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2013年11月

2013年11月25日 (月)

2013年47号(11.18-24 通算700号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2013年11月18-24日
 

◆イラン核開発問題、第1段階の合意(24日)☆
・イランの核開発を巡る同国と米英ロなど6カ国の協議は一定の合意に達した。
・イランは5%超の高濃縮ウランの製造を停止。主要核関連施設への査察を受け入れる。
・見返りに米欧は経済制裁を緩和。42億ドルの在外金融資産の凍結を解除する。
・合意は今後6カ月を想定した「第1段階」と位置付けられる。
・2002年のイランの核開発問題表面化の後、このような具体的な合意は初めて。
・オバマ米大統領は重要な一歩と成果を強調した。
・一方、イスラエルのネタニヤフ首相は合意を批判した。
・協議は20日から再開。閣僚級に切り上げて予定を延長した話合いで妥協にこぎつけた。
・合意の実効性など不透明な面は残る。しかし、歴史的な前進となる可能性がある。

◆COP19、自主的目標導入などで合意(23日)☆
・COP19は、2020年以降の温暖化防止枠組みについて、自主目標導入などで合意した。
・2015年までに全ての加盟国の目標提出を目指す。
・その上で、2015年末にパリで開催するCOP21で新たな枠組みを採択する。
・先進国からと報告への資金援助計画などでも合意した。
・ワルシャワで開催した会議は22日までの会期を延長し、合意にこぎつけた。
・ただし、2008-12年の京都議定書のように拘束力のある枠組みではない。

◆ケネディ大統領暗殺50年(22日)☆
・ケネディ米大統領暗殺から50年を迎えた。
・暗殺現場付近のダラスの公園で式典が行われ、抽選選出の5000人が出席した。
・オバマ大統領らは20日にワシントンのアーリントン墓地で献花を捧げた。
・ケネディ大統領は今なお理想主義の象徴的な存在で、ケネディ神話も消えない。
・ケネディ時代に比べ米国は政治・社会的に分裂が目立つ。
・そうした変化も踏まえ、様々な特集報道が行われた。

◆中国が東シナ海に防空識別圏、緊張高める懸念(23日)
・中国国防省は東シナ海に防空識別圏を設定したと発表した。
・圏内に入る航空機には事前に飛行計画を求める。
・事前連絡がない場合には、戦闘機による緊急発進(スクランブル)の判断基準となる。
・識別圏には尖閣諸島が含まれ、日本の識別圏と重なる。
・東シナ海の緊張を高めるのは避けれらず、米国は中国に「強い懸念」を伝えた。

◆エジプトがトルコ大使国外退去通告、関係悪化決定的に(23日)
・エジプト政府は、同国駐在のトルコ大使に、国外に退去するよう通告した。
・7月のクーデター以降、トルコはエジプト暫定政府への批判を繰り返している。
・これまでも両国関係はぎくしゃくしていたが、対立は決定的になった。
・関係悪化が経済面にも及ぶ可能性が大きい。

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◎寸評:of the Week
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 【イラン核開発問題の合意】 イランと米英ロなど6カ国の協議が、イランの核開発の一部縮小、米欧の経済制裁縮小などで合意に達した。詳細は不明なところがあり、実効性についても不透明な要素が残る。しかし、2002年にイランの核開発疑惑発覚から、身のある合意は初めてだ。メディアが大々的に報じ、「歴史的」と評したのも納得できる。
 合意によると、イランは濃度5%以上の高濃縮ウランの製造を中止し、現在保有する高濃縮ウランも濃度を下げる。プルトニウムの抽出が懸念される西部アラクの重水炉建設は凍結。主要核関連施設へのIAEAの査察を受け入れる。実施は6カ月以内に行う。
 見返りに米欧はイランの在外金融資産42億ドルの凍結を解除。自動車関連など禁輸の一部を解除する。
 イランと6カ国は今月前半に続き20日から協議を再開。23日には閣僚級に格上げして妥協にこぎつけた。オバマ米大統領は「重要な一歩」と強調した。
 もちろん楽観は禁物だ。そもそもイランの本当の意図はよくわからない。協議でもフランスは最後まで警戒を緩めなかった。イスラエルは今回の合意が「間違っている」と切り捨て、必要とあればイラン空爆を含むあらゆる措置をとる姿勢を崩していない。
 イランにとって、原子力の平和利用やそのためのウラン濃縮は譲れない権利。今回の合意文書にこの点は明記されなかったが、これも欧米との認識の差が埋められなかったため。同床異夢の妥協となった。
 合意の意味合いを読み解くのは容易ではない。ただ、合意によりイラン核開発問題が新たな局面に移ったことは言うまでもない。
 
