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2008年5月

2008年5月26日 (月)

2008年21号(5.18-25: 通算413号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2008年5月18-25日
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◆台湾新総統就任、対中関係改善を強調(21日)☆
・台湾の馬英九氏が総統に就任。
・就任演説では、対中関係の改善を強調。経済交流拡大などを訴えた。
・中台関係は陳前総統時代に悪化したが、その修復に意欲を示した形。
・ただ同時に対米関係強化も強調し、バランスをとった。
・当面、現状維持をベースに関係改善を目指す姿勢を鮮明にした。

◆米大統領選、民主党オバマ氏が勝利宣言(20日)☆
・米大統領選選は予備選をケンタッキー、オレゴン州で実施。
・民主党はオバマ氏の一般代議員獲得数が、累計で全体の過半に達した。
・これを受けて同氏は事実上の勝利宣言をした。
・本選は共和党マケインvs民主党オバマの対決となる。
・米メディアによれば、同氏は副大統領候補の選考作業に着手した。

◆原油が135ドルを突破(22日)
・NY原油先物が21日130ドルを突破。22日には一時135ドルを超えた。
・4月からの1月半で35%上昇。1年前の2倍になった。
・投機資金が急速な価格上昇をもたらしている。
・市場では目先150ドル、将来は200ドルまで上昇するとの見方が出ている。
・欧米で高まってきたインフレ懸念を強めている。

◆ミャンマー支援、依然遅れ
・サイクロン被害支援を巡りミャンマーと国際社会が協議。
・国連の潘基文事務総長は23日タン・シュエ議長と会談。
・国連とASEANは25日にはヤンゴンで支援国会議を開催した。
・ミャンマーは海外からの支援部隊の一部受け入れに応じ始めた。
・ただ物流などは依然不透明。国際社会も無条件に追加支援には応じにくい。
・支援は依然遅れていて、伝染病発生など2次被害も進んでいる。

◆ロシア新大統領が中国訪問(23日)
・ロシアのメドベージェフ大統領が訪中。胡錦涛国家主席と会談した。
・会談後共同声明に著名。米ミサイル防衛配備を批判した。
・両国の協力を強調し、米欧をけん制した。
・メドベージェフ大統領は就任後欧米に先駆けて中国を訪問した。

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  無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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◎寸評:of the Week
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 【新総統と中台関係】 台湾の馬英九新総統が就任。演説で対中関係の改善を前面に出した。
 民進党の陳水扁前総統は台湾独立志向を強め、対中関係が悪化。対話も成り立たないような状況になっていた。この関係を修復し、中台対話を再開するのが国民党の馬新総統の当面の狙い。就任演説で全体の5分の1を中国との関係に費やしたもの、問題を重視する姿勢からだ。
 ただ、馬総統としても将来台湾が中国に飲み込まれることは容認できない。台湾内には内省人(台湾生まれの居住者)を中心に独立志向が根強いのも事実だ。当面は実体面で台湾が独立国家のように活動している現状を維持しながら、経済面での関係を強化する実利的な立場に立つと見るのが妥当だろう。
 いずれにしろ、中台関係は今後も「未解決」の状況が続き、事があればアジアの不安定要因になり得る。総統交代でもこうした基本構図は変わらない。

 【ミャンマーと中国の災害】 ミャンマーのサイクロン被害と中国の地震災害は支援活動が続いているが、国際社会との関係については動きは対照的だ。中国は情報の公開や海外支援部隊の受け入れにおおむね前向き。国際社会の反応もほぼ肯定的だ。世界の関心も、チベット問題から地震に映った格好だ。
 一方のミャンマーは海外人的支援の入国拒否、支援活動の遅れ、援助物資の横領などが目立ち、軍事政権の特異ぶりが目立つ。 
 大規模災害など非常時には、国の特徴が表れる。

◎今週の注目: 2008年5月26-31日
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・当面の世界の関心はミャンマーと中国の災害対応、マーケットを経済の動向。6-7月のG8など国際会議をにらみ、地球温暖化問題やアフリカ支援などの調整も本格化する。
・米大統領選は本選をにらんだ動きが本格化してきそうだ。

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2008年5月18日 (日)

◆大地震と中国(2008.5.18)

