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2009年4月

2009年4月26日 (日)

2009年17号(4.19-26 通算461号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年4月19-26日
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◆豚インフルエンザが拡大、WHOが緊急委員会(25日)☆
・メキシコと米国で豚インフルエンザが拡大している。
・メキシコ政府は25日、1300人の感染と81人の死亡を確認と発表。
・メキシコ市は25日から10日間イベントを中止。休校なども相次いでいる。
・米国では加州やテキサスで11人以上の感染が確認された。死者はいない。
・豚から人のみならず、人から人への感染の可能性がある。
・WHOは25日緊急委員会を開催。声明で「公衆衛生の世界的危機」と指摘した。
・チャン事務局長は加盟各国に緊急調査を要請した。
・新型インフルのパンデミック(世界的流行)の可能性があり、世界の関心は高い。
・ちなみに豚インフルはswine flu.
・☆はとりあえず1つだが、今後の推移いかんでは2つにも3つにもなり得る。

◆南ア総選挙、与党ANCが勝利(22日)☆
・南アの総選挙が実施され、与党ANCが勝利した。
・過半数を大きく上回り、議席の約3分の2を占める見込み。
・ANCのズマ議長が来月初め、大統領に選出される予定。
・ANCは昨年、内部対立→反ズマ派の新党設立があった。
・しかしズマ氏の人気などで、当面国民の信認を得た形だ。
・南アは経済悪化、貧民拡大などを抱えるが、選挙選で議論されたとは言い難い。。

◆G7が年内回復に期待(24日)☆
・G7の財務相・中銀総裁会議が24日ワシントンで開催した。
・声明は世界経済に安定化の兆候も出ているとし、年内の底打ちに期待を示した。
・一方で悪化リスクもあると言及。必要なあらゆる行動をとると強調した。
・4月2日のG20首脳会議を踏襲し、景気刺激、金融安定化策を総動員する姿勢だ。
・続いてG20財務相・中銀総裁会議やIMFの委員会が開かれた。
・これに先立ちINFは21日、米欧日の金融機関の損失推定を発表。
・07-10年の貸し出しや保有証券の劣化に伴う損失は、4兆ドルとみている。
・米欧の金融機関は、8700億-1.7兆ドルの資本増強が必要と推計した。
・当局に対し、資本注入をためらうべきでないと促した。

◆スリランカ軍、反政府勢力最後の拠点に侵攻 ☆
・政府軍が反政府組織タミルの虎(LTTE)の最後の拠点制圧に攻勢に出ている。
・同国北部の海岸線地域で、陸海から包囲。降伏を呼び掛けている。
・制圧となれば、約25年に及ぶ内戦が政府軍の勝利の形で終結する。
・同国では1980年代に多数派のシンハラ人と少数派タミルの間で内戦が勃発。
・2000年にノルウェーの調停で成立した停戦も崩壊した。
・政府は07年以降攻勢を強め、東部、北部のLTTEの拠点を次々奪回した。
・この間、穏健派はLTTEを離脱。米国やEUはLTTEをテロ組織と認定した。
・攻勢にあたり、民間人約10万人が避難した。

◆アイスランド総選挙、中道左派が初の過半数(25日)☆
・総選挙が実施され、社会民主同盟中心の中道左派連合が過半数を獲得した。
・暫定政権を運営するシグルザルドッティル首相が信認された格好。
・同国では1944年の独立以来保守の独立党が第1党だった。
・独立党政権は金融危機後崩壊したが、選挙で改めて責任を問われた。
・EU加盟に関しては、賛成派3党が過半数を超えた。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース                  
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース         
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース新大統領  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ                
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【潮目の見極め】 相変わらず重要経済ニュースが相次ぐ。GDPや失業率などの経済データは悪化の一途。企業の収益悪化やリストラや人員削減のニュースも続く。23日発表のマイクロソフトの1-3月決算は、売上高が前年比16%減と、1986年の上場以来初の減収となった。
 一方、1-3月の米金融機関決算は大手6社のうち5社が黒字を記録。昨年10-12月の5社赤字から数字の上では大幅に改善した。ただ、特殊な会計処理で利益をかさ上げしたとの見方もあり、評価は難しい。
 IMFは21日、米欧日の金融機関の07-10年の損失が4兆ドルとの推定を発表した。昨年の1.2兆円に比べれば大幅増だが、もっと多いはずという見方もある。
 24日のG7は、世界経済にについて下振れのリスクがなお残るとしながら、安定化の兆候も見られると指摘、年内の回復開始を期待を込めて予想した。政治的に明るいメッセージを出したいのは当然だが、見通しにどれだけ根拠があるかは不透明だ。
 2009年は世界経済の成長がマイナスになるなど厳しい環境が続くのは間違いない。金融危機も再燃の不安を抱える状況が続く。しかし、そろそろ「下げ止まり」を迎えてもおかしくない、という見方も増えている。米国ではGreen Shoot(芽ぶき)という言葉が、期待を込めてよく使われるようになった。
 見極めが難しい局面だ。

