何より中東情勢の混乱が拡大し、「イスラム国」の台頭、シリアやリビア、イエメンの内戦に伴う秩序の崩壊などが進んだ。そして米国の影響力は低下している。常識では考えられないような事態が起きてもおかしくない。
 会議の決裂は中東非核化が直接の原因だが、核保有国の核軍縮の遅れに対する非保有国の不信も背景にある。核保有国はこれまで、非保有国に対しNPT体制に合意してもらう条件として核軍縮を約束してきた。しかし、それは遅れている。
 NPTの決裂は、国際的なガバナンスの低下を映している。事態は由々しい。

 【パルミラ遺跡】 「イスラム国」がパルミラを占拠した。これまでの事例から見て、遺跡の破壊は残念ながら避けられないだろう。ローマ帝国の時代に、中継貿易で栄えたオアシス国家。女王ゼノビアは有名だ。ペロラ、ペルセポリスとならぶ中東の3Pをうたわれているのは、今週のトップ5ニュースのところにも書いた通り。心が痛む。

◎今週の注目(2015.5.25-31)&当面の注目
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・「イスラム国」の動き。パルミラはじめ動きは注目。
・ポーランド大統領選(24日)の結果が判明する。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2015 INCD-club

« ◇世界の関心と国際世論 2015年20号(5.11-17) | トップページ | 2015年22号(5.25-31 通算777号) 国際ニュース・カウントダウン »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2015年21号(5.18-24 通算776号)  国際ニュース・カウントダウン:

« ◇世界の関心と国際世論 2015年20号(5.11-17) | トップページ | 2015年22号(5.25-31 通算777号) 国際ニュース・カウントダウン »

2021年4月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
無料ブログはココログ

ウェブページ