 中国・四川で地震が発生。被害が拡大している。地震は単に自然災害にとどまらず、中国が抱える問題点や課題を改めて表面化させた。

 地震により学校など多くの建物が倒壊。多数の人が生き埋めになった。17日までに死者は約3万人に達しなお拡大する見込み。負傷者は15万人を超えた。

 地震発生の後、中国政府は直ちに救済活動を始動。温家宝首相を現地に派遣し陣頭指揮をとらせるなど全力で取り組む姿勢を示した。最初の数日で10万人を超える軍・武装警官などを派遣した。

 報道規制や情報管理はなく、海外からの援助も積極的に受け入れた。海外各国からは相次ぎ支援隊が到着。1949年の中華人民共和国成立以来、最大規模の受け入れが進んでいる。

 それでも「最初の72時間」での救助が必ずしも円滑に進んだとは言い難い。社会インフラの未整備などが援助の足を引っ張っている。現地は死者の放つ異臭が覆うようになり、人々の不安も強まった。現地入りした胡錦涛主席や温首相の表情は沈痛だ。

 学校の手抜き工事が被害を拡大させたことなど人災の側面も表面化した。北京五輪・聖火リレー計画も、一部縮小が決まった。

 北京五輪の開催される2008年は、中国にとって国威発揚の年になるはずだった。五輪の成功と中国選手の活躍で、過去30年の経済発展を誇示。世界の中での存在感の拡大を示す場にするシナリオだった。空前ともいえる大規模な聖火リレーも、そうした狙いの一環だったと位置付けるべきだろう。

 しかし、まずチベット問題がそうした思惑に水を差した。人権・民族問題や格差、政治的自由の制限など中国の抱える問題点が表面化。綺麗ごとだけで済まない中国の実態が、世界に改めて認識されることになった。

 そこに加わった今回の大地震。10%の経済成長の陰に隠れていた中国の弱点や問題点、課題が否応なしに露呈された格好だ。

 中国は過去20年余り、矛盾を抱えながらも高度成長を続け、国際的な存在感を高めてきた。中国政府は成長の歪みなど問題点を十分に認識しつつも、路線の継続・発展を基本戦略に据えてきた。その象徴が北京五輪だった。

 しかしチベット問題や地震は、基本的な部分で路線の転換を迫りかねない。少なくとも、「何もなかった」ことにするには大きすぎる問題だ。

 ややもすれば自信過剰にもなりかねなかった中国人の意識にも、変化が出てくる可能性もある。中国脅威論に象徴される世界の対中観にも、微妙な影響が出てくるかもしれない。

(2008.5.18)

2008年20号(5.11-17: 通算412号) 国際ニュース・カウントダウン

 
◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2008年5月11-17日
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◆中国で大地震、死者数万人(12日)☆☆
・中国・四川省で大規模地震が発生した。
・17日までに死者約3万人を確認。生き埋めも多く被害が広がっている。
・伝染病の蔓延、土砂崩れなどによる第2次被害の懸念も拡大している。
・道路寸断などで経済活動への影響も大きい。
・中国政府は発生直後から全力で救済活動。海外各国も相次ぎ援助に参加した。
・しかし思うように進まない例も目立つ。手抜き工事などの問題も表面化した。
・成長優先で進んできた中国の問題点・課題が改めて表面化した格好だ。
・北京五輪の年、中国はチベット問題に続き重い課題を突き付けられた。

◆ミャンマー災害の被害拡大 ☆
・ミャンマーのサイクロン災害は被害が拡大。
・軍事政権は16日死者7.8万、不明者5万などと発表した。
・国連OCHAは11日死者が10万、不明者が22万との見通しを発表した。
・救済活動は続いているが、物資の配給は遅い。未着や横流しの情報もある。
・南部ではコレラなど伝染病の発生が報告された。
・軍事政権は欧米などからの人的援助はなお拒否し続けている。

◆ミャンマー軍事政権、新憲法案承認を宣言(15日)☆
・軍事政権は10日実施の国民投票結果で賛成が92.4%だったと発表した。
・一部地域の投票が残るが、実質的に新憲法案の承認を宣言した形。
・新憲法案は軍事政権支配を事実上正当化する内容。
・国際社会の批判が強まるのは必至だ。

