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2014年12月21日 (日)

2014年51号(12.15-21 通算754号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2014年12月15-21日

◆米がキューバと国交正常化交渉(17日)☆
・オバマ大統領とカストロ議長はそれぞれ会見し、国交正常化交渉の開始を表明した。
・1年半に及ぶ水面下の交渉で合意にこぎ着けた。ローマ法王が仲介した。
・米は数カ月内にもハバナに大使館を開設。テロ支援国家指定の見直しも検討する。
・両国は1961年に断交。冷戦の遺産として敵対関係が続いていた。
・オバマ大統領は議会承認を必要としない大統領権限を活用化し、正常化を目指す。
・共和党内には関係改善反対の声も強く、制裁解除の行方などは予断を許さない。
・不透明要素は残すが、53年ぶりの方向転換の意義は大きい。歴史的な節目だ。

◆ロシア通貨が急落、世界に波及(16日)☆
・ロシアの通貨ルーブルが急落。10月の1ドル=40ルーブルから60ドルを割り込んだ。
・下落は12月に入り加速。ロシアは16日異例の金利の6.5%利上げ(→17%)を実施した。
・しかし通貨安はむしろ加速。一時78ルーブルまで急落した。その後やや持ち直した。
・原油安が背景にある。原油価格は6月から半分の水準に下落し、なお先安感がある。
・原油はロシアの輸出総額の3割を占め、国家収入を支える。
・ウクライナ危機を原因とする対ロ制裁も効いている。
・プーチン大統領は18日会見し、危機が長期化するとの見通しを示した。
・影響は世界に波及し、トルコやインドネシアの通貨も下落した。
・ロシアは1998年の危機で事実上のデフォルトを実施した。その再燃も懸念される。

◆パキスタンで過激派が学校襲撃、140人以上死亡(16日)☆
・北西部ペシャワルで、武装勢力が軍関係の学校を襲撃。生徒など140人超が死亡した。
・同国で近年起きた最悪のテロ。パキスタンのタリバン運動(TTP)が犯行声明を出した。
・同国政府による掃討作戦への報復を理由に挙げた。
・TTPはアルカイダとの関係も強い過激派。女子教育に反対しマララさんを襲撃した。
・シャリフ首相はテロ組織との対話路線否定を改めて表明。強硬姿勢を貫く。
・武装勢力はさらなる攻撃を予告をしており、テロ続発の懸念もある。

◆ソニー系会社がテロ予告で映画公開中止、ハッカー攻撃受け(17日)☆
・ソニー・ピクチャーズは25日公開予定だった映画"The Interview"の放映を中止した。
・映画は北朝鮮の金正恩第1書記暗殺を題材にしたコメディ。同国を揶揄する内容。
・同社に対しサイバー攻撃が仕掛けられ、映画館へのテロ予告が届いた。
・北朝鮮による行為との見方が強い。ただし同国は否定している。
・公開中止決定に対しては「北朝鮮への屈服」「表現の自由の後退」などの批判が相次いだ。
・オバマ大統領は19日、北朝鮮に警告を発した。同時にソニーの公開中止の決定も批判した。

◆米FRB、利上げ来年4月以降(17日)
・イエレンFRB議長は公開市場委員会後会見。米利上げについて、3月まではないと明言した。
・米は10月に量的緩和を終了。ゼロ金利解除が次の焦点になっている。
・米の利上げは、欧州の緩和拡大と並び当面の最大焦点の1つ。
・世界の市場は原油安などもあり不安定。金融政策の影響は大きい。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【年末の重要ニュース】 年の瀬も迫るなか、重要なニュースが相次いだ。米国とキューバは国交正常化交渉の開始を発表。ロシアのルーブルが急落し、国際市場が混乱した。パキスタンのテロ、ソニーピウチャーズエンタテイメントのサイバー攻撃→放映中止問題など、いずれも重要。

 【米・キューバ】 米・キューバの国交正常化に向けた動きは、様々な新事実や視点、問題意識を投げかける。米国とキューバの断交は1961年。それ以来50年以上国交がなかった。「冷戦の残滓」ではあろうが、冷戦終了からすでに4半世紀を経過し、グローバル化が加速する時代だ。そんな時代に国交もなくいがみ合っていた事実も驚きだ。
 水面下の交渉は、ローマ法王フランシスの仲介があって進んだ。ローマ法王の影響力を改めて認識させた。
 米国内には亡命キューバ人も多く、野党共和党にはキューバとの国交正常化に反対する意見も多い。オバマ大統領は大統領権限で実行できる案件を進める方針だが、制裁の解除などは議会の決議が必要。先行きは不透明だ。2016年大統領選のキューバ系住民の表の取り込みなどもあり、この問題に関する米国内の政治情勢は複雑だ。
 キューバ経済は停滞しているが、一方で同国には無料所教育、医療サービスなど優れている面もある。米国との正常化でキューバがどう変わっていくかも関心事だ。

 【ルーブル急落】 ロシアのルーブルが急落している。逆石油危機の影響で12月に入り下落が加速し関係者の注目を集めていたが、国際ニュースのヘッドラインになったのは12月16日。中銀は金利を10.5%→17%に6.5%も引上げたが、ルーブル安はむしろ加速した。年前半の1ドル=35ルーブル程度から、一時78ルーブルまで下落。その後は60ルーブル程度で推移している。
 プーチン大統領は18日年1度の会見を行い、相変わらずの強気の姿勢を示し続けた。しかし、経済混乱は長期化するとの見通しを示した。
 1998年の通貨危機の際、ロシアは事実上のデフォルトを行っている。そうした不測の事態が何時起きても不思議ではない。

 【ブッシュvsクリントン】 共和党のジェブ・ブッシュ前フロリダ州知事(ブッシュ前大統領の弟)が2016年大統領選出馬に前向きな姿勢を表明した。民主党はクリントン前国務長官が最有力候補。メディアもブッシュvsクリントンのシナリオを報道し始めている。

◎今週の注目(2014.12.22-26)&当面の注目
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・ロシアのルーブル下落、新興国通貨の動揺など市場が揺れている。もう一揺れありそうだ。
・欧米主要メディアが今年の10大ニュースや2015年展望を報道する。注目。
・ギリシャ大統領選出を巡る議会の第1回投票は17日に行われ、政府・与党が推すディマス元欧州委員は選出に必要な200票を大幅に下回る160票しか獲得できなかった。29日までの第3回投票までに180票を得られなければ、議会解散→総選挙になる。その場合、政治的混乱は必至。ユーロ危機再来の引き金にもなりかねない。
・イスラム国、ウクライナ危機などの問題は越年。経済は原油安やギリシャ問題を抱えて2014年を終える。

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