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2015年3月

2015年3月31日 (火)

◇世界の関心と国際世論2015年13号(2015.3.23-29)

・独ジャーマンウィングス機墜落事故に欧米中心に世界のメディアの関心が集まった。

・航空機事故はいつでも大きなニュースになるが、今回の場合は現場付近にアクセスしやすく、関係者への取材も途上国における事故などに比べて容易だった。このため、通常の事故より重厚な報道になった印象を受ける。

・事故原因が副操縦士による故意の墜落と分かり、衝撃を与えた。とりあえず操縦室の体制見直し(常時2に入る体制にする)などの影響がでている。ただ、航空会社の経営体制の追及などにはまだ進んでいない。

2015.3.29

2015年13号(3.23-29 通算768号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2015年3月23-29日
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◆サウジがイエメンに軍事介入、中東混乱に新たな材料(26日)☆
・サウジアラビアはイエメンで軍事作戦を開始した。
・首都サヌアなど、シーア派系の武装組織「フーシ」が支配する地域を空爆した。
・これとは別に、サレバ前大統領勢力圏の北部も空爆した。
・ハディ暫定大統領の要請に応じた。クウェートなどとの共同作戦の形を取っている。
・フーシは2月にサヌアを制圧。ハダィ政権は南部に逃れ崩壊の危機に直面している。
・サウジはフーシの背後にイランがいると主張。介入はサウジ・イランの代理戦争の面もある。
・サレハ前大統領はアラブの春の影響で2012年に退陣したが、復権を模索する。スンニ派。
・アラブ連盟は28-29日にエジプトで首脳会議を開催。サウジのイエメン介入を支持した。
・合同軍の設置でも合意した。ただイラクが慎重姿勢を見せるなど思惑は必ずしも一致しない。
・イエメン情勢の混乱は拡大。全中東を巻き込む緊張を高めている。

◆独LCC航空機が墜落、副操縦士が故意に、運航体制見直しの流れ(24日) ☆
・独ジャーマンウイングスの航空機がフランス南東部に墜落。乗客・乗員150人が死亡した。
・バルセロナからデュッセルドルフに向かうエアバスのA320。
・捜査当局は、副操縦士が故意に墜落させたとの見方を示した。
・機長がコックピットを離れた後、再入場をブロックした。
・欧州の航空会社の運航ルールでは、コックピット内に操作者が1人になり得るものが多い。
・事件をきっかけに、ルールを見直す動きが広がっている。

◆米軍などがティクリート空爆開始(25日)☆
・米など有志連合は過激派「イスラム国」支配下のイラク北部ティクリートの空爆を始めた。
・同地の奪回に向けた軍事作戦。アバディ首相の要請を受けた。
・ティクリート奪還作戦は今月初めに開始。シーア派の民兵主導でイランも支援している。
・ただしイスラム国側の反撃に遭い、足踏みが続いていた。
・空爆で局面転換を狙うが、行方は不透明だ。

◆シンガポールのリー元首相が死亡(23日)☆
・リー・クアンユー元首相が同国内の病院で死去した。91歳。
・1965年の同国独立から25年間首相を務め「建国の父」と呼ばれる。
・強力な指導力で経済発展を実現。世界有数の富裕国に引き上げた。
・東南アジアの代表的指導者の1人で、地域、世界への影響は大きかった。
・一方で権威主義的な政治姿勢への批判もあった。
・国葬が29日に行われた。

◆米がアフガン撤退計画見直し、年内半減棚上げ(24日)☆
・オバマ大統領は、アフガニスタン駐留軍の撤退計画を見直す方針を表明した。
・現在9800人の駐留を年内に半減する当初計画を棚上げする。
・アフガン情勢の治安悪化を受けた。
・ただし、2016年末撤退の計画は変えないとしている。
・アフガンのガニ大統領は訪米。大統領らと会談し、治安問題や経済協力などを協議した。