 【COP19】 イラン核問題同様、ポーランドで開催中のCOP19も会期延長の末にようやく合意に到達した。2020年以降の温暖化防止の枠組みについて、各国が自主目標を導入するという内容。2015年までの目標提示を目指す。拘束力のあった京都議定書にくらべると、インパクトはいまひとつ弱い印象がする。しかしこの合意すら最終局面まで危うい状況で、現実的な選択でもあった。BBCは"Last-minute talk saves clomate talks"と評した。

 【国際的注目の事故】 ラトビアの首都リガのスーパーマーケットで21日、屋根が崩落。47人以上の死者が出た。欠陥工事の可能性が指摘される。
 中国・山東省の青島では石油パイプラインから漏れた石油に引火、大規模な爆発が起きた。48人が死亡。多数の負傷者が出た。パイプラインは国有シノペック(中国石油化工集団)所有。

◎今週の注目(2013.9.11.25‐12.1)&当面の注目
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・イラン核開発を巡る合意を受け、各国・各地から反応がある。イラン国内、イスラエルなど注目。

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2013年11月17日 (日)

2013年46号(11.11-17 通算699号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2013年11月11-17日

◆中国、一人っ子政策転換、35年ぶり(15日公表)☆☆
・中国は3中全会決定文書(全文)で、一人っ子政策の転換を公表した。
・夫婦どちらかが一人っ子なら第2子までの出産を認める。
・同政策は人口抑制目的で79年に導入した。世界でもまれな制度。
・この結果、34歳以下のほとんどが一人っ子。高齢化が進み人口構成はいびつだ。
・労働力の不足や社会保障費負担のしわ寄せなどが深刻化していた。
・政策転換は中国のみならず、世界の人口問題などにも影響する。

◆中国3中全会閉幕、経済改革は両にらみ(12日)☆
・共産党の3中全会(中央委員会全体会議)が閉幕。コミュニケを発表した。
・市場重視を強調、自由貿易区の拡大を打ち出すなど経済改革を強調した。
・一方で国有企業中心の方針を維持。改革、保守派両にらみの玉虫色表現だった。
・治安対策の「国家安全委員会」設立を表明。力による体制維持の姿勢を示した。
・政治改革には具体的な踏み込みがなかった。
・決定は今後の政権運営の基本方針となる。

◆フィリピンの台風被害、死者・不明者5000人(15日)☆
・国連人道問題調整室は15日、フィリピン台風被害の状況を発表した。
・死者は3600人超え、不明者を合わせると4800人以上になる。
・地元には1万人との見方もあり、さらに増加する可能性もある。
・台風30号は9日に同国を直撃。高潮も重なり、レイテ島中心に甚大な被害が生じた。
・各国は支援活動を拡大している。ただ、同国と領土問題を抱える中国の動きは遅い。

