2012年5月21日 (月)

◆フェースブック上場とIT産業 2012.5.20

 米フェースブックがナスダック市場に上場した。上場に伴う資金調達は180億ドルとIT企業としては史上最高。時価総額は1100億ドル強に達した。SNSで世界を変えている同社上場から見えてくるものは--。

▼大型上場

 18日の上場の初値は42.05ドルで売り出し価格の11%高。世界的な株価の下落もありその後の株価は伸び悩んだが、38.23ドルで取引を終えた。

 資金調達は約180億ドルで、IT企業としては史上最高。他業種も入れても、2008年のビザの200億ドル弱などに次ぐ。2004年のグーグル上場時には、約19億ドルだった。

 同社の時価総額は1000億ドルを超えた。IT業界ではアマゾンの963ドルを超え、グーグル(1957億ドル)の約半分に達する。同日の主な米企業の時価総額は以下の通りだ。
アップル 4,959億ドル(以下同)
エクソンモービル 3,809
マイクロソフト 2,458
IBM 2,259
ウォルマート・ストアーズ 2,123
グーグル 1,957
JPモルガン・チェース 1,274
フェイスブック 1,046
アマゾン・ドット・コム 963
マクドナルド 913

▼SNS革命

 フェイスブックは2004年創業、2006年一般公開の若い企業。創業から8年で時価総額1000億ドルの企業に育った。

 現在の利用者は9億人。2011年の中東の春で、チュニジアやエジプトの革命の原動力になり、その社会的影響力は計り知れない。

 グーグルが検索を通じて世界の知識をユーザーが利用できるようにしたのに対し、SNSは個人のつながりにより情報の流れを変えた。

 1980年代のPC革命、1990年代のインターネットの普及に続き、SNSをネット革命第3の波と見る指摘がある。この見方が正しいかどうかはとにかく、SNSは世界を変える重要なサービス。その先頭に立つのがフェイスブックだ。

▼覇権争い

 現在のIT・ネット業界は数グループを核に再編が加速している。中心になるのは、グーグル、アップル、MS(マイクロソフト)、そしてファイスブックだ。グーグルによるユーチューブやモトローラの携帯部門買収、MSのスカイプ買収やノキアの携帯での提携などはその象徴だ。

 今回の上場は単なる1企業の話ではない。

▼米新興IT企業の系譜

 改めて感じるのは、米IT・ネット企業の変化のスピードだ。ファイスブックが創設から8年で上場したが、他の主要企業も設立は1970年代以降。そして多くは米国企業だ。この辺に米国経済の強さがあることを改めて感じる。

 詳細は以下の通りだ。

・インテル:1968年設立。マイクロプロセサーで派遣を握り続ける。
・マイクロソフト:設立1975年。80年代にDOS、次いでWindowsでPCソフトの覇権を握る。2000年代初頭に時価総額世界1。現在も10位以内を維持。
・アップル:設立1976年。当初PC。200年代からiPod、iPhone、iPadなどで新分野開拓。現在時価総額世界1.
・グーグル:1998年設立。2004年上場。Web2.0時代の覇者。
・フェイスブック:2004年設立。
・Twitter:2006年設立。

2012.5.20

◆ギリシャ再選挙の波紋 2012.5.20

 5月6日の総選挙を受けたギリシャの連立政権樹立交渉が失敗、6月17日に再選挙を実施することが決まった。再選挙では反緊縮策を訴える政党の勝利も観測され、ギリシャ危機再燃の懸念は大きい。ギリシャのユーロ離脱のシナリオもも現実味を帯び、そうなれば一層の混乱拡大は必至だ。

 メディアが「ギリシャ悲劇」と使うのは的を射ている。ただ感覚的な把握だけでは物事の本質は分かりにくい。経済と政治、金融取引などが複雑に絡む問題だけに、事実の正確な把握は欠かせない。問題点を整理する。

▼異例の再選挙

 5月6日の総選挙結果を受けて、パプリアス大統領は連立政権樹立に向けた調停を重ねた。第1党となった新民主主義党(ND)に続き、第2党の急進左派連合、第3党のPASOKの調整が失敗。その後大統領が各政党の党首と会うなどして調整を重ねたが、意見対立は解消できなかった。結果、大統領は15日までに組閣を断念。選挙管理の暫定内閣を発足させ、6月17日に再選挙を実施することになった。

 旧与党のNDとPASOKはEU・IMFの支援を得るために財政緊縮策を実施した。しかし他の野党は緊縮策に反対。総選挙では旧与党が過半数割れと敗北した。連立交渉でも野党が財政緊縮策反対の立場を変えず、歩み寄らなかった。

▼市場は警戒

 特に選挙で第2党となった急進左派連合は、緊縮策に強硬に反対する立場。再選挙となれば、第1党になるとの観測も流れていた。このため、強硬姿勢を変えす旧与党との妥協を拒否。決裂→再選挙という道に進んだ。

 こうした情勢に国際市場は深い懸念を抱いた。再選挙で急進左派連合が第1党→EUとの合意破棄→EU・IMFの支援停止→ギリシャの金融破たんというシナリオが現実味を帯びるとの観測から、ギリシャからの資本引上げ、ユーロ安などが進んだ。また世界的に株安となった。当面は懸念を深め、様子を眺めている状況だ。

 こうする間にも格付け機関はギリシャ国債の格付けを切り下げ。市場ではギリシャのユーロ離脱シナリオ、デフォルトシナリオなど様々なシナリオが浮上している。

▼経済破綻と国民の怒り

 財政緊縮策の棚上げは、国の経済破綻になりかねないことはギリシャ国民も分かっているはず。それでも今回のような選挙結果になったのは、ギリシャ経済と国民のおかれた厳しい現状がある。

 ギリシャの経済は2008年から5年連続のマイナス成長。失業率も全体で20%を超え、25歳以下の若年失業率は50%を上回る。そこに加わったのが財政緊縮による増税や公務員の削減、年金の切り下げだ。国民の我慢は限界を超えようとしている。
 
 世論調査によるとギリシャ国民の8割はユーロ残留を希望しており、財政緊縮策反対とは理屈の上では矛盾する。しかし、そうした冷静な議論で物事が論じられる段階はすでに過ぎ去ったと見るのが妥当だろう。「財政緊縮見直しも、ユーロ残留も」というポピュリズム的な主張が受け入れられうるのも、社会の危機的な段階を反映している。

▼懸念する世界

 EUと世界は混乱の拡大を懸念している。15日に就任したフランスのオランド大統領は同日ドイツを訪問しメルケル首相と会談。ギリシャはユーロにとどまるべきだと強調し、EUやIMFと合意した財政緊縮の約束を守るよう求めた。

 G8首脳会議も19日の共同宣言で、ギリシャのユーロ圏残留と約束の実施を求めた。EU委員会などのメッセージも同様だ。

 周辺国がこうしたメッセージを発するのも、さらなる混乱を懸念しているため。とりあえずは市場の混乱拡大を避けつつ、再選挙で財政再建路線維持の政党が勝利するよう願っている、というのが現状だ。