◆米大統領がイスラエルで演説、2国間関係強調(15日)☆
・ブッシュ大統領がイスラエルを訪問。建国60周年を記念し国会で演説した。
・米・イスラエル同盟の強固さを強調。テロとの戦いでの共闘を訴えた。
・両国関係の緊密さを改めて印象付けた格好だ。
・アラブ系の国会議員約10人がボイコット。パレスチナ自治区では抗議行動が続いた。
・サウジのサウド外相は16日、大統領の中東外交をイスラエル寄りと批判した。

◆パキスタン連立崩壊(13日)☆
・パキスタン下院第2党のPMLシャリフ派9閣僚は、ギラニ首相に辞表を提出した。
・第1党の人民党との路線対立が原因。
・両党は今年2月の総選挙後で反ムシャラフ大統領で連立した。
・しかしその後、主導権争いなどから対立がくすぶっていた。
・パキスタン政局は再び流動化の様相を呈している。

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◎今週の注目: 2008年5月18-24日
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・中国大地震、ミャンマーのサイクロン被害の展開は単なる自然災害でなく、政治的、経済的な影響も大きい。目が離せない。

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2008年5月11日 (日)

◆ミャンマーのサイクロン(2008.5.11)

 ミャンマー南部を2-3日大型サイクロンが襲い、多大な被害が出た。死者は当初報道の数千人から数万人に拡大。十万人に達するという観測も出ている。家を失った被災者は百万人以上。91年のバングラデシュでの被害(死者14万人)以来の大型被害になった。

 厳しい情報管理で、現地の情報があまり伝わらない異様な状態。それでも管理の目をかいくぐった取材で、崩壊した集落、泥地に横たわる死体などのショッキングな映像が世界に流れた。

 国際社会は、同国軍事制憲を強く批判している欧米諸国も含め人道支援の実施を表明。ミャンマー軍事政権も5日、国際社会からの援助物資受け入れを表明した。しかし、援助要員や外国人記者の入国は激しく制限。欧米からの援助NGOの受け入れも拒否している。

 このため各地から届いた援助物資が港に山積みされている状況。被災地での伝染病拡大も懸念されている。

 そんな中で、軍事政権は10日、新憲法案の賛否を求める国民投票を強行した。憲法案はミャンマー版の民主化促進を謳っているが、実態は軍事政権の支配を正当化する内容。もともと国際社会の批判が強かったが、実施方法を巡り批判はさらに強まっている。

 サイクロンはミャンマー軍事政権の異様さと問題点を改めて表面化させている。

(2008.5.11)

2008年19号(5.4-11: 通算411号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2008年5月4-11日
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◆ロシアで双頭体制始動(7-8日)☆☆
・メドベージェフ第一副首相(42)が7日、新大統領に就任した。
・ロシアではエリツィン、プーチン両氏に続く3代目大統領。任期は4年。
・8日には下院がプーチン前大統領(55)の首相就任を承認した。
・新大統領はプーチン氏との協力、自由の尊重などを強調。
・一方新首相は年金、税制改革などの取り組みを強調した。
・プーチン氏が実質権力を握るとの観測も強く、双頭体制の行方は不透明だ。
・9日には17年ぶりに軍事パレードを実施。大国の復活を誇示した。

◆ミャンマーでサイクロン、軍事政権下で被害拡大 ☆☆
・ミャンマー南部を2-3日大型サイクロンが襲い、多大な被害が出た。
・死者は数万-10万人に達する見込み。
・軍事政権は世界から援助要員の入国を厳しく制限。
・援助物資が被災地に届かず、伝染病など2次災害の懸念も拡大している。
・こうした中で政権は10日、新憲法案の賛否を問う国民投票を強行した。
・自然災害で、軍事政権の異様さと問題点が改めて浮き彫りになった形。

◆マイクロソフト、ヤフー買収断念(3日)☆
・米マイクロソフトはヤフー買収を断念すると発表した。
・MSは1月末、ヤフーを総額446億ドルで買収提案していた。
・しかし、より好条件を求めるヤフーとの交渉が決裂した。
・買収断念で、MSはグーグル追撃の新戦略構築を迫られる。
・ヤフーも単独生き残りは困難で、IT、ネット業界再編が加速しそう。

◆日中首脳会談、関係改善を強調(7日)☆
・中国の胡錦涛主席が訪日。福田首相と会談した。
・10年ぶりの共同声明に著名。未来志向の戦略的互恵関係の推進を強調した。
・チベット問題は福田首相が対話継続を要求。北京五輪成功の期待も示した。
・東シナ海ガス田の共同開発の早期解決も強調した。
・胡主席は各地で日中関係強化を演出した。
・日中が過去10年の経熱政冷の時代→関係改善に向かう象徴的な動き。