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◎寸評:of the Week
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 【動乱】 中東を中心に世界が揺れた。重要ニュースが相次いだ週。

 【中東の混乱拡大】 中東の混乱が拡大した。サウジアラビアがイエメンに軍事介入。シーア派過激派「フーシ」の拠点を空爆した。さらにはサレハ前大統領の勢力拠点にも攻撃を加え、ハディ暫定大統領の現政権を支える姿勢を明確に示した。
 フーシ派の背後にはシーア派大国のイランが存在するとされ、その意味では介入はサウジ対イランの代理戦争の側面がある。しかし、サレハ前大統領はスンニ派。図式を分かりやすく描けるほど情勢は単純ではない。イエメンには過激派集団「アラビア半島アルカイダ」の拠点があり、その対応も世界の安全保障を左右しかねない問題だ。
 イスラム過激派集団「イスラム国」対応も動いた。米国を中心とした有志同盟は、ティクリートへの空爆を開始。3月初めからイラク政府軍やシーア派民兵などを中心に奪回作戦を展開しており、それを後押しする。しかし、イスラム国の抵抗も強固だ。戦況の行方は不透明だし、仮に奪回が実現した場合には、イラク内の宗派対立など新たな問題も生じる。
 シリア北部ではアルカイダ系の過激派の「ヌスラ戦線」など反体制武装勢力が、イドリブ県県都イドリブを制圧した模様だ。アサド政権にとっては打撃だが、反政府組織間の対立も激しい。
 イランの核協議は3月末を大筋合意の期限としている。米国は核協議や対イスラム国でイランとの接近を図っているが、米の同盟国であるサウジがイランとの対立を深めるなど関係は様々な場所で腸捻転を起こしている。
 イスラエルでは選挙で第1党になった右派リクードのネタニヤフ首相に組閣要請があった。 新政権は強硬姿勢を強めそうで、パレスチナ問題、イランの核問題などで対話による事態改善の妨げとなる可能性がある。
 こうした材料はいずれも、中東混乱の拡大を物語るもの。情勢をとらえるには、前提として「中東は戦争状態にある」と考えた方が分かりやすいかも知れない。

 【難民増加】中東をはじめ各地の混乱拡大は、難民の増加を生む。UNHCRの26日発表によると、2014年の先進国への難民申請者数は86万と前年比45%増増加、22年ぶりの水準になった。流出が多いのはシリア、イラク、アフガニスタン。向かい先はドイツ、米国など。

 【タイヤ企業買収】 中国国有企業の中国化工集団がイタリアのタイヤ大手ピレリの買収を決めた。中国拡大はこのような分野まで及んできた。

 
◎今週の注目(2015.3.30-24.5)&当面の注目
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・ナイジェリア大統領選が28日実施。投票が急遽29日まで延長された。投票所がボコ・ハラムに襲撃されるなど混乱があった。選挙戦はジョナサン大統領と、ブハリ元最高軍事評議会議長との一騎打ち。結果がすんなり出るかも不透明だ。

・イランの核協議が3月31日に「大枠合意」の期限を迎える。

・英総選挙が5月。

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2015年3月22日 (日)

◇世界の関心と国際世論2015年12号(2015.3.16-22)

・ロシアのプーチン大統領が3月上旬から公の場に姿を見せず、様々な憶測を呼んでいた。最大の噂は病気説。同大統領賀不在となればロシア、ウクライナ、欧州の情勢に大きな影響を与えるため、特に欧州のメディアは盛んに書き立て、Mystery absense(謎の不在)と表現した。

・3月16日になって11日ぶりに公の場に復帰。噂話にひとまず終止符を打った。

・尻切れトンボ的な結果になったが、同大統領の存在感の大きさを改めて示した。

・イスラエル総選挙はリクードが第1党となり、ネタニヤフ首相の続投が事実上決まった。民意の反映であるから、欧米のメディアも結果を尊重する。しかし、ネタニヤフ政権の対パレスチナ、対イランなどの強硬策は地域の緊張を高めているという見方が多い。欧米メディアは、「中東に失望が拡大」「パレスチナ国家建設を完全に否定することはできない」(FT紙)などと、間接的な表現も含め警戒を示している。