▼ユーロ離脱シナリオ

 市場で浮上している有力なシナリオの1つが、総選挙で緊縮財政反対の急進左派連合の勝利→ギリシャのユーロ圏離脱と進む読みだ。

 しかし、そのシナリオも詳細は不透明な点だらけだ。まずユーロからの離脱の規定はEU条約などに定まっていない。新ドラクマの印刷をどうするか、通貨の交換をどうするかなどの技術的な問題の詰めもまだ。さらに重要な、資本流出にどう備えるか、新ドラクマの急落にどう対応するか、それに伴うギリシャの対外債務拡大をどうするかなども全く詰まっていない。

 もう一つのシナリオであるデフォルトも、多くの疑問が残る。対ギリシャ再建を抱える金融機関の経営悪化は必至だが、その影響度は不明。危機がスペイン、イタリアなどにどこまで飛び火するかも、見通しの立たないままだ。

 いずれにしろ、現在以上の混乱は必至だ。

▼見えぬ視界

 急進左派連合のツィプラス党首が「ギリシャ離脱なら影響は深刻なので、EUも折れてくるはず」と主張するのも、こうした不透明さを踏まえてのこと。当面は、財政再建を求めるEUや国際社会と、見直しを主張する反緊縮派政党とのチキンゲームが続きそうだ。

 しかし、その先の行方は全くの視界不良だ。まず6月17日の選挙結果が見えない。

 緊縮財政反対の急進左派連合が勝利し、政権担当することになれば、ユーロ離脱やデフォルトのシナリオも現実を帯びかねる(そうは言っても、上述のように簡単な話ではない)。逆にギリシャ国民がユーロ圏にとどまることを重視し、NDやPASOK中心の政権になれば、とりあえず現在のEU・IMFの支援パッケージに沿った再建シナリオになる。どちらに転ぶかは、今のところ予断を許さない。

 ただ、NDやPASOKが勝利しても、将来の問題再燃は必至。ギリシャ問題は2重、3重の意味で先行き視界不良だ。

▼欧州の将来

 ギリシャ危機は、ユーロの行方や国際金融市場の行方に多大な影響を与える。同時に、欧州の将来にとっても大きい。

 2001年にギリシャがユーロに加盟した当時も、参加条件(財政、金利など)が十分に整っていないとの指摘があった。それにもかかわらずEUが加盟を認めたのは、欧州の統合を重視したためだ。中東やバルカンに近いギリシャの場合は、地政学的にも重要性が大きかった。

 そのギリシャを切り捨てるようなことになれば、欧州統合の理念そのものが根本から問い直されかねない。

 危機に対するEU統合論者の処方箋は、「財政統合などさらに統合を進めること」だ。しかし、現実はそうした理想論を受け入れ難い状況にある。ギリシャの再選挙は、欧州の将来にかかわる問題への問いをさらに深めている。

2011.5.20

2012年21号(5.13-20 通算621号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2012年5月13-20日

◆ギリシャ再選挙,、ユーロ離脱の懸念拡大(15日)☆☆
・新内閣組閣に向けたパプリアス大統領の調停が15日までに失敗した。
・6月17日に再選挙を実施する。
・選挙管理内閣が16日発足し、裁判官のピラクメノス氏が暫定首相に就いた。
・再選挙の行方は不透明だが、緊縮政策反対の急進左派連合有利の見方もある。
・その場合、ユーロ離脱懸念も強まる。市場では観測から世界的な株安につながった。
・6日の総選挙では財政緊縮策を進めた連立与党が敗北。反緊縮派が伸長した。
・緊縮策はEU・IMFからの支援の条件。見直しとなれば前提が崩れ、危機再燃は必至だ。
・ギリシャ情勢は重大局面を迎えた。ユーロの将来にも決定的な意味を持つ。

◆フェイスブックが上場(18日)☆
・SNS最大手の米フェイスブックが米ナスダック市場に株式上場した。
・初値は42.05ドルで、公募価格を11%上回った。ただし、その後は伸び悩んだ。
・初値をもとにした時価総額は1150億ドル(約9兆1000億円)。
・上場に伴う調達額は約180億ドルで、IT企業として史上最高となった。
・特集株を導入したため、上場後もサッカーバーグCEOが議決権の過半を握る。
・同社は2004年設立で06年に一般公開。世界で9億人の利用者を抱える。
・SNSはPC、インターネットに続きネット革命第3波という見方もある。その代表企業だ。

◆仏大統領就任、市場重視→政府の役割重視(15日) ☆
・オランド新大統領が就任した。
・就任演説で成長と財政再建の両立を強調。市場重視→政府の役割重視を滲ませた。
・富裕層への課税許可など社会民主主義的な主張も出した。
・オランド氏は現実主義者の面も強いと指摘されるが、理念面の変更は無視できない。
・外交では独仏協調重視を確認。15日には独を訪問し、メルケル首相と会談した。
・新大統領の政策は、欧州の行方にも影響する。

◆世界的に株安、リスク資産逃避 ☆
・ギリシャ情勢深刻化を受けて、世界の株式市場が軒並み下落した。
・NYダウは18日まで6日連続で下落。欧州やアジア株も下がった。
・投資資金はリスク資産→安全資産に向かい、債券に逃避している。

◆G8首脳会議、成長も配慮に重点変化(18-19日)
・G8首脳会議が米キャンプデービッドで開催した。
・首脳宣言は財政再建に加え成長も配慮する欧州の議論を歓迎すると表明。
・従来の財政再建優先から財政・成長のバランスを重視する姿勢に軌道修正した。
・ギリシャについてはユール圏にとどまるのが望ましいとして、緊縮策の実施を求めた。
・地域問題ではイランの核問題、北朝鮮、ミャンマーなどを協議した。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース                  
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース         
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ                
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【オランドのフランスと欧州・世界】 オランド仏大統領が就任した。就任演説で強調し、メディアの見出しを飾ったのは「成長重視」。サルコジ前大統領の財政再建優先から、「財政再建も成長も」へと転換する。さらに富裕層の負担強化など、競争原理より社会的公正、市場原理より政府の役割を強調する方向に変わる兆しを示した。
 オランド氏は現実主義者としても知られる。このため選挙戦の公約も、必要に応じて軌道修正することも予想される。ただ、理念面ではサルコジ前大統領の新自由主義的な政策から、社会民主主義的色彩を強める可能性がある。
 2008年の世界金融危機後には金融規制の見直しの必要性が指摘された。しかしその後の議論で見直しは技術的な領域にとどまり、2010年以降ユーロ危機が深まると焦点はギリシャ問題への対応や各国の財政再建に移った感。オランド大統領の問題提起が、こうした流れに一石投じるか。

 【エリザベス女王即位60年】 英国のエリザベス女王の即位60周年を祝う一連叙の式典が行われた。10-13日には各種イベントを開催。18日には世界20数カ国の王族や旧王族が出席し昼食会が開催された。日本から天皇・皇后両陛下も参加した。6に月はコンサートなどのイベントが開かれる。
 英国の君主で在位60年以上になるのは、ビクトリア女王(63年7カ月)に次いで2人目。歴史上でも在60年以上は日本の昭和天皇の63年1カ月、中国・清朝の康熙帝の61年、乾隆帝の60年などわずかだ(史上最長は古代エジプト第6王朝のペヒ2世の94年という説があるが、真偽のほどは定かではない)。
 エリザベス女王は英国女王のみならず、英国連邦加盟10カ国以上の元首を兼務する。在位中には植民地の独立と大英帝国の縮小、英国病と経済復興、冷戦の終了など数多くの出来事を経験してきた。まさに歴史の体現者というにふさわしいし、現代社会における君主のあり方を考えさせる。

