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2009年8月

2009年8月22日 (土)

2009年34号(8.16-22 通算478号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年8月16日-22日
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◆アフガン大統領選(20日)☆
・大統領選が実施。妨害はあったものの成立した。
・タリバンが選挙妨害を宣言する中、米軍など30万人以上の治安要員を配備。
・テロ・銃撃は130件以上に及び、7000カ所の投票所中約10%以で投票ができなかった。
・選管の予測では投票率は40-50%。2004年の70%に比べ大幅に低下した。
・選管は中間集計を25日に発表する予定。
・カルザイ大統領とアブドラ元外相がともにリードを宣言。決選投票の可能性もある。
・選挙を通じ治安の悪化と国づくりの遅れ、政権の求心力低下などが浮き彫りになった。
・選挙後、米国など国際社会も新たな戦略を求められる。

◆金大中氏が死亡(18日)☆
・金大中元大統領が多発性臓器不全のためソウルで死去。85歳だった。
・軍事独裁時代には長く民主化を主導。73年には東京から拉致された(金大中事件)。
・98年に大統領に当選。2000年に南北朝鮮首脳会談を実現しノーベル平和賞を受けた。
・韓国政府は23日、国葬を行う。
・北朝鮮は21日弔問団を派遣。金己男労働党書記が韓国の玄統一相と会談した。

◆パンナム機爆破犯釈放(20日)☆
・1988年のパンアム機爆破事件で有罪判決を受けたリビア人が恩赦で釈放された。
・受刑者はアルメグラヒ元リビア情報機関員。末期がんを患っている。
・恩赦はスコットランド司法当局が判断した。
・事件では270人が死亡。うち189人は米国人。
・決定に対し米政府は遺憾な決定と抗議した。
・英国では恩赦は自治政府の権限。ただ石油利権を狙う英政府の思惑があったとの情報もある。
・英米メディアでは犯罪と人権、国際的利害などを巡り報道も熱を帯びている。

◆イラク首都で連続テロ(19日)
・バグダッドで、爆弾などによる連続テロがあり、合計95人以上が死亡した。
・6月に米軍が都市部から撤退して以来最悪のテロ。
・治安への懸念が強まっている。

◆ボルト、驚異的な世界新
・ベルリンの陸上世界選手権男子100、200Mで、ジャマイカのボルトが驚異的な世界記録を出した。
・100M は9.58秒、200Mは19.19秒。
・凄い。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース                  
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース         
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース新大統領  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
 ├─────────────────────────────
 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ                
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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【アフガン大統領選】 世界注目下でアフガニスタンの大統領選が実施された。タリバンの妨害でかなりの混乱があったものの、選挙は一応成立した。
 選管は25日に中間集計を発表の予定。カルザイ大統領が過半数を獲得して当選するか、決選投票に進むかは現段階では不明だ。
 欧米メディアも予断を持ったコメントは控えている。ただ、選挙報道で共通しているのは、治安悪化や汚職の蔓延により、同国が極めて困難な状況にあること。来週以降、色々な動きが出てくる。
 
 【米安全保障政策の懸念】 NYタイムズはCIAが軍事請負会社のブックウォーターに、アルカイダのメンバー殺害を依頼していたと報じた。
 ブラックウォーターはイラク戦争時に米軍の業務を幅広く支援していた企業。表向きは後方支援とされたが、戦闘行為にもかかわった模様。2004年にはファルージャの衝突で同社社員が殺害、橋脚に吊るされる事件があり、その存在と戦争請負会社の実態が知れ渡った。今回の報道も、ブッシュ政権と軍事請負企業のつながりの深さや、政策の不透明性を改めてうかがわせた。
 オバマ政権はイラクやアフガン政策でブッシュ政権からの転換を目指す。しかし、過去の政策をチャラにできるわけではない。負の遺産は色々なところに残っている。