2015.3.22

2015年12号(3.16-22 通算767号)  国際ニュース・カウントダウン

 

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2015年3月16-22日
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◆イスラエル総選挙、ネタニヤフ首相与党が勝利(17日)☆
・総選挙が行われ、首相与党の右派リクードが第1党となった。
・他の右派政党と合わせて過半数を維持。首相が続投する。
・首相はパレスチナ国家を認めないと発言。イラン核問題でも強硬姿勢を示す。
・発言は米オバマ政権の政策と対立。米・イスラエル関係はかつてなく緊張する。
・欧州でもイスラエルの強硬姿勢への厳しい見方が強まっている。
・選挙後のイスラエル政権の行方は、中東情勢全体に影響する。

◆チュニジアでテロ、過激派テロ国境を越え拡散(18日)
・首都チュニスで議会に隣接する博物館が過激派の襲撃を受けた。
・外国人観光客を中心に23人以上が死亡した。日本人も3人が死亡。
・チュニジア政府は2人を射殺。9人を逮捕した。その後計20人以上を拘束した。
・犯行はイスラム過激派のアンサール・シャリアによると発表した。
・ただし、19日になり「イスラム国」系組織が犯行声明を出している。
・犯人にはリビアで訓練を受けた者も含まれる。
・外国人を狙うテロは国境を越えて、中東・北アフリカに広がっている。
・チュニジアの観光への打撃も大きく、経済・政治の安定を揺るがす懸念が強まる。

◆クリミアのロシアへの編入1年(18日)☆
・ロシアがクリミア半島を併合して1年が経過した。
・クリミアではロシアの通貨やパスポートが普及。ロシア化が進んだ。
・ウクライナ東部では政府と親ロ派の戦闘が続き、和平への展望は見えない。
・ウクライナ経済は悪化。深刻な状態になっている。
・ロシア経済は欧米の制裁や原油安で悪化。2015年はマイナス成長必至だ。
・プーチン政権は国内締付けを強化。対欧米対決姿勢を強め、新冷戦が懸念される。
・ウクライン情勢は中東などと並び、世界を揺るがす要因であり続ける。
・プーチン大統領は16日、11日ぶりに公の場に登場した。一時健康不安説も出ていた。

◆イエメンでテロ(20日)
・首都サヌアのモスク2カ所で爆テロがあり、140人以上が死亡した。
・過激派「イスラム国」を名乗る組織が犯行声明を出した。ただし真偽は不明。
・モスクにはシーア派サイド派系武装組織「フーシ派」幹部が礼拝に訪れていた。
・フーシ派は2月に事実上のクーデターで首都を把握した。
・ハディ暫定大統領は南部アデンに脱出。同国は分裂状態にある。
・イエメン情勢は厳しい状態が続く。

◆EU首脳会議、ギリシャ問題難航(19-20日)
・首脳会議を開催。ギリシャ問題などを協議した。
・ギリシャは経済再建案の詳細を提出することになっているが、作業が遅れている。
・首脳会議もさしたる前進がないまま、継続協議となった。
・市場ではギリシャ問題の先行き不安が再び高まり、同国国債利回りは上昇した。

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◎寸評:of the Week
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 【チュニジアのテロ】 チュニジアで外国人観光客を狙ったテロが発生。19人が死亡した。当局はイスラム過激派の仕業と発表した(「イスラム国」系組織が犯行声明を出したが、当局などは否定)。犯人の中にはリビアから侵入した者もおり、国境を変えたテロがまた起きた。
 世界各地で「イスラム国」などイスラム過激化と結びついたテロが続発している。中東・北アフリカでは国家が統治機能を低下させている(あるいはほとんどなくしている)イラク、シリア、リビア、イエメンなどを中心に、その他の国にもテロの連鎖が起きている。欧米ではパリやベルギー、デンマークなどで連続テロが起きた。
 テロ拡散の現状と、事態の深刻さを改めて認識させる。