 【米新生児、白人は半分以下】 米国勢調査局によると、1歳未満の赤ん坊のうち白人が半数を下回った。ヒスパニック、黒人、アジア系などの少数派の合計は50.4%と過半を超えた。2009年のオバマ大統領の誕生が象徴するように、米国は白人の国でなくなりつつあるが、赤ん坊の人口面でもその傾向を表す結果になった。総人口でも2040年大前半には白人が半分以下になるとの見方が強い。

 【米がミャンマー投資禁止解除】 クリントン米国務長官は17日、ミャンマーのワナマウンルウィン外相との会談後会見し、同国に対する経済制裁を停止する方針を公式に表明した。一部の分野を除き、投資禁止措置を解除するなどの内容。オバマ大統領も同日、新たにミャンマー大使にミッチェル氏を指名した。ミャンマー民主化の行方はなお素透明な部分を残すが、外交関係正常化などは動き始めている。

 【陳氏が米国に】 中国の盲目の人権活動家、陳光誠氏が家族とともに19日米国に出国した。米中間の微妙な問題になっていた事件は、ひとまず決着した。今後は同氏の親族の安全や、陳氏が将来帰国出来るかなどが焦点になる。

 【欧州vsウクライナ】 欧州諸国とウクライナのヤヌコビッチ政権との対立が深まっている。昨年秋に有罪判決を受け服役中のティムシェンコ元首相への暴行疑惑などが原因。そもそもティムシェンコ氏の有罪判決も、政治的な判断との批判が強い。EU加盟の中東欧諸国は11-12日に予定していた首脳会議への参加を拒否。6-7月にウクライナとポーランドが共催するサッカーの欧州選手権にも、各国首脳は観戦拒否の姿勢を見せている。欧州以外ではあまり話題にならないが、重要な動きだ。

◎今週の注目(2012.5.21‐27)&当面の注目
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・ギリシャの政局の行方んに注目。6月17日の再選挙を巡り、支持率は変動している。EUや世界各国の動きにも注意。
・エジプト大統領選が23日から実施される。

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2012年5月13日 (日)

2012年20号(5.8-13 通算620号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2012年5月8-13日昼(日本時間、欧米は12日まで)

◆ギリシャ連立政権交渉難航、再選挙の可能性 ☆
・総選挙を受けた連立政権発足の交渉が難航。6月再選挙の可能性が高まった。
・まず組閣を要請された第1党ND(新民主主義党・中道右派)は連立交渉に失敗。
・第2党SYRIZA(急進左派連合)、第3党PASOKの調整も12日までに不調に終わった。
・パプリアス大統領は13日全政党党首と会談し最後の調整をするが、不調なら再選挙。
・旧連立与党2党(ND、PASOK)の緊縮財政に他の党が反対。折り合わなかった。
・再選挙の結果いかんでは、ギリシャ危機再燃→ユーロ離脱などの可能性も出てくる。
・ユーロを巡る情勢は緊張を増している。

◆オバマ大統領が同性婚認める(9日)☆
・オバマ大統領は同性愛者の結婚を支持すると表明した。
・ただし、具体的法制などは各州にゆだねるとした。
・大統領は2008年選挙では反対の立場だった。歴代大統領で賛成表明は初めて。
・同性婚は11月の大統領選でも最大の焦点の一つになっている。
・保守派の反発や一部中道の支持離れを覚悟しても、リベラルの票固めに出た。
・共和党候補のロムニー氏は反対を表明している。
・米社会・文化的にも大統領発言の意味は大きい。

◆中国・フィリピン、島の領有巡り対立激化 ☆
・南シナ海・スカボロー礁(黄岩島)の領有を巡り、中国・フィリピンの対立が激化している。
・4月初旬にフィリピンが中国漁船の操業取り締まりに巡視船を派遣。
・中国も艦船を送り、にらみ合いが続いている。
・11日にはマニラ、北京の相手国大使館・領事館前でデモが繰り広げられた。
・フィリピンは7月のAFRなどをにらみ、問題を国際社会で取り上げる姿勢を見せている。

◆シリアで爆弾テロ(10日)
・ダマスカス南部で自爆テロがあり、55人以上が死亡。数百人が負傷した。
・イスラム過激派が犯行声明を出したが、組織の実態や背景は不明。
・国連安保理は非難声明を発表した。
・9日には南部ダラアで国連監視団の車列付近で爆発。潘事務総長は非難声明を出した。
・シリア情勢は悪化。対立構図も単純に政権vs反政権に収まらない複雑さで、見えにくい。

◆中国がアルジャジーラ記者国外追放(8日まで)
・中国は、中東アル・ジャジーラ(英語版)記者のビザ延長を拒否。事実上国外追放した。
・米国籍のメリッサ・チャン記者で、腐敗告発者の拘束などを報道してきた。
・アルジャジーラはHPで遺憾の意を表明した。
・中国の記者追放は1990年代以来。

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◎寸評:of the Week
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 【ギリシャの混乱】 ギリシャ総選挙後の混乱は、ある程度予想していたこととはいえ嘆息が出る。仮に再選挙になっても政局が安定する見込みはないし、EUとの合意破棄・緊縮財政見直しを主張するSYRIZA(急進左派連合)が第1党になる可能性もある。そうなれば、ギリシャのユーロ圏離脱などのシナリオが現実味を帯びてくる。ユーロ危機などという段階を超え、1国経済の破綻という局面を見ることになりかねない。

 【スペインの銀行改革】 ギリシャ危機再燃の懸念が強まる中で、同じく財政危機に直面するスペインは銀行改革に取り組み始めた。9日には大手銀行のバンキアに公的資金注入。11日には不良債権への引当金増加を柱とする対策を発表した。ユーロ危機対応はEU全体はもちろん、各国、各政策ごとに見ていかなければ全体像をつかめない。

 【JPモルガンの損失】 米大手金融機関のJPモルガンチェースが、投機で約20億ドルの損失を発表。市場に波紋を投げかけている。同行はしっかりしたリスク管理で知られ、世界金融危機時にも傷は浅かった。金融危機から3年半が経ち、焦点はユーロ危機などに推移。金融規制論議も切実感が薄れている。改めて問題の根を問う事件だ。

 【東電国有化】 日本政府は9日、東電再建に向けた特別事業計画を承認した。1兆円の公的資金投入で事実上国営化する内容。世界も原発事故後の推移に関心を持って見守っている。

◎今週の注目(2012.5.14‐20)&当面の注目
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・ギリシャの政局。
・G8首脳会議が18-19日米キャンプデービッドで開かれる。ロシアのプーチン大統領は欠席。メドベージェフ首相が参加する。同大統領欠席を巡っては、MDを巡る米国への反発など観測が流れている。
・NATO首脳会議が20日から米シカゴで開かれる。
・エジプト大統領選が23日から実施される。
・フランスのオランド新大統領が15日就任する。その日の独仏首脳会談が行われる。

