« 2014年2月 | トップページ | 2014年4月 »

2014年3月

2014年3月24日 (月)

◆クリミア併合の問うもの 2014.3.23

 ロシアがクリミアを併合した。クリミア住民投票による独立・ロシア編入支持を受け、プーチン大統領が一気に踏み切った。米欧は対ロ制裁を発動、関係悪化はさらに深刻になりかねない。今後の数によっては混乱はさらに拡大し、冷戦後の国際秩序を根底から揺るがしかねない。

▼ウクライナ危機からクリミア併合へ

 ウクライナ危機発生以来の動きは以下の通り。

・2012年11月 ヤヌコビッチ政権がEUとの連合協定締結を先送り。反体制派のデモ拡大。
・2013年2月18日 治安当局が野党デモ隊を強制排除。70人以上死亡。91年の建国以来最大の惨事。
・2月21日 大統領が野党と大統領選前倒しなど妥協案。反体制運動止まらず。大統領は首都脱出。
・2月22日 反体制派が大統領府など占領。首都掌握。
・2月23日 ヤヌコビッチ政権崩壊。議会が大統領代行指名。
       議会がロシア語公用語の法律廃止。親ロ路線決別。
       クリミア半島などで住民の新政権への反発拡大。 
・2月27日 親欧米派の新内閣が発足
・2月28日 オバマ米大統領がロシアの軍事介入に警告
・3月1日  クリミア自治共和国のアクショーノフ首相がロシアに介入要請。
       プーチン・ロシア大統領が軍介入辞さずとの姿勢表明。
・3月3日  ロシアと親ロ勢力がクリミア半島事実上制圧。
・3月4日  プーチン大統領がウクライナ新政権と違憲と批判
・3月6日  クリミア自治共和国議会がロシアへの組替え問う住民投票実施決定。3月16日実施。
       米がロシア制裁を発動。
・3月16日 クリミアが住民投票実施。独立とロシアへの編入を支持。
・3月17日 クリミアが独立を宣言
・3月18日 ロシアがクリミア併合を決定、条約に調印
・3月19日 英首相がロシアのG8追放に言及
・3月20日 米国が対ロ追加制裁、EUは21日追加制裁
・3月24日 核安保サミット(オランダ・ハーグ)。プーチン大統領は不参加。

 ロシアのプーチン大統領の動きは急速だった。ヤヌコビッチ政権崩壊の数日後には、クリミアを事実上掌握。国際法に整合性を持たせるように段取りを踏みながら、クリミア住民投票→独立・併合へと突き進んだ。米国や欧州からの抗議や圧力に対しても動じることなく、妥協の姿勢を見せなかった。

▼武力による国境線変更

 今回のクリミア併合は、大国ロシアが武力を使い、直接併合した。この点は重要だ。

 冷戦後に地域が独立を宣言したり、国境線が変わった事例は、少なくはない。代表的な事例は次のようなケースが含まれる。

・チェコとスロバキアの分離(1993年)
・旧ユーゴスラビアの分裂(1990年代)
・東ティモールの独立(2002年
・コソボ紛争、コソボの独立(2008年)
・グルジア紛争、南オセチアなどが独立宣言。ロシアなどが承認(2008年)
・南スーダンの独立(2011年)

 ロシアは2008年のグルジア紛争でもロシア系住民の多い南オセチアとを軍事支援、独立を承認した。しかし今回のケースがグルジア紛争と違うのは、ロシアが直接介入し、直接併合した点。大国が支援ではなく著当事者となって、国境線を変更した。

 東アジアでは中国が南シナ海や東シナ海で領土問題を抱える。南シナ海の南沙諸島などでは、武力を背景にした実効支配を行っている。

 「大国による、武力を使った国境線変更」が安易に認められれば、世界秩序は大きく揺らぐ。

▼ウクライナ紛争:さらなる飛び火の懸念

 今回の紛争は、これで終わりではない。ウクライナはロシアによるクリミア併合を当然認めず、関係はかつてなく悪化している。

 ウクライナ西部では反ロシアの声が大きくなっている。一方でロシア系住民の多い東部や南部ではロシアとの関係悪化や新政権の欧州傾斜を懸念する住民が多い。国内で両勢力が対立し混乱が拡大してもおかしくない。