◆オバマケア関連で一部与党議員が造反、政権求心力低下映す(15日)
・米下院は保険商品の契約や販売に関する共和党提案の法案を可決した。
・39人の民主党党員が賛成票を投じた。オバマ大統領与党議員の造反だ。
・国民皆保険を目指す医療保険改革(オバマケア)は10月から本格的に始動した。
・しかしネットの不備から新たな保険商品に加盟できない事例が相次いでいる。
・大統領は基準を満たさない保険も1年は延長可とするなどの対応を準備している。
・下院共和党案はこれとは別の対応で、オバマケアの骨抜きの意図が透ける内容。
・下院案の上院可決はまずない。しかし与党議員の造反は、大統領に打撃だ。
・野党共和党はオバマケアの撤回を目指しており、与野党対立の最大焦点の一つだ。
・財政やシリア問題でオバマ政権の求心力は低下。支持率も一部調査で40%を割った。

◆中国新疆ウイグルで派出所襲撃、11人死亡(16日)
.・新疆ウイグル自治区カシュガル地区で9人組が派出所を襲撃。
・襲撃者と警察官11人が死亡した。
・襲撃者にウイグル族が含まれている模様だが、詳細は不明。
・事件は共産党の3中全会の開催中に発生した。
・中国では格差拡大や汚職、少数民族圧迫への抗議活動が相次いでいる。
・当局は締め付けを強化しているが、そうした状況下でも事件が発生した形だ。

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◎寸評:of the Week
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 【3中全会と中国の状況】 9日から開催していた中国共産党の3中全会が12日閉幕。コミュニケを発表した。

 経済では市場経済に基づく改革を強調する一方で、国有企業中心の維持なども併記。改革派、保守派双方に気を使った超論併記の印象が強い。

 治安では深刻化する地方の農民や少数民族の不満を意識して、司法の健全化などを強調した。一方で、治安維持強化の国家安全委員会を設立。抗議行動などには取り締まり強化で対応する姿勢を示した。政治改革に具体的に触れることはなかった。

 コミュニケやその後発表の文書を見る限りでは、習近平政権の政策の方向性が具体的に示されたとは言い難い。

 今回の会議の前の10月末には、ウイグル族とみられる人による天安門突入事件が発生。次いで山西省の党委員会ビル前での爆破事件があった。さらに会議開催中には、新疆ウイグル地区で派出所襲撃事件が発生。格差是正や汚職・差別に対する人々の不満が深刻な状況を映し出した。

 【オバマケアと政権の求心力低下】 オバマケア関連で下院共和党の提出した法案に一部民主党議員が賛成した。中間選挙をにらんだパフォーマンス的要素はあるにせよ、与党議員の造反派オバマ大統領にとって痛手だ。
 シリア政策を巡る迷走、財政問題でのマヒ、FRB議長指名を巡る混乱等々、オバマ政権の求心力低下を示す事例はこのところ枚挙に暇ない。それが超大国米国の現実であり、世界はそうした状況の下で動いている。

 【モルディブ大統領選】 大統領選決選投票が16日行われ、ヤミーン国会議員がナシード前大統領を僅差で破って当選した。ヤミーン氏は1979-2008年まで独裁体制を敷いたガユーム元大統領の異母弟。
 同国では2008年初の民主的な選挙でナシード氏が当選したが、2012年位事実上のクーデターで退陣を迫られた。今回の大統領選はナシード氏優位が伝えられたが、決選投票が直前に延期になるなど混乱が続いた。結局ヤミーン氏の当選となった。
 ナシード氏は敗北を認め、当面混乱はなさそう。しかし、不透明感が残る。

 【イタリア右派分裂】 アルファノ副首相兼内相は15日、ベルルスコーニ元首相が率いる「国民国民」から離脱し、新党結成する意向を示した。ベルルスコーニ氏は8月に脱税事件の実刑判決が確定し、近く上院議員を失職する見通し。元首相の影響力はさらに弱まる見通し。同氏は90年代半ばからイタリア政界で隠然たる力を保ってきたが、一時代が終焉を迎える状況だ。

 【タイ恩赦法否決】 タイ上院はタクシン元首相の帰国に道を開く恩赦法を否決した。与党多数で可決の可能性も見込まれたが、世論の反対拡大などを受け否決になった。問題はタクシン派と反タクシン派の対立に再び火を付けた形になり、今後の動向は流動的だ。