 【重大ニュース】 経済以外でも重大ニュースが相次いだ。豚インフルエンザはメキシコから米国に伝播。スリランカでは25年の内戦が政府軍勝利の形で終わろうとしている。南アは不安を抱えながらズマ体制がスタートする。ちなみに同国は、2010年のサッカーワールドカップ開催国だ。

◎今週の注目: 2009年4月26日-5月2日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・オバマ米大統領が29日に政権発足から100日目を迎える。米国では、最初の100日は新大統領に対する意味のない批判を抑え、実績を見守ろうという政治文化がある。その意味からも100日目の節目は重要。大統領はこの日午後8時に記者会見。テレビで全米に中継し、内政や外交の実績や課題を取り上げる。大統領の記者会見は1月の就任後3度目。
・GMとクライスラーの救済議論が白熱している。米紙は最近、クライスラーが近く連邦破産法11条の適用を申請すると報道した。クライスラーが提携を目指すフィアットとの関係や労組、債権者との駆け引きとも絡み、情報リークには思惑があるので鵜呑みは禁物。しかし何があってもおかしくない状況にある。
・韓国の最高検が盧武鉉前大統領に対し、親族が有力後援者から不正な金銭を受け取った疑惑に関連して事情聴取する。

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2009年4月19日 (日)

2009年16号(4.12-18 通算460号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年4月12-18日
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◆タイ政権がデモ隊排除、撤収(13日)
・タイ国軍部隊は反政府デモの強制排除に踏み切った。
・各地で発砲が相次ぎ、軍とデモ隊合わせて70人以上の負傷者が出た。
・デモ隊は14日撤収を表明。混乱はひとまず収拾に向かった。
・しかし政権とタクシン派の対立は根深く、政情不安定が続きそうだ。
・前週にはデモで一連のASEAN会議が中止。タイの国際的信用は失墜した。
・格付け機関は同国の国債や社債を相次いで格下げしている。

◆国連が北朝鮮非難声明、北は6カ国不参加表明(13日)☆
・国連安保理は北朝鮮のテポドン打ち上げを非難する議長声明を採択した。
・北朝鮮は反発。6カ国協議に参加しないとの外務省声明を発表した。
・14日にはIAEAに活動の協力停止を通告。米専門家にも退去を求めた。
・北の核を巡る対応は手詰まり状態に陥っている。

◆米大統領が中南米訪問、関係修復模索(17日)☆
・オバマ米大統領が中南米諸国を訪問した。
・17日にはトリニダードトバコで米州首脳会議に出席。
・中南米と対等な関係構築に努めると強調。関係修復に意欲を見せた。
・敵対関係の続くキューバにも関係改善のサインを送った。
・ベネズエラのチャベス大統領と握手。ブッシュ時代との違いを見せた。
・中東、欧州に続き対中南米でも政策転換の姿勢を示した格好だ。

◆米金融、業績悪化に一服感 ☆
・米国の金融機関が1-3月決算を相次いで発表した。
・業績は概して市場の予測より良い結果となった。
・シティグループは6・4半期ぶりに黒字転換した。
・住宅ローン証券などの損失処理がとりあえずピークを超えたため。
・金融の業績悪化一服で、経済全体に明るい兆しを指摘する声もある。
・先行きはなお不透明だが、2月末-3月の緊迫感は緩んだ状況だ。

◆インド総選挙開始(16日)
・任期満了に伴うインドの総選挙が始まった。
・選挙区別に5月13日まで5回に分けて投票する。
・国民会議派中心の連立与党と、人民党中心の野党の争い。
・与党は経済成長の実績、野党は治安強化などを主張する。
・政権交代となれば、経済政策や対パキスタン関係などに影響が出る。
・国際的関心も高い。