 そうなった時、ロシアがロシア系住民の保護などを名目に介入を拡大する懸念も否定できない。

▼民族・地域紛争と排他的民族主義の強まり

 今回の紛争の背後に、排他的民族主義が見らえるのも気がかりだ。

 ウクライナの混乱は、直接はヤヌコビッチ政権がEUとの連合協定締結先送りを決めたことで表面化した。しかし、背後には親欧米系(西部)と親ロシア派の対立があった。

 そうした勢力からは、相手方の主張を認めない排他的な動きも目立っている。極右勢力も絡む。こうした極右や排他的民族主義の台頭は、全世界的な傾向だ。

 冷戦終了時、世界の安全保障の脅威は東西対立から地域紛争や民族紛争に変わったと指摘された。その後21世紀に入り、テロやサイバー攻撃が新たな脅威に加わった。

 冷戦終了から4半期を経て、地域紛争・民族紛争はテロとも相まって中東、アフリカや中央アジア、南アジアで表面化した。旧ソ連でもカフカスや中央アジアで紛争が断続的に起きてきたが、ウクライナにも飛び火した形だ。

▼民族独立の動き

 クリミア併合(国境線の変更)で、世界各地の民族自立運動や独立運動に火が付く可能性がある。

 旧ソ連のモルドバでは、ロシア系住民の多い沿ドニエストル・モルドバ共和国がロシア併合を求める、ロシア下院に働きかけた。アゼルバイジャン内でアルメニア系住民の多いナゴルノカラバフでは、自治権強化を求める動きに火がついている。ロシア南部のカフカス地方では、イスラム系住民が分離・独立を目指している。

 中国は新疆ウイグルやチベットで自治拡大や独立の動きがある。こうした動きは、世界各地で数えきれない。

▼経済関係にも影響?

 米国や欧州は対ロ制裁を発動した。その効果は短期的には限定的という見方が強い。しかし、長期的にはボディーブローのように効いてくる可能性がある。そのダメージはロシアだけでなく、同国に石油や天然ガスを依存する欧州にも返ってくる。

 たとえ政治的な関係は冷え込んでも、経済は密接に結びついており、相互依存関係はそう簡単に崩れない、というのが冷戦後の国際関係をみる一つの視点だった。これがそのまま通用するか、問い直される。

▼G8崩壊

 キャメロン英首相はロシアのG8からの追放の可能性に言及した。リーマンショック後にG20 が形成され、G8の重要性は以前に比べれば相対的に低下した。しかしそれでも、世界秩序を形成する重要な枠組みの1つだ。

 冷戦時代の世界はG7が大きな影響力を持ち、ソ連が仮想敵国だった。1990年代にG7がG8に改組されたことには、冷戦時代の敵対関係がなくなり、仲間になった意味合いが込められている。G8追放が声高にんじられるところには、ロシアが仮想敵国に逆戻りとも受け止められる。
 
▼パンドラの箱

 ウクライナ危機はクリミア併合は、様々な波及効果が予想される。さながら「パンドラの箱」が開かれたようで、冷戦後の世界秩序を揺るがしかねない。歴史が大きく動き時には、事実が想像より速く動くことも多い。予断を持たず、冷静に見つめる必要がある。

2014.3.23

2014年12号(3.17-23 通算715号)  国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2014年3月17-23日
 

◆ロシア、クリミアを編入(18日)☆☆☆
・クリミアの民投票が16日行われ、独立とロシアへの編入を支持した。
・ロシアのプーチン大統領は18日、クリミア編入を表明した。
・ルーブル導入を決めるなど、編入の既成事実化を進めている。
・22日にはクリミア内のウクライナ空軍基地に侵攻・制圧した。
・欧米は編入が国際法違反と反発。重ねて対ロ制裁を発動した。G8追放の声もある。
・欧米とロシアの対立は強まり、今後の行方は不透明だ。
・冷戦後の国際秩序は、転換点にあると言っていい。

◆FRBが緩和縮小、来年春の利上げ可能性示唆(19日)☆
・FRBが公開市場委員会を開き、緩和縮小策を決めた。
・市場からの証券の購入を4月以降月650億ドル→550億ドルに縮小する。
・イエレン議長は会見し、来年春にも政策金利を上げる可能性を示唆した。
・ゼロ金利解除の時期について、緩和終了後「おそらく6か月程度」と述べた。
・市場では引き締め前倒し観測が浮上。株価が下落するなど動揺した。
・新議長は今回が初の会見。市場との対話力に疑問を投じる見方も出ている。