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2012年5月 8日 (火)

◆仏大統領選とギリシャ総選挙--ユーロ・欧州の問題凝縮 2012.5.7

 フランス大統領選は5月6日の決選投票で、緊縮より成長を訴えた野党・社会党のオランド候補が現職のサルコジ大統領を破り当選した。同日に行われたギリシャの総選挙では、反緊縮財政の政党が伸長。ギリシャ危機再燃の懸念が高まった。2つの選挙結果は、経済(財政改革の必要性)と政治(痛みを嫌う有権者)の狭間で悩む欧州の現況を映している。ユーロ危機の行方に黄信号が灯り、さらには欧州統合の未来も左右しかねない。

▼仏大統領選:反サルコジで政権交代

 フランス大統領選は事前の世論調査予想の通り、社会党のオランド氏勝利となった。社会党政権はミッテラン大統領以来17年ぶり。現職大統領の敗北は、ジスカールデスタン大統領以来31年ぶりだ。
 
 オランド氏処理の理由を1つだけ挙げれば、「国民の反サルコジ感情」だ。サルコジ氏は経済改革を唱えて2007年に大統領に就任。市場機能を重視した競争力強化策を打ち出した。

 ところが2008年にリーマン・ショックが発生。さらに2010年以降はユーロ危機が表面化して経済・金融市場が混乱。大統領はその対応に追われた。

 危機に対しサルコジ氏は、財政再建重視の姿勢で臨んだ。財政支出を削減する一方、今年には消費税引き上げを決定(オランド大統領誕生で覆される見込み)。メルケル独首相と協力してユーロ防衛策に奔走し、税制規律を重視するEUの新条約もまとめ上げた。

 しかし、経済悪化で失業率は上昇(4月10.2%)。格差も拡大した。これが国民の反サルコジ感情を高め、今回の選挙結果につながった。大統領選は国民がオランド氏を支持したというより、サルコジ大統領にノンを突き付け、「変化」を求めたと理解すべきだ。米WSJはフランス大統領選も含めた選挙結果を、Voter Anger Sweeps Europeと評した。

▼ギリシャ:反緊縮政党が躍進

 ギリシャ総選挙のメッセージはさらに明白だ。選挙では連立政権2党の議席が200超→149議席と過半数割れ。特に第1党だったPASOK(中道左派)は、129議席から41議席へと大敗した。英BBCの表現"Greek voters spurn major parties"が状況をよく示している。 両党は2月に緊縮財政計画をまとめ、EU・IMFからの支援を引き出した。

 代わって伸びたのが、緊縮財政に反対した各政党。中でも極左のSYRIZAは約50議席を獲得して第2党に躍進した。左派系、極右政党も議席を増やした。

 第1党となったNDは連立政権樹立の調整に入るが、難航は必至。工作が上手く進まなければ、再選挙というシナリオもあり得る。いずれにしろ、同国政局が混乱するのは必至だ。英FTはGreeks face fresh political turmoil と表現した。
 
▼ギリシャ危機再燃の懸念

 選挙ではポピュリスム的な主張が目立った。ギリシャのSYRIZAは「EUとの合意を無効にする」などと主張。緊縮財政と経済悪化に苦しむ国民の人気をとらえた。他の野党はそこまで過激ではないが、緊縮財政反対では同じだ。

 ただ、危機にどう対応するか、具体的な処方箋を示しているわけではない。「悪いのは金融機関」などと敵を作ったり、富裕層への増税など耳障りのいい主張はするが、それだけで機器を克服できるわけでは到底ない。ユーロ圏からの離脱など別の傷みを伴う選択肢も、正面から取り上げられる事はなかった。

 ポピュリズムが広がる背景には、ギリシャ経済の深刻な現状がある。ギリシャ経済は2008年以来5年連続でマイナス成長となり、2012年は-6.9%の見込み(中銀)。失業率も20%前後に上昇した。経済はまさに破綻状態。ポピュリズム的な主張が受け入れられやすい土壌がある。

 選挙結果を受けて、市場ではギリシャ危機再燃の懸念が高まった。

▼ポピュリズムと現実主義

 フランス大統領選はギリシャほどではないが、それでもポピュリズム的な要素があった。オランド氏は選挙戦を通じ、財政緊縮一辺倒でなく成長と雇用を重視する姿勢を強調。教育分野で6万人の雇用増などの政策を打ち出した。さらに、EU新条約の見直しも訴えた。

 サルコジ氏の「財政再建重視」ではなく「財政も成長も」を訴える姿勢だ。ただ、こうした政策は財政支出を伴うが、財源は必ずしも明らかではない。国民もその辺の弱さは十分に承知していた(最終得票が52%と、サルコジ氏とそれほど開きがなかったのもそうした面の反映か)。それでも、サルコジ政権からの「変化」を望んだと解釈すべきだろう。

 ただ、オランド氏は堅実な現実主義者でもある。大統領就任の後に、現実的な政策に軌道修正する可能性は十分にある。対EU政策でも、EU重視や対独関係重視の姿勢はサルコジ氏と変わらない。市場もその辺を織り込み、当面様子見の感じが強い。英FTはRisk assets shunned after eurozone votesと、市場がリスクを避けて様子見になる状況を表している。

 5月6日には独地方選も行われ、ここでも与党に厳しい結果が出た。

▼ユーロ危機再燃の懸念

 それにしても、今回の一連の選挙から透けてくるのは、欧州の抱える構造的な問題だ。

 ユーロ危機は、2010年の表面化からすでに3年目。この間、当面の処理と再燃が繰り返され、出口が見えない状況が続いている。

 金融緩和を進めてセーフティネットを強化する一方、特定国や金融機関で危機が起こると救済策をまとめてしのぐというパターンだ。しかし、根本にある経済・財政改革はなかなか進まない。財政赤字削減には、社会保障の切り下げや増税など傷みを伴うためだ。

 選挙結果は、経済改革の難しさを改めて示した。先にあるのは、ユーロ危機の再燃懸念。さらにその向こうには、ユーロの構造そのものの変更(一部加盟国の離脱など)もあるかもしれない。ユーロを巡る環境は、一層波乱含みになった。

▼見えない未来志向

 もうひとつ印象的なのは、選挙から未来志向の面が見えてこなかったことだ。

 1970年代に国際競争力の低下や高失業に直面し、「欧州の動脈硬化」に陥った欧州は、「EU統合」と「サッチャー革命」という2つのビジョンを軸に再生の道を模索した。EU統合は市場統合から通貨統合、EU拡大へと進み、2008年の世界金融危機の時期までの成長を支えた。 

 欧州統合論者は、ユーロ危機の処方箋として一層の統合を主張する。「金融政策は統合したが財政はバラバラ」というユーロの持つ構造的問題を克服するには、財政まで含めた一層の統合という理屈だ。逆に、ユーロを柔構造にする案などもある。