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 INCDの採点
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  無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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◎寸評:of the Week
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 【インド総選挙】 インドで16日総選挙が始まった。5月中旬まで5回に分けて投票を行う長期選挙で、国民会議中心の与党の政権維持か、人民党中心の野党による政権奪還かが焦点。インドの国際社会における地位の上昇で、世界的な関心はかつてなく高い。
 インドの近年の経済成長は、現政権の経済開放路線によるところが大きい。しかし金融危機で世界圭ザの環境は変わってきた。一方、政治的には冷戦後、親欧米路線を維持してきたが、先のボンベイのテロに代表される治安の悪化や隣国パキスタンの情勢悪化で環境は変化。外交方針のあり方が改めて問われている。
 多数派ヒンズー教徒とイスラムなど少数宗派の対立もくすぶる。野党人民党は治安強化を強調しており、政権交代となれば政策転換もあり得る。
 広い選挙区では、冷静な政策論争が行われているとは言い難い。文盲の有権者も多く、投票行動がどこまで合理的か疑問を呈する声もある。これも世界最大の民主国家を自任するインドの現状だ。
 そうした「民主主義のコスト」も踏まえて総選挙に注目すると、政治・経済に注目するだけでは見えないものも見えてくる。ちなみにアカデミー賞をとったSlumdog Millionaire は、インドの混沌と不条理、エネルギーが実によく映し出されている。

 【パキスタン支援国会議】 パキスタン支援国会議が17日東京で開催した。31カ国と18国際機関が参加。2年間で総額50億ドル以上の支援を確認するなど、国際社会としての支援を打ち出した。
 イスラム過激派の活動拡大で、同国の治安は急激に悪化。このままでは失敗国家になるとの懸念が強まっている。
 今やアフガン安定にはパキスタンの安定が欠かせないこと、アフガン情勢とパキスタン情勢は切り離せないこと、そしてこの地域の安定なしには世界の安定は望めないということは、国際社会の共通認識になりつつある。今回の会議で支援を打ち出したのも、そうした危機感の上に立つ。
 とはいっても急速に改善が期待できるわけではない。国際社会は辛抱強い対応を覚悟しなければならない。
 
 【米イラン関係】 米政権交代をきっかけに、米国とイランの接近の動きがある。先にオランダの国際会議で両国高官が接触。東京でのパキスタン支援会議でも、短時間の接触があったとされる。一方でイランは18日、同国で取材していた米イラン国籍のジャーナリストに
対しスパイ容疑で懲役8年の判決を下した。新しい関係作りは水面下で着実に進んでいるようだが、一筋縄ではいかない。

 【拷問】 キューバにあるグアンタナモ軍事基地で、イスラム過激派に対し水攻め、暗黒牢への放置などの尋問がブッシュ前政権に容認されていたとの資料が公表された。人権団体などは「拷問」と避難。オバマ政権も問題ありとしている。
 すでにグアンタナモの収容所閉鎖の方針も決定。オバマ政権の政策に直接影響があるものではない。しかし、米国では大きな問題になっている点は、留意しておくべきだろう。

◎今週の注目: 2009年4月19-25日
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・G7とG20の蔵相・中銀総裁会議が24日にワシントンで開催。

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2009年4月12日 (日)

2009年15号(4.5-12 通算459号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年4月5-12日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆オバマ米大統領が核軍縮演説(5日)☆☆
・オバマ大統領はプラハで核軍縮について演説した。
・長期的な目標として、核兵器なき世界を追及すると明言。
・米議会にCTBT(包括的核実験禁止条約)批准を促す。
・核軍縮は、ロシアとの交渉推進を強調した。
・核拡散防止に向けては、核物質の安全管理などの提案をした。
・軍事力を重視したブッシュ政権時代からは明確な方針転換になる。
・内要は理想主義的な部分もあるが、米大統領が決意を明確にした意義は大きい。
・オバマのプラハ演説として引用されそう。国際社会への影響も重そうだ。

◆タイ政局混乱、ASEAN首脳会議中止(11日)☆
・タクシン元首相支持派がアピシット政権退陣を求め、デモを拡大。
・ASEAN首脳会議や東アジア首脳会議開催のパタヤでは、会場に乱入した。
・このため、一連の国際会議は中止に追い込まれた。
・首相は12日、バンコクや周辺地域に非常事態宣言を出した。
・同国では08年に反タクシン派のデモをきっかけに親タクシン政権が崩壊。
・タクシン支持派は反撃の機会をうかがっていた。
・政局混乱→国際会議中止は異例で、タイの国際的信用失墜は必至だ。
・経済対策などアジアや国際社会への影響も大きい。