 【経済底入れ】 バーナンキFRB議長は21日ワイオミング州での講演で、米国と世界経済が底入れしつつあるとの認識を示した。このところの市場などの受け止め方と同じだが、FRB議長の発言となると重みも違う。株式市場では早速買い材料にされた。ただ、議長の言うようにリスクも多く抱えており、一本調子で回復が進むことはあり得ない。

 
◎今週の注目: 2009年8月23-30日
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・アフガン大統領選の中間集計が25日に発表される予定。
・金大中韓国元大統領の国葬が23日。
・30日に日本の総選挙。野党民主党が勝利し、自民党の下野が確実視される。

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2009年8月16日 (日)

2009年33号(8.9-15 通算477号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年8月9日-15日
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◆ミャンマー軍政、スー・チー氏の軟禁延長(11日)☆
・軍事政権はアウン・サン・スー・チー氏に自宅軟禁1年6月のを命じた。
・特別法廷が禁錮3年の判決→軍政の判断という形をとり、事実上の軟禁延長の措置。
・同氏は許可無く外国人に会ったなど国家防御法違反に問われた。
・自宅軟禁は88年4月から14年に及ぶ。
・軍事政権は来年の総選挙をにらみ、同氏の政治活動を阻止する狙いと見られる。
・欧米は人権侵害などと軍事政権を強く批判した。
・ただ中国などは内政不干渉を理由に批判を抑えている。

◆台湾で台風被害 ☆
・台風8号が7-9日台湾を直撃。多大な被害が出た。
・各地で道路寸断、土砂崩れなどの被害が発生した。
・当局は15日、死者が500人を超えるとの見通しを発表した。
・東アジアの先進地域でも、台風が甚大な被害を及ぼすことを改めて確認した。

◆米欧経済小康
・米FRBは12日公開市場委員会を開催。声明で「経済活動は横ばい」との判断を示した。
・事実上のゼロ金利は維持。量的緩和の長期国債買取は10月まで延長する。
・EU統計局は13日、4-6月のGDPを発表。前期比0.1%減と、1-3月の2.5%減から改善した。
・独仏は各0.3%のプラス成長に転換。当面は財政出動などの効果が出た。
・一方独が11日発表した7月の消費者物価は、前年比0.5%減と22年ぶりのマイナス。
・米欧経済は小康状態。ただし2番底、金融危機再燃、デフレ及びインフレ懸念は消えない。
・市場ではアジアなど株価の急回復、市況価格上昇などの動きが顕著になっている。
・最悪期脱出の期待からリスクマネーが動き出したため。

◆ロシアが対周辺国で強硬姿勢(11日)
・メドベージェフ大統領はウクライナのユーシェンコ大統領に公開書簡を送付。ブログで説明した。
・この中でウクライナがロシアとの伝統的な関係を崩そうとしているなどと批判。
・来年1月の大統領選での政権交代に期待を示した。
・プーチン首相は12日アブハジアを訪問。関係を誇示した。
・アブハジアは南オセチアとともに、昨年のグルジア紛争後にロシアが独立承認した。
・大統領と首相は12日ともにソチのカフェを訪問。市民とテレビでサッカー観戦した。
・グルジア紛争1年を機に、対外強硬姿勢と政権のまとまりをPRした格好だ。

◆アフガンで選挙妨害のテロ
・20日の大統領選をにらみ、タリバンによる選挙妨害、テロが拡大している。
・15日にはカブールのISAF司令部前で自爆テロがあり、7人が死亡、数十人が負傷した。
・住民には選挙への不参加を呼び掛け。参加の場合は報復も辞さない構え。