 【イスラエル選挙】 イスラエル選挙でネタヤヤフ首相の右派リクードが勝利。同首相の政権が続く見通しになった。事前調査では野党の中道・左派連合(労働党など)と拮抗していたが、最終局面で首相がイランの核問題、パレスチナ問題などで危機を強調。支持を得た。
 首相はパレスチナ国家の樹立を認めないと強調。イラン核問題では話し合いによる解決を否定した。いずれも米国の基本戦略に反する政策だ。米国とイスラエルの関係はかつてないほど緊張している
 選挙政策が額面通り実施されるとは限らないが、選挙の公約は大切だ。中東の周辺諸国からは、パレスチナ和平は当面進展を臨めないとの失望の見方も強まっている。

 【原油価格】 NY原油先物(WTI吉か4カ月物)価格が17日、1バレル=42.63ドルと6年ぶりの安値を付けた。市場では、価格低迷の長期化を予想する向きが強まった。

 【ブラジルの反政府デモ】 ルセフ政権に抗議するデモが15日全国各地で行われた。全国150余りの自治体で合計100万人が参加した模様。汚職や経済不振への不満が表面化下。ルセフ大統領の支持率は低下し、大統領は正念場を迎えている。

 【アジアインフラ銀行】 英国に続いて独仏伊などが相次ぎ、中国主導で設立するアジア・インフラ銀行への参加を表明した。中国主導で設立する同行は、国際金融秩序における中国の影響力拡大の象徴。当初反対してきた米国や日本の反応が次の焦点だ。

 
◎今週の注目(2015.3.23-29)&当面の注目
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・イランと欧米など6か国との核問題協議は、3月末までに基本合意を目指す。
・英総選挙が5月7日に行われる。

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2015年3月16日 (月)

◇世界の関心と国際世論2015年11号(2015.3.9-15)

・中国主導で設立するアジアインフラ開発銀行に英国が参加を表明(12日)。これを米国や日本が批判し、話題になっている。13日福家の英Financial Timesはトップで報じた。対中スタンスはもとより、今後の世界の金融秩序のあり方などを巡る世界観の違いが背景にある。

・米国の金融超緩和が出口に差し掛かり、ドル高が進んでいる。ユーロは12年ぶりの安値を付けた。マネーが不安定に動く中、ブラジルやインドネシア、トルコなどの通貨が下落。韓国やインドは利下げに動いている。主要メディアはこうした動きを淡々と伝えているが、関心の大きさを物語るに十分なスペースの使い方をしている。

・アップル・ウォッチはウエアラブル時代を象徴する出来事として報道された。文言による説明より写真やグラフィックス中心だ。

2015.3.15

2015年11号(3.9-15 通算766号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2015年3月9-15日
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◆英国がアジアインフラ銀に参加(12日)☆
・英国は中国主導で設立するアジアインフラ投資銀行への参加を申請した。
・同行にはこれまで27カ国が参加を表明しているが、G7参加国は初めて。
・中国は決定を歓迎。英の参加は近く認められ、年内の設立時のメンバーになる予定。
・中国は既存国際金融秩序に代わる新制度を模索し、同行設立もその一環だ。
・このため米国や日本は参加に反対。英国にも見合わせを求めていた。
・英国の決定で、豪州や韓国も参加に動く可能性がある。
・戦後一貫して米主導だった国際金融制度も、中国の影響力が拡大している。

◆中国全人代閉幕、 ☆
・全人代が閉幕した。2015年の7%成長目標や予算案などを承認した。
・閉幕後李首相は会見し、7%成長は容易ではないと述べた。
・人民銀の周小川総裁は12日会見。年内に預金金利の上限を撤廃する見通しを示した。
・王毅外相は8日の会見で、米1極の国際関係改善に意欲を示した。
・同時にシルクロード沿いの経済圏創設も強調。「一帯一路」の言葉を使った。
・会議では反腐敗、国防費の拡大、経済改革なども重要なキーワードとなった。