◆米大統領がイスラムとの対話強調(6日)☆
・オバマ大統領はアンカラのトルコ国会で演説。
・イスラム社会との関係改善に強い意欲を示した。
・米国は過去も将来もイスラムと戦いはしないと述べた。
・トルコのEU加盟については、全面的に支持すると述べた。
・米は欧州と中東のかけ橋、イスラムとの融合の要としてトルコを重視する。
・大統領は7日、トルコからイラクを予告なしで電撃訪問した。

◆北朝鮮最高人民会議、金総書記を軍治委員長に鎖線(9日)☆
・立法機関の最高人民会議を開催。国防委員長に金正日総書記を再任した。
・国防委員には新たに側近の妹婿の張成沢・党行政部長らを選んだ。
・朝鮮中央テレビは金総書記が歩く姿を放映。
・健康不安説がくすぶる中で、体制の求心力維持に努める姿勢を示した。

◆モルドバで暴動、選挙巡り(7日)
・モルドバで5日総選挙が実施。選管は与党共産党が勝利を発表した。
・野党支持者は不正があったとしてデモ。7日暴徒化した。
・ウォロニン大統領は親ロ派。
・野党は親欧米で、隣国ルーマニアとの関係も指摘される。
・旧ソ連では経済悪化やロシアの勢力伸長を背景に、政局が流動化している。
・グルジアでは9日、野党勢力が大統領退陣要求の大規模デモを展開した。

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◎寸評:of the Week
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 【オバマ演説】 オバマ米大統領が欧州訪問で、重要な演説を繰り広げた。5日のプ

ラハでの核軍縮演説では、「核のない世界」を目指す姿勢を明言。ブッシュ政権時代に

お蔵入りだった米国によるCTBT批准や、ロシアとの核軍縮交渉推進に意欲を示した。ま

た、核拡散防止に核物質管理体制の強化などを提案した。
 「核のない世界」を理想主義的というのは簡単だ。しか演説は正確な現状認識を踏ま

えて綿密に練られたものと理解すべきだろう。演説に先立って、ロシアのメドベージェ

フ首相とはSTART1に代わる核軍縮交渉の開始で合意。CTBT批准をきっかけに、NPT体制

を立て直し、国際的な核の管理強化に結び付けようという姿勢が見られる。
 核なき世界の理想は、オバマ氏が大統領選で繰り返し主張してきた。何よりも、現職

の米大統領が国際社会の舞台で正式に提案した意義は大きい。今後の核問題の議論にも

、影響を及ぼすだろう。
 一方、6日のトルコ国会での演説では、イスラム社会との関係改善を強調した。こち

らも理想主義的な色彩があるが、中東などイスラム各国で歓迎されたのは事実。
 世界はブッシュ政権当時から時代が変わったことを、改めて認識した。

 【タイの政情不安定とアジア情勢】 タイで親タクシン派によるアピシット政権批判

デモが拡大。ASEAN首脳会議や東アジア首脳会議が中止に追い込まれた。こんな事態は

前代未聞ではないかもしれないが、ほとんど聞いたことのない出来事。会議参加をあき

らめて帰国する各国首脳も半ばあきれ顔で、国際社会におけるタイの信用は失墜した。
 タイと言えば、ASEANの中心国。しかしここ数年はタクシン元首相派と反タクシン派

の確執が拡大。2006年のクーデターから政局混乱が続いている。最近は反政権派が「市

民グループ」を名乗ってデモを展開。混乱拡大→国の機能マヒというパターンが定着し

ている。
 隣国のフィリピン、インドネシアでも政情は安定しない。東南アジアは経済面で中国

の陰に隠れるようになったのみならず、政治的にも弱さが目立つようになっている。

◎今週の注目: 2009年4月12-18日
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・パキスタン支援国会合が17日に東京で開かれる。

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プです。「国際ニュース・カウントダウン」は、世界のニュースから週刊単位でベスト

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2009年4月 7日 (火)

