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2014年4月28日 (月)

◆オバマ大統領のアジア訪問が映す課題 2014.4.27

 オバマ米大統領が23日から日本、韓国、マレーシア、フィリピンを訪問中。米国の指導力低下が指摘され、大統領の国内での政治基盤が弱体化していても、それでも米大統領の訪問は大きなニュースだ。

 オバマ政権はアジア重視外交を掲げたが、昨年10月のアジア訪問は国内の財政問題対応のために中止、APEC首脳会議も欠席した。アジアに失望が広がった。今回の訪問は、アジア重視の姿勢を改めて示す狙いがあり、「訪問すること自体が最も重要」という指摘もある。

 それは一面で正しいが、衰えたりとはいえ派遣国である以上、訪問しただけでは済まない。地域の抱える問題への対応を示し、指導力や影響力を示すことが求められる。

 今回の訪問で焦点になった問題を挙げれば、主なものでけでも以下の通り。それは、地域の抱える課題を映す。

▼中国の台頭への対応・けん制 
 日本の安倍首相との会談の後に発表した共同声明では、日米安保条約の防衛義務が尖閣諸島に及ぶ事を明記。この問題で日本支持の態度を明確に示した。中国はこれに強く抗議した。

 フィリピンとは、大統領の到着を前に新軍事協定に合意。これにより、米軍のフィリピン国内基地の利用などが可能になる。フィリピンは南シナ海の島を巡り中国と対立関係にあり、中国への対抗が両国の関係強化を進めた。中国は反発する見通しだ。

 オバマ政権がアジア重視を表明した後も、米国は中東への対応に力を割かざるを得なかった。今年に入るとウクライナ問題が起こり、当面そちらへの対応で手一杯だ。アジアでの存在感拡大は、簡単ではない。

 中国とはけん制だけでなく、協力関係の構築も重要。いずれも、一筋縄で進む話ではない。

▼北朝鮮核問題
 米韓首脳会談では、北朝鮮の核保有を許さず、協力して核問題に対応していく事を強調した。

 会談ではまた、有事の作戦統制権に移管時期の見直しを検討することで合意した。統制権は現在、在韓米軍司令官が持っているが、2015年末に韓国軍に移管することで合意していた。この時期の延長を想定したもの。

 引き続き米軍のコミットメントを維持する動きと捉えられる。
 
▼日韓関係 
 オバマ大統領はぎくしゃくする日韓関係に懸念を示し、改善を促した。
 一方、韓国では第2次大戦中の従軍慰安婦問題について「重大な人権侵害」と指摘。日本側に対応を求めた。

▼TPP
 米国にとってTPPは、アジア・太平洋での新しい貿易のルールを作る手段。それは狭義の貿易にとどまらず、中期の枠組み作りにも広がりえる。交渉の行方は、なお不透明だ。

 課題は多く、先行きも不透明だ。米国が圧倒的な力で地域の秩序を仕切っていた時代は、日々過去のものになりつつある。

2014.4.27

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