 選挙からはそうした未来志向のアイデアより、近視眼的なポピュリズム的意見が目立った。世界情勢や経済事情は今後また変わる。どこかのタイミングで状況打破する新たなアイデアが出てくることもあるだろう。しかし、少なくとも今回の選挙からその兆候すらうかがえなかった。

2012.5.7

2012年19号(5.1-7  通算619号)  国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2012年5月1-7日(欧米時間)
 

◆仏大統領にオランド氏(6日)☆☆
・仏大統領選の決選投票が行われ、野党社会党のオランド氏が当選した。任期は5年。
・海外領土を除く得票率はオランド氏が52%弱、現職のサルコジ大統領が48%強だった。
・17年ぶりの保守→社会党への政権交代となる。現職大統領の敗北は31年ぶり。
・サルコジ氏は07年に就任。市場機能を重視した経済改革を強調した。
・しかし金融危機やユーロ危機で経済は低迷。格差も拡大し、有権者の不満が高まった。
・ユーロ危機に対しサルコジ氏は財政再建を重視。消費税引き上げも提言した。
・一方オランド氏は成長・雇用を強調。EU新条約(財政規律強化)も見直しを提案する。
・就任後の政策次第では、ユーロ危機を巡る情勢が大きく変わる可能性もある。

◆ギリシャ総選挙、連立与大敗、反緊縮財政の政党が伸長(6日)☆
・総選挙(1院制、300議席)が行われ、大連立の2党は過半数割れして大敗した。
・第1党PASOK(中道左)は第3党に後退。ND(中右)と合わせた議席は201→149に減少した。
・代わって反緊縮財政を主張する政党が100→150議席に躍進した。
・中でも対EU合意破棄を訴える極左SYRIZAが第2党に躍進。4位以下も反緊縮の党が並んだ。
・ギリシャ政局の混迷は必至。緊縮財政の行方も不透明になった。
・緊縮財政はEU・IMFによる支援の大前提で、方向転換となれば支援の枠組みも崩れる。
・ギリシャ危機が再燃の懸念が高まり、市場では株価などが下落した。
・緊縮策は昨年11月発足の連立政権が決定。増税や公務員の賃金削減などを含む。
・長引く経済混乱で国民の生活は悪化しており、不満が選挙結果に表れた格好だ。

◆陳光誠氏、米国出国へ(4日) ☆
・中国が盲目の人権活動家・陳光誠氏の留学目的出国を容認する。外務省が5日認めた。
・同氏は軟禁されていた山東省の自宅から4月に脱出。北京の米大使館に保護された。
・その後5月2日に大使館から病院に移動。この時点では中国内に留まると発表された。
・しかしその後、早期の出国を希望。中国側がの容認へと展開した。
・問題を巡っては米中が協議。深刻な外交問題化することなく決着させたが、詳細は不明。
・米中それぞれの国内で、政権に対する批判の声が出ている。
・米中は2-3日、北京で戦略・経済対話が行った。

◆米大統領がアフガンン電撃訪問(1-2日)☆
・オバマ米大統領はアフガニスタンを予告なしに訪問した。
・カルザイ大統領と会談。戦略協力協定に署名した。
・2014年の米戦闘部隊撤退後も、一部部隊の駐留などを定めた内容。
・2日未明に米軍基地で演説。隊員を鼓舞した。
・訪問はウサマ・ビンラディン殺害から1年経つのにあわせて実施した。

◆日本の全原発停止(6日)☆
・北海道電力の泊原発3号機が定期検査のために停止した。
・これで日本にある原発50基(福島第1原発1-4号機は除く)が全て停止した。
・日本で原発稼働ゼロとなるのは1970年以来42年ぶり。

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 │INCDの採点
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 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
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 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【仏とギリシャの選挙】 仏大統領選は事前予想の通り、オランド氏が現職のサルコジ氏を破った。ギリシャ総選挙は大連立政権2党が敗北。経済悪化・緊縮財政下で、与党への不満が噴出した格好だ。

 【プーチン大統領就任】 ロシアのプーチン大統領が7日クレムリンで就任式を行、4年ぶりに大統領に復帰した。任期は2018年まで。同氏は2000-2008年に大統領、その後首相を務めており、長期にわたる権力維持となる。専制色を強めるプーチン氏だが、昨年末の下院選以降は批判も表面化。就任に先立つ6日には、モスクワで2万人規模の反プーチンのデモが展開され、他の都市でも抗議活動が繰り広げられた。

 【米大統領にらみの季節】 オバマ大統領が5日、11月の大統領選に向けた遊説を正式に開始した。キーワードは前回のChangeからForwardに変えた。失業率の高止まりで人気は低下しているが、競争相手の共和党・ロムニー候補も人気は高くない。厳しい現実と直面しながらの選挙になる。
 大統領が5月1-2日にアフガンを電撃訪問したのは、大統領選睨みの狙いがある。一方、中国の人権活動家・陳光誠氏の処遇を巡っては、共和党保守派などから「弱腰」との批判を受けた。政策も大統領選の影響を受ける度合いが一層高まる。そんな時期に入る。

 【スー・チー氏の議会登院】 ミャンマーのアウン・サン・スーチー氏が2日国会議員に就任した。スーチー氏のNLDは4月1日の補選で上下院合わせ41人を当選させた。しかし、同国議席派軍人枠もあり、NLDの議席は上下院とも10%以下。今後の活動と政権との距離などが関心事だ。

◎今週の注目(2012.5.7‐13)&当面の注目
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・仏新大統領に当選したオランド氏が就任に向けて始動する。選挙戦で公約した政策を巡る発言や対EU発言などに注目。
・ギリシャの新政権樹立に向けた動きが始まる。連立与党2党は過半数割れし、政権樹立の見通しは不透明だ。

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2012年4月30日 (月)

2012年18号(4.23-30 通算618号) 国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2012年4月23-30日

◆仏大統領選1回投票、オランド氏が首位(22日投票)☆
・大統領選第1回投票が行われ、社会党オランド氏が首位だった。得票率は28.6%。
・現職のサルコジ大統領(27.1%)とともに決戦投票(5月6日)に進む。
・極右のルパン氏が17.9%を獲得。左派のメランション氏が11%と左右に票が割れた。
・決選投票ではオランド氏有利の見方が強い。当選すれば17年ぶりの社会党大統領になる。
・経済悪化や失業率上昇で、サルコジ氏批判票が高まっているのが理由。
・国際社会や経済界もオランド氏勝利を織り込み始めた。

◆中国の人権活動家が軟禁脱出、米中の新たな火種に(27日)☆
・人権活動家の陳光誠氏が山東省の自宅軟禁を脱出。米大使館の保護下に入った。
・同氏は27日温家宝首相あてビデオメッセージを発信。腐敗防止などを求めた。
・陳氏は盲目の弁護士で地元幹部の不正などを告発。2006年に実刑判決を受けた。
・07年にはマグサイサイ賞を受賞。国際的にも関心が集まる人物。
・自宅軟禁では当局に度々暴行などを受けてきた。
・今回の時間では家族や協力者が拘束された。中国の人権問題に改めて焦点が当たる。
・米中間の新たな火種になるのも必至だ。両国は5月3、4日に戦略・経済対話を予定する。