◆米大統領選、民主は決着持ち越し→オバマの流れへ
・米大統領選は6日の民主予備選で、オバマ、クリントン候補が1勝1敗。
・クリントン候補は選挙戦の継続を表明した。
・ただ、10日までに特別代議員の数でもオバマ氏が逆転。
・クリントン氏の逆転は一層困難になった。
・オバマ氏は本戦をにらみ、マケイン候補を意識した演説を強め始めた。

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◎寸評:of the Week
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 【重要ニュース】 重要ニュースが相次いだ。ロシアでは双頭体制がスタート。ミャンマーのサイクロン被害は、自然災害の凄さとともに、軍事独裁制の問題点を改めて浮き彫りにした。マイクロソフトのヤフー買収断念は、IT業界史に残るニュース。日中首脳会談は、具体的中身はそれほどでないが、アジアの大国で日中が対立の10年→協調に向かう象徴的意味は大きい。

 【エベレスト山頂の聖火リレー】チベット問題を巡る中国政府とダライ・ラマ14世特使の会談が行われた。具体的成果はなかったが、対話継続では合意した。胡錦涛主席は日本訪問中、国際社会を意識した発言を繰り返した。8日には、厳しい登山制限の中、中国登山隊が聖火を携えエベレスト(チョモランマ)頂上に到達した。チベット問題に対する欧米メディアの報道スタンスは概して厳しいが、エベレスト山頂の聖火リレーは純粋に歴史的な出来事として世界で報道された。
 
 【経済動向】 世界経済は引き続き微妙な局面にある。動きが激しく方向感の一致しない動きが多いから、個々の重要ニュースから間が離せない状況が続く。
 米国などの経済は減速か後退かという局面。そんな中で、インフレ懸念が拡大している。IMF高官は8日、世界がインフレの脅威に直面していると警告。原油価格は引き続き上昇し、9日のNY原油先物は1バレル=126ドルと最高値を更新した。
 金融市場の動揺はなお続く。ただ、最悪期は過ぎたとの見方も出てきた。グリーンスパン米前FRB議長は8日「最悪期は終わった」と発言。ポールソン財務長官も「最悪期は脱したようだ」と繰り返している。
 金融機関の損失が今後さらにどれだけ拡大するかは不透明。しかし、各社は資本注入やリストラ策を進めている。各社は相次ぎ大量の人員削減を発表。米シティグループは9日、非中核部門の資産4000億ドルを2-3円に内に売却するリストラ策を発表した。
 欧州中銀は8日、政策金利を4%に据え置くことを決定。物価安定を最優先する姿勢を示した。

 【イスラエルの建国60周年】イスラエルが建国60周年を迎えた。建国は1948年5月14日だが、ユダヤ暦では8日が60周年になり、一連の記念式典が始まった。第2次大戦後の世界で、イスラエルの存在は節目節目で重要な役割を果たしてきた。イスラエルやユダ他人というキーワードから、世界を考える好機だ。


◎今週の注目: 2008年5月11-17日
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・フランスのサルコジ大統領が就任して14日で1年になる。改革を前面に就任した同大統領だが、その後支持率は低迷。先の地方選では有権者の厳しい審判を浴びた。仏経済改革の行方は先進国のモデルケースにもなるだけに、今後の行方は注目だ。

・11日投票のセルビア総選挙の結果が出る。コソボ独立宣言の後、同国では民族主義的な動きが強まっている。選挙結果は地域の安定に大きくかかわる。

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2008年5月 3日 (土)

2008年18号(4.28-5.3: 通算410号)国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2008年4月28日-5月3日
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◆米追加利下げ、実質マイナス金利に、(30日)☆
・米FRBはFF金利の誘導目標を2.25%→2%に引き下げた。
・昨年9月から7回目で、下げ幅は合計3.25%。2%までの低下は04年12月以来。
・物価上昇率を差し引いた実質金利はマイナスになった。
・ただ急速な利下げでインフレ懸念も台頭。委員の2人が利下げ反対した。
・市場では利下げ打ち止め観測も広がった。
・同日発表の1-3月GDPは年率0.6%増。2・4半期連続の1%割れ。
・在庫増加を除けばマイナス成長になったとの観測もある。
・経済悪化とインフレ懸念の狭間で、米金融政策の行方は一段と難しい。