◎今週の注目(2013.9.11.18‐24)&当面の注目
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・ポーランドで開催中のCOP19は22日までの予定。先進国と途上国などの対立が続き、落とし所は見えない。フィリピンの台風被害で、地球温暖化に対する関心は一時的には高まった。しかし全般的にみると、関係各国の危機感は薄れ、経済的利害を優先させる色彩が強まっている。

・イランの核問題をめぐる同国と米英など6カ国の協議が20日に再開する。前回協議ではケリー米国務長官らも参加し、第1段階の合意を目指したが詰め切れなかった。その後、イランとIAEAは11日、核施設への査察拡大などを約束した共同声明に署名。問題解決に協力していく姿勢を示した。20日からの協議の前進につながるとの見方がある。

・アフガニスタンがロヤ・ジルガ(国民大会議)を21日にカブールで開催する。カルザイ大統領はタリバン勢力に出席を呼びかけている。駐留米兵の撤退後の治安問題などがテーマになる模様。

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2013年11月10日 (日)

2013年45号(11.4-10 通算698号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2013年11月4-10日

◆欧州中銀が利下げ、史上最低の0.25%(7日)☆
・欧州中銀は政策金利の0.5%→0.25%への引き下げを決めた。
・5月以来の利下げで、過去最低水準。
・物価上昇圧力が弱く、景気刺激、デフレ回避のため一段の緩和に踏み切った。
・ユーロ圏の低金利政策は長期化する可能性が大きい。
・米国と日本は実質ゼロ金利政策。日米欧では量的緩和も長引いている。

◆中国で連続爆破テロ(6日)☆
・山西省省都太原市の共産党委員会建物前で連続爆発が発生。1人が死亡した。
・公安当局は8日同市出身の41歳男を拘束した。「社会に報復」が動機と伝えられる。
・10月28日には北京の天安門への突入事件があったばかり。
・共産党は3中全会を控え、警戒体制下で事件が相次いだ。
・格差拡大、不敗などへの不満が、特に地方都市で拡大している。
・3中全会は約200人の党中央委員が集まり、9日に開幕した。12日まで。

◆イラン核問題大詰め協議、合意は至らず(7-10日)☆
・核問題を巡るイランと米英など6カ国協議が7-10日開催した。
・米からケリー国務長官が出席、イランのザリフ外相と話し合った。
・ラブロフ・ロシア外相、アシュトンEU外交安保上席代表らも参加した。
・核開発歯止め+制裁緩和の「第1段階」合意を目指し、当初日程を延長し協議した。
・最終的に合意に至らず、20-21日に再度協議する
・会談前の7日にオバマ大統領は、第1段階合意に達する可能性があると期待を表明した。
・8日にはイランと対立するイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談した。
・過去数年にない大詰め交渉になっているが、先行きは楽観を許さない。

◆米バージニア知事選で与党勝利、政権に勢い(5日)
・バージニア州知事選は与党民主党野マコーリフ氏が当選した。
・選挙戦では政府機関一部閉鎖を招いた財政協議やオバマケアが焦点になった。
・民主党はオバマ政権への賛否を問う選挙と位置付けて重視したが、支持を得た形だ。
・共和党は保守の茶会が支持する候補。財政問題での強硬姿勢への批判が影響した。
・同日投票のNY市長選は民主のでブラシラシオ氏が当選。民主党候補当選は24年ぶり。
・NJ州は共和党のクリスティー知事が再選された。保守の茶会とは一線を画す穏健派。

◆Twitter 上場(7日)
・TwitterがNY証取に上場した。
・初値は公募売り出し価格26ドルを上回る45ドル。同社は20億ドル超を調達した。
・2004年のグーグル、2012年のファイスブックなどに次ぐ注目の上場。
・上場で得た資金で新たな事業展開、買収を進める見込み。

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◎寸評:of the Week
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 【世界各地で動き】 世界各地で重要な動きが多かった。フィリピン・レイテ島は大型台風の被害を受け1000人以上が死亡。1万人との情報もある。モルディブの大統領選決選投票はまたも遅れ、政治混乱が続く。

