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2014年7月21日 (月)

2014年29号(7.14-20 通算732号)  国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2014年7月14-20日
 

◆ウクライナ上空でマレーシア機撃墜(17日)☆☆
・ウクライナ東部で、アムステルダム発クアラルンプール行きマレーシア航空機が墜落。
・乗客乗員298人全員が死亡した。
・地対空ミサイルで撃墜されたとみられる。
・現場は親ロシア派が支配するロシア国境付近。親ロ派による誤射との見方が強い。
・国際社会はまず公正な調査を主張。OSCEの調査団を送ったが、親ロ派の妨害も目立つ。
・ミサイルはロシアから供給された可能性も大きく、対ロ批判も強まっている。
・ウクライナ東部では政府軍と親ロ派の戦闘が続き、ロシアも親ロ派支援を強めていた。
・事故はこうした局面を一変させる可能性がある。地域を超えたリスク拡大の懸念もある。

◆イスラエルがガザに地上侵攻(17日)☆
・イスラエル軍はパレスチナ自治区のガザに地上侵攻した。2009年以来。
・イスラエルに対するミサイル発射基地や地下トンネルの制圧を目的とする。
・5年ぶりの侵攻で、和平の見通しはますます遠のいた。
・深刻な人権侵害との批判も高まっている。
・イスラエルとパレスチナは2012年に対話を再開したが、今年に入り中断した。
・双方市民の誘拐事件などもあり、関係は悪化していた。

◆BRICSが開発銀設立、欧米主導の秩序に対抗(15日)☆
・BRICS5か国はブラジル・フォルタレザで首脳会議を開き、BRICS開銀の創設を決めた。
・本部中国・上海に置き、初代総裁はインドから選ぶ。資本金は500億ドル。
・途上国のインフラ整備などに融資拡大を目指す。
・共同声明は、世銀・IMFなどの国際機構が世界経済の現状を反映していないと強調。
・欧米主導の金融秩序に対抗し、新たなシステムを構築する姿勢を示した。

◆中国が南シナ海の石油掘削調査終了(16日)☆
・中国は南シナ海西沙諸島周辺で行っていた石油掘削装置による資源調査活動を終了した。
・当初は8月中旬までと発表していたが、前倒しで作業を終えた。
・中国はだ捕していたベトナム人漁民も解放した。
・同島を巡っては中国とベトナムが領有権を主張。
・ベトナムは中国の掘削に抗議し、同国内では大規模な反中デモが起きた。
・現場海域では両国の船舶がにらみ合う緊張した状況が続いていた。
・作業終了で緊張はひとまず収まりそう。
・ただ、領有権を巡る対立構図に何ら変化はなく、今後形を変えて表面化する可能性がある。

◆アップルとIBMが提携(15日) ☆
・両社は法人業務で提携を発表した。
・IBMがアップルの端末用にアプリを開発。法人向けに販売する。
・アップルの製品力とIBMのソフト開発などの力を結びつける狙い。
・IT分野の合従連衡や提携は日常事だが、業界をリードする2社提携のインパクトは大きい。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【深刻な事態】 重大ニュースが重ねて発生した。ウクライナ東部でのマレーシア航空機撃墜事故は、紛争地帯でどの様な不測事態が発生してもおかしくない事実を改めて突きつけた。紛争が地域を超えてさらに拡大するリスクも認識すべきだ。イスラエルのガザ侵攻も地政学リスクから見て重要な動き。このほか、イラクの混乱、アフガニスタンの不安定な状況、シリアの混迷などは続く。NYTのコラムニストは、
"A Week of Agony, From Eastern Ukraine to the Gaza Strip"と表現した。その通りだ。

 【新世界秩序?】 BRICS首脳会議がBRICS開発銀行の設立で合意した。途上国のインフラ整備投資などを担う。本部は中国の上海に置き、総裁はインドから選出する(ちなみに共通語は英語になる?)。BRICSの協力が言葉の領域を超えて、具体的なモノになるのは初めてだ。
 BRICSと言っても一枚岩ではなく、共通利益より内部対立の方が大きいという指摘も多い。しかし、戦後の世界の金融秩序を形作ってきたIMF・世銀体制の対抗勢力を目指す機構設立の意味は大きい。その意味からも、欧米社会やメディアの注目は大きい。

 【金融政策】 FRBのイエレン議長は15日上院で証言し、量的緩和を10月に終了する意向を表明。同時にゼロ金利政策を当面継続する方針を示した。米金融緩和の出口戦略に関心が集まり、市場との対話は重要。一方、欧州中銀の金融政策に関しては「マイナス金利」に続く手法に関心が集まる。こうした中で応手中銀は議事抄録の公表、総裁会見の回数減少など対話方法の変更を発表した。

 【炭素税廃止】 豪州が17日、炭素税撤廃を決めた。温暖化ガス排出量が多い企業に課す税で、労働党政権が2012年に導入した。しかし2013年の選挙で保守党のアボット政権が誕生、環境より競争力を優先させて廃止に踏み切った。いったん導入した炭素税の撤廃は、少なくとも主要国では初めて。地球温暖化を巡っては、World Economis Forum などが引き続き世界の抱えるリスクの中で優先度の高い項目として掲げ、最近は米中間で議論前進の動きも出てきた。そんな中での決定からは、政権の持つ体質と価値観が透けて見える。

◎今週の注目(2014.7.21-27)&当面の注目
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・ウクライナにおけるマレーシア航空機撃墜事故の衝撃が世界を駆け巡る。欧米など国際社会はまずは調査・原因究明を求めるが、現場を支配する親ロシア派は非協力的。どこまで調査が進むのか覚束ない。その一方で欧米、ロシアなどは事後処理を巡り水面上・水面下で様々な調整に走り出している。どう進むか。

・イスラエルによるガザ侵攻の行方も世界の注目の的。

・イラク情勢は引き続き深刻。周辺国の関与という面では、ウクライナにおけるマレーシア航空機撃墜事項で変化が生じる可能性がある。

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