◆オランダ内閣が総辞職(23日)☆
・ルッテ首相はベアトリックス女王に辞意を伝え、内閣総辞職する。
・自由民主国民党(VVD)中心の中道右派少数連立内閣。2010年10月に成立した。
・財政再建を巡る協議が決裂し、行き詰まった。総選挙は9月に行われる。
・オランダはユーロ圏内では財政が比較的健全で、独などと共に格付けAAAを維持している。
・しかしEU政策やユーロ支援を巡り国内の意見が対立。反EU感情も高まっている。
・2010年の総選挙では移民排斥の極右政党が第3党に躍進。政治を揺さぶっている。

◆スペイン国債格下げ、失業率は最悪更新(26日) ☆
・米S&Pは26日、スペイン国債の格付けをAからBBB+に2段階引き下げた。
・財政再建の遅れ、経済回復の遅れなどを理由としている。
・1-3月の失業率(27日発表)は、24.4%と前四半期比1.5ポイント悪化した。
・16-24歳の若年失業率は52%と深刻。
・ユーロ危機はギリシャ支援決定で一服したが、当面スペインに関心が移っている。

◆パキスタン最高裁がギラニ首相に有罪(26日)
・パキスタン最高裁はギラニ首相に「法廷侮辱罪」で有罪判決を言い渡した。
・ザルダリ大統領の汚職追及を怠った罪状。同国首相が有罪判決を受けるの初めて。
・次の焦点は、首相が議員資格を失うかどうか。議席を失えば首相辞任になる。
・政府は直ちに閣議を開き、辞任の必要はないとの立場を確認した。
・昨年大統領が米軍にクーデター阻止を求めた文書が発覚。軍と政権の対立は決定的になった。
・今回の動きの背景にも軍の存在があるとの見方が強い。
・パキスタン情勢は一層混迷を深めている。

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◎寸評:of the Week
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 【仏大統領選とユーロ危機】 仏大統領選の第1回投票は予想通り現職のサルコジ大統領と最大野党社会党のオランド氏が決選投票に進んだ。5月6日の選挙ではオランド氏有利の情勢が続いており、17年ぶりの政権交代が視野に入ってきた。
 「オランド大統領」を睨んだ動きは、すでに色々なところで出てきている。英Economist4月28日号表紙は、オランド氏がトリコロール(3色)の仏国旗のカーテンを開けて入ってくる写真を使用。経済界はオランド氏との関係構築に動き出した。目下の焦点は、サルコジ氏とともに独仏枢軸をリードしてきたメルケル独首相の動向だ。
 サルコジ大統領は5年前、市場重視の政策で仏経済を活性化する政策を掲げ当選した。しかし世界金融危機とユーロ危機で経済は悪化。失業率は上昇し、国民の批判が強まっている。選挙戦不利も、反サルコジ世論の強さを物語っている。
 国際的に大統領選は、ユーロ危機との関連で注目される。サルコジ氏は財政再建優先の緊縮財政策を打ち出してきた。これに対し、オランド氏は財政出動も辞さずとの立場を主張している。もし本格的な路線後退となれば、ユーロ危機の行方にも大きな影響を与える。
 ただし、オランド氏は現実主義的なエリート。大統領に当選した暁には、政策も現実路線に転換するとの見方も強い。いずれにしろ、5月6日の決選投票とその後の動きからは目が離せない。

 【欧州の経済危機と政治】 欧州の経済危機が政治を揺さぶっているのは、フランス大統領選だけではない。オランダでは財政再建を巡りルッテ政権が崩壊。総選挙に踏み切る。スペインでは財政再建と経済再建が上手く進まず、国債利回り上昇、失業率の上昇で国民の不満が高まっている。5月6日予定のギリシャ総選挙では、財政再建計画見直しに含みを持たせる野党が有利。チェコ下院は内閣不信任案を可決した。

 【ミャンマー情勢巡る重要な動き】 ミャンマー情勢で重要な動きが相次いでいる。
 EUは23日、ミャンマー制裁の一時停止を決定した。昨年からの{民主化」の動きに一定の理解を示す一方、民主化に水さす動きがあれば制裁復活を含んだ決定だ。
 米国は22年ぶりにミャンマーに対しを派遣する方針を決めた。アグレマンが認められ次第、正式発表する。
 一方、ミャンマー国内の動きは錯綜する。先の補選で大勝したアウン・サン・スー・チー氏率いる民主派NDLの議員41人は23日、登院を拒否した。宣誓の文言を巡る対立が原因で、軍事政権下で策定された憲法の「護持」は容認できないとの立場であるため。その後、調整で近く登院実現の可能性はある。
 同国のテイン・セイン大統領は、改革路線を進め民主化の進展をPRする。しかし、逆戻りしないかなどの疑念は依然残る。欧米は、注意深く、前向きにの姿勢で臨んでいる。

 【紛争】 中東やアフリカなど各地の紛争も重要な動きが続く。スーダンと南スーダンの石油資源を巡る衝突は継続。シリアには国連の監視団が入ったが、政権による反体制派弾圧は止まっていない。バーレーンではF1グランプリを機に、反政府デモが再び高まった。パキスタン情勢も流動性を増している。

◎今週の注目(2012.5.1‐5.6)&当面の注目
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・米中の戦略・経済対話が5月3-4日に北京で。陳光誠氏の軟禁脱出・米大使館による保護事件で、人権問題という両国が相いれない問題に焦点が当たるのは必至。中国国内でも、問題をどう処理するか読みにくい。
・5月6日にフランス大統領選決選投票
・ギリシャ総選挙も5月6日。

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2012年4月22日 (日)

2012年17号(2012.4.16-22 通算617号)  国際ニュース・カウントダウン

国際ニュース・週間カウントダウン: 2012年4月16-22日

◆タリバンが欧米大使館など襲撃(15-16日)☆
・アフガンの首都カブールで、タリバンが欧米大使館などを襲撃した。7か所以上。
・米軍によるコーラン焼却事件や民間人への乱射事件への報復としている。
・米やアフガン治安当局は掃討作戦を展開。16日までに完了を発表した。
・アフガン当局はカブール郊外で爆発物10トンを押収した。テロ目的とみられる。
・掃討作戦に作戦に時間がかかるなど、対応能力上の問題も露呈された。
・米は2014年までにアフガン撤退を計画。
・当局へ治安権限委譲を進める一方、水面下でタリバンとの和平も模索する。
・しかしコーラン焼却事件や米兵による乱射事件で、反米感情は拡大している。
・襲撃は、計画実施の難しさやアフガン情勢の厳しさを改めて見せつけた。

◆北朝鮮、米朝合意を破棄(17日)☆
・国連安保理は先の北朝鮮のミサイル(人工衛星)発射を非難する議長声明を採択した。
・北朝鮮外務省は採択を批判する声明を発表。同時に2月の米朝合意破棄を表明した。
・合意では北朝鮮のウラン濃縮やミサイル発射停止、米の食糧支援などを決めていた。