 【欧州中銀利下げと金融市場】 欧州中銀が利下げを決定。政策金利は史上最低の0.25%になった。10月の物価上昇が0.7%と目標の2%をはるかに下回り、インフレ防止より景気刺激やデフレ防止を重視した判断と受け止められている。市場に資金を十分に供給する量的緩和も当面継続の姿勢だ。
 日米は実質ゼロ金利で、量的緩和も継続中。先進国そろっての超緩和政策はすでに常態となり、カネ余りと資金の流れの変化が新興国経済を揺さぶっている。
 米労働省が8日発表した10月の雇用統計によると、非農業部門の雇用者は前月比20万人増加し、市場予測を上回った。失業率は7.3%。統計を受けて市場では量的緩和縮小の前倒し予測も浮上した。

 【中国爆発事件と社会・経済問題】 中国・山西省の共産党委員会前で連続爆発事件が起きた。10月28日の北京・天安門への自動車突入未遂事件に続く出来事だ。
 9日からは北京で経済政策の方向を決める3中全会(共産党中央委員会の会議)が開かれる。それを睨んで、共産党政権への不満が、形を変えて表面化した格好だ。
 中国は高度経済成長の一方で、格差拡大や汚職、少数民族への差別などが深刻化。発展の恩恵から落ちこぼれた人らの不満は拡大している。その不満は地方で特に顕著だ。
 地方政府への抗議行動は2000年には全国で4万件程度立ったのが、現在は20万件という情報がある。
 習近平政権は金融化国有企業改革、格差是正、汚職撲滅などを重要課題として掲げる。3中全隗で実現に向けてどのような具体策が示されるか、世界の関心は高い。
 
 【7%成長】 中国紙・工人日報によると、李克強首相は年1000万人の雇用吸収のために、7.2%の経済成長が必要との考えを示した。中国は毎年の大卒者だけで700万人。1000万人の雇用は不安解消のために必要なレベルとされる。そうした現実を意識した発言とみられる。中国ではかつて「社会安定のために8%成長が必要」と言われた。7。2%はそれより低いが、引き続き高度成長が社会安定のカギを握る構図は変わりない。

 【アラファト死亡に疑惑】 パレスチナのアラファト議長の死亡(2004年)にまつわり、疑惑が上がっている。スイスの研究機関が議長の遺体を分析したところ、ポロニウムが通常の18倍も含まれていたと判明。自然死でない可能性が大きいと、7日発表した。パレスチナは8日、イスラエルの仕業の可能性が大きいと、同国を批判した。イスラエルはもちろん否定した。スパイ小説もどきの話だが、国際政治の世界では何でもあり得る。

 【ケリー長官のサウジ訪問】 ケリー米国務長官が4日サウジアラビアを訪問。アブドラ国王らと会談した。サウジはシリアやイラン政策などを巡り米国への不信感を高めている。10月下旬には国連安保理で非常任理事国に選出されたのに辞退。この入れの行動も、米国への不満表明と受け止められた。
 ケリー長官の訪問は関係修復を狙ったもの。ただ、シリアやイラン政策の立場の違いは残り、問題はくすぶり続ける。

◎今週の注目(2013.9.11.11‐17)&当面の注目
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・中国共産党の3中全会(第18期中央委員会第3回全体会議)が開催中。最終日の12日に政治文書を採択しては閉幕する。会議前には爆破など抗議活動があり、地方の不満などの問題点が改めて浮き彫りになった。改革や格差是正などに向けて何を打ち出すか(打ち出せるか)注目。

・イタリアのベルルスコーニ元首相の上院議員資格はく奪を巡る投票が上院で行われる。可決→同氏の議員資格停止となる見込む。

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2013年11月 4日 (月)