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◎寸評:of the Week
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◆オバマのキャンペーン
 米議会が夏季休暇に入ったのを受けて、オバマ大統領が医療保険改革実現に向けたキャンペーンに入った。11日にはニューハンプシャー州の集会で、改革の必要性を強調。反対派をけん制した。
 医療制度改革は、大統領が選挙戦時から内政の最重要課題として位置づけてきた。与党民主党が7月に提示した改革案は、全米4700万人の無保険者をなくすことなどを目指している。問題は財源で、増税が避けられない。
 大統領は9月の審議再開の後、1ヶ月程度で法案成立のメドをつけたい考え。
 改革案には医療・保険業界などが抵抗する。また政府を批判する共和党のほか、民主党の一部も反対。行方は不透明だ。
 医療改革は幅広い利害関係が絡むだけに、各国でも非常に大きな問題。実現できれば歴史に名前を残す政権になるが(英アトリー政権、ブレア政権などなど)、挫折した政権も多い(米クリントン政権など)。
 審議の行方は医療分野にとどまらず、大統領の政治力、求心力にも大いに影響する。
 秋以降の大きな注目点の一つだ。

◆アフガン、パキスタン、イラク
 アフガン選挙をにらんでタリバンによる選挙妨害活動やテロが拡大しているのは上述の通り。
 一方パキスタンでは、同国内のタリバン最高指導者のメスード司令官が米軍の攻撃で殺害されたという見方が強まっている。オバマ政権でアフガン・パキスタン特別代表を務めるホルブルック氏は、パキスタンの武装勢力内部が混乱していると述べた。
 イラクでは米軍の都市部からの撤退の後、散発的にテロが発生する。
 3カ国の安全保障が、直接・間接につながっていることは言うまでもない。

 
◎今週の注目: 2009年8月16-22日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆アフガン大統領選
 8月20日にアフガニスタンの大統領選が行われる。今週のトップ5ニュースにも書いたように、タリバンは選挙を認めず、妨害活動を広げている。焦点はまず、選挙が無事に実施できるか。そして実施できた場合、どれだけの参加があるかだ。
 仮に実施できた場合、カルザイ大統領の再選は確実とみられる。ただ、治安の悪化、汚職の蔓延などでカルザイ政権の求心力は大幅に低下している。米国もカルザイに代わる候補者を模索したが見つからず、交代を断念したという情報が半ば公然に流れている。求心力なき大統領の下で、治安維持防止と経済再建に向けて米国や国際社会がどう動くか。選挙も動向から目が離せない。

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2009年8月 9日 (日)

◆クリントン訪朝と北朝鮮問題 2009.8.8

 クリントン米元大統領が突然訪朝。金正日総書記と会談した。拘束記者2人の解放という"土産"は事前に調整していたものだろう。ただ、会談内容については北朝鮮、米国の説明が大きく異なり、今後への影響も未知数だ。情報を整理する。

▽サプライズの訪問
 今回の訪問は、国際社会にとっても驚きだった。米国の大物政治家の訪朝は2000年10月のオルブライト国務長官以来9年ぶり。ブッシュ政権時代にはなかった。
 元大統領としては1994年のカーター訪朝以来2回目。この時は北朝鮮のNPTからの離脱をきっかけにした第1次の核危機が起きた時だ。

▽異例の歓迎
 空港には政府・議会の幹部が出迎え。金総書記との会談には、北朝鮮政府と朝鮮労働党の幹部が参加。主要国の現職首脳級の扱いをした。
 金総書記とクリントン前大統領が並ぶ写真は北朝鮮国内と世界に配信された。健康が懸念される総書記の健在ぶりをアピールする狙いもあったと、容易に想像される。
 北朝鮮がクリントン訪問を重視した姿勢が、様々な面から伝わってくる。
 この問題ではリチャードソン元エネルギー長官など他の政治家の訪朝も検討された模様。ただ、北朝鮮はあくまで元大統領のクリントン氏にこだわったとされる。

▽異なる見解
 会談を巡る両国の主張は大きく異なる。
 北朝鮮側は、拉致問題に関してはクリントン氏が謝罪を伝えたと主張。また口頭でオバマ大統領のメッセージを伝えられたと強調した。
 会談では核問題や米朝関係などを含む「諸問題を幅広く意見交換した」と、繰り返し主張する。
 これに対し米側は、今回の訪問があくまで私的なものだったと協調。謝罪もオバマ大統領のメッセージも否定する。会談内容については、詳細の説明を避けている。
 それぞれの国が異なる情報を流すのは外交では一般的だし、同床異夢の会談も珍しくない。それにしても、両者の違いがここまで大きいのはそう多くない。