◆G20の読み方 2009.4.5

 G20首脳会議は、世界経済回復のための「結束」を強調して閉幕した。しかし、具体的内容にはあいまいな点も多い。ほぼ市場の事前予想に沿った成果だったという印象だ。

▽首脳宣言の内容
 首脳宣言のポイントをまとめると、(1)2010年に2%成長への回復を目指す(2)そのためにG20で総額5兆ドルの財政出動(3)ヘッジファンドの規制など金融規制の見直し(4)IMFの財政基盤を3倍に強化(5)保護主義に対応し、2010年まで新たな貿易障壁を作らない、などだ。
 ただし中身をよく見ると、かなりあいまいだ。
 財政出動の5兆ドルは、各国がこれまでに決定した内要を積み重ねたもの。英Financial Timesの解説によると、新たなコミットメントはゼロだ。米国が当初主張した、GDPの2%に相当する財政支出は見送られた。
 金融規制ではヘッジファンド規制などが盛り込まれたが、ドイツやフランスが求めたより厳密な内要にはならなかった。タックスヘブンの監視についても、あいまいな妥協に落ち着いた。
 何より、不良債権の処理など金融システムの再建に対する具体的なシナリオが見えてこない。

▽予想通り
 ただ、今回の会議に決定的な対応(Breakthrough)を期待するのは当初から非現実的だったし、市場も関係者も当てにしていなかった。むしろ、金融規制を巡る米欧と独仏の主張の違いなど、利害対立が表に出かねないとの懸念もあった。
 その意味では、宣言で「課題克服への政治的結束」を打ち出せたのは、読み筋の中ではまあまあの内容。メディアの評価も比較的好意的で、市場も肯定的に反応した。

▽垣間見させるもの
 主要国が集まっただけに、会議には世界の抱える様々な問題が映し出され、注目すべきエピソードもあった。たとえば以下のものだ。

◇反グローバル化デモ
 ロンドンなどで大規模名でもが展開された。参加者の主張は経済回復、雇用維持、反温暖化、反原発、反資本主義などてんでんばらばら。しかし、現在の経済・社会システムに対する根本的な疑問を映していたのは共通する。たとえば、アングロサクソン流の金融資本主義がそもそもおかしい、などとする「問題設定の大きな批判」だ。本質をついている部分もある(解があるわけではもちろんない)。

◇中国の存在感の拡大
 メディアは「米中のG2時代」という言葉も使った。

◇ポスト経済危機の主導権争い
 景気回復に財政出動拡大を主張する米英と、それより金融監督・規制の見直しを優先っさせる独仏は対立した。仏サルコジは、金融規制など意味のあることを協議するのでなければ「退出」すると発言。物議を呼んだ。
 背景にあるのは、危機克服後の世界経済システムを巡る主導権争い。米英は多少の修正を加えるにしても、自由市場に基づく経済システムを維持するつもりと読むべきだろう。ここに財政優先がです。これに対し独仏は米英主導システムの見直しを目指している(ブレトン・ウッズの見直しなどというレトリックをつかって)。
 主導権争いは、アングロサクソンと独仏にとどまらない。先進国と新興国の対立もある。
 その内容も単純ではなく、中国とフランスはタックスヘブンを巡り対立した(中国はタックスヘブンの香港・マカオを抱える)。構図は複雑だ。

2009.4.5

2009年14号(3.30-4.5 通算458号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2009年3月30日-4月5日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

◆G20首脳会議、経済回復に結束を強調(2日)☆☆
・G20首脳会議がロンドンで開催。首脳宣言を採択した。
・世界経済回復のために、あらゆる行動を取ると強調。
・景気刺激策、金融規制見直し、IMFの資金基盤強化、保護主義防止を挙げた。
・2010年に2%成長への回復、財政出動総額5兆ドルなどの数字も列挙した。
・ただ、中身には抽象的な点も多く、金融再生のシナリオは見えない。
・それでも市場は会議をG20首脳の結束をそれなりに評価。株価は上昇した。
・会場外では大規模なデモが展開。世界の行方に対する様々な声が反映された。

◆NATO首脳会議、アフガンに5000人増派(3‐4日)☆
・NATOはストラスブールなど仏独国境地区で首脳会議を開催した。
・首脳宣言でアフガン対策強化を表明。5000人の増派を打ち出した。
・米以外の各国は、うち3000人を担当する。
・宣言はまた、NATOの新たな役割を定める新戦略概念策定の始動で合意。
・対ロシア関係改善でも一致。合同理事会を夏までに再開する。
・次期事務総長にはデンマークのラスムセン首相で合意した。

◆北朝鮮がロケット発射(5日)☆
・北朝鮮がロケットを発射した。
・第1弾、第2段の機体は日本海と太平洋上に落下。被害はなかった。
・同国は衛星と主張するが、日米などは弾道ミサイル実験の可能性を指摘。
・米日韓などは打ち上げを安保理決議違反と批判。安保理は協議を開催した。
・核問題で北朝鮮は自国権利を簡単に曲げない姿勢。それを改めて見せつけた。