◆日米韓が首脳会談開催決定(21日)☆
・日韓政府は、米国を加えた3か国の首脳会談をオランダ・ハーグで開くと発表した。
・日韓の関係悪化を懸念する米国が要請。オバマ大統領主催の形で25日に開く。
・日韓関係は2012年8月の李明博前大統領の竹島上陸などを契機に悪化。
・首脳会談は2011年11月以来開かれていない。
・会談は北朝鮮の核問題などを協議。歴史問題は取り上げない見通しだ。

◆タイ憲法裁が選挙無効の判断(21日)☆
・憲法裁判所は、2月2日実施の総選挙について無効との判断を下した。
・2月実施選挙は反政府派の妨害で一部選挙区で当選者が決まらなかった。
・全選挙区の議員選出を求める憲法の規定に合わず、無効となった。
・やり直し選挙を実施することになる。ただし、反政府ははこれも妨害する構え。
・タイの政局混乱は、さらに長期化する可能性が大きい。
・反対派はバンコク市内の占拠などは解いており、経済は正常化に動いている。

◆重力派の証拠を発見(17日)☆
・米スタンフォード大などのチームが、「重力波」の存在を裏付ける証拠を発見したと発表した。
・重力波は宇宙のビッグバン(138億年前)の最初の振動とされる。
・アインシュタインが一般相対性理論で予言していた。
・宇宙誕生後に急激な膨張が起きたとするインフレーション理論も支える。
・物理学・宇宙論の大発見。

 ┌─────────────────────────────
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ           
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【クリミア併合】 世界はロシアによるクリミア併合に揺れた。

 【イエレン・ショック】 FRBのイエレン新議長が19日の公開市場委員会の後に初会見。この中で、利上げの見通しについて2015年春の可能性を示唆するような発言をし、市場が動いた。FRBは通常、直截的な表現を避け、曖昧な形で市場にメッセージを送る。今回のFRB声明も計算し尽くした曖昧な表現が詰まっていた。それだけに、議長の直接的な発言は憶測を呼ぶ。市場は今後、イエレン発言に一喜一憂するようになる。

◎今週の注目(2014.3.24-30)&当面の注目
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・核安保サミットが24日からオランダのハーグで開かれる。最大の焦点はロシアによるクリミア編入、ウクライナ情勢。プーチン・ロシア大統領は欠席する。
・クリミア・ウクライナ問題は、ハーグでの2カ国会談や国連安保理などでも協議される。
・日米韓首脳会議が25日、ハーグで開催される。
 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2014 INCD-club

2014年3月16日 (日)

2014年11号(3.10-16 通算714号)  国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2014年3月10-16日

◆クリミア、独立・ロシア編入の住民投票実施(16日)☆
・クリミアの独立とロシアへの編入を問う住民投票が行われた。賛成多数となる見通し。
・クリミア自治共和国政府は11日、ウクライナからの独立宣言を採択した。
・ロシアはクリミアに事実上の軍事介入をし、独立・編入を支援している。
・欧米は独立が国際法とウクライナ憲法違反と批判。支援するロシアに対し制裁を決めた。
・一方で米ロは外相会談など対話を続けるが、歩み寄りは見られない。
・当面は住民投票を受けてロシアが編入を宣言するかが焦点。
・ロシアと欧米の対立は深まり、新冷戦の懸念も指摘される。

◆中国全人代閉幕、安定成長への改革、軍事増強など焦点(13日)☆
・全人代が閉幕した。政府活動報告や国家予算案を承認した。
・2014年度の経済成長目標は7.5%。国防費は4年連続で2ケタとなる。
・全人代を通じ、習近平政権は腐敗撲滅、経済改革を強調した。
・李克強首相は会見し、シャドーバンキング問題でデフォルトもあり得るとの見方を示した。
・習主席への権力集中も目立ち、鄧小平時代以来の集団指導制の変化も指摘される。
・欧米メディアの報道は、国防費拡大への懸念、改革実現の課題に焦点を当てるものが多い。

◆人民元の変動幅を倍増(15日)☆
・人民銀行は人民元の対ドル相場の変動幅を、現在の1日上下1%から2%に拡大する。
・変動幅拡大は2012年4月以来2年ぶり。
・金融改革の一環。同時に輸出競争力維持の元安余地を拡大する意味もある。
・中国は2005年に管理変動相場制を導入。当初の変動幅0.3%→0.5%(07年)→1%に広げた。
・周小川人民銀総裁は11日、預金金利自由化を1-2年内に実現すると述べた。
・シャドーバンキングなどを年頭に、金融改革推進を強調した。個人的見解として述べた。