◆ミャンマーで少数民族との戦闘継続、中国領内に飛び火
・北東部コーカン地区で政府と中国系少数民族の戦闘が続き、1カ月を超えた。
・13日には政府軍の攻撃が中国内に及び、住民5人が死亡した。
・同地区には先月、2011年の民主化後初の戒厳令が敷かれた。
・中国は事件に抗議。両国関係に緊張が広がった。

◆バヌアツでサイクロン被害
・巨大サイクロンが南太平のバヌアツを襲撃した。
・全土で停電。首都ポートビラで住宅の大半が屋根を飛ばされるなど被害が広がった。
・死傷者も出ているが詳細は不明。
・同国は約80の島から成り、人口25万人。
・地球温暖化問題との関係にも関心が集まる。

◆アップル・ウォッチ発売(9日)
・アップルは腕時計型のウエアラブル端末を4月23日に発売すると発表した。
・名称は「アップルウォッチ」。価格は549ドル-1万7000ドル。
・IT機器はウエアラブル端末の時代に入ろうとし、各社が新製品を競っている。
・業界リーダーであるアップルの新商品には、事前から注目が集まっていた。

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◎寸評:of the Week
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 【国連防災世界会議】 国連防災世界会議が14-18日の予定でに仙台で開催された。各国の首脳や閣僚が参加。最終日に指針を採択する予定だ。国連によると過去10年で災害で70万人が死亡。経済的にも多額の被害が出ている。
 会議に関連してシンポジウムなど多数のエベントが開催されている。この中で、地球温暖化への対応が強調された。会議からは世界の防災・環境問題への意識が透けて見える。

 【市場の動き】 市場の動きが大きい。ブラジルレアル、トルコリラ、インドネシアルピア、南アランドなど新興国の通貨が下落。一方で、インド、ロシア、タイ、韓国が相次いで利下げした。世界の経済は、米国の緩和終了の動き、欧州の緩和、原油価格低下(ここに来て底打ち)、地政学リスクなどを材料に方向感が定まらない。わずかな期間で状況やセンチメントが一変する。

 【ブラジルの政治混乱】 ブラジルで国営石油会社ペトロブラスを巡る汚職疑惑が拡大。ルセフ大統領の支持率が下落し、政治混乱が深まっている。連邦最高裁は6日、現職の与野党議員34人を含む政治家の取り締まりを許可。政治的混乱を材料に、レアルは1ドル=3.3レアル台と11年ぶりのレアル安になった。目が離せない。

 
◎今週の注目(2015.3.15-21)&当面の注目
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・イスラエル総選挙が17日に行われる。ネタニヤフ首相の右派と野党中道・左派が争っているが、最近世論調査では野党が僅差でリードしている模様。同国選挙の結果は、イランとの核交渉はじめ中東情勢に大きな影響を与える。注目だ。
・EU首脳会議が19-20日。ギリシャ問題、ウクライナ情勢など懸案が協議される見込み。

・イランと欧米など6か国との核問題協議は、3月末までに基本合意を目指す。
・英総選挙が5月。

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◇世界の関心と国際世論2015年10号(2015.3.1-8)

・中国の全人代が始まった。日本のメディアの多くは、主見出し「7%成長」を取っているが、世界の論調は異なる。むしろ、国防費の膨張に焦点を当てている方が多い。

・ネタニヤフ・イスラエル首相の米議会での演説は様々な面から話題を集めた。米大統領の要望を無視して演説するのも異例なら、イラン核問題で米国の戦略をあからさまに批判するのも異例。欧米の新聞は、議会に対して大統領の政策を阻止するよう求めた、と具体的に書いた(英FTは”Netanyahu urges Congress to block Obama agreement with Iran”)