◆天安門突入事件と中国の少数民族問題 2013.11.3

 北京の天安門に自動車が突入を試み、直前で炎上する事件が起きた。中国政府はウイグルの独立を目指す東トルキスタン・イスラム運動が関係するテロと断定した。事件には不明な点も多く真相は不明だが、背後には中国が抱える少数民族問題がある。

▽おひざ元北京でのテロ

 事件が起きたのは28日。北京の天安門に乗用車が突入しようとし、直前で炎上した。乗用車に乗っていた3人などが死亡した。中国政府の発表によると、乗用車からはガソリンのほかイスラムの教義を示す旗などが発見された。

 当局は事件がウイグル独立を目指す勢力のテロと断定。30日には共犯容疑で5人を拘束した。
 ウイグル独立派による反政府運動やテロはこれまでもあり、それ自体珍しい事ではない。しかし中国共産党政権のおひざ元である北京・天安門での事件は初。中国政権には衝撃が走ったと伝えられる。

▽ウイグル人の不満

 ウイグル人はトルコ系の民族で、長らく中央アジアに居住。現在の人口は約1100万人で基本的にイスラム教徒である。新疆ウイグル地区は清が18世紀に征服。その後独立下時期を経て1949年に中国共産党軍が進駐した。以後、新疆ウイグル自治区として中華人民共和国の一部になっている。

 過去数十年にわたり、同地区には漢民族の移住が進んだ。共産党支配の下で、新疆ウイグルはといっても自治権限は限定的。実権漢民族が握っていると言っていい。役所での使用言語、教育など生活面でもウイグル人は不利な状況が多い。経済的にも漢民族の優位や利権の独占が進み、ウイグル人は不満を強めている。

▽過激派、穏健派が混在

 そうした中でウイグルでは自己の権利拡大や反共産党政権の様々な運動が発生した。そこには穏健派から過激派まで様々な運動・組織がある。

 「世界ウイグル会議」は亡命ウイグル人などが組織し、世界各地からウイグル人の権利拡大や活動を支援する。手法は平和的、民主的な手段中心で、穏健的だ。

 一方で、武装闘争を辞さずに分離独立を目指す過激派組織もある。その一つが、東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)とされる。国連安保理は2002年、WTIMをテロ組織として認定した。

▽徹底的な締付け

 中国は徹底的な締め付けで臨もうとしている。事件後、当局は北京市内で警備体制を強化。宿泊施設などを中心にしつこいほどの捜査を行っている。一方、新疆ウイグル自治区では戒厳態勢を敷き、捜査・取締りなど締付強化で対応している。

 メディア規制にも神経を使い、事件の報道は制限。SNSの監視や、当局にとって都合のいい情報を意図的に流す事例も多いと指摘される。

 一方で、事件が国連安保理認定の「テロ組織」によるテロ行為であると強調であることを強調する一方、少数民族の権利は尊重する考えを強調するなど国際世論にも配慮する。

▽中国の少数民族問題

 中国にとって少数民族問題は国の安定を揺るがしかねない重要問題。特にウイグルとチベット、台湾は、独立を絶対に認めることのできない「革新的利益」と位置付ける。妥協の姿勢は一切ない。

 中国は最大の漢民族のほかに55の少数民族が住む多民族国家。憲法などではすべての民族の平等をうたっているが、実態は全人口の9割以上を占める漢民族が多くの面いおいて優遇されている。これに少数民族派不満を持ち、様々な形で抵抗が表面化しているのが実態だ。

 新疆ウイグルでは過去何度も自治拡大要求や独立要求組織と治安当局が衝突。昨年も規模の大きい衝突が発生した。

 チベットでは1956-59年のチベット動乱を経てダライ・ラマ14世がインドに亡命。独立や自治拡大を求める動きがずっとくすぶり、2008年には大規模な衝突が発生した。

 中国当局が封じ込めを強化しても、漢民族支配や格差拡大への不満が有る限り、問題の抜本解決は難しい。取り締まり強化が逆に新たな反発を招くこともある。少数問題の構図は複雑で、行方を簡単に占えるものではないが、中国にとってトゲであり続けることは間違いない。