◆マレーシア航空機不明続く 
・8日に消息を絶ったマレーシア航空機は、1週間以上を経てなお発見されていない。
・通信が途絶えて6時間以上飛行をしたこと、進路を予定より変えたことなどが確認された。
・ハイジャックなどの可能性も指摘される。
・近年の航空機事故でこれだけ長期間消息が不明なケースも珍しい。

◆リビア首相解任、反政府勢力の原油輸出を阻止できず(11日)
・制憲議会はゼイダン首相の不信任案を可決し解任した。
・反政府民兵勢力が支配する東部の港で、原油積み出しを阻止できなかったため。
・北朝鮮の国旗を掲げたタンカーが入港し、積込みののち出航した。
・サニ国防相が暫定首相に就任した。
・解任された首相は議会の出国禁止措置を無視し、マルタ経由でドイツに出国した。
・同国はカダフィ政権崩壊後、各地に勢力が分立。中央政府の権限が及ばない状況が続く。
・今回の解任劇も、混乱を象徴した動きだ。

 ┌─────────────────────────────
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ           
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【ウクライナ住民投票】 ウクライナ危機発生から3週間を経過。16日にはクリミアの住民投票が

実施され、独立→ロシアへの編入と進みそうな情勢だ。ロシアと欧米は激しく対立し、緊張が高ま
った状態が続く。
 対立が決定的になった状況下でも、外交交渉は続いた。ケリー米国防長官とラブロフ・ロシア外

相は会談し対応を協議した。しかし、クリミアの独立が国際法違反とする米国と、民族自決の結

果とするとロシアの首長は交わることがない。
 プーチン・ロシア大統領は妥協の姿勢を一切示していない。クリミアを含め、ウクライナが西側陣

営に組み込まれることは見逃すわけにはいかないし、東部や南部のロシア系住民の利益を守ること

もロシアとしての至上命題。ロシア世論も、クリミアの編入を圧倒的な割合で支持し、プーチン大統

領への支持率も高い。
 もちろん欧米はこれを認めるわけにいかない。クリミア独立・編入は武力による国境線変更の色

彩が強い。これを認めたら、国際秩序は保てない。
 そうはいっても、ロシアと軍事衝突を覚悟する全面対立はあり得ない。結局のところ、対応は国際

世論と対ロ経済制裁で圧力をかけ、対話で解決策を見出す可能性が大きい。
 ロシアのプーチン大統領は17日、クリミア住民投票結果を受けて政策を打ち出す予定。ここで編

入に踏み切るのかどうか。緊迫した状況の中で、世界を左右する動きが続く。

 【中国全人代】 今年の中国全人代は、習近平体制発足から1年目の大会だった。特徴を挙

げれば、(1)7.5%の安定成長路線(2)経済改革の推進(3)軍事費の拡大(4)汚職撲滅(5)習主席

への権力集中、など。政策面では従来路線の延長が確認された感が強い。一方、汚職撲滅や

習主席への権力集中(の指摘)には、新体制内の権力構造や権力闘争が映し出されている可能

性がある。もちろん、中南海内部の正確な情報はなかなか見えて来ないが…。

◎今週の注目(2014.3.17-23)&当面の注目
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
・ウクライナ・クリミア情勢は緊迫が続く。クリミア住民投票(16日)の結果が判明。プーチン・ロシア大

統領が結果を受けた対応を明らかにする。
・EU首脳会議は20-21日。ウクライナ情勢対応など。

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際

ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本の

メディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2014 INCD-club

2014年3月 9日 (日)

◆ウクライナ危機のインパクト 2014.3.9

 ウクライナ情勢が世界を揺り動かしている。ヤヌコビッチ政権が予想を超えるスピードで崩壊した後、クリミア半島のロシア系住民の新政権への反発、ロシアの事実上の軍事介入と、事態は刻々と進展した。ロシアと欧米の対立は深刻化し「新冷戦」も懸念される。影響はウクライナにとどまらず欧州、世界情勢に及ぶ。ソ連崩壊や9.11に続く重大事件との位置付けてもオーバーではない。