◆世銀総裁にキム氏(16日)☆
・世銀は次期総裁に米ダートマス大学長で韓国系のキム氏を指名した。
・ゼーリック総裁後任で7月に就任する。任期は5年。アジア系の総裁は初。
・キム氏は医師で保険医療対策の専門家。しかし経済・財政の経験は少ない。
・世銀総裁は第2次大戦後の設立以来米国人の指定席だった。
・新興国はナイジェリアのオコンジョ・イウェアラ財務相を擁立。欧米一部メディアも支持した。
・しかし結局、米政権が推すキム氏に落ち着いた。

◆インドが利下げ、新興国の金融緩和鮮明に(17日) ☆
・インド準備銀は、政策金利を8.5→8%に引き下げた。利下げは3年ぶり。
・ブラジルも18日、政策金利を9.75→9%に下げた。昨年夏から6回目で合計3.5%。
・新興国は2009年以降、国際市場のマネー過剰→インフレ警戒を重視し金融を引き締めた。
・しかし昨年から景気下支えに重点を移す動きが出ている。
・緩和への軸足移動が一層鮮明になった。

◆アルゼンチン、スペイン系石油大手を再国有化(16日)
・フェルナンデス大統領は石油大手YPFを再国有化すると発表した。
・同社はスペインの石油大手レプソルの傘下。元々国有だったが、90年代に民年化した。
・決定の背景には、同国の外貨不足がある模様。燃料の自国調達拡大を求める見込み。
・決定にスペインは反発。欧州委員会も同国への投資環境が悪化するなどと警告した。
・アルゼンチンは2008年にも年金基金やアルゼンチン航空を再国有化した。
・保護主義的な手法は、国際経済にも波紋を投じている。

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◎寸評:of the Week
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 【欧州危機と国際金融市場の動向】 欧州通貨危機は2月末のギリシャへの第2次支援でひとまず小休止となったが、その後スペインの国債利回りが上昇。目下の懸案になりつつある。
 G20 は20日、財務相・中銀総裁会議を開き、IMFの資金増強で合意した。総額4300億ドルで、危機時のセーフティネットが多少強まったが、これだけで危機への備えが大丈夫かとなれば、もちろんそうではない。スペイン級の国が危機に陥れば、もちろん足りないし、そもそもEUの支援の枠組み整備が前提条件だ。
 一方、ギリシャ支援で民間金融機関が国債債権の大幅削減を迫られたため、欧州の銀行な軒並み収益悪化している。スペインの銀行の不良債権率は17年ぶりに8%を超え、ギリシャ4大銀行の赤字は280億ユーロを超えた。
 こうした金融情勢の中で新興国では資金の流入→インフレより景気減速の懸念の方が大きくなり、各国は金融緩和に動き出した。

 【北朝鮮続報】 北朝鮮は前週のイベント(金正恩氏の東第1書記など就任、ミサイル発射強行と失敗、故金日成主席100周年行事)を受けた出来事が続いた。国連安保理は決議ではなく議長声明で北朝鮮を非難。北朝鮮の反発、米朝合意破棄と続いた。とりあえず、想定内の動きと見るべきか。

◎今週の注目(2012.4.23‐29)&当面の注目
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・仏大統領選の第1回投票(22日)の結果が判明、5月6日の決選投票に向けて選挙戦が始まる。大統領選の結果は、ユーロ哉欧州統合の行方にも影響する。

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2012年4月15日 (日)

◆北朝鮮の権力継承とミサイル発射 2012.4.15

 北朝鮮で故金日成主席の生誕100周年を機に、金正恩氏への権力移行を進める出来事が相次いだ。正恩氏は軍、党、国家の3権を掌握。しかし国際社会の批判をよそに強行したミサイル(北朝鮮は人工衛星と主張)発射は失敗に終わった。一連の動きを整理する。

▼1週間の出来事

 昨年末の金正日総書記の死亡の後の北朝鮮の動きをまとめてみると、以下の通りだ。

・12.17 金正日総書記死亡
・12.19 死亡を発表。金正恩氏後継を表明(卓越した指導者)
・12.28 金正日総書記の国葬
・12.30 金正恩氏が軍の最高司令官に。
・2.29 米朝合意発表。ウラン濃縮の停止、ミサイル発射見合わせ、食料支援など。
・3.16 北朝鮮が人工衛星打ち上げ予告(4.12-16日に)

・4.8  東倉里の発射場でミサイル(ロケット)を一部メディアに公開
・4.10 ミサイルの発射準備完了を公表
・4.11 朝鮮労働党が金正恩氏を第1書記に選任。
・4.12 正恩氏の党中央軍事委員会委員長就任発表。
・4.13 ミサイル(人工衛星)打ち上げ。直後に爆発し失敗。失敗を発表。
    平壌で故金日成国家主席、金正日総書記の銅像除幕式。
    最高人民会議、正恩氏を国防委員会第1委員長(統治機構トップ)に選任。 
    米、食料支援中止を確認。国連安保理は緊急会合。
・4.14 平壌の金日成広場で数万人集会。
・4.15 故金日成主席の生誕100周年。軍事パレード開催。
    正恩氏初の演説で先軍政治強調。

▼体制移行と生誕100周年

 北朝鮮の真意は、いつものことながら不透明だ。しかし、今回の一連の動きを読み解く上で忘れてはならないキーワードは「金正恩氏への権力の継承」と「体制の維持」だ。

 世界のメディアの多くは、故金日成主席御生誕100周年を正恩氏の権威付けに利用し、権力継承をスムーズに進めようとしたと解説する。北朝鮮自身が認めているわけではないが、この見方が最も素直だろう。

▼瀬戸際外交と先軍政治

 もう一つ押さえておくべきは、核の保有を武器に国際社会から譲歩を引き出そうとする「瀬戸際外交」が続くという見通しだ。ミサイル失敗を受けて、核実験再開に踏み切るという観測が消えないのもこのためだ。

 正恩氏は15日の初の公前での演説で、軍を優先する姿勢を表明した。一方、経済改善の必要性も指摘した。背後にはもちろん、地方の国民などが飢餓に直面する深刻な経済状況がある。この辺の事情は金正日氏の時代と変わらない。

▼変化の兆し?

 世界のメディアなどが変化の兆しとして注目したのは、ミサイル発射を海外メディアに公開し、発射失敗後もすぐに発表したこと。従来の同国では考えにくい対応だった。正恩氏の指示なしにはこうした変化は考えられない、との見方が強い。

 ただ、この変化が何を意味し今後どう影響するかは、まだ見えてこない。

▼世界の報道

 日本での一連の報道は物凄く、さしずめ北朝鮮のオンパレードだった。事実関係の報道や分析はもちろん、一般市民の反応や落下物回避の訓練模様、政府の責任などそれこそ「あれもこれも」取り上げ、長時間(広いスペース)を費やした。また、北朝鮮の特異性をことさら強調する報道も多かった。

 欧米のメディアはもう少し冷静。1面トップ(あるいはニュース番組のトップ番組)で取り上げるメディアは必ずしも多数は出なかったし、同時期に起きたシリア情勢、中国の薄熙来氏の政治局員解任、ミャンマー情勢(英首相の訪問と制裁緩和)なども大きく扱っていた。