▽危機創出
 北朝鮮はこれまでも一貫して米朝2国間協議の実現を目指してきた。2国間協議で対米関係正常化を実現し、体制の安定を確保。同時に国際社会からの支援引き出しを狙うのが、基本姿勢だ。
 核はそのための重要な材料。状況に応じて危機を創出、相手を交渉の場に引きずり出そうという危機創出外交、あるいは瀬戸際外交は常套手段だ。
 昨年夏、金正日総書記の健康悪化をきっかけに北朝鮮の体制が動揺。核を巡る6カ国協議のも行き詰まり傾向を示した。
 こうした中で北朝鮮は今年に入り、ミサイル発射や6カ国協議からの離脱宣言、再度の核実験などで危機を創出した。3月に発生した米国人記者の拘束も、こうした危機創出外交の一環ととらえるべきだろう。

▽視界は不良
 今回の訪朝は、クリントン政権時代のパイプがまだ機能することを示した。それは確実な成果という指摘がある。
 ただもちろん、北朝鮮情勢はクリントン訪朝で今後の行方が見えてくるほど単純なものではない。
 米国はオバマ政権に代わり、ブッシュ時代の強硬策を前面に打ち出すスタンスを変えつつある。6カ国協議が行き詰る中で、次の手を模索しているのは間違いない。
 しかし、核拡散防止には強いスタンスで臨む。金総書記の健康状況とそれに伴う北朝鮮の今後の体制が定かでないこともあり、様々な可能性を探っていると見るのが妥当だろう。
 一方の北朝鮮は、危機創出外交など不変な部分はある。しかし、そもそも閉鎖社会で情報が伝わってこないし、世界の外交常識で測れない対応が多いのは変わらない。動きは読みにくい。

▽緊張と妥協の繰り返し
 1990年代の最初の危機以来の北朝鮮の核問題を振り返ると、改めて「緊張と妥協の繰り返し」であることが分かる。
 緊張の動きは、北朝鮮によるNPT脱退、核実験、ミサイル発射、交渉打ち切りなど。一方米国はじめとする国際社会の対応としては、経済制裁などで応じてきた。
 一方妥協の動きは、北朝鮮による核開発計画凍結への同意、査察受け入れ、6カ国協議受け入れ。さらには国際社会による制裁解除や経済支援などだ。これが繰り返されてきた。
 今回の訪朝も、こうした大きい流れを踏まえながらとらえるべきだ。足元の動きだけにとらわれると、方向性を見誤る。

2009.8.8

2009年32号(8.3-8 通算476号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年8月3日-8日
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◆クリントン米元大統領が訪朝、拘束記者を解放(4-5日)☆
・クリントン米元大統領が平壌を訪問。4日金正日総書記と会談した。
・北朝鮮は5日、拘束していた米国人女性記者2人を恩赦で解放した。
・会談の内容などは不明。北朝鮮、米はそれぞれ異なる見解を表明した。
・北朝朝鮮は元大統領が謝罪の意を示し、オバマ大統領のメッセージを受けたと主張。
・また米朝間の問題も協議し、対話による解決で一致したと主張した。
・米側は詳細説明なし。訪朝は私的なものとし謝罪やオバマ氏のメッセージを否定した。
・北朝鮮と米などの関係は核実験の再実施など悪化。北は6カ国協議が崩壊したとする。
・北は米国との直接対話を模索。記者拘束で危機を演出、利用したとみられる。
・2人の記者は3月に中朝国境で取材中に拘束され、強制労働12年の判決を受けていた。
・核問題など今後の行方への影響も流動的だ。