▼事態の推移

 2月下旬の親ロ派・ヤヌコビッチ政権の崩壊以来、事態は予想を超える速度と広がりで動いている。まず押さえるべき経緯は、以下の通りだ。

・2012年11月 ヤヌコビッチ政権がEUとの連合協定締結を先送り。反体制派のデモ拡大。
・2013年2月18日 治安当局が野党デモ隊を強制排除。70人以上死亡。91年の建国以来最大の惨事。
・2月21日 大統領が野党と大統領選前倒しなど妥協案。反体制運動止まらず。大統領は首都脱出。
・2月22日 反体制派が大統領府など占領。首都掌握。
・2月23日 ヤヌコビッチ政権崩壊。議会が大統領代行指名。
       議会がロシア語公用語の法律廃止。親ロ路線決別。
       クリミア半島などで住民の新政権への反発拡大。 
・2月27日 親欧米派の新内閣が発足
・2月28日 オバマ米大統領がロシアの軍事介入に警告
・3月1日  クリミア自治共和国のアクショーノフ首相がロシアに介入要請。
       プーチン・ロシア大統領が軍介入辞さずとの姿勢表明。
・3月3日  ロシアと親ロ勢力がクリミア半島事実上制圧。
・3月4日  プーチン大統領がウクライナ新政権と違憲と批判
・3月6日  クリミア自治共和国議会がロシアへの組替え問う住民投票実施決定。3月16日実施。
       米がロシア制裁を発動。

▼予想外の速度の政変

 今回の事変は昨年11月に始まり、今年2月に入り急転した。

 ウクライナは過去の親欧米派の政権が、将来のEU加盟を目指してEUとの連合協定の締結準備を進めてきた。ところが2012年11月、ヤヌコビッチ政権が連合協定締結の先送りを決めた。ロシアへの配慮を優先させたためだ。これに親欧米派の野党が反発。連日の抗議活動を展開した。

 約3カ月後の2013年2月18日に治安部隊が野党デモ隊を強制排除。70人以上が死亡し、1991年の同国建国以来の惨事となった。この後反政権の抗議活動は先鋭化、あれよあれよというまに首都キエフを制圧し、惨劇から5日後にはヤヌコビッチ政権の崩壊へと発展した。

 同国では親国家樹立後の親ロ政権→2004年オレンジ革命の親欧米政権(ユーシェンコ大統領)→2010年に親ロ政権(ヤヌコビッチ大統領)と揺れ動いてきた。背後にあるのは、「親欧米派の西部」対「親ロシア派の東部」という地域対立がある。今回は親ロ派→親欧米派の権力の交代が、反政府活動や建国以来の惨事の中で起きたところに特徴がある。

 強硬に見えたヤヌコビッチ政権が、惨劇からわずか5日という短期間に崩壊した原因など、まだ分からない点は多い。いずれにしろ事態の変化は、ウクライナ国内の当事者はもとより欧米やロシアの想像を超える速度で進んだ。

▼ロシア介入

 野党中心の議会は23日に大統領代行を指名。親欧米の内閣を27日発足させ、次々と親欧米・脱ロシアの政策を進めた。これに親ロ派の東部は反発した。特にロシア系住民が多いクリミア半島では、自治政府が新政権に公然と反旗を翻した。

 こうした中でロシアが事実上の軍事介入を実施。クリミア半島をロシア系住民と協力して事実上制圧した。この経緯や詳細も、現時点では分かっていない点が多い。

▼何年も続く

 このようにして問題はウクライナの内政にとどまらず、欧州情勢、国際情勢を揺るがすものへと発展した。

 ヘイグ英外相は、「欧州において21世紀最大の危機」と述べた。英Financial Timesは、今後何年も続くかもしれない危機と指摘する。事態は半月前からは想像できないほどに膨らんだ。

▼ロシアの危機感: 勢力圏の縮小

 欧米からみるとロシアの攻撃的な姿が目立つが、逆にロシア側から見るとその危機感は強い。

 冷戦終了後の欧州は、基本的に「西の拡大・東の縮小」が進んだ。EUは1991年の12カ国から2013年のクロアチア加盟で28カ国に拡大した。NATOも1991年の16か国から、2009年にはクロアチアとアルバニアの加盟で28か国に拡大した。ロシアは勢力圏を縮小し続けた。

 ウクライナ危機はそうしたトレンドの中で起きた。ウクライナはロシアと同じ東スラブ民族の国で、旧ソ連国家。ロシアは元々勢力圏と考えてきた地域だ。ロシアが同国に天然ガス提供などで優遇してきたのも、結びつきを重視してきたためだ。