・欧米メディアのイスラエル問題に対する姿勢は、メディア自体が親イスラエル、反イスラエル、油ダイヤ人資本のメディア等々、バイアスがかかっているので受け止め方に注意が必要だ。しかし、最近のネタニヤフ政権の強硬姿勢が、欧州メディアの多くの不評を買っていること、米国でも行きすぎとの見方が増えていることは妥当な見方だろう。

・1月17日のイスラエル総選挙で、ネタニヤフ与党が苦戦している点も見逃せない。

2015.3.8

2015年10号(3.1-7 通算765号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2015年3月1-7日
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◆中国全人代、2015年は7%成長目標、軍事費2桁増(5日)☆
・全人代が開幕。李克強首相は政府活動報告で、2015年の成長目標を7%とした。
・高成長→安定成長を目指す姿勢を示した。
・都市部で年1000万人の新規雇用創造を目標に掲げた。
・15年の国防予算は前年実績比10.1%と、5年連続の2桁となった。
・海洋強国を目指し、ハイテク兵器の装備を強化。純国産の空母も建設する。
・反腐敗の継続も強調した。
・人民銀行は28日に貸出金利の3か月ぶりの利下げを決定、1日実施した。景気下支え。

◆イスラエル首相が米議会で演説、米政権との亀裂深まる(3日)☆
・ネタニヤフ首相は米議会の上下両院合同会議で演説した。
・欧米など6カ国とイランの核協議について反対を表明。
・議会多数派の野党共和党に、合意を承認しないよう訴えた。
・オバマ政権とイスラエルの亀裂は決定的になった。
・上院議長のバイデン副大統領は欠席。民主党議員数十人がボイコットした。
・演説は議会が招いて実現。オバマ政権の中止要請を無視して行われた。
・先立つ2日、オバマ大統領はイラン核に少なくとも10年核開発を凍結するよう求めた。
・イラン核協議は3月中に基本合意、7月に最終合意を目指すが、難航している。
・イスラエルはイランへの攻撃も辞さない姿勢を見せている。

◆「イスラム国」が遺跡破壊(5日)☆
・「イスラム国」がモスル近郊のニムルド遺跡を破壊し始めた。イラク観光・遺跡省が発表。
・同地は紀元前9世紀にアッシリアの首都が置かれた。
・モスル南方のハトラ遺跡の破壊も始めた。世界遺産。観光・遺跡省が7日発表した。
・同遺跡はパルティア王国の交易都市として栄えた。
・モスル博物館でも文化遺産の破壊を重ねている。
・イスラムの偶像崇拝禁止の教義に従う行為とみられる。アフガンのタリバンも破壊を行った。
・世界的な文化剤の喪失の損害は計り知れない。
・イラク軍はイスラム国が支配するティクリート奪回に向けた大規模作戦を2日開始した。

◆駐韓米国大使が襲撃される(5日)☆
・リッパート駐韓米国大使が、ソウル市内の会合出席の際に男にナイフで切りつけられた。
・顔などを切られ、80針縫う重症。命に別状はなかった。
・容疑者は左派系団体の関係者。2日からの米韓合同軍事演習への不満を叫んだ。
・事件は米韓関係を揺らしている。韓国内でも保守派による革新系攻撃などの動きがある。
・北朝鮮は2日短距離ミサイルを日本海に発射。中距離ノドンも発射体制にある。

