◆2009年の重大ニュース 2009.12.27
2009年もまもなく終了する。世界は金融危機後の経済混乱に揺れ、米GMが破綻した。安保んではアフガン情勢が悪化し、新型インフルエンザや環境問題に関心が集まった。世界史的には米オバマ大統領誕生の年として記録されることになる。
▽オバマ大統領
オバマ大統領の誕生で米国の外交政策は大きく変わった。ブッシュ前大統領時代の単独主義は国際協調路線に転換。大統領は4月のプラハ演説(核なき世界)、6月のカイロ演説(イスラムとの対話)などで世界に次々にメッセージを発信した。9月にはミサイル防衛システムの東欧配備を中止し、冷却化していたロシアとの関係をリセットした。ノーベル平和賞が与えられたのは、新外交政策への期待からだろう。
ただオバマ政権の外交政策が、現実主義の上に経っていることは忘れてはならない。アフガンは新戦略で増派を決定。核拡散防止では厳しい姿勢を貫く。
米国に初の黒人大統領誕生そのものが世界史的なニュースであることも世界を眺める基本認識として不可欠だ。
▽世界経済
世界経済は金融危機後の混乱が続き、世界全体の成長率は戦後初のマイナスに落ち込んだ。こうした中で20世紀を代表する企業である米GMが破綻した。ただ、世界経済は1-3月期を底に上向き始め、懸念された世界恐慌は避けられようだ。
各国は金融危機の原因となり、世界経済を再び不安定にしかねない金融システムの改革論議を重ねた。それなりの対応は決めたが、決定的な結論が出たとは言い難い。「パレダイムの転換」ばかりが強調される資本主義の行方についても、まだキーワードが見つかっていない状況だ。
▽新型インフル、アフガン、環境
経済以外で世界を揺るがしたニュースといえば、新型インフルエンザの流行が挙げられる。人類にとっての疾病の影響を改めて思い起こさせた。
安全保障ではアフガン情勢が悪化。イラクに代わって世界の安全保障を揺るがす中心課題になった。イラン、北朝鮮の核拡散問題もくすぶり続けた。
地球温暖化など環境問題への関心は一層高まった。COP15会議は初の首脳級会議となった。ただ結論は事実上、2010年以降に先送りした。こうした中で企業は環境ビジネスへの傾斜を加速。電気自動車やスマートグリッドも構想から実現化の段階に入った。経済構造の変化は着実に進んでいる。
▽中長期的潮流と2010年以降への課題
単発のニュースとしては目立たないが、世界を変える中長期的な変化は着実に進んだ。ITなどの技術革新は加速し、携帯やスマートフォンの普及に拍車がかかった。
中国やインドは不況からいち早く回復、世界経済における新興国の存在感拡大は一掃鮮明になった。2010年には中国が世界第2の経済大国になるのが確実だ。
技術革新、新興国の影響力拡大、環境問題などは2010年も重要な変化をもたらし続けることを感じさせる。
▼2009年の10大ニュース
INCD Clubが独断と偏見で(^^)選ぶ2009年の10大ニュースは以下の通り。オバマ政権と経済関連のニュースは分類の仕方次第でいくつにもなるが、なるべくまとめた。
1.米オバマ政権誕生。外交政策転換(ノーベル平和賞受賞なども)
2.米GMが破綻。
3.新型インフルエンザ流行。
4.アフガニスタン情勢悪化。米は新戦略発表。
5.世界経済混乱継続。マイナス成長。恐慌は回避。
6.温暖化問題に世界の関心。COP15は懸案先送り。産業界は環境対応加速。
7.中国が建国60周年。大国としての存在感拡大。
8.米軍がイラク都市部から撤退。
9.EUがリスボン条約発効。
10.核拡散新展開(北朝鮮、イラン。オバマの核なき世界演説)
▼世界の主要メディアの重大ニュースは次の通り。
◇The Economstの"The world this year"(10には限定せず)
・米オバマ政権の誕生。外交政策転換。ノーベル平和賞受賞など。
・核拡散問題(イラン、北朝鮮)
・米軍がイラク都市部から撤退。
・アフガン情勢悪化。カルザイ大統領再任。関連でパキスタン情勢悪化も。
・世界経済混乱。失業率悪化、財政悪化、銀行救済。金融規制議論、ボーナス規制も。
・GM破綻
・中国経済成長
・EUがリスボン条約発効。
・新型インフルエンザ。
・地球温暖化問題。COP15.
・スリランカの内戦終結。
・イラン情勢(大統領選とその後の混乱)
・各国政治の動向:ドイツ総選挙(大連立→中道右派)。日本の政権交代。インド総選挙(国民会議派勝利)。インドネシア大統領選。
・政治混乱:ジンバブエ。ホンジュラス。
http://www.economist.com/world/displayStory.cfm?story_id=15133572&source=hptextfeature
◇共同通信社
1.オバマ米新政権スタート。「核なき世界」でノーベル平和賞
2.米自動車大手GM、クライスラーが経営破綻
3.北朝鮮が6カ国協議を離脱、核実験。米朝関係に動きも
4.アフガンの治安、さらに悪化。米が軍隊の増派含む新戦略
5.イラク多国籍軍に幕。米軍戦闘部隊が都市部から撤退
6.歌手のマイケル・ジャクソンさん急死。映画は大ヒット
7.中国が建国60周年。ウイグルで暴動。経済は8%成長
8.金融サミット相次ぎ開催。「ドバイ・ショック」で為替など激動
9.2016年夏季五輪のリオ開催決まる。東京は落選
10.EU新基本条約が発効。新「大統領」にベルギー首相
◇Google most serched items
国際ニュースとは直接関係しないネット世代の世界の人々の関心を反映する。ちなみに2008年のFastest Risingのトップはsarah palin、2位はbeijing 2008だった(オバマはすでにその前から
よく検索されていた)。2007年はiphone。
Fastest Rising (Global)
1.michael jackson
2.facebook
3.tuenti
4.twitter
5.sanalika
6.new moon
7.lady gaga
8.windows 7
9.dantri.com.vn
10.torpedo gratis
◇読売新聞の読者アンケートによる海外ニュースベスト10
1 新型インフルエンザ大流行、世界で死者相次ぐ
2 オバマ米大統領が就任
3 マイケル・ジャクソンさん急死
4 米GM、クライスラーが相次ぎ経営破綻
5 ノーベル平和賞にオバマ大統領
6 北朝鮮が弾道ミサイル発射
7 韓国で射撃場火災、日本人客10人死亡
8 中国新疆ウイグル自治区で暴動、197人死亡
9 南太平洋、スマトラで大地震相次ぐ
10 世界陸上、ボルト選手が3冠
2009.12.27