 しかしウクライナはEUとの経済的関係を強め、連合協定締結の直前まで進んだ。そればかりか、欧米の軍事同盟であるNATO加盟も可能性もささやかれる。これはロシアにとって、決して看過できない。

 2008年のグルジア紛争の際、親米派のサーカシベリ政権に対し親ロ派の南オセチアやアブハジアが分離独立を要求し対立した。ロシアは独立派を支持して介入、両地域を事実上の勢力下に置いた。今回も構図は似ているが、グルジアとウクライナではインパクトが違う。グルジアは地域問題で済んだかもしれないが、ウクライナは欧州全体の勢力図にかかわる。

▼妥協のない姿勢

 そうであるから、プーチン大統領は強硬姿勢を崩さないのだろう。

 クリミア半島は安全保障上の重要拠点。クリミア半島は、元々旧ソ連時代の1954年にロシアからウクライナに移管した地域だが、住民の6割はロシア系で、半島内のセバストポリにはロシアの黒海艦隊の基地がある。当初は自治共和国の独立などを示唆していたが、ここに来てロシアへの編入も口にするようになった。それを強行突破で実施してもおかしくない。

 ウクライナについても、様々なカードを切って圧力をかけてくるのは間違いない。親ロ派の多い東部が西部中心の新政権の勢力下に組みこまれるのを、手をこまぬいて見ているとは考えにくい。ウクライナのNATO加盟阻止は、ロシアにとって絶対譲れない線だ。ポケットの中には、軍事圧力や天然ガスの供給停止などの「北風」も、経済協力のような「太陽」もあり、その使い方を考えているとみられる。

▼新冷戦?

 欧米はウクライナの新政権の正統性を認め、ウクライナの領土保全や国境線の不変を支持する立場をとっている。その原則からロシアの介入を国際法違反と断定。ロシアを批判し、対ロ制裁を決定した。

 しかし、制裁だけでは効果は限定的だ。対ロを巡る欧米各国の立場も必ずしも一致してしない。ロシアに天然ガスや石油を依存する欧州は、強硬姿勢には慎重だ。

 問題はもちろん簡単ではないし、妙案があるわけでもない。国際社会やメディアの最大公約数を探れば、制裁など断固たる措置をとりつつも、対話のチャネルを残しておくべきだということだろうか。

 いかなる場合でも押さえておくべきのは、オバマ米大統領の「どこまで本気か」という覚悟が事態を大きく左右する事実。そして、世界がウクライナ危機で「第2の冷戦」の入口に差し掛かっており、今後の対応いかんで現実のものになりかねないことだろう。ウクライナ危機はそうした時代感覚で眺める必要がある。

2014.3.9

2014年10号(3.4-9 通算713号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2014年3月4-9日

◆ウクライナ危機、ロシアがクリミア半島実効支配 ☆☆
・ウクライナ情勢はロシアとロシア人勢力がクリミア半島を実効支配した。
・自治共和国議会は6日、ロシアへの所属移転を問う住民投票の16日実施を決めた。
・プーチン・ロシア大統領はクリミア編入の可能性をにおわせた。
・欧米は対ロ経済制裁を発動した。ただ効果は未知数。
・一連の動きで、プーチン大統領が強硬を貫く姿勢が明確になった。
・当面は16日の住民投票や、ウクライナ東部他地域動向、欧米の対応など焦点となる。

◆中国全人代開幕、7.5%成長目標(5日)☆
・全人代が開幕。李克強首相は政府活動報告で、2014年の成長目標を7.5%とした。
・2012年から3年連続で同水準。2005-11年は8%。
・安定成長維持の姿勢を明確にした。
・金融や税制などの改革を進めるとともに、雇用確保を重視する方針を強調した。

◆ソチのパラリンピック開幕(7日)☆
・ソチのパラリンピックが開幕した。45カ国から500人超が参加した。16日まで。
・ロシア軍のクリミア半島実質占拠の中で開かれた。
・ウクライナからは1人のみが入場行進した。
・欧米は政府関係者の開会式出席を中止した。
・「政治とスポーツ」の問題を正面から突き付ける開幕となった。