◆米ロ首脳会談、核軍縮交渉(1日)☆
・オバマ、メドベージェフ大統領がロンドンで会談。
・12月に失効するSTART1に代わる条約締結のため、交渉開始で合意した。
・核兵器のさらなる削減を想定している。
・米国のミサイル防衛システム欧州配備については、協力の可能性を模索する。
・米政権の交代や国際情勢の変化で、米ロは新たな協力の方法を模索している。

◆米自動車支援、最終判断先送り(30日)☆
・オバマ大統領はGMとクライスラー支援について演説した。
・両社の再建計画を不十分とし、GMはワゴナー会長の退任を要求。辞任させた。
・そのうえで60日以内の再建計画見直しを求めた。つなぎ資金は提供する。
・クライスラーについては30日以内にフィアットとの提携合意を求めた。
・リストラや提携が進まなければ、破産法適用の可能性もあると明示した。
・発表は市場の予想を上回る厳しい内容。GM株は下落した。
・自動車救済は、政治決定をいったん先延ばしした格好だ。

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◎寸評:of the Week
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 【首脳外交】重要な首脳外交が相次いだ。週を通じ金融危機を協議するG20首脳会議(4月2日)、NATO首脳会議(3-4日)、米EU首脳会議(5日)が開催。その間に米ロ、米中など重要な2国間会議が相次いだ。いずれも世界の今後のあり方や、地域安保の行方を左右し得る重要な会議。普段なら「今週の最大ニュース」にすべき動きだ。

 【オバマ外交】 一連の会議は、オバマ米大統領の欧州デビューであり、マルチ外交の場への初登場だった。現地では一挙一動が大々的に報道され、大いに注目を集めた。
 一連の外交の場では、各所でブッシュ前政権時代からの転換を打ち出すとともに、まとめ役を演じた。ロシアとは新核軍縮交渉開始で合意。ブッシュ政権時代に冷え込んだ関係修復に意欲を見せた。G20ではタックス・ヘブン対策を巡る中仏の対立を仲介。英Financial Timesの表現によれば、会議とりまとめに貢献した(Handshake brokered by Obama saves day)。
 オバマバブルともいうべき期待値はなお続いている。それを改めて印象付けた。

 【NATO首脳会議とアフガン情勢】NATO首脳会議がアフガニスタンへの5000人増派を決定した。決定が映すのは、アフガン情勢の悪化だ。
 同国情勢は2001年のタリバン政権崩壊→カルザイ政権発足で一時は安定に向かうかに見えた。しかし経済改善の遅れや汚職の蔓延から国民の不満は高まり、タリバンが勢力を回復している。治安はここ2-3年で急速に悪化した。
 生活のために麻薬の栽培が拡大。最近では世界の流通の90%はアフガン産と言われる。昨年の米兵の死者は150人に上り、イラクを上回った。
 過激派は同国とパキスタンの間を行き来。アフガン情勢悪化はパキスタン情勢の不安定化と同期する。増派には加盟各国の抵抗も大きかったが、他に選択肢はなかった。
 米オバマ政権はイランとの関係修復にもサインを送り始めた。これもアフガン情勢への対応がひとつの原因になっている。
 世界の安全保障のアキレス腱になっていることを、改めて認識させる。

 【イスラエル新政権】 イスラエルに31日、右派中心のネタニヤフ政権が発足した。首相のリクード中心に、極右の「わが家イスラエル」などが加わる。
 首相は対パレスチナ強硬派で、イスラエルとパレスチナの「2国共存」には懐疑的な姿勢を示してきた。2国共存を基本に対パレスチナ和平を進めてきた中道カディマとは基本的立場を異にする。
 パレスチナは過激派のハマスがガザ、穏健派のファタハがヨルダン川西岸を実効支配し、事実上の分裂状態。国際社会はアッバス議長を中心とするファタハ政権を支持し、和平の道を探っている。しかし、イスラエル新政権の発足でパレスチナ内で強硬派が一層支持を集める可能性がある。そうなれば、和平は一層遠のく。
 新しいボタンの掛け違いが生じる懸念は消えない。

◎今週の注目: 2009年4月5-11日
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・G 20を受けた市場の動き。最初の反応は好意的だったが、これがどう消化されていくか。
・北朝鮮のロケット発射を巡り、国連安保理が議論。国際社会はどんな対応を示すか。

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