◆ウクライナが大幅利上げ、経済苦境(3日)
・中銀は政策金利を19.5→30%に大幅に引き上げると決めた。
・インフレと通貨フリブナの下落防止が狙い。
・2月には14→19.5%に上げたばかりで、1カ月で金利は2倍になる。
・通貨は1月までの1ドル=16フリブナから2月に入り30フリブナまで低下。
・インフレ率は30%近くになっている。
・ウクライナ経済は政情不安定で冷え込み、昨年から大幅マイナス成長に陥っている。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【中国全人代の注目点】 中国の全人代が始まった。初日の李克強首相による政府活動報告は、7%の成長目標を示した。高成長より経済改革を重視する姿勢を鮮明にするもの。それが「新常態」(New Normal)であると強調した。ただし、そのように持っていくのは簡単な話ではない。米ウォール・ストリート・ジャーナルアジア版は、「改革への長くてゆっくりした道」(Long Slow Road to Refoem)と表現した。
 海外ではむしろ、国防費の伸びに注目が集まった。中国の国防費の発表は昨年から、以前にも増して「不透明」になっている。詳細は分からないことが多いが、額としては5年連続で2ケタ増になった。軍の近代化・ハイテク化を進め、海洋強国を目指す姿勢が改めて鮮明になった。

 【ロシア野党指導者射殺続報】 ロシアの野党指導者、ネムツォフ氏が2月27日に射殺されたのを受けて、追悼デモが1日モスクワで行われた。主催者側によると5万人が参加。事件に対する内外の関心は高い。ロシア当局は7日、容疑者2人を拘束したと明らかにした。カフカス地方出身者。ただし事件の真相が明らかになるかは不明。

 【クリントン氏の疑惑】 2016年大統領選で民衆党候補の最有力候補であるヒラリー・クリントン氏が、国務長官時代に私用メールを公務に使っていたことが判明。法律違反の可能性もあり、野党は攻撃材料に使っている。展開次第では、大統領選に影響する可能性も排除できない。
 
◎今週の注目(2015.3.9-14)&当面の注目
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・イラク軍が「イスラム国」の支配する北部ティクルートへの攻勢を開始した。行方に注目。
・ギリシャ、ウクライナ情勢も引き続き注意銘柄。
・イランと欧米など6か国との核問題協議は、3月末までに基本合意を目指す。
・英総選挙が5月。

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 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
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◇世界の関心と国際世論2015年09号(2015.2.23-28)

・IT、情報産業の行方や規制を巡る問題に対する欧米の関心は、日本における空気とは比べ物にならないほど強い。米国ではネットの中立性、欧州ではグーグルなど大手企業の情報独占、個人情報の保護などのへの関心が高く、メディアも相当の頻度で取り上げている。

・グーグルの欧州組織の再編について、英FTは26日付で1面で報じたうえ、翌27日には社説のテーマにした。組織再編を、欧州における独禁問題など懸念払拭に結びつくようにしなければならないという論調。

・この領域が世界の行方を砂丘する大問題であることを、改めて認識させる。

2015.2.28

2015年3月 2日 (月)

2015年09号(2.23-28 通算764号)  国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2015年2月23-28日
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◆ロシア、野党指導者が射殺(27日)☆
・有力野党指導者のネムツォフ氏(55)がモスクワ中心部で銃撃され死亡した。
・同氏はエリツィン政権の第1次副首相などを歴任。プーチン時代は反政権の立場だ。
・1日にはウクライナ政権を巡り反政府のデモを計画していた。
・事件の真相は不明。
・ロシアでは政治絡みの殺人事件が断続的に起きている。政治、社会の闇を感じさせる。

◆EUが温暖化ガス削減目標(25日)☆
・欧州委員会は温暖化ガス削減の政策文書を発表した。
・世界全体で2050年までに2010年比で60%削減する目標を盛り込んでいる。
・国際的な議論を主導する狙いがある。
・EUは2030年までに1990年比40%削減する目標を決めている。

◆ギリシャ支援正式決定、ギリシャでは新政権批判
・独議会は27日EUが決めたギリシャへの4か月の支援延長を承認。支援が正式決定した。
・一方ギリシャでは、チプラス政権への批判が出始めた。
・EUとの合意が、事実上財政緊縮の内容を含むため。
・アテネでは26日、極左グループが数百人が抗議活動を展開した。
・与党内の強硬派も政権批判する。
・ギリシャ国債の価格は若干回復。市場は展開眺めの状況にある。

