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2014年9月 7日 (日)

2014年36号(9.1-7 通算739号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2014年9月1-7日
 
◆NATO首脳会議、緊急対応部隊創設、対ロ警戒(5日)☆
・NATOは英国で首脳会議を開き、対ロシアを念頭に緊急対応部隊の創設を決めた。
・有事の際に最短2日で数千人規模の兵力を東欧などに展開する。
・ロシアへの抑止力強化を目指している。
・英BBCはSpearhead force(槍の穂先部隊)、米NYTはRapid-reaction forceと表現。
・冷戦終了後、NATOは東西冷戦→地域・民族紛争対応へと舵を切った。
・しかしウクライナ危機で、ロシアへの対応が再び安保上の重大課題になった。
・首脳会議でこのほかイラク・シリアのイスラム国対応などを協議。
・世界の安全保障上の緊急課題が山積している現状を映した。

◆ウクライナと親ロ派が停戦(5日)☆
・ウクライナ政府と親ロ派は停戦で合意した。現地時間午後6時に発効した。
・停戦後、大規模な衝突は報告されていない。ただ小規模な争いは続いている模様。
・EUは5日、対ロ追加制裁の内容を決定。停戦が実現するかで実施を決める。
・当面は停戦がどこまで守られるかが焦点。それにより今後の展開も大きく変わる。

◆イスラム国が米記者を再び処刑、米は有志連合 ☆
・イラク、シリアの過激派「イスラム国」(ISIS)は、2人目の米国人記者を処刑した。
・シリアで拘束されたソトロフ氏(31)。殺害の映像が2日公開され、米政府も3日確認した。
・米国内では軍事行動強化の声が拡大している。
・米欧は対イスラム国の有志連合形成の調整を開始。NATO首脳会議の際にも協議した。
・連合の中心は米英仏独伊加豪、ポーランド、デンマーク、トルコの10か国。
・米国はサウジ、UAE、ヨルダンなどにも協力を呼び掛けている。

◆欧州中銀が追加利下げ(4日) ☆
・欧州中銀は政策金利を0.15%→0.15%に引き下げることを決めた。史上最低を更新する。
・同時に資産担保証券(銀行や企業の資産を担保)の買い入れ実施を決めた。10月から。
・銀行が欧州中銀に余剰資金を預ける際の手数料(マイナス金利)は0.1→0.2%に拡大する。
・ユーロ圏の成長率低下とデフレ懸念に対応した。
・市場の予測を超えた緩和策で、為替市場ではユーロ安が進んだ。
・ただ今回の措置でもデフレ払拭には弱いとの見方も強い。

◆香港の民主は立候補不可能に、抗議デモが警官と衝突 ☆
・中国の全人代常務委員会は31日、2017年香港行政長官への立候補条件を決定した。
・各界代表からなる指名委員会の過半数の支持が条件となる。
・これにより、民主派候補の立候補は事実上不可能となった。
・民主派団体は抗議を表明。一部過激派はデモを繰り広げ、1-2日警官隊と衝突した。
・共産党機関紙の人民日報は1日、民主派を厳しく批判する記事を掲載。
・「1国2制度」や「高度な自治」と言っても、民主化を認めない姿勢を明確にした。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【重要な動き】 NATO首脳会議、ウクライナ情勢、イスラム国、欧州の金融緩和と重要な話題が相次いだ。

 【NATOの新部隊】 NATO首脳会議が対ロシアを意識して、特別部隊の創設を決めた。有事の際に早ければ2日以内に旧東欧諸国内などに展開し、ロシアへの抑止効果を発揮することなどを想定している。
 この部隊の名前が分かりにくい。NATOは過去にも何度も緊急対応部隊などの名称の新組織を創設しており、名前だけでは分からない、というのが実態だ。米NYTが使うRapid-reacttion forceは、過去何度も(別の組織を指すのに)使われた。英BBCのSpearhead forceはいかにも文学的な表現だ。

 【欧州中銀の利下げと世界】 欧州中銀が4日、金融緩和を追加を決めた。(1)政策金利の0.15→0.05%への引き下げ、(2)銀行が余剰資金を中銀に預け入れる際の手数料(マイナス金利)を0.1%→0.2%に拡大、(3)企業や銀行の資産を担保とする資産担保証券の買い入れ――の3点だ。
 6月の緩和策(政策金利の0.25%→0.15%への引き下げ、マイナス金利の導入)に続く措置で、市場にサプライズを与えた。
 決定の背景には、ユーロ圏の景気低迷とデフレに対する欧州中銀の強い危機感がある。ユーロ圏の4-6月はゼロ成長に陥り、ドイツとイタリアはマイナス成長に陥った。消費者物価上昇率は4月の0.7%→5、6月0.5%、7、8月0.4%と低下し、デフレ突入の懸念が強まっている。経済が比較的堅調な欧州北部に対し、不振を極める南部という構図は変わらない。 
 米国と日本は数年前に国債買い入れの拡大という量的緩和策に踏み切った。欧州中銀も緩和策を相次ぎ打ち出したが、量的緩和で最も効果があるとされる国債買い入れは実施していない。
 米国景気は回復傾向が顕著になり、昨年末から量的緩和の縮小を開始して「出口戦略」に入った。欧州は逆に、緩和の拡大に動いている。
 今回のサプライズの決定に外国為替市場は反応。1ユーロ=1.3ドルを割り込むなど、ユーロ安が進んだ。1年2か月ぶりの水準だ。欧州中銀の政策決定は、世界の市場・経済を揺さぶっている。
 ただ、市場では今回の緩和でも効果は不十分という見方が強い。次の焦点は国債買い入れを実施するかどうか。南欧やフランスなどは前向きだが、財政規律を重視するドイツなどは反対。それぞれの国出身の欧州中銀理事も、そうした考えを反映する。
 先行き不透明な中で、難しい判断を迫られている。

◎今週の注目(2014.9.8-14)&当面の注目
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・ウクライナ政府と親ロ派が停戦合意、5日発効した。この合意が実際守られるのか。本格的な和平交渉は進むのか。情勢は予断を許さない。

・イラク・シリア情勢は当面、対「イスラム国」の有志連合結成の動きに注目。

・スコットランドの英国からの独立を問う住民投票が9月18日に行われる。最後のキャンペーンが進む。仮に独立となれば、衝撃は大きい。グローバリゼーションと欧州統合が進む中、国と地方の関係はどうなるのか。英国の実ならず、欧州・世界に問題を投げかける。

・6月実施のアフガニスタンの大統領選は、全投票の再検査が長引き、正式発表の時期はまだ確定しない。

・スウェーデン総選挙が9月14日。

・イラン核問題を巡る同国と米英仏独ロ中の6カ国の協議が18日NYで再会する。双方は11月24日までに最終合意を目指すことで合意している。

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