◆イラン大統領が就任(5日)☆
・アハマディネジャド大統領の2期目の就任式が国会で開かれた。
・議員290人中、ラフサンジャニ元大統領やムサビ元首相ら50人が欠席した。
・改革派や保守派内部での対立が改めて露呈した格好。
・大統領第2期は、多難な出発となる。
・核問題など国際関係にも影響しそうだ。

◆インドネシア当局、銃撃戦で過激派掃討(8日)
・インドネシア当局は中部ジャワ州で、過激派アジトを包囲。銃撃戦を展開した。
・7月にジャワで起きたテロの首謀者とされるヌルディン容疑者が死亡した模様。
・容疑者は東南アジアの過激派組織、ジェマ・イスラミアのメンバー。
・2002年のバリ島テロなどにも関係したと疑われている。
・7月のテロは大統領選でユドヨノ政権2期目が発足した直後に起きた。

◆米上院、初のヒスパニック最高裁判事承認(6日)
・上院はソトマイヨールNY連邦高裁判事の連邦最高裁判事就任を承認した。
・初のヒスパニック系最高裁判事になる。
・オバマ大統領が指名していた。
・最高裁判事の構成は従来通り、保守派4人、リベラル派4人、中道は1人となる。

◆ロシア・グルジア紛争から1年(8日)
・グルジア紛争から1年を経過。グルジア、南オセチアで追悼式などを開催した。
・グルジア経済はロシアとの関係凍結、金融危機の影響などで疲弊している。
・ロシアはサーカシビリ政権への圧力を続け、野党からの退陣要求も表面化した。
・紛争は旧ソ連圏諸国のロシアへの警戒を再燃。
・各国は米欧とロシアとの距離感のバランスを模索している。

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◎寸評:of the Week
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 【サプライズ】 クリントン米元大統領の北朝鮮訪問はサプライズ。いつもの危機創出外交の一環ととらえるべきだが、こうした大物が出演すると仕掛けも大掛かりだ。

 【新疆・ウイグル騒乱1カ月】 中国・新疆ウイグルの暴動から1カ月を経た。当局の監視・警戒で暴動の再発は押さえられているが、暴動参加の疑いで拘束されたウイグル人は2000人を超えた。ウルムチを離れて帰らないウイグル人も多い。亡命ウイグル人の組織(世界ウイグル会議、カーディル首席)も、事件前より世界に知られるようになった。

 
◎今週の注目: 2009年8月9-15日
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・米議会が休会。9月上旬まで夏休み。

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2009年8月 2日 (日)

2009年31号(7.27-8.2 通算475号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年7月27日-8月2日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆MSとヤフーが提携(29日)☆
・米マイクロソフトとヤフーが検索・広告分野での提携を発表した。
・ヤフーはMSの検索エンジンを活用。一方、MSサイトに広告を配信する。期間は10年。
・検索ビジネスを立て直し、首位グーグルを追撃する狙い。
・検索市場シェアはヤフーが20%、MSが8%で、単純合計28%になる。グーグルは65%。
・MSは08年1月にヤフー買収を提案したが決裂。
・ヤフーはその後グーグルとの提携なども模索したが失敗。結局MSとの提携になった。
・IT業界の覇権争いにも影響する。

◆ナイジェリア北部で騒乱、宗派対立深刻化(26日-)☆
・同国北部でイスラム過激派と警察当局などの間で大規模な騒乱が発生した。
・ボコ・ハラムと名乗る集団がメンバー逮捕をきっかけに警察を襲撃。
・その後キリスト教会や一般住民攻撃に広がり、数百人以上の死者が出た。
・混乱は長期化する懸念がある。
・過激派は欧米流の教育を否定し、イスラム法の厳格な適用を求めている。
・同国国民は南部のキリスト教徒と北部のイスラム教徒に2分される。
・1999年以降、北部諸州はイスラム法を導入。イスラムの影響が強まっている。
・そうした中で一部集団はさらに厳格な適用などを求め、過激化していた。
・これまでもキリスト教-イスラム教の衝突はあったが、今回の騒乱は新しい形。
・欧米メディアは「タリバン」(神学生)の反乱などと報じている。
・国際的なイスラム過激派のつながりを指摘する見方もある。
・ナイジェリアは南部の油田地帯でも、富の分配や環境問題を巡り対立がある。