◆中国国防費、4年連続で2ケタ増(5日)
・2014年の国防費は12.8%増の8082億元。4年連続で2ケタ増となった。
・公表額は米国に続く世界2位。米国防費の4分の1になる。
・李首相は全人代で、種圏・領土問題で他国に妥協する余地はないとの姿勢を示した。
・米国防総省は4日国防戦略見直し(QDR、4年ごと)を発表した。
・アジア太平洋に戦略の重心を移す政策の維持を強調した。

◆マレーシア航空機が墜落(8日)
・クアラルンプールから北京行きのマレーシア航空機(B777)が南シナ海上で消息を絶った。
・乗客227人と乗員12人が搭乗していた。
・原因は不明だが、テロなどの可能性も否定する材料はない。

 ┌─────────────────────────────
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ           
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【ウクライナ危機3週目】 ウクライナ危機が世界を揺さぶり続ける。ロシアは事実上の軍事介入でクリミア半島を支配下に置いた。16日にはクリミア自治共和国の住民投票が行われ、分離独立やロシアへの編入が支持される可能性が大きい。そうなればウクライナの主権尊重や国境線の維持を覆す事態となり、国際情勢の基本ルールを揺るがす。第2の冷戦の懸念も指摘される。

 【中国全人代】 中国の全人代が始まった。「中国の国会」と言っても議論が西洋民主主義国家的な意味での議論が行われるわけではなく、表に出てくるのは政権の公式発表ばかり。しかし、その発表の行間に、中国の現状や政権の意図が見えてくる。
 冒頭の政府活動報告で、李克強首相は2014年の経済成長目標を7.5%に設定すると表明した。安定成長を目指す姿勢を示したもの。ただ、その実現に必要な経済改革、格差是正などの中身はあまり目新しいものがない。昨年もてはやされたリノミックスも正念場だ。
 外から見ていてもう一つ目立つのが、国防費の増加。4年連続の2ケタ増で、中国の国防費は米国の4分の1に達する。国防費拡大と並んで、領土問題では決して譲歩しないとの発言が李首相や王外相から繰り返された。中国の膨張がいやでも目につく。

 【米予算教書】 米予算教書は世界経済の局面が局面なら世界が注目するニュース。しかしオバマ米大統領が4日、米議会に提出した2015会計年度(15年9月まで)予算教書は、中長期の財政再建目標を明示しなかったという点が話題になった。11月の議会中間選挙をにらみ、社会保障や税に関する与野党協議進展の見通しが立たず、長期目標を描けないためだ。米政治の混乱を感じさせる。

◎今週の注目(2014.3.10-16)&当面の注目
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・引き続きウクライナ情勢。16日にはクリミアで帰属を問う住民投票が予定される。
・中国全人代は13日まで。

 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2014 INCD-club

2014年3月 3日 (月)

2014年09号(2.24-3.3 通算711号)  国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2014年2月24-3月3日

◆ウクライナ情勢緊迫、ロシアが軍事介入辞さず ☆☆
・情勢が緊迫。ロシアは軍事介入も辞さない姿勢を示し、軍事衝突や分離の懸念が続く。
・ヤヌコビッチ政権崩壊、トゥルチノフ大統領代行と議会は親欧米政策に転換。
・議会は23日、ロシア語を公用語に決めた法律を撤廃。親ロ路線から決別を決定づけた。
・大統領選の5月25日実施を決め、25日には立候補受け付けを開始した。
・27日には親欧米派の暫定内閣が発足した。
・こうした動きに東南部の親ロシア派住民は反発。特にクリミア半島では23日以降抗議活動が拡大した。
・28日にはセバストポリで武装勢力が空港を占拠する事件が発生した。
・ロシアは国境付近の演習など軍事圧力を加える一方、ガス料金値上げなど経済面でも揺さぶった。
・クリミア自治共和国のアクショーノフ首相は1日、プーチン大統領にクリミア情勢への介入を要請した。
・プーチン大統領は同国内での軍事行動を辞しない考えを示し、上院の同意を得た。
・ロシアは3日、地元のロシア人勢力を合同でクリミア半島を事実上制圧した。
・ウクライナ情勢は地域による内戦やロシアの軍事介入などの懸念をはらみ、一触即発の状況が続く。

◆TPP閣僚会合、合意見送り(25日)☆
・シンガポールで開催した閣僚会合は、決着を先送りした。
・焦点である日米の関税協議で対立が続いたため。閣僚会合の物別れは昨年末に続き2度目。
・今後事務レベルに戻し調整を目指す。
・4月のオバマ米大統領のアジア訪問が次の節目になるが、米中間選挙後まで漂流する懸念も指摘される。
・TPPはシンガポールなど4か国の原協定(2006年)をベースに、2010年に米などが参加して本格交渉を始動。
・日本は2013年に参加し、関税撤廃や艦隊提要地域の貿易・投資ルール作りを目指している。
・現交渉国は12か国で、日米がGDPの約9割を占める。

