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2013年4月 8日 (月)

◆日銀の新金融緩和策 2013.4.7

 日銀が黒田新総裁下の初の政策決定会合で、新金融緩和策を打ち出した。マネタリー(通貨供給量)の2年で倍増など、従来とは「次元の異なる」金融緩和。2年内に2%の物価上昇を実現し、デフレ脱却を目指すとしている。

▼期待とリスク

 決定は市場の予想を上回るサプライズを与えた。内容は市場が期待したメニューをほぼ盛り込んだもの。決定を受けて株価は上昇し、長期金利は低下(乱高下を伴った)。為替市場では円安が進んだ。

 もちろん、課題も指摘される。通貨供給量を増やしても、実体経済の活性化に結び付くかは分からない(日銀は国債などの買い入れを通じて民間金融機関に通貨供給するのであって、実体経済に回るかどうかは民間金融機関や民間企業野の活動に関わる)。

 日銀券発行以上に国債買い入れを実施することは、資産インフレなどに結びつかないかとの懸念もある。政府が適切な財政再策や競争力強化策を行わなければ、金融緩和の効果もゆがんだ形でしか表れないとの意見も強い。

 ともあれ、今回の決定が市場や世界の金融当局から「従来とは変わった」と受け止められたことは事実。世界の中銀が進めている新局面の金融緩和で、日銀が先頭を行く面もある。大いに注目だ。

▼新政策の内容

 金融政策は正確な認識が何より重要。今回の決定の内容を整理する。

>物価2%上昇の2年程度内達成を目指す=従来の「なるべく早く」より一層明確に。
>量・質ともに次元の違う金融緩和=白川総裁時代からの転換を宣言。
>マネタリーベースを2年で2倍=現金と金融機関の当座預金。
・2012年末の138兆円→14年末270兆円。
・年60-70兆円増加するように調整。
>長期国債の増額
・保有額を2年で倍増=12年末89兆円→14年末190兆円。
・年50兆円増加するよう買い入れ。月額グロス7兆円。
・長期国債の買い入れ対象拡大(40年物を含む全ゾーンに)。平均残高3年→7年。
>金融市場兆節の目標を無担保コールレート→マネタリーベースに
>ETF、J-REITの買い入れ拡大
>資産買入基金廃止=買い入れを一本化
>銀行券ルール(国債買い入れ額<銀行券発行残高)の一時停止
・ただし、従来も基金買入れを含めると国債買い入れが銀行券発行を上回っており、事実上守られていなかった。
>財政ファイナンスではないと強調。
>市場との対話の強化。 

2013.4.7

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