◆米中戦略対話、協調を演出(27-28日)☆
・米中の戦略対話がワシントンで開催した。
・クリントン国務長官、ガイトナー財務長官、王岐山副首相らが参加。
・マクロ経済での協調、北朝鮮の核問題での協力などで合意した。
・オバマ大統領は開会式で、米中が協力して世界的問題に取り組むと強調した。
・人権など対立する問題を抱えながらも、米中協力を演出した格好。
・中国の存在感の拡大、米中相互依存の深化などを改めて認識させた。

◆米経済、底入れ兆し(31日)
・31日発表の米国の4-6月のGDPは前期比年率1%減。1-3月の6.4%減から改善した。
・オバマ大統領は声明を発表。経済が正しい方向に進んでいる兆候と述べた。
・企業の4-6月期業績も市場予測を上回るペースで回復している。
・米国と世界経済に底入れ観が出てきたとの見方を裏付ける。
・ただ雇用などは悪化が続く。金融危機再燃の懸念などリスクは続く。

◆新型インフル、拡大続く
・新型インフルエンザの拡大が予想通り、徐々に進んでいる。
・7月末時点で世界で15万人以上の感染を確認。
・流行期の冬を迎えた南半球だけでなく、北半球でも感染が止まっていない。
・WHOは29日、向う2年で世界人口の20-40%が感染する可能性があるとの見解を示した。

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◎寸評:of the Week
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 【経済底打ちと資本主義の変質】 世界経済の底打ち感が強まってきた。米国の4-6月GDPの減少率は前期から大きく改善。企業業績も下げ止まりを示した。もちろん雇用悪化、金融危機再燃の恐れなど懸念材料はあるが、底入れの希望的観測を裏打ちした感じだ。
 そうした回復(悪化歯止め)を支えているのが、国のお金。各国とも金融機関の救済はもとより、公共事業、消費者支援と広範だ。31日にも米下院が、低燃費車の購入支援に20億ドルを上乗せする法案を可決した。欧州や日本でも、同様の制度が導入されている。
 金融危機後、資本主義のあり方を問う議論が続いているが、方向性はなかなか見えてこない。しかし議論の行方を待つこともなく、資本主義の実態は既成事実の積み重ねを持ってすっかり変わってしまった。しっかりとらえておくべき現実だろう。 

 【オバマカラー】 米オバマ政権の支持率がまた下がった。NBCとワシントン・ポストの調査では支持率53%。CBSとNYタイムズ調査でも58%と、60%割れだ。
 就任直後の蜜月が終わり、支持率が下がるのは当然と言えば当然。気になるのは支持低下の原因が、選挙戦時からの肝いりである医療制度改革の難航にあることだ。政権提案の改革案には野党共和党ばかりでなく、国民の間にも結構抵抗が強い。当初夏前の合意を目指していた議会審議は、実質秋以降に先送りされた。
 こんな今週米国で話題になったのは、オバマ大統領主催のホワイトハウス庭でのビールを交えた一席。招いたのはハーバード大の黒人教授と警察官だ。鍵をなくして自宅に入るところを警察官が尋問、その後の措置や大統領のコメントなどを巡り政治問題化した。処理を誤ると人種問題に火がつきかねないだけに、大統領も火消しに必死になった。
 政治家には政策立案・実行や議会との調整など伝統的な政治力に加え、コミュニケーション力や人間の魅力が問われる。オバマ大統領は後者を特に得意としてきた。色々な意味で、オバマ流の力が問われる。 
 
 
◎今週の注目: 2009年8月2-8日
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・ナイジェリアの騒乱は同国固有の問題のみならず、国を超えたイスラム過激派の活動などアフリカ全体にも影響する問題。行方に注目。

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