◆「イスラム国」がキリスト教徒拉致(24日)
・「イスラム国」がシリア北東部の村でキリスト教徒90人以上を拉致した。
・少数民族アッシリア人で、女性や子供も含んでいる。
・シリア人権監視団(英国)が発表した。
・イスラム国は外国人だけでなく、キリスト教徒やスンニ派以外の宗派の住民も迫害している。
・拉致した人質は改宗や納税を強要。従わなければ奴隷として販売するケースもある。
・欧米ではイスラム国に参加を企ている自国民を逮捕する事件などが続いている。

◆ウクライナ政変1年(23日)
・ウクライナのヤヌコビッチ政権が崩壊した政変から1年が経過した。
・その後混乱が拡大。クリミアはロシアに編入された。
・ウクライナ東部では政府軍と親ロ派の衝突が続き、紛争は泥沼化している。
・ウクライナ経済は悪化。2014年は10%近いマイナス成長になった。
・欧米とロシアの関係は新冷戦と指摘されるまでに悪化。G8は事実上崩壊した。
・情勢改善の展望は見えず、国際秩序を揺さぶっている。

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◎寸評:of the Week
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 【世界的な株高】 世界的に株高が進んでいる。先週各国の株式市場は軒並み上昇し、米NYダウは1万8000ドルを超えて最高値を更新。ドイツなどの株式指数も史上最高を記録した。日経平均は15年ぶりの高値水準だ。
 足元のきっかけはギリシャ危機の揺らぎなどが指摘されるが、背景にあるのは世界的なカネ余り。日米欧の数年続いた金融緩和で、市場には投機資金が溢れている。今はこれが株式に回っている構図だ。
 世界経済は米国が順調とはいえ、欧州はデフレ懸念を抱え、中国の成長率は低下気味。ブラジルなど新興国の失速も目立つ。中東やウクライナなど地政学的なリスクも抱えている。
 そんな状況下で株高は、バブルの臭いもする。いすれにしろ、単純に株高を喜んでいればいい状況ではない。

 【ロシアの闇】 モスクワで野党指導者のネムツィフ氏が射殺された。エリツィン大統領時代に第1副首相を務めた大物で、プーチン政権成立後は反政権の指導者の1人だった。クレムリン付近を歩いていた時、近寄ってきた車から射殺された。
 ロシアでは政治家や反体制派が殺害されたり、逮捕されたりする事例が相次ぐ。元スパイで政権に反旗を翻したリトビネンコ氏の毒殺(ロンドン、2006年)、チェチェン政策などで政権批判したジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤ氏殺害(2006年)などは世界的にも有名。2003年にプーチン政権と対立した新興財閥ユコスのホドルコフスキー社長が逮捕され、同社はその後解体された。政権などへの鋭い批判で人気があったバンド、プッシー・ライオットのメンバーは2012年逮捕された。
 事件の背景は今なお不明な点も多く、単純な判断は避けたい。ロシア社会にテロの脅威やマフィアなどがはびこり、強権による秩序維持がある程度必要との理屈も無視はできない。欧米でも表に出ない盗聴などは広く行われているだろう。それでも、露骨な反体制派の殺害や弾圧は、少なくとも世界の先進国の常識とは異なる。
 ウクライナ危機での欧米による経済制裁や原油価格低迷で、ロシア経済は苦しくなっている。追い込まれて冒険的な動きに出れば、世界の土台を揺るがす。そんな状況の下で起きた、ロシアの闇の深さを改めて認識する出来事。不気味だ。
 
◎今週の注目(2015.3.1-7)&当面の注目
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・中国の全人代が5日から始まる。経済政策は安定重視の色を強め、2015年の成長目標は7%程度にする見通し。李首相の報告などに注目。
・ロシアのネムツィフ氏殺害の捜査の行方はどうなるか。
・イスラム国の動き、ギリシャ、ウクライナ情勢は引き続き注意が必要だ。

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