2013.11.3

  

2013年11月 3日 (日)

2013年44号(10.28-11.3 通算697号)  国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2013年10月28-11月3日

◆天安門に自動車突入、ウイグル独立派のテロか(28日-)☆
・北京の天安門に自動車が突っ込み直前で炎上。5人が死亡した。
・中国当局はウイグル独立派「東トルキスタン・イスラム運動」のテロと断定した。
・関係者を拘束するとともに新疆ウイグルなどで厳戒態勢を敷き、締付けを強化している。
・同国では少数民族による抗議活動やテロがたびたび起きているが、北京では異例。
・少数民族問題の根の深さを改めて見せつけた。

◆米、盗聴見直しの流れ ☆
・米国家安保局(NSA)による盗聴事件は、同盟国における事例が新たに表面化した。
・メディア報道によると、米政府はメルケル独首相など35人の指導者の盗聴を認めた。
・オバマ大統領に報告されていない例も多いとされ、NSAの暴走や管理体制が問われる。
・大統領はIMFや世銀などへの盗聴禁止を命じた模様。同盟国への盗聴も見直す姿勢。
・ただ、米政府の公式発表は限られており、情報はなお交錯している。
・米欧関係の信頼回復も含め、問題落としどころの方向は不透明だ。

◆シリア化学兵器の生産設備破棄(31日)☆
・OPCWはシリア政府が申告した国内化学兵器の生産・加工設備を破壊したと発表した。
・11月1日の期限までにとりあえず公約を守った形だ。
・OPCWは10月から国連と共に100人体制で査察作業を進めていた。
・同国内には23カ所41設備の生産設備があり、うち紛争地帯を除く21カ所で査察を終えた。
・現在貯蔵している1300トンの化学兵器は、来年半ばまでに全廃を約束している。
・今後は既存兵器の全廃と、内戦の行方、国際和平会議の開催などが焦点になる。

◆グルジア大統領選、首相派が勝利、バランス外交推進(27日投票)☆
・大統領が投票され、イワニシビリ首相与党のマルグベラシビリ氏が6割超の得票で当選した。
・サーカシビリ大統領派の候補に圧勝した。
・親欧米を維持しつつもロシアとの関係改善を進めるバランス外交を推進する。
・同国では2003年のバラ革命後の2004年にサーカシビリ大統領が就任。親欧米路線を進めた。
・一方ロシアとの関係は悪化し、2008年にグルジア紛争で断交した。
・その後2012年の選挙で野党が勝利。イワニシビリ首相が権限を握った。
・今回の大統領選で、サーカシビリ時代の政策見直しが進むのが確実になった。

◆タイ下院が恩赦法案可決、政治対立再燃へ(1日)
・タイ下院は新恩赦法案を可決した。上院も与党多数で成立の可能性が大きい。
・法案は政治家への恩赦を容易にし、タクシン元首相の帰国につながる内容。
・野党は反発し大規模な集会を開始。政治対立が再燃する見込みだ。
・与党が8月に法案を提出した時に政治家は恩赦対象外だったが、修正して可決した。
・このため野党は憲法裁判所への提訴も予定している。
・タイでは2006年のクーデターでタクシン元首相が国外亡命した。
・その後タクシン派と反タクシン派の政治対立が続き、首都や空港の機能マヒも経験している。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース         
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────不透明だ。
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ           
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【天安門突入事件】 北京の天安門に自動車が突入しようとする事件が発生。中国当局はウイグル族過激派のテロと断定し、締め付けを強化している。背景には同国の根深い少数民族問題がある。

◎今週の注目(2013.9.11.4‐10)&当面の注目
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・中国共産党の3中全会(第18期中央委員会第3回全体会議)が9-12日に開かれる。経済政策の方針などを決める。過去には78年に改革開放、93年に社会主義市場経済などを決めており、歴史の節目になった。中国紙報道によると、国有企業の管理体制などが議題になる可能性がある。
・イランと6か国の核協議が7-8日に行われる。

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