◆米大統領選、人種問題への関心再燃、オバマ氏への支持低下 ☆
・黒人牧師の過激発言をきっかけに人種問題への関心が再燃。
・民主党指名争いで先行するオバマ氏への支持率が低下し始めた。
・問題の牧師はオバマ氏が以前通っていたシカゴの教会のライト氏。
・先に白人を敵視する演説の画像が流出し問題になっていた。
・28日には再度過激発言。オバマ氏も29日発言を批判し決別を宣言した。
・初の黒人大統領誕生の可能性をにらみ、人種問題を改めて印象付けた。

◆ダライ・ラマの特使が中国訪問、初の対話へ(3日)☆
・ダライ・ラマ14世の特使が中国を訪問。同国政府と非公式協議する。
・側近で外交担当のギャリ氏ら。6日まで滞在の予定。
・3月のチベット暴動勃発以来、対話は初めて。
・一方中国の地裁は29日、騒乱に関連し判決。僧侶ら3人を無期懲役とした。
・中国では反仏デモも再燃。動きは硬軟相まって複雑だ。

◆イラン総選挙、保守派が勝利、内部分裂も(29日)
・イランで3月14日以来行われた総選挙の開票が終了。
・定数290議席のうち保守派が160程度を占め、4年前に続き過半数を制した。
・改革派も40議席以上を占め、開戦前の議席を維持した。
・ただ保守派内ではアハマディネジャド大統領への批判が強まっている。
・来年6月の大統領選をにらみ、保守派分裂の可能性も含んだ政局となる。

◆英地方選、与党労働党が歴史的敗北(1日)
・英地方選が1日に行われ、与党労働党が歴史的な敗北を喫した。
・得票率では最大野党保守党のみならず、自由民主党を下回った。
・ロンドン市長選では保守党のジョンソン下院議員が当選した。
・ブラウン政権下の初の本格選挙。政局運営への影響は必至だ。

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◎寸評:of the Week
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 【米経済正念場】 引き続き市場の動揺、世界経済に焦点が集まる。30日発表の米1-3月GDPは、年率0.6%成長と2期連続で1%割れ。これは90年代初頭以来17年ぶりの低迷だ。在庫積み増しの影響を除くと実質マイナス成長に落ちいたとの観測もある。米経済は減速から後退に入ったとの見方が次第に強まっている。
 一方で消費者物価は1-3月で3.1%上昇。足元ではガソリンや食料品の価格上昇が急激で、インフレ懸念が高まっている。
 米当局はサブプライム問題に端を発し経済悪化に対応するため、昨年9月から金融緩和を推進。FF金利を7回、総計3.25%下げ、巨額の資金供与を実施してきた。しかし、インフレ懸念の高まりで今後は金融緩和一辺倒というわけにはいかない。
 状況は欧州も同じ。経済悪化とインフレ懸念の間で、金融政策は身動きを取りにくい状況だ。
 金融機関の損失計上が一段落しつつあるという期待もある。ただそれがどこまで信頼できるかはなお不透明だ。
 米金融政策と米経済(そして世界経済国)の正念場は続く。

◎今週の注目: 2008年5月4-10日
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
・ロシアのメドベージェフ新大統領が7日に就任。8日にはプーチン現大統領が首相に就任し、新体制が発足する。「双頭のロシア」がどの方向に進むかは、今後の国際情勢の大きなテーマ。
・胡錦涛中国国家主席が6日から日本訪問。北京五輪開催まであと100日を切った。チベット問題などでどのような姿勢を示すか。
・そのチベット問題ではダライ・ラマ14世特使と中国政府の非公式対話が行われる。
・マイクロソフトによるヤフー買収問題が大詰めを迎えている。ヤフー側が提案を受け入れなかったため、MSは敵対買収に動く可能性もある。週明け早々、急激な動きがあるかもしれない。
・パキスタン与党連合が、ムシャラフ大統領に解任された最高裁長官の復職問題について協議する。復職となれば大統領は苦しい立場いに追い込まれ、政局が動きそう。
・ミャンマーで10日、新憲法案の是非を問う国民投票が行われる。民主化勢力を排除して起草した案。故国内外では軍政の居座りにつながるとの批判が強い。結果、そしてその後の展望は。

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