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2014年8月31日 (日)

2014年35号(8.25-31 通算738号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2014年8月25-31日
 

◆ロシア軍がウクライナに越境、緊張一段と(28日)☆
・ロシア軍がウクライナ東部に越境侵入した。規模は約1000人。
・28日までにNATOが衛星写真などで確認。親ロ派幹部も認めた。
・親ロ派は支援を受け一時の劣勢から勢力回復。支配地域を拡大した。
・オバマ米大統領は緊急会見し対ロ批判。EUは首脳会議で制裁強化で合意した。
・ロシアのプーチン大統領は欧米の圧力に屈しないと強調。緊張が高まった。
・26日にはロシア・ウクライナ首脳会談が開かれたが、対立は解けなかった。
・対話の模索は続くが、対立解消の図式は見えない。対立拡大の懸念が強まっている。

◆EU大統領にポーランド首相(30日) ☆
・EUは臨時首脳会議で、次期大統領にポーランドのトゥスク首相を決めた。
・大統領は首脳会議の常設議長。欧州委員長と共にEUを代表する。
・外交安保上級代表にはイタリアのモゲリーニ外相(女性)を決めた。
・大統領は12月、外交安保代表は11月に就任する。
・EU大統領・欧州委員長に東欧出身者が選ばれるのは初めて。
・地域バランスに配慮した選択。ただし、両氏の選出には反対もあった。
・ルクセンブルク出身のユンケル欧州委員長も加え、「弱い」組み合わせとの指摘もある。

◆ミャンマーの人口、推定値より1000万人少ない水準(30日)☆(^^)
・移民・人口省は3今春実施の国勢調査の暫定結果を発表した。
・総人口は5141万人で国際機関などの従来の推計より1000万人少ない。
・IMFなどは6100-6400万人と推定していた。
・前回国際調査は軍事政権下の1983年で、3500万人だった。
・最終結果は2015年5月に発表される。民族・宗教別の人口構成比なども注目だ。
・東南アジアの人口は、インドネシア>フィリピン>ベトナム>タイ>ミャンマー。

◆仏が内閣改造、左派を排除(26日)☆
・バルス首相率いる内閣が25日総辞職。オランド大統領は首相に新内閣組閣を命じた。
・新内閣が26日発足した。モントブール前産業相ら与党社会党内の左派を排除した。
・左派はオランド大統領の経済政策に批判的発言を繰り返していた。
・大統領は景気対策を配慮する一方、財政改善を重視している。
・人事は左派の事実上の更迭との見方が強い。
・欧州メディアは「オランド大統領の政治的なギャンブル」(英FT紙)などと評する。

◆パレスチナ、何とか停戦停戦(26日)☆
・イスラエルとハマスはガザ地区で無期限の停戦で合意した。エジプトの仲介で実現した。
・7月から2か月続いた衝突は、ひとまず停止する道筋ができた。
・イスラエルはガザに軍を送りハマス拠点などを掃討。エジプトとの地下トンネルを破壊した。
・衝突期間中には2000人以上が死亡。イスラエルに対し人道的関知から批判が強まった。
・対立の構図は変わってなく、今後何時再燃してもおかしくない。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【ロシアのウクライナ派兵】 ウクライナ情勢を巡りまた衝撃が走った。ロシアが自国兵をウクライナ東部に派遣していたことが28日明らかになった。黒海に近いノボアゾフスクなど。この支援を受けて親ロシア派は勢力を挽回。ウクライナ政府軍から支配地を回復している。
 ロシアの直接関与に、欧米は当然ながら反発。オバマ米大統領は28日の会見で制裁追加も辞さない姿勢を強調。EUは30日の首脳会議で追加制裁を検討した。週内に準備を進める。
 プーチン・ロシア大統領は26日にポロシェンコ・ウクライナ大統領とベラルーシで会談。意見対立の構図は変わらないものの、停戦に向けた工程表づくりなどで合意したばかり。その裏で派兵を進めていたことになる。
 ロシアとしては親ロ派の全面的敗北を甘受するわけにはいかない。有利な既成事実を作ったうえで、和平交渉を進める狙いという見方が強い。いずれにしろプーチン大統領は、経済制裁のダメージより政治・外交的な利益を優先させている。
 再編欧米とロシアの緊張は一層高まっている。経済制裁はロシア経済に深刻な打撃が表れれ、欧州経済への影響も出始めた。「新冷戦」という言葉がどこまで妥当かはともかく、欧米とロシアの基本構図は協調から対立に代わった。これが好転するシナリオは、今のところ未知数だ。

 【イスラム国空爆】 イラク北部やシリアで勢力を拡大しているイスラム過激派組織、「イスラム国」(ISIS)に対し、米国の空爆が続く。目下の焦点はイラク領内だけでなく、シリア領内でも空爆を実施するかどうか。シリア領内での空爆はISISと敵対するアサド政権を側面支援することになるからだ。米欧はアサド政権に退陣を迫る構えを崩していない。
 オバマ大統領は28日、シリア領内での空爆判断にはなお時間がかかるとの立場を説明した。米国内には空爆を実施すべきだとする批判もある一方、情報は限られており判断は尚早(NYタイムズ社説など)の見方もある。今のところは、連日イラク領内での空爆拡大のニュースのみが流れている。
 もう一つの話題は、米国が提案したスンニ派の「有志同盟」結成。過激派対応での連合を訴えるが、どこまで実効性があるか。

 【エボラ出血熱】 西アフリカのエボラ出血熱被害は収まらないが、新薬や新ウィルスの開発の動きも本格化してきた。リベリアで感染した米国人医師は、米ベンチャー開発の新薬の効果で回復した。米NIHやカナダの研究所はワクチンの研究を加速している。世界世論の後押しもあり、開発はとりあえず動き出している。

 【エジプト・UAEのリビア空爆】 エジプトとUAEがリビアの過激派を空爆した。米政府が明らかにした上で、空爆を外部からの干渉として批判した。中東の混乱+米欧の介入というこれまでのパターンだけでなく、中東の国の間の介入にも注意を向ける必要がある。

 【ブラジル景気後退】 ブラジルが29日発表した4-6月GDPは前期比0.6%のマイナスだった。1-3月は0.2%減少に続いて2四半期連続のマイナス成長で、同国は景気後退に入った。景気後退は2008年10-12月以来5年半ぶり。同国経済は資源価格低下などの影響で減速、W杯効果も限定的だった。政府・中銀は景気対策を打ち出しているが、低迷長期化の予測も多い。新興国の減速が、明確な形で表れてきた。

◎今週の注目(2014.9.1-7)&当面の注目
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・NATO首脳会議が9月4-5日に英国で行われる。ウクライナ問題、イラク問題などを協議する見込み。現在の世界は、安全保障の重要問題を多数抱える。何時になく注目が集まる。

・オバマ米大統領はNATO首脳会議に先駆け、バルト3国を訪問する。

・6月実施のアフガニスタンの大統領選は、全投票の再検査が長引き、正式発表の時期はまだ確定しない。
・スコットランドの英国からの独立を問う住民投票が9月18日に行われる。
・スウェーデン総選挙が9月14日。

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