 欧米メディアの関心は、集約すると「ミサイル発射失敗で金正恩の指導力が試される」というもの。NYタイムズは"Rocket Failure May Be Test of North Korean Leader’s Power"(電子版14日)、WAJは」"Failed Rocket Spurs Questions"(14日) と見出しを掲げている。

2012.4.15

2012年16号(4.9-16 通算616号) 国際ニュース・カウントダウン

◎国際ニュース・週間カウントダウン: 2012年4月9-15日

◆金正恩氏が3分野でトップ、ミサイル発射は失敗 ☆
・金正恩氏は11-13日に党、統治機構のトップに就任。軍と併せ全権を掌握した。
・朝鮮労働党が第1書記に選任。最高人民会議は国防委第1委員長に選んだ。
・同氏は昨年末軍最高司令官に就任ており、3分野でトップに就いた。
・同国は13日「人口衛星」と主張するミサイルを発射したが、直後に爆発した。
・発射は海外メディアにも公開されていた。失敗は直ちに発表した。
・日米韓やロシアは国際社会は打上げを批判。米国は食糧支援の停止を決めた。
・15日には故金日成主席の生誕100周年を記念する軍事パレードを実施した。
・金正恩氏が公前で初めて演説し、先軍政治の継続などを表明した。
・一連の動きは、金正恩氏への権力継承と国威高揚を狙ったものとされる。
・ただ打上げ失敗で思惑が狂った格好。今後、正恩氏の指導力が問われる。

◆米共和党大統領候補にロムニー氏(10日)☆
・共和党大統領候補予備選は、サントラム元上院議員が撤退を表明した。
・ロムニー前マサチューセッツ州知事の候補指名が確実になった。
・11月の大統領選はオバマ大統領とロムニー氏の一騎打ちになる。
・予備選は中道のロムニー氏と保守派のサントラム氏らが対立。
・3月のスーパーチューズデーを経ても固まらず、混戦になっていた。
・共和党支持者は保守化が進み、中道ロムニー氏への批判も根強い。
・今後ロムニー氏がどんな政策を打ち出してくるかが焦点になる。
・オバマ大統領は19日の演説で富裕層への増税を改めて強調。共和党をけん制した。

◆英首相がミャンマー訪問(13日)☆
・キャメロン首相がミャンマーを訪問。テイン・セイン大統領やスー・チー氏と個別会談した。
・英首相の同国訪問は1948年の独立以来初めて。
・先進国首脳の同国訪問も、昨年3月の「民政移行」後で初。
・会談後、EUの同国制裁について、解除ではなく一時停止すべきだと述べた。
・G8外相は12日ワシントンで会合。ミャンマー制裁緩和の検討開始を表明した。

◆薄氏、政治局員の資格停止(10日)☆
・中国共産党は薄煕来氏の政治局員、中央委員の資格を停止した。事実上の解任。
・党規律検査委員会が同氏を調査する。
・また同昨年11月の英国人死亡を巡り、同氏妻を殺人容疑で捜査開始した。
・3月に重慶市トップの書記を解任され、様々な憶測が流れていた。
・党指導部は解任で問題拡大を避け、事態の早期収拾を狙うとの見方が強い。
・同氏は元副首相を父に持つ太子党の有力者。秋の党人事で指導層入りも観測された。
・経済発展や汚職撲滅に成果を残す一方、大衆迎合的な手腕が批判された面もある。

◆韓国総選挙、与党が過半数維持(11日)☆
・韓国総選挙が行われ、保守の与党セヌリ党(旧ハンナラ党)が第1党を維持した。
・事前予想では大敗も予想されたが善戦した。
・野党民主統合党は議席を伸ばしたが及ばなかった。首都圏などでは勝利した。
・同国では李明博政権下で格差拡大が進み、与党批判が高まっていた。
・与党選挙を主導した朴槿恵氏は、大統領と距離を置き、権批判を押さえた。
・選挙は12月の大統領選の前哨戦。与党候補は朴氏の可能性が高まった。
・一方野党候補者は混迷を深めそうだ。

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 │INCDの採点
 │ ☆☆☆ 世紀の大ニュース                  
 │ ☆☆  世界史の年表に載るようなニュース         
 │ ☆   国際情勢を理解するのに知っていた方がいいニュース  
 │ 無印  興味のある方は。知らなくても困ることはないでしょう
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 │プラスアルファ                       
 │ (世)日本ではあまり報道していないけれど、世界では注目
 │ (日)騒いでいるのは日本だけ                
 │ (^^)くだらないけど面白い。面白いけどくだらない     
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◎寸評:of the Week
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 【重要ニュース連続の1週間】 重要ニュースが相次いだ。ベスト5ははいずれもインパクトの大きいニュース。それ以外に、インドネシアのスマトラ沖では11日、M8.6の地震が発生。シリアは12日、アナン調停案の「都市からの撤退期限」を迎えたが、実現していない。中国人民銀行は人民元の変動幅を拡大(14日)。中国の1-3月成長率は8.1%に減速した。トルコのエルドアン首相は同国首相としては27年ぶりに中国を訪問し、原子力協定に調印。新疆ウイグル地区も訪れた。スーダンと南スーダンで資源を巡る国境紛争が激化した。

 【目が離せないドラマ:重慶問題第2幕】 中国共産党が薄煕来氏の政治局員・中央委員の資格を停止。同氏は完全に失脚した。党規律委は薄氏の調査を開始。当局は同氏妻を殺人事件関与で捜査し始めた。3月の重慶市トップ解任に続く第2幕だ。
 事件の背後には、中国共産党の権力闘争があるといわれる。ここまでなら1997年の北京市トップの陳希書記解任や2007年の上海市トップ陳良宇書記解任事件と同じ構図だ。共産党の奥の院の権力闘争の凄まじさや不透明な政策決定などが改めて浮かび上がる。
 しかし2012年は、ネットや携帯で事件に関する情報が飛び交う時代。処理を誤れば国民の共産党批判につながりかねない。次期指導者にほぼ決まっている習近平国家副主席も大衆迎合批判をしており、党指導者はポピュリズムの否定や問題の早期決着で一致したとの見方が強い。
 事件の真相はなお不明な点が多いし、ある程度の情報が出てくるまでには何年もかかるだろう。それにしても英FTが指摘するように、「目が離せない面白いドラマ」だ。

 【ギュンター・グラスvsイスラエル】 独ノーベル文学賞作家のギュンター・グラス氏がイスラエルの核がイランをせん滅しようとしているなどとして批判する詩を発表。これにイスラエルが反発し、同氏の入国を禁止するなど、波紋が広がっている。グラス氏は独を代表する文化人である一方、青年時代にナチスの親衛隊に所属していた経緯がある。独では第2次大戦後、イスラエル批判が一種のタブーになってきたが、それに対する見直しや批判も起き始めている。戦争責任やイスラエル・アラブ問題、表現の自由などとも絡む微妙な問題に火がついた格好だ。

◎今週の注目(2012.4.16‐22)&当面の注目
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・金正恩氏の最高ポスト就任やミサイル打上げ失敗を受けた北朝鮮の動きに注目。ミサイルの失敗挽回のために核実験を再実施するとの観測も流れている。
・イランの核問題を巡る同国とP5+ドイツの協議が14日からトルコのイスタンブールで再開した。

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