◆ビットコイン、大手取引所が破たん(28日)☆
・ビットコインの取引所「マウントゴックス」が破綻。25日取引停止に陥り、28日民事再生法適用を申請した。
・同社は仮想通貨ビットコインとドルや円の取引を手掛ける。東京に所在する。
・ハッキングでビットコインを盗まれたという。また、客からの預り金の管理がずさんだった可能性がある。
・被害総額は100億円強とも300億円以上とも言われる。
・同社顧客は12.7万人で、大半は日本人以外。
・これを機に、各国でビットコイン規制論議が加速する可能性が大きい。
・ビットコインは2009年に誕生したネット上の仮想通貨。発行額は一時100億ドルを超えた。
・政府や中央銀行の規制を受けず、迅速な送金など利点がある。一方マネーロンダリングの温床との指摘もある。

◆中国・昆明で無差別襲撃(1日)☆
・中国・雲南省昆明市で、黒ずくめの集団が駅前広場で人々を切りつけた。
・少なくとも29人が死亡し、140人以上が負傷した。
・公安当局は新疆ウイグル自治区武装集団によるテロと断定した。
・5日に始まる全人代を前に、党の権威失墜を狙った犯行の可能性がある。
・昨年10月には3中全会を前に天安門に自動車突入を狙う事件があった。

◆米陸軍、兵力を15%削減(24日)☆
・ヘーゲル国防長官は2015会計年度(15年9月まで)の国防予算概要を発表した。
・米陸軍の兵力を現在の52万人→44-45万人に削減する。
・アフガニスタン駐留の戦闘部隊を年末で終了させることに伴う措置。
・一方でテロや地域紛争対応の特殊部隊などを強化する。
・アジア太平洋地区重視の姿勢を確認した。

 ┌─────────────────────────────
 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ           
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
 └─────────────────────────────

◎寸評:of the Week
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 【ウクライナ危機と世界】 ウクライナ危機がますます混迷を深めた。ヤヌコビッチ政権の崩壊を受け、野党は親欧米の政権を樹立。齢顎を公用語から外すなど、脱ロ・親欧米の路線を進めた。これに対し親ロはの多い東南部の住民は反発。特にロシアの軍事基地があり住民の6割をロシア系住民が締めるクリミア半島は、分離独立・ロシア併合を求める声が高まっている。
 こうした中でロシアのプーチン大統領は軍事介入の可能性を示唆。セバストポリでは武装勢力が空港を占拠する事件が発生するなど、一触即発の状況だ。
 クリミアは旧ソビエト時代の1950年代にロシアからウクライナに編入された。1991年の旧ソ連解体後、ロシアは黒海艦隊のセバストポリの借地権を得ることでウクライナと合意。クリミア半島の権益維持は、ロシアににとっても死活問題だ。
 ウクライナはEUとロシアの緩衝地帯。欧米のメディアは、今回の危機を1991年の旧ソ連崩壊以来の曲がり角と表現する。ウクライナ危機は、歴史的にも重要な曲面を迎えている。

◎今週の注目(2014.3.4-9)&当面の注目
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
・ウクライナ情勢は緊迫が続く。行方に注目。
・中国の全人代が5日開幕する。
・オバマ米大統領が4日、議会に予算教書を提出する。
・ソチのパラリンピックが7日に開幕する。競技もさることながら、ウクライナ情勢に絡んで予定通りの開催ができるかにもも関心。
 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 incd-club は国際問題に関係する内外のジャーナリストやビジネスマンらのグループです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト5を選び、解説したもの。日本のメディアの報道とは異なる視点から、面白くかつ分かりやすく地球を鳥瞰しています。
 ブログは毎週発行のメールマガジンを元に作成しています。

 ------------------------------------------------
 メールマガジンの登録変更・解除は次のアドレスから。(『まぐまぐ』を利用)。
 http://www.mag2.com/m/0000056121.htm
 ------------------------------------------------

 Copyright(c) 2000-2014 INCD-club

« 2014年2月 | トップページ | 2014年4月 